おすすめ度 ☆☆☆
「活きる」で知られる中国の作家・余華(ユイ・ホア)によるベストセラー「血を売る男」を映画化したヒューマンドラマ。
ハ・ジョンウが監督としてメガホンをとり、自ら主演も務め、物語の舞台を朝鮮戦争後の激動の韓国に舞台を移して描いた。
1953年から始まるこの物語、当時の韓国の庶民事情を描いている。
明日の生活に困る貧乏人たち。献血で生活の糧を得ていた。さらには、ラストでは、金銭のための臓器提供。
死にかけの病人が出ると、占い人が、祈祷で死神を呼び出す。
男性優位の世界。
それにしても、中盤、長男が妻が犯されできた他人の子。血液型で証明。
11年知らずに育ててきたと夫の冷たい態度。
それが、長男の脳炎で、手術費用をねん出するために父親が血を売り歩く家族愛。
いかにも、韓国映画らしい、誇張というかコメディというか?
ラストは、涙なくしては見られない。