岡江久美子、立石義雄、アレン・ダヴィオー等ー2020年4月の訃報①

　2020年4月では大林宣彦監督の訃報はその時に書いた。その他の訃報の中で、まず最初に世界各地で増えてきた新型コロナウイルス感染による肺炎で亡くなった人物のまとめ。

　女優、タレントの岡江久美子の突然の訃報は多くの人にショックを与えた。4月23日、63歳。年齢的も現在ではまだ若いが、入院も発表されてなく、昨年乳ガン手術を受けていたという話も死後に発表された。午前中の生活情報番組「はなまるマーケット」の司会を1996年から2014年まで務めたとよく出てきたけれど、僕はこの番組を時間的に全く見てないから全然知らなかった。
　（若い頃）
　僕が一番覚えているのは、やっぱり「連想ゲーム」で、この番組で知り合った大和田獏と結婚した。自分にとって若い頃のタレントの方が覚えているわけだ。すごく魅力的だったから。その後はテレビドラマやバラエティ番組の仕事が多くて、僕はあまり意識してなかった。こういうことがあるんだと驚いた。

　オムロン元社長、前京都商工会議所会頭の立石義雄が、21日死去、80歳。3月まで京都商工会議所会頭だったというから、本当の突然の訃報だ。立石電気だった社名をオムロンに変えて、世界的企業にした。オムロンという名前は京都の「御室」から。何を作っているかというと、自動改札機やATMを作って社会を変えた。消費者にとっては体温計や血圧計などの健康医療機器で知られる。京都の財界活動に熱心で、単なる観光都市ではなく京都の文化、学術的蓄積を先端技術に結びつける活動を続けた。
（立石義雄）
　日本では他にも、和田周（俳優、演出家、23日死去、81歳）、善竹富太郎（狂言師、30日死去、40歳）の訃報があった。

　世界でも多くの訃報がある。アレン・ダヴィオーと言われても判らないと思うけど、「Ｅ.Ｔ.」の撮影監督だった人である。4月15日没、77歳。スピルバーグ作品では「カラーパープル」「太陽の王国」の撮影をした。他に「わが心のボルチモア」「バグジー」などバリー・レヴィンソン監督作品もやっている。以上5作品でアカデミー賞にノミネートされたが、受賞はならなかった。
（アレン・ダヴィオー）
　なお、ウィキペディアを見ると、ロス郊外の保養施設に住んでいて、そこで院内感染が起こったと出ている。「ナッシュビル」などの俳優、アレン・ガーフィールド（7日没、80歳）やディズニー映画のアニメーター、アン・サリヴァン（13日没、91歳）なども同施設で亡くなったという。

　アメリカのジャズピアニスト、エリス･マルサリスが1日死去、85歳。ニューオーリンズの音楽一家で知られ、息子たちもミュージシャンとして知られている。小曽根真とのデュオ・アルバム『ピュア・プレジャー・フォー・ザ・ピアノ』（2012年）がベストセラーになった。ウェブでちょっと聞けるが素晴らしい。
（エリス･マルサリス）
　チリの作家、ルイス・セプルベダが16日、スペインで死去、70歳。1973年のピノチェトの軍事クーデターで逮捕･投獄された。3年後に釈放後もラテンアメリカ各地で社会主義活動を続けて、ニカラグアから国外追放された。その後、ヨーロッパに渡り、1989年に「ラブ・ストーリーを読む老人」を発表しベストセラーになった。その後コンスタントに作品を発表し、「パタゴニア･エキスプレス」「カモメに飛ぶことを教えた猫」などがある。スペイン滞在中に感染した。
（ルイス・セプルベダ）
・セルジオ・ロッシ、イタリアの靴ブランド「セルジオ・ロッシ」創業者。2日死去、85歳。
・ジョン･プライス、米フォーク歌手。7日死去、73歳。91年、05年にグラミー賞。
・リー・コニッツ、米アルトサックス奏者、15日死去、92歳。「クールジャズ」の先駆者。