ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ビフォアミッドナイト」、40代夫婦の恋愛

2014-01-23 18:01:52 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

 会話劇がだいじょうぶな人、シリアスな恋愛映画好き ☆☆☆☆

全編殆ど夫婦の会話です。まあこれが退屈なら仕方ありません。


この映画、1995年、「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 (ディスタンス) 」、2作目は9年後の2004年、「ビフォア・サンセット」に 続いての3部作です。(残念ながら前作は未見です)

同様な会話主体の映画ですが、それぞれ9年前、18年前と、主人公は若返ります。

今は、双子の女の子を子に持つ、40代の熟年夫婦です。

1作、2作のような若い恋ではありません。

でも、その語り口のうまさ、これは男性が小説家の設定で、よけい話に重みがあるのですが、重みといっても結構下ネタがあって、これが興味を引く面はあります。

舞台はギリシャ、やはり恋には舞台設定が必要です。

バカンスを終えて、夫の前の奥さんとの子供を空港まで送っていった二人。帰りの車での会話が延々と続きます。

ついで、ギリシャの友人宅での仲間との語り、ここは結構下ネタ満開で、それぞれのキャラが目立って面白い。

後は、夫婦二人だけの40代のハネムーン。豪華なホテルでの一夜だが、話し合いが口げんかになって、おかしい雰囲気に、そこは夫婦、おあとはよろしいようで。

3作共通して夫婦役にイーサン・ホークとジュリー・デルピー、監督はリチャード・リンクレイター、3人で脚本を書き、長回しのセリフを考えたのだろう。だって、あたかも本物の夫婦のようだからね。

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スクリーン 2013年洋画ベストテン ゼログラビティが一位

2014-01-22 20:29:49 | 映画
映画雑誌 スクリーン 2014年3月号が発売されました。

そこで、各評論家のベストテンの集計でベストテンが発表されています。

私のベストに近い順位なっていました。

紹介しますと

1.ゼログラビティ

2.愛、アムール

3.ライフオブパイ/虎と漂流した227日

4.ゼロ・ダーク・シティ

5.42世界を変えた男

6.ジャンゴ 繋がれざる者

7.嘆きのピエタ

8.ハンナ・アーレント

9.テッド

10.世界にひとつのプレイブック

10.天使の分け前
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「中学生円山」、宮藤官九郎の妄想コメディです

2014-01-22 19:49:55 | 日本映画
おススメ度 ☆☆

   コメディ好き ☆☆☆

NHK朝ドラ「あまちゃん」の脚本で脚光を浴びた宮藤官九郎の作品です。

中学生円山君が、自分のち〇こをなめられるようになりたいと励む映画です。ということで、話題的にはエッチな映画で、はたして中学生とみてよいものやら。ただ激しいシーンはありません。せいぜい冒頭のヌーブラシーンぐらいですかね。

まあ、こんな映画が人気をとる現代若者にいささか引けを感じますが、

実は、後で知ったのですが、韓国ドラマに出て、今は電気工の韓国人に、皮肉なことに、あの名作「息もできない」の監督主演のヤンイクチュンが出ているではありませんか。

そして、韓国映画が日本で評判が良いと韓国で評判が悪いという現実をぽろっと語らせます。日本映画の体たらくにカツを入れたいぐらいです。

もう一人、この映画の重要な役割を演じているのが、往年のシンガーソングライターで、今は67歳の遠藤賢司です。徘徊老人を演じ、中学生円山の妹が恋人になります。そして中盤に突然、アマチュアバンドに飛び込み、自らのシンガーソングを熱唱します。

この二人を見てもわかるように、いい役者をそろえて、妄想映画。まあ、松本人志ほどはひどくありませんが、ちゃんとしたドラマもかけるクドカンがこんなお遊びをして、それを喜ぶ世情にうんざり。

もう一人の主役は、アパートの上の階に住む子連れ狼、草薙剛が演じ、存在感を示しています。自転車に乗れない演技はうまい。

また、変身で、いろんなキャラクターが出てきてこちらは、面白いですね。
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「ポロック 二人だけのアトリエ」、前衛画家の伝記映画

2014-01-21 20:04:14 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

ツタヤが旧作50円セールをやっていたので借りたのがこの一作

2000年作品。

20世紀の米国における現代美術を代表するアーティスト、ジャクソン・ポロックの生涯を描く。

1941年、若いポロックのもとを女性画家リー・クラズナーが訪ねてくるところから始まる。


この女性が、ポロックの才能を信じ、画商を口説き、絵を売れるように苦心する。

二人は結婚、郊外の自然に囲まれた農家に引越し、新たなアトリエの中でポロックは創作活動に集中する。

一時は、キャンバスを前にしてかけない日が続く。そして編み出したのが、ドリップ・ペインティングという独自の手法。要は、絵筆にたっぷり絵具をつけ、下に置いたキャンバスに筆をなぐりつけるのだ。

一見お遊びのようだが、彼なりのルールで絵を仕上げる。

この手法がブームを呼び一躍有名に。

だが、芸術家の常、いつも襲われる重圧。

そして、お決まりのアルコール漬け。

悲惨な最期を遂げることに。

ポロックを演じるのはエドハリス。自ら監督をし、演じられるのは自身しかいないと自演。

当然、ドリップペインティングを習得。絵を描くシーンを演じている。

彼を支える妻に、マーシャ・ゲイ・ハーデンが扮し、この年のアカデミー賞助演女優賞を得ている。

自伝だけに、かなり淡々と話が進むので、ちょっとだれる。

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「めめめのくらげ」、ふしぎな「くらげ坊」とフレンド大活躍のファンタジーです

2014-01-21 17:10:18 | 日本映画
おススメ度 ☆

   ファンタジー好き ☆☆

世界的に活躍するポップアーティストの村上隆初めての作品ということで期待して借りてみたが。

フレンドという愛嬌のある怪物たちの物語で、子供向きだと思ったが、意外と社会性があって大人向きかなと。

ただ、大人の私にしてみては、なんともメルヘンチックなのだが、さっぱり映画に乗れませんでした。

出てくるフレンドの数20個以上。それぞれ特徴があり、これを見ているだけで楽しいとも言えます。一方、くらげ坊もフレンドに交じって大活躍です。

巨大な怪獣というか、これも一見かわいらしい、物体に子供たちが一斉に携帯のようなもので、フレンドを操作し、戦いを挑みます。

だが、子供たちを引き飛ばし、このあたりのCGは結構見せてくれます。

ただ、この戦いの意味づけがさっぱりわからなくて、あいまいなのです。

言ってみれば、東北大震災の影響を意識してか、黒マント軍団や、新興宗教まで出てきて、更には、なくなった父の映像もでてきて、

舞台は、学校だったはずが、巨大な研究所だったり、ファンタジーといえばファンタジーなのですが

そしてラストは、2の予告編。 
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「母の身終まい」、母の尊厳死を見守る息子の物語。

2014-01-20 17:49:35 | フランス映画
おススメ度 ☆☆☆
   老いと死に関心のある方 ☆☆☆☆

48歳のトラック運転手、麻薬を運んだかどで刑務所に。

映画は、刑務所から出所する男のシーンから。

母のもとに身を寄せ、就職活動をする。だが、前科者の就職は厳しい。

やっとごみ処理の仕事にありつくが、厳しい。

家庭では、母が食事の支度などしてくれるが、タバコを吸うな、犬の足を綺麗にとかことごとくうるさい。(ちなみに、犬は息子にも母にもなついている)

そんなある日、母の机の引き出しから手紙を見つける。それは、尊厳死協会からの手紙。

母は末期のがんだ。医者にかかったり、この辺の状況説明は丁寧だ。しかし悲観的。

親子の言い合い(言い争いの感じ)とか、病状の悪化とか、とにかく暗い映画だ。

ある日、友人とボーリングにいき、そこで行きずりの恋をしてしまう。

だが、翌朝、自分の職業を言えなくて、別れてしまう。そして職も辞め。

まあ、男は絶望、母は病気。

そんな中での尊厳死。

これ以降は意外と淡々。

その日のシーンが丁寧に描かれて、ここは静かな場面。

いずれにせよ、老いと病と死という避けて通れない問題を考えさせられる映画だ。
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「恋人はセックス依存症」、タイトルだけで、ちょっと引いてしまうが

2014-01-19 17:31:16 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆
   セックス依存症の方 ☆☆☆

劇場未公開。

それもそうだろう、この邦題どぎつすぎませんか。

勿論、中身はその通りなんですが。

ただ、これ興味本位でなく、実にシリアスなコメディです。

話は、セックス依存症を克服する会から始まります。

アルコールや麻薬と同様、同病者で経験を語り合い、克服していこうとする会です。

で、自らの体験を語るうちにそれが映像になります。

主として3組の物語が並行して描かれます。

メインは、セックスがしたくてたまらない男の物語。パーティで知り合った女性といい仲になりますが、相手が「依存症の男性」と別れて、もう二度と付き合いたくないといわれ、自らの依存症を話せません。

でも、女性の方が、依存症っぽく、盛んに男性を誘います。

この辺は、依存症と関係なく普通のラブロマンスです。

もう一組は、ちょっとでぶっちょの男の子、地下鉄で女の子を見ると欲情してしまうというふうです。

で、克服する会では、克服期間が長くなると表彰され、皆それが狙いで頑張ります。

3組目は、会の運営者ですが、もう治ったはずだが、息子のこととなるとちょっと気がたってしまいます。

こんな3組が、紆余曲折の末、一応ハッピーエンドです。

グウィネス・パルトローの明るさが、暗くなりがちな本筋を救っています。
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「偽りの人生」、一卵性双生児、兄が弟に成り代わって

2014-01-18 14:37:24 | 映画
おススメ度 ☆☆

変わった映画好き ☆☆☆

アルゼンチン映画、ただし、スペインドイツ合作。

都会で医師をし、美しい妻と二人暮らしの弟、順調のはずが。

兄は、ブエノスアイレスから北へ30km程のデルタ地帯、生まれ育った地に住む。

突然訪れてきた兄、がんで死にたいので殺してくれという。ふとしたはずみだ殺してしまった弟は、兄の身代わりとして、故郷に降り立った。

それが偽りの人生か、この言葉は邦題で、意味深長。

お金もあり自由に暮らせるはずが、弟は犯罪に手を貸していた。

だが、兄が気を寄せていた女に恋心を抱き、事件が。

デルタ地帯のたたずまいが薄暗く、家も岸辺で鬱陶しい。

双子を一人二役で演じるビゴ・モーテンセン、はまり役というか、せりふの少ない心情表現は、うまいというのか、地というのか、その雰囲気が巧み。このひとり二役が当初映画を分かり難くする。

それにしても、じくじくとしたサスペンスにならない犯罪映画。

心理を読み解くべきだが、若い女性との恋も、なぜという疑問で終わってしまった。

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「大脱出」、シュアちゃんとスタローン共演の脱獄ものです

2014-01-17 19:05:58 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

  脱獄映画好き、シュワちゃんスタローンふぁん  ☆☆☆☆

蛇足ですが、シャワちゃんは、あのカリフォルニア州知事を務めたアクションスター。スタローンはロッキーで有名なアクションスターです。お二人とも60代後半、もうリタイアの年齢です。

その二人が、脱獄。でもお二人さんちょっと切れはありませんが大丈夫健在です。

脱獄ものですが、ひとひねりもふたひねりもしてあります。

スタローンの扮するブレスリンは、脱獄のプロで、彼が脱獄することで、刑務所の脱獄の穴を指摘するインストラクター。冒頭、火事を起こして、その間に消防車に乗ってとんずら。見事な手口。もちろん、手助けする助っ人はいました。

彼が次に取り組んだのは、民間の運営する刑務所。脱獄は無理とされる場所だ。(ネタバレ)



































予告編で、CMで暴露しているが、これが予想外の展開で、海に浮かぶ船が刑務所。脱獄しても大海原では救いようがない。

ここで登場するのがシュアちゃん扮するロットマイヤー。

この二人が協力して脱獄を図る。

まず下見するブレスリン、大海原と知って愕然。

だが、二人が負けるはずもないと知りながら、次々と繰り出されるアイデアにくぎ付け。

まあ、正月映画らしい迫力だった。

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「少女は自転車にのって」、女性監督によるサウジアラビア映画!

2014-01-16 17:45:02 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

珍しいサウジアラビア映画。それもそのはず、映画館設置が法律で禁止されている。

そんな世界でこんな面白い映画が作られたなんて驚きだ。それも女性監督。

何しろ、サウジでは、女性は顔を出して男性の前に出ることは禁じられている。女性は親の紹介で結婚する。

主人公は、10歳の少女。この女性が実に先進的、次々と掟破りをする。

だが、掟は厳しい。

そんな、掟破りの象徴が、自転車、女が自転車に乗るなんてもってのほかなのだ。

少女だから、近くに住む少年とは仲良くなれるみたい。この辺は顔出しで会っているので、そのへんは大目に見られるのかも。

彼の自転車を借りて乗る練習をするのだが、はじめ少年は補助輪を付けてきた。少女はがぜん怒り出す。それはそうだ、さっそうと風をなびかせ走りたいのに補助輪なんて。

で、少女の自転車獲得作戦が。

しかし、なかなか買取る金額には至らない。

そんな時、コーランの暗唱コンクールが、優勝すればお金がもらえるという。

そこで猛勉強、その一途さがすばらしい。

古い慣習にソフトに立ち向かう少女、サウジアラビアも徐々に雪解けしていくのだろうか?

サウジの一端を知らしめられる映画だ。

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