おすすめ度 ☆☆☆☆ (劇場鑑賞)
第94回アカデミー賞、脚本賞受賞。
俳優・監督・舞台演出家として世界的に活躍するケネス・ブラナーが、自身の幼少期の体験を投影して描いた自伝的作品。
ブラナーの出身地である北アイルランドのベルファストを舞台に、激動の時代に翻弄されるベルファストの様子や、困難の中で大人になっていく少年の成長などを、力強いモノクロの映像でつづった。
ベルファストで生まれ育った9歳の少年バディは、家族と友達に囲まれ、映画や音楽を楽しみ、充実した毎日を過ごしていた。
1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民への攻撃を始め、穏やかだったバディの世界は突如として悪夢へと変わってしまう。
ベルファスト好きの少年、だが、両親は、ロンドンへの移住を決める。
好きだった、祖父母。好きになった同級生の女生徒。
ベルファスト自身も好きだ。
だが、変わりゆく世の中は、少年を巻き込んでいく。
暗い映画でありながら、温かい描写は、少年の力強い生き様を見せる。
心に残る映画だ。