2009年アカデミー賞に輝いた、ダニー・ボイド監督の作品だ。
じつはこの、岩に手を挟まれて身動きできなくなり、127時間生との戦いを勝ち抜いた男がいた。
これはその男の奇跡をドラマ化した映画だ。
アメリカユタ州のブルージョン渓谷。広大な赤茶けた岩山の続くロックマウンテン。
27歳の男は、ここで育ち、週末マウンテンバイクで、新しいルートを探す探検者だ。
途中、道に迷った女性二人連れと滝壺で遊んだりする。
ところが、能天気な彼にアクシデントが。
狭い岩場で、岩が転げ落ち、丁度彼の右腕にかぶさってしまう。
力を入れても、滑車を利用してロープでひっぱってもびくともしない。
彼は、カメラを持っていたので、その様をカメラに撮る。
そして、時間がたち、妄想が襲いかかる。
ついに、水がなくなる。
そこえ、嵐、あわや溺れそうになる。
でも、水が手に入り息をつく、がそれも一時。
このように、克明にその間を描写するとともに、
回想シーンも挟まって、
彼の立ち位置がだんだん明らかになる。
そして最後の手段で脱出を図るが、そこからも大変。
実際にこれを生き抜いたのだからその精神力には頭が下がる。
途中、痛い映像が流れるが、これは、仕方ない。
緊迫感が持続するので、127時間はあっという間に過ぎる。
でも本当は、そんな生易しいものではない。