ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「イーダ」、ポーランド、一人の少女の成長物語

2014-09-03 16:36:35 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

ポーランド映画好き、白黒映画好き ☆☆☆☆

ポーランド・デンマーク合作

ポーランド出身で、ヨーロッパで活躍するパヴェウ・パヴリコフスキ監督作品。

1962年のポーランド。修道院で修業を続けるイーダは、孤児のはずだったのに唯一おばがいることを知らされ、会いに行くことを薦められる。

そこで、ユダヤ人であることを知り、その悲劇を知ることに。

伯母と二人で、父母の即ち自らの出生の地へと向かうことに。

そこで改めて、現実が突きつけられる。

それは、ポーランド、そこに暮らすユダヤ人の悲劇。

この辺は、歴史を知らないと分かり難い。

ナチ占領下のユダヤ人迫害はわかるが、そのあと、ナチを恐れて村人たちがユダヤ人たちを迫害したのだ。

同じ国の人々からの迫害とは、民族の悲劇だ。

しかし映画は、その辺は淡々と描き、修道女の成長に重きを置く。

スタンダードサイズの白黒、それも固定カメラ。そして存分に光を取り入れた演出、それは静謐を思い出させる。

監督自身がジャズメンであり、コルトレーンのジャズが主題に。

伯母のふしだらな生活や、ジャズメンの男との交流など、清純な修道女にとってはショッキングな出来事だらけだ。

更なる事件を経て、少女はどう生きるのか、修道服を着て歩き出す少女の足取りは軽い。
コメント
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