6月15日で通常国会が閉会し、いよいよ参議院選挙が近づいて来た。町にはポスター掲示板が立てられたけど、何でも東京では継ぎ接ぎして大きくしているとか。もともと30人も用意してあったのだが、それを超えるかもしれないと言われている。高い供託金を払って立候補するのは自由だが、ポスターを貼らない人の方が多い。なんだか矛盾を感じるな。
7月10日投開票の参院選だが、始まる前の体感では全然盛り上がっていない。「野党分裂」がその最大の理由だが、岸田首相も人気が沸騰するタイプじゃない。ごく平凡に選挙を終えて、ごく平凡な勝利をえることを与党は求めているようだ。そしてデータ的には、自民党の圧勝になる可能性が高い。野党内の盛衰ぐらいしか「面白み」がない。従って投票率も低いと予想される。
衆院選は何とか5割を超えるが、参院選は5割に行かないことがある。前回2019年は48.8%だった。今回(2022年)も5割を下回る可能性が高いのではないだろうか。ロシアのウクライナ侵略の中、エネルギーや食料の値上がりが著しい。しかし、それは日本が取ってきた経済政策による「円安」によるものでもある。そこら辺の問題をきちんと論議するのではなく、財源の裏付けもない「防衛力増強」が選挙の争点にされていきそうだ。相互の議論がかみ合わないまま投票日になってしまう予感がする。
さて、自分が住んでいる東京都選挙区は6人も当選する。大選挙区というしかなく、毎回誰に入れるべきか、情勢報道を見ながら悩むことになる。100%一致する人はいないことが多い。かなり近い人はいたとしても、当選可能性が低かったりする。絶対当選する人に入れるのもなあと思ったりもする。しかし、そういう議論の前に、「もう東京の当選者は決まっている」という声が高い。いや、これからの選挙運動によって変わりうるといえば、その通り。しかし、大方は見えているのも間違いない。
(東京都選挙区の顔ぶれ)
まず「絶対確実」は竹谷とし子(公明党)、蓮舫(立憲民主党)、朝日健太郎(自由民主党)である。公明党は1962年の「公明政治連盟」として初めて立候補して以来、東京で負けたことがない。(新進党で立候補した1995年を除く。)かつては4人だった選挙区で、4位になったことが2回あるけれど、大体は2位ぐらいになっている。竹谷とし子は全国的には無名かもしれないが、すでに2期当選してきた。公明党は支持者周辺をまとめれば勝てるわけで、その範囲では知名度十分だろう。
蓮舫は「アンチ」も多いが、政治家では悪名は無名に勝るだろう。すでに3期当選してきて、蓮舫しか知らない有権者もいるだろう。前回2016年でさえ112万票も獲得した。立憲民主党のもう一人に票を分けるだけの得票があるが、制度上それは出来ない。今回も知名度の高い蓮舫がかなり先行していると伝えられる。今回は前回より減ると思われるが、当選は堅いと見るべきだ。自民党の朝日健太郎は自民党の情報では一番優勢だというが、それほどかどうかは僕には判らない。前回当選して1期やってるから、自民党支持者には浸透しているということだろう。
(2016、2019年の東京選挙区)
さて、過去2回の「6人当選」になってからの「最低当選者」は50万票ちょっとになっている。自民、立民の票割り具合にもよるが、今回も大方似たような感じになるだろう。そう考えると、山添拓(日本共産党)、生稲晃子(自由民主党)も当選ラインを越えるのは間違いないと思われる。共産党は2021年衆院選東京ブロックで、67万票を獲得している。山添は前回66万票、もう一人の吉良佳子は70万票ほどである。普通に得票出来れば当選である。生稲晃子は自民党支持者に浸透していないという声がある。その名前で活動していたわけじゃないので、知らない人もいるんだろう。でも選挙が始まれば、自民党票(衆院選で200万票)のうち70万ぐらい来ればいいわけだから、当選ラインを越えるんだろうと思う。
そこで最後の一人ということになる。結局東京で立候補した山本太郎(れいわ新選組)、都民ファーストの会代表で国民民主党支持の荒木千陽、立憲民主党のもう一人松尾明弘、日本維新の会の海老沢由紀、無所属の乙武洋匡の5人が続くと考えられる。海老沢は都議選に出たというけど、大阪出身で大阪市会議員である。党の勢いだけで当選ラインに届くかは疑問。荒木は小池都知事がどこまで票を出せるかによるが、「ファーストの会」公認で「諸派」扱いになるのが弱点。松尾は1年だけ繰り上げ当選で衆院議員を務めただけなので、全都的知名度がない。乙武が何票取るかは予想しようがないが、50万はキツいか。
となると、やはり「悪名は無名に勝る」ということで、知名度が高い(党代表だから党首討論にちょっと出られる)山本太郎の可能性が高いと思われる。2013年には東京で66万票を取った実績がある。ただ衆院選では36万票だった。2019年参院選でも東京では20万票ぐらいだった。海老沢や荒木と山本では、現時点では山本優位と思うけれど、それこそ選挙戦中に変わってくるかもしれない。まあ、自民、公明で与党が3人。後は野党で3人だが、国民民主と維新の会は実質与党である。この野党内の情勢しか意味がないような今回の参院選を象徴するような東京都選挙区になりそうだ。社民やNHK党は当選可能性がない。
7月10日投開票の参院選だが、始まる前の体感では全然盛り上がっていない。「野党分裂」がその最大の理由だが、岸田首相も人気が沸騰するタイプじゃない。ごく平凡に選挙を終えて、ごく平凡な勝利をえることを与党は求めているようだ。そしてデータ的には、自民党の圧勝になる可能性が高い。野党内の盛衰ぐらいしか「面白み」がない。従って投票率も低いと予想される。
衆院選は何とか5割を超えるが、参院選は5割に行かないことがある。前回2019年は48.8%だった。今回(2022年)も5割を下回る可能性が高いのではないだろうか。ロシアのウクライナ侵略の中、エネルギーや食料の値上がりが著しい。しかし、それは日本が取ってきた経済政策による「円安」によるものでもある。そこら辺の問題をきちんと論議するのではなく、財源の裏付けもない「防衛力増強」が選挙の争点にされていきそうだ。相互の議論がかみ合わないまま投票日になってしまう予感がする。
さて、自分が住んでいる東京都選挙区は6人も当選する。大選挙区というしかなく、毎回誰に入れるべきか、情勢報道を見ながら悩むことになる。100%一致する人はいないことが多い。かなり近い人はいたとしても、当選可能性が低かったりする。絶対当選する人に入れるのもなあと思ったりもする。しかし、そういう議論の前に、「もう東京の当選者は決まっている」という声が高い。いや、これからの選挙運動によって変わりうるといえば、その通り。しかし、大方は見えているのも間違いない。
(東京都選挙区の顔ぶれ)
まず「絶対確実」は竹谷とし子(公明党)、蓮舫(立憲民主党)、朝日健太郎(自由民主党)である。公明党は1962年の「公明政治連盟」として初めて立候補して以来、東京で負けたことがない。(新進党で立候補した1995年を除く。)かつては4人だった選挙区で、4位になったことが2回あるけれど、大体は2位ぐらいになっている。竹谷とし子は全国的には無名かもしれないが、すでに2期当選してきた。公明党は支持者周辺をまとめれば勝てるわけで、その範囲では知名度十分だろう。
蓮舫は「アンチ」も多いが、政治家では悪名は無名に勝るだろう。すでに3期当選してきて、蓮舫しか知らない有権者もいるだろう。前回2016年でさえ112万票も獲得した。立憲民主党のもう一人に票を分けるだけの得票があるが、制度上それは出来ない。今回も知名度の高い蓮舫がかなり先行していると伝えられる。今回は前回より減ると思われるが、当選は堅いと見るべきだ。自民党の朝日健太郎は自民党の情報では一番優勢だというが、それほどかどうかは僕には判らない。前回当選して1期やってるから、自民党支持者には浸透しているということだろう。
(2016、2019年の東京選挙区)
さて、過去2回の「6人当選」になってからの「最低当選者」は50万票ちょっとになっている。自民、立民の票割り具合にもよるが、今回も大方似たような感じになるだろう。そう考えると、山添拓(日本共産党)、生稲晃子(自由民主党)も当選ラインを越えるのは間違いないと思われる。共産党は2021年衆院選東京ブロックで、67万票を獲得している。山添は前回66万票、もう一人の吉良佳子は70万票ほどである。普通に得票出来れば当選である。生稲晃子は自民党支持者に浸透していないという声がある。その名前で活動していたわけじゃないので、知らない人もいるんだろう。でも選挙が始まれば、自民党票(衆院選で200万票)のうち70万ぐらい来ればいいわけだから、当選ラインを越えるんだろうと思う。
そこで最後の一人ということになる。結局東京で立候補した山本太郎(れいわ新選組)、都民ファーストの会代表で国民民主党支持の荒木千陽、立憲民主党のもう一人松尾明弘、日本維新の会の海老沢由紀、無所属の乙武洋匡の5人が続くと考えられる。海老沢は都議選に出たというけど、大阪出身で大阪市会議員である。党の勢いだけで当選ラインに届くかは疑問。荒木は小池都知事がどこまで票を出せるかによるが、「ファーストの会」公認で「諸派」扱いになるのが弱点。松尾は1年だけ繰り上げ当選で衆院議員を務めただけなので、全都的知名度がない。乙武が何票取るかは予想しようがないが、50万はキツいか。
となると、やはり「悪名は無名に勝る」ということで、知名度が高い(党代表だから党首討論にちょっと出られる)山本太郎の可能性が高いと思われる。2013年には東京で66万票を取った実績がある。ただ衆院選では36万票だった。2019年参院選でも東京では20万票ぐらいだった。海老沢や荒木と山本では、現時点では山本優位と思うけれど、それこそ選挙戦中に変わってくるかもしれない。まあ、自民、公明で与党が3人。後は野党で3人だが、国民民主と維新の会は実質与党である。この野党内の情勢しか意味がないような今回の参院選を象徴するような東京都選挙区になりそうだ。社民やNHK党は当選可能性がない。