先週の金曜日は、今学期2回目の読み聞かせ当番の日でした。行ったのは、4年生のクラス。はい、娘が居るところです。
「来てもいいけど、私の知らない本を読んでね」
最近、娘からはそう言われているので、本選びも難しいし、家での練習もとってもこそこそ行っています。今回は、とくに厳しい状況でした。先週の月~水まで、風邪をひいて娘は学校を休んでいたので、ずっと家に居るんですもの。
そんな中、私の選んだ絵本は、この本です。
『おまたせクッキー』
パット・ハッチンス 作
乾 侑美子 訳
一度くらい手にしたことがあってもよさそうなのに、今回の本探しで図書館で出会うまで、私自身も読んだことがありませんでした。(題名は知っていましたが‥)
ほんとは、長新太さんが絵を描いている本で、今まで見たことがなかったものを、1ヶ月くらい前に「ひとめぼれ」して買ったので、その本を読もうかなと思っていたのです。そしたら、新パートナーのOさんが選んできた絵本も、偶然、長さんの絵本で‥でも、タイトルがあまりにも素敵なので、それを読んでもらいたく、自分の方を変更したわけなのです。
『うみのしっぽ』 内田麟太郎 文 長新太 絵
ね、素敵な題名ですよね。
川をこちょこちょとくすぐると、大きなさかなが、ひょいと飛んでくるんです。しっぽをいじられると、海がくすぐったがる、ということなんですよ~。たしかに、川と海は繋がっていますものね。内田さんらしい、スケールの大きな話です。
さて。
『おまたせクッキー』のほうに話を戻します。原題は『THE DOORBELL RANG』。ビクトリアとサムの兄弟が、お母さんが作ってくれたクッキーを、おやつに食べようとしていると、玄関のベルが鳴って、誰かがやってくる‥というお話です。
当然お母さんは、 「ちょうどよかったわ。いっしょに おやつをたべてって」 とやってきた子どもたちを迎え入れます。
初めは、兄弟ふたりで、6枚づつ食べることができたクッキーが、トムとハナの出現により、いっきにひとり3枚づつに。そこにまた玄関ベルが鳴り、また2人お客様が増えました。
「みんな 二つずつだ」
サムがすぐに一人あたりの枚数を数え直し、お皿を配ります。キッチンでは、ポットとおなべから湯気がではじめ、子どもたちの靴で汚れた床を拭くために、お母さんはモップを動かし続けます。
ついには、テーブルは子どもたちで埋り、クッキーもひとり1枚づつに。
また ベルが、ピンポーンー
ピン ポーン!
こどもたちは、自分のお皿の上のクッキーをただひたすら、見つめています。席を立って、こっそり誰が来たのかを確認したサム以外は‥。
サムはドアの向こうに、たくさんのクッキーを抱えたおばあちゃんの姿をきっと目にしたのでしょうね。だから、お母さんが、「あなたたち、いまのうちに クッキーを たべちゃったら?」と言ったときも、 「いいよ、まってる」 と答えたのです。
繰り返しのフレーズや、決まり文句は、絵本の「定番」で、小さい子でもすぐに、絵本に溶け込んでいくことができます。
この『おまたせクッキー』も、キッチンという限定された舞台に、次々と人物が増えていき、自分が食べられるクッキーの数が、逆に、減っていくという、繰り返しのおもしろさを楽しむ絵本なので、低学年でも、十分についていかれる内容だと思います。(でも、ほんとにおもしろさがわかるのは、12÷4=3が、すぐに頭の中に思い浮かぶようになってからかもしれませんが)
でも、それを「あえて」4年生のクラスで読んでみたのは、ベルが鳴り、人が増え、クッキーが減り、の状況の行き先を、どれくらい想像で楽しむことができるかなあと、思ったからです。
1ページを読み終わってから、ページを繰るまでの時間もたっぷりとり、特に、ベルが二度続けてピンポーンと大きく鳴る場面では、「間」を意識して読んだつもりですが、どれくらい、私の読み方で、やってくる次の場面を思い描くことができたでしょうか‥。
はっきりした色彩と、ビクトリアの家の黒い猫が、キッチンのいろんな場所から顔を出しているところなんかも、楽しい絵本です。
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とても面白そうなおはなしですね。
私は片付け&掃除が苦手で、人が来ても「上がってって!」と笑顔で言えないようなところがあるので(笑)こういう家庭に憧れます。
明日は私も4年生担当。
どんな反応なのか(娘と同い年ながら)心配(^^;)
うちの学校は、自分のこどものクラスに行かないよう
調整してくれてるみたいです。
ちゃんと隠しておいて、こっそり練習するなんて、
rucaさんはやっぱり優しいなぁ。
どんどん訪ねて、増え続ける友達と対照的に、減り続けるクッキー。
けっこうハラハラドキドキしますよね。
でもね、ちゃんとビクトリアとサムが友達を拒絶せず、自分の食べる分が減っていくのに、受け入れている様子が好きですね。
最後の最後のどんでん返しも◎。
今日は大忙しの1日ですね。4年生のクラスでの
読み聞かせも、気になるところです。
miyacoさんとこの「読み聞かせ」は、学校主体で、
そこに「やりたい」と思った保護者の方が名乗りでる
という形なのかな。どのクラスへ行くかの調整なども
図書館司書の先生がしてくれるのかしら‥。
私たちのところは、学校の司書教諭が立ち上げた
ボランティアグループで、運営は、先生への報告は
もちろんあるけれど、実質的には、自分たちですべて
決めていいように、まかされています。
なので、学期のはじめには、大抵みんな、自分の
子どもがいるクラスへ行きますね。クラスの雰囲気
なんかも見ることができるし。
>ちゃんと隠しておいて、こっそり練習するなんて、
>rucaさんはやっぱり優しいなぁ。
優しさというよりも、子どもを驚かせたいって
いう気持ちの表れというか‥(笑)
あの話おもしろかった! あんなおもしろい本が
あったんだねって言わせたいんです。
そうそう、私もそう思いました。
ビクトリアとサムは優しいなあって。
全然嫌な顔しないで、友だちが増えるたびに、
お皿をきちんと出してあげてるし。
最後の最後、またベルがなりました。で
終わるところも、いいですよね?
このお話がまだまだ続いていきそうな予感に
満ちていて。
それにしても、子どもって、自分のもらった
お菓子とか、袋の中にいくつ残っているかとか、
すぐの数えますよね。まあ、そうすることで、
生きるために必要な算数を身につけていくんだろう
けど。
現在「割り算」を習っている彼ら。
勉強している彼らを眺めながら、そういえば割り算みたいな絵本があったけれど、なんていう名前だったかなぁって思い返していたところなんです。
またまた、モヤモヤがスッキリ~に
アリ\(*^▽^*)/ガトゥ!!
私も、ビクトリアとサムがイヤな顔ひとつしないのが、とっても印象的でした。
『おまたせクッキー』のすごいところは、はじめに、クッキーが12枚ありした。と、記していないところだと、何かに書いてありました。
ほんとにそうですよね。書いてないから、2人だと6枚で、4人だと何枚???って考える楽しみが残されてますものね。