ひろの映画見たまま

映画にワクワク

日本映画「かぞくのくに」、自らの体験を通してかのくにを告発する!

2012-08-19 19:18:25 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆☆

自分の父、北朝鮮に住む姪をそれぞれ描いたドキュメンタリーは、本人しか描きえない貴重なドキュメントで人々に訴えたヤンヨンヒ。

今度は、あまりにも鮮烈な内容だけにフィクションにして描いた。それだけ又訴えかけるものが強い。

1970年の帰国事業で、韓国へ渡った兄が、頭に癌ができその手術のため帰国した。

父は、総連の幹部で、帰国事業にも携わったし、今回の帰国にも尽力してきた。

家族たちは、兄の帰国を喜んだが、彼にはどこへ行くにも監視役がついていた。

そして、手術の段取りをしているときに突然帰国命令が。原因は不明。命令は絶対だという。今回の手術を逃したらもう兄とは会えない。心優しい兄、彼には父との確執があり、恋人との別れもあった。

「あの国は嫌いだ」と痛切に叫ぶ主人公。監督の代弁者だ。

一方、父は、北を信じて生きてきた在日。

今は亡き、父と兄。

あの国に翻弄された人生をしっかりと見つめる監督の生き様が、ここに描かれている。

切々と胸に迫る一作だ。
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アメリカ映画「アベンジャーズ」、地球の危機を救うヒーローたち!

2012-08-17 15:05:30 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆☆

「日本よこれが映画だ」は、いただけないが、たしかに地球を防衛するヒーローたちの姿は圧巻だ。

自ら開発したパワードスーツをまとったアイアンマンとして戦う、億万長者で天才発明家のトニー・スターク、70年間の眠りから覚めた伝説の戦士キャプテン・アメリカ、神の王の息子で神々の国アスガルドから追放されたソー、怒りにより巨人ハルクに変身する科学者ブルース・バナー、女スパイのブラック・ウィドウ、エリートエージェントで弓の達人ホークアイが、人類最大の敵に対する要員として召集される。

前半は、宇宙人と手を組み地球襲撃を試みるロキ。無尽の謎の物体四次元キューブを奪って逃走。

そこでアベンジャーが召集されるが、ロキとの争いなど、様々な駆け引きがなされる。

中間は、話が多くて、ちょっとついていけないが、いよいよ後半、敵が襲撃してくるところからは迫力満点。

アイアンマンのように最新の武器を駆使するかと思えば、弓で戦ったり、決して近代兵器のみの戦いでないところがミソ。

ハルクに至っては、その巨大なパワーで相手をブンブン振り回すのだから痛快だ。

核兵器まで出てきて驚かされるが、これも例の手で無事クリア。

ものすごい勢いで出てくる宇宙軍団、爬虫類のように自由に体をくねらせパワーを発揮する怪獣車など、かなり垢抜けた軍団で、あわや全滅という際どいところまで攻められるのがミソ。

女スパイの強力な格闘もあって、見どころ満載。

各戦士たちが、はじめは必ずしも協力しないが、さて強力な敵が現れると、全員一致協力、その総力戦がみものだ。

次作が待ち望まれる。


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韓国映画「グランプリ」、女性騎手の復帰物語!

2012-08-16 16:50:00 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆

韓国競馬では、女性騎手が多いらしい。この映画は女性騎手の再生物語だ。

落馬事故を起したチュヒは、自らも傷を負い、薬殺された馬の牧場を求めて済州島へ。

そこで、さまざまな人との出会いがあって、牧場主の息子と知合い、励まされグランプリに出場優勝するまでのサクセスストーリーだ。

ただ、済州島で残酷な殺し合いの問題が絡んで、話はややこしくなる。

馬を愛する人たちの純粋な気持ちだけの問題でないところがうっとうしい。

恋愛話も絡んで、済州島の綺麗な牧場を駆け抜ける姿は、颯爽と気持ちいいが、この話もちょっとひねられていて、これもうっとおしい。

結局、どちらつかずの物語が、折角の映画を台無しにしている。

ちなみに、ヒロインを演じるキムテヒは、日本の化粧水などのCMで有名だ。ただ、彼女、李大統領と同じく「竹島は韓国領土」のPRを手掛けており、問題となったことがある。

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アメリカ映画「トータルリコール」、記憶が売買される近未来。

2012-08-15 18:07:07 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

この夏おすすめの第2弾として紹介される映画。

「トータルリコール」は、1990年に、アーノルドシュワルツェネッガー主演で当時話題を呼んだ映画。今回はコリンファレル主演でまた違った「トータルリコール」になっている。

今回はリメイク版だが、前作は舞台が火星であったが、今回は地球。裕福なブリティン連邦と、貧しいコロニーという二つの国に分かれ、それぞれ、地球の北と南に位置し、両者は地球を貫通する列車で移動可能。途中で、重力が反転する。

コロニーに住み、ブリテンで働いているクエイドが、新しいことがしたいと、記憶を売る会社リコールで、記憶を買おうとする。が突然ロボット警察に襲われるがなぜか、能力が付き相手をやっつける。そして、家へ帰って今度は妻に襲われる。

まあ記憶を買うという発想が面白いが、逆になら何でもありかとなって、興味をそがれる。

実際、クエイドは常に、自分が何者なのか自問し続ける。

空中に浮かんだ車のカーチェイス、水平にも移動するエレベーターなど、近未来世界が、かなりセンス良く描かれている。

当然アクション映画なので、格闘技や撃ち合い、おっかけなど、アクションシーンもふんだんなのだが、なにせ、記憶の世界。これも携帯電話が腕に埋め込まれるという発想もあったりして、部分的には面白いのだが、さて、トータルでは?

二人の女性陣の活躍は見もの。
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韓国映画「トガニ 幼き瞳の告発」、韓国社会を揺り動かした性犯罪。

2012-08-13 17:33:15 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆☆

またもや、韓国映画の質の高さを思い知らされる。

トガニとは、「るつぼ」のことで、「出口のない密閉した空間で、ジリジリと焼かれていく想像を超えた恐怖と痛み」だそうだ。

韓国で実際に起きた事件を小説にし、それをもとに映画化。この映画が話題を呼びトガニ法ができた。性暴力犯罪の処罰に関する法律。

さらに、当事者の処罰も重くなったとか。

物語は、聴覚障碍者の施設で、校長ら3人にによる、児童虐待、それも性的(男性も)虐待が行われていた。

その施設に新しく赴任した美術の教師が、この事実を知り、赴任途中で知り合った人権センターの女子職員と協力し告発する。

ホラー映画風の作りで、性犯罪の行われる現場を活写。

一方、裁判では、弁護士のたくらんだ論点を見事に逆転するなど、見どころは満載。ここでは、少女の巧みな演技が見もの。

校長は、地方の名士であり、警察や、はては、司法界までとりこむ、やり手。当然お金の世界でもある。

ラストは、二つの事件が用意されていて、痛烈な復讐劇と、韓国でよくされる警察権力による弾圧劇と、何とも皮肉な展開だ。

事件後1年目のけじめもつけられて、まあ予定調和的なところもあるが、演出の力で引っぱっていく。

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映画「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語」、本場ワイン造りの物語。

2012-08-12 10:50:13 | 映画
おススメ度 ☆☆
   ワイン好きの方 ☆☆☆☆

ニュージーランドの女性監督の作品。

2010年劇場公開だが、やっとDVD化。

ワイン作りにとりつかれた男の物語。

本場、ブルゴーニュでもロケされ、ワインファンにはたまらない映画だ。

だが、話を面白くするためか、ワイン作り自身がファンタジーなためか、ちょっと謎めいた映画だ。

ただ、極めて丁寧に描かれるので物語は壮大だ。

フランスナポレオン統治下の、葡萄作りの農家に生まれたソフラン。ワイン作りにあこがれ醸造家に頼み込むが断られる。自分でワインを作ろうと、戦争に参加したり苦労する。そんな時、天使に出会う。

ワイン作業で知り合った娘と結婚、天使の指導でワイン作りに成功する。

一方、醸造家はなくなるが、夫と別れた姪が後を継ぎ、ソフランにワイン作りを教わる。

その後、天災でワインが全滅するが、やり直し、再び上質のワインを作り出す。

まあ、一ワイン醸造家の一生物語だが、天使が出てきたり、これがどうも同性愛っぽい、妻がいるにもかかわらず、醸造家の未亡人と仲良くなったり、ちょっと、ついていけない展開だ。宗教も絡めた生き方の模索なのか?

ただ、物語の展開もさりながら、挿入される、葡萄畑の自然は、虫たちの描写も含めて、美しい。

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日本映画「東京プレイボーイクラブ」、24歳監督のデビュー作です

2012-08-11 11:15:51 | 日本映画
おススメ度 ☆☆

劇場公開されたが、限定。

早稲田大学川口芸術学校という、映像専門の学科の卒業制作で、世界に認められた監督の劇場デビュー作。

当然予算も少なく、処女作の焦りもあるのか、中途半端な映画になった。

題名からすると、ピンク系映画化と思うが、そうではなく、暴力映画だ。

コーエンやタランチーノを愛する監督。

東京、赤羽らしいが、そこで、ピンサロ風の東京プレイボーイクラブを経営する男。彼を頼って友達が舞い込み、暴力団というかチンピラというか三人兄弟といさかいが。

拳銃や、死体解体まで出てきて、日本映画としては、かなりやばい作品。

大森南朋がすぐ切れるちょっと不思議な男を演じ、気弱なクラブマネージャーを光石研が演じ、この演技達者の競演が見もの。

これにちょっと正体不明なクラブの女性が絡むが、色物ではない。

若さは買うが、総体的に消化不良の感じだ。


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アメリカ映画「親愛なる君へ」、純愛物語のはずが?

2012-08-10 16:27:25 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

『きみに読む物語』(04)、『最後の初恋』(08)の著者であるニコラス・スパークス原作の映画化。純愛物語だが、

2001年春、米軍特殊部隊所属のジョンが、休暇中に、父の暮らす故郷の海岸で、一人の女性と仲良くなる。たった、2週間だったが、恋に落ちた二人は、楽しい日々を過ごす。

そして、1年後を約束して、軍に帰っていく。二人は、手紙のやり取りで愛を紡ぐ。

しかし、待っていたのは、あの9.11。ジョンは、除隊を申し出る機会を失い、再び戦地へ。待たされた彼女は、どうしたのか?

彼女は、自閉症の子供たちの施設をつくることを夢見ている。一方、ジョンの父は自閉症気味で、コインの収集に目がない。

そんな、二人の状況が、物語を変えてしまう。

彼女からの手紙が来なくなり、結婚したとの知らせが。

と、話が複雑化していくが、この状況が、すんなりと受け入れられるかどうかが、評価の分かれるところ。

ちょっと寡黙な、マッチョのチャニング・テイタムと、可愛い雰囲気のアマンダサイブリットが、いい雰囲気の恋人を演じている。

折角の恋愛物語だが、一筋縄でいかないこの映画。単純に楽しめればいいのだが。

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アメリカ映画「カンパニーメン」、リストラされたサラリーマンの悲哀!

2012-08-09 16:25:25 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

超能力の男たちのバトルが幅を利かせているアメリカ映画。

でも、この映画はまさに地味で、身につまされる物語だ。

総合企業のバリバリの若手販売部長、ポルシェに乗り、瀟洒な郊外の住宅に住むサリーマン憧れの出世頭だ。

だが、例のリーマンショックで、販売不振となり、突然の解雇。

12週間分の補償だけで、ポイ。

最初はやけで遊んでいたが、だんだん貧乏が身について、節約。

求職活動はするが、彼のプライドでは雇ってくれるところはない

結局、妻の兄の所で働くが、これが工務店。きつい重労働だ。

それでも、必死に頑張ろうとする。よき妻の後押しのおかげだ。

一方、会社の共同出資者でもある、重役もリストラ。

結局、CEOだけが高給を取って人員整理に励んでいる。

中には、自殺者も出て、アメリカと言えど、リストラは厳しい。

その、状況をていねいに描き、ベテラン俳優に支えられて身につまされる。

ただ、見る側にとってもつらい映画で、もし、自分がリストラにあっていれば、目をそらしたくなる映画だ。

やっぱりこの手の映画は、パスしたいね。

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アメリカ映画「メリダと恐ろしの森」、母娘愛の物語です。

2012-08-08 17:46:37 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

夏休み、この時期、子供向けの映画が目白押し、映画館も子供連れで大繁盛。

PIXERという、アメリカアニメの大御所が、今回は、10世紀ごろのスコットランドを舞台に、王妃と姫の親子確執を描く。

スコットランドの王宮、その近くには精霊の住む森がある。

姫は、男勝りで、父にもらった弓矢で力量を発揮し、馬を走らせ、天衣無縫だ。

王妃は、娘を王妃とすべく教育しようとするが、自由に生きようとする娘にいつも反発される。

そこで、婿をとろうと、王国の3人の貴族の息子の中から選ばせようとするが、姫は勝手に弓矢で勝負し、親の言うことを聞かない。

姫は森の聖霊に導かれ魔女に出くわす。そこから話が発展する。(ネタバレ)

コンピュータ処理でできた映画だが、その映画的手法が、出てくる人物はすべて人形風だが、いざ、動き出すとあたかも人間が演じている如く、流ちょうな映像だ。特に、森の自然の中の動きなど、子供たちにとってもとっても楽しい映像だ。やはりなんといっても、自然な森はすがすがしく、夏休み向きの映像だ。



















魔女に頼んだ魔法で、母親がクマに変身し、熊とともに森へ帰り、自然を謳歌する。そして魔法の解き方を知った姫は、熊とともにふたたび王宮へ。まあこの辺はどたばた風で、ご愛嬌。

姫は、母の愛を知り、大衆の前で堂々たる演説をする。

最後は、眠っていた大熊との争いだ。
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