おすすめ度 ☆☆☆★
ロシア・ドイツ・リトアニア・ポーランド合作映画
PG12 ユダヤ人収容所の過酷なシーンが続きます。
第2次世界大戦下にナチスが建設したアウシュビッツと並ぶ絶滅収容所ソビボルで起こった脱出劇を、実話をベースに描いたドラマ。
絶滅とは、ここに来た人たちはすべて。すぐに殺される運命。
ただ、火葬のための燃料の確保、死体処理など、必要な人員は生かされていた。
だが、彼らとて、いつ殺されるかわからない。
なにか、事件があると、10人に一人、すなわち10と数えられた人は射殺。
前半は、この収容所の殺人風景が延々と流され、実に気の重い映画だ。
こんな状態だから、ナチスの監視員たちは、酒におぼれる。
中盤、車を人に引かせ、走らせるシーンは、盛り上がるが痛ましい。
そんな過酷な状況で、脱走を計画、実行する。
ロシアの国民的俳優コンスタンチン・ハベンスキーが自らの脚本で初メガホンをとり、映画監督デビュー。主役も務めた。
邦題は、紛らわしく、ヒトラーは出てこない。
全員脱走という壮大な結末だが、犠牲者も多く、手放しでは喜べない。