おすすめ度 ☆☆☆★
私的には ☆☆☆☆
「少年の君」が第93回アカデミー国際長編映画賞にノミネートされたデレク・ツァン監督作品。
「少年の君」が評価されて日本でも公開されたので、お蔵になっていた本作も公開に。
香港のアカデミー賞で12部門ノミネート(作曲賞受賞)! 中華圏を代表する映画賞・金馬奨では主演2人に主演女優賞W受賞の快挙を達成!
これは、ひとりの男を同時に愛してしまった2人の女性の物語――ちょっと勘違いしそうになるのだけど、女性同士、同性愛者ではなく、ただ、心から深く結びついた親友なのだ。そして、映画は愛情と友情との間で揺れる気持ちを、中国各地と言う広大な舞台と、13歳から27歳までの14年と言う時間軸を以て描いて行く……
温厚な優等生タイプのチーユエ、美人だけどスレまくったアンシェン。あんなに仲良しだったのに、傷つけあう辛い展開になっていく。本心なのか全く本心ではないのか。感情の難しさがここにある。大好きだけど大嫌いな唯一の友達。
これだけの激しい感情の起伏。
中国に、足掛け1年間、計三年を暮らした身にとって、わが身につまされる展開。
その風景と音楽、旅の楽しさと苦しさ、男と女の駆け引き。
胸が締め付けられる傑作だ。
周冬雨と馬思純、君に惚れた。