おすすめ度 ☆☆★
フランス・ボスニアヘルツェゴビナ合作
第1次世界大戦勃発のきっかけとなったサエラボ事件、オーアストリアの王子がセルビアの暗殺者により殺され、それが基で、オーストリアがセルビアに宣戦布告。かくして第一次世界大戦は始まった。
だが、もともと、ボスニアのセルビア人は、オーストリアの占領に反対していた。
まあ、この地の歴史は、日本ではあまり深く知られていない。
だからこの映画は難解。
まして前半、ホテル屋上でのインタビューが延々となされ、これがサラエボ事件の事なので、映画の主題と関係があるのだが難解。
一方で、サラエボ事件100年祭にあたってのホテルの実情も複雑。
従業員の給料未払からストライキへ。これを阻止しようとする支配人。
ホテルをめぐっての群像劇で、サラエボ事件が一方の主題となっており、支配人や受付嬢の後ろをカメラが追う格好の撮影で、ホテル内がクローズアップされる。
一発の銃声が鳴るのだが、これが主題の映画ではない。あくまでアクセントだ。
2016年ベルリン国際映画祭で銀熊賞・審査員グランプリと国際批評家連盟賞をダブル受賞しているが、ちょっとなじみの薄い映画だ。