里村専精師の「浄土真宗にようこそ」NO109
「深広にして無涯底」なるものとして、仏智が語られています。
「大無量寿経」に、今日のボキャブラリーを超えた表現があります。
現代人は、言葉にも浅いし、表現にも味わいが乏しい感じですが…。
経典が物語る言葉の深さに、心を傾けて欲しいものです。
仏智が「深広にして無涯底」だということは、何を物語っているのでしょうか。
すぐに分かって欲しいのですが、どうでしようか。
答えは、簡単なのですが…。
仏智が「深広にして無涯底」なのは、他ではありません、
凡夫と喚ばれる人間が深いからです。
一方的に仏智だけが深いのではなく、その深さを必要とする凡夫が存在しているのです。
経典は、不自然な超世界を語っているのではありません。
その表現には、必要から生まれた事情が伴っています。
「深広にして無涯底」とは…、
凡夫が救われるのに、途方もない世界が必要だと言っているのです。
仏智は、大乗の時代になって、世界的な規模で展開します。
たとえ、たった一人の凡夫を救うのにも、
それは「深広にして無涯底」なるものを必要としているのです。
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