おすすめ度 ☆☆☆☆★ (劇場鑑賞)
PG12
76年、夢と希望に溢れる17歳のシャオピンは、歌や踊りで兵士たちを慰労し鼓舞する歌劇団・文工団に入団する。農村出身で周囲となじめない彼女にとって唯一の支えは、模範兵のリウ・フォンだった。しかし、時代が大きく変化する中で起きたある事件をきっかけに、2人の運命は非情な岐路を迎える。
前半は、田舎出のシャオピンが、いじめにあう、集団生活。ゆえに複数人の青春が描かれる。
中国解放軍が映画に関与している字幕が出て、共産主義万歳の宣伝映画かといぶかったが、それは、中盤の中越戦争場面への協力だろう。何しろ、その戦闘シーンがリアル。
おかげで、主人公二人は、病むことに。
文革時代が背景なので、毛沢東礼賛だが、むしろ、文工団の若き集団のほろ苦い青春物語だ。
文革時代なので、ピュアな恋愛が求められ、現代のように直接的な恋愛とはいかない。
それが、戦争シーンへ突入して、悲劇が増幅される。
そして、文工団の解散。そこには、病んだシャオピンがいた。
それから時代を経て、と大恋愛ドラマ。
心ある人は、涙なくしては見られない。
監督のフォン・シャオガン、原作、脚本のゲリン・ヤンともに文工団出身。
文工団は、ダンスによるミュージカルドラマだけに、音楽はもちろん、演者は皆美男美女。
久しぶりにまっとうなドラマを見た。