ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ダニエラ 17歳の本能」、チリ映画、宗教と性のはざまで悩む少女!

2016-06-23 09:45:03 | 映画
おすすめ度 ☆☆

チリ映画 

劇場未公開 官能映画

珍しいチリ映画、サンダンス映画祭で脚本賞を受賞するなど、一応評価されている映画。

主演は、アリシア・ロドリゲス、チリの女優さん。

17歳のダニエラはセックスに興味津々。

両親は敬虔なキリスト教徒。だが、淫行がばれて退学処分に。

謹慎処分で、教会関係のテレビ局で働くことに。そこにイケメンが。

主人公ダニエラの告白形式になっており、インターネットでチャットするなど奔放。

ちょっと、話がごちゃごちゃして、分かりにくいが、下ネタ連発で、青春の雰囲気は抜群。

セックスシーンは、意外と少なく、そちらを希望する向きには、ちょっと物足りないかも。

チリ映画とは珍しい。
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「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出」、時は、戦勝記念日の夜!

2016-06-22 17:26:05 | イギリス映画
おすすめ度 ☆☆☆

PG12

もう、エリザベス二世(女王)も、御年90歳。最近では、大衆に挨拶しているとき、孫が子供のため姿勢を低くしたのをお叱りになったとテレビで伝えていたが、貫禄十分。

そんな、女王の19歳の時のお話。

ドイツとの戦争で、疲弊していたが、やっと戦争に勝つことができた戦勝記念日の夜。

妹のマーガレットが、今日ぐらい外に出て大衆と一緒に戦勝を祝いたいと申し出て、母には断られるが、父が許可。姉妹で外出することに。

外出したこと自体は、実際にあった事らしい。

始めは護衛付きで、貴族たちのパーティだったが、妹が抜け出してバスに乗って広場へ。後を追った王女はバスに乗ったものの、別のバスだったため大慌て、なにしろお金を持っていないのだ。

たまたま乗り合わせた、空軍兵士に助けられる。

トラファルガ広場で、父(国王)の演説を聞く。大衆の中で聞くなんて貴重な体験。

王女はその後、宮殿前で人々の生の姿を見て感動する。

オードリーヘップバーンの「ローマの休日」は、同様なプリンセスの一日の休日を描いたが、こちらは、地味目。だが、英国王室というリアリティがある。

空軍兵士との淡い恋の芽生えがあって、楽しめるアバンチュールになっている。

日本では、女性は天皇になれないのでこんな話はない。
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「マネーモンスター」、テレビ局がジャックされ、司会者が囮に!

2016-06-21 17:40:20 | アメリカ映画
おすすめ度 ☆☆☆

クルーニー、ロバーツ、フォスター好き ☆☆☆☆

PG12

経済専門のテレビ番組「マネーモンスター」、実に軽いのりで、司会者の饒舌は見事なもの。

裏で彼を操るのが女プロデューサー。この二人は恋仲。

今日も、番組はうまくいくはずだった、が突然侵入者が、

銃を持ち、司会者に爆薬を仕掛けたジャケットを着せる。

犯人は、この番組を見て買った株で大損したという。

そこで番組を通じ、その株の責任者を糾弾しようというもの。

なにしろ、芸達者のジョージクルーニーが、司会者を演じ、とどまるところを知らない話術で飽きさせない。

そして場面は展開、会社社長のいる場所まで、二人で出かける、もちろん爆薬を仕掛けたジャケットのままで。

監督は、ジョディフォスター、かの名優だ。だが、監督に徹して、画面には出てこない。

話が大きくなる割には、99分と短い。テンポよく話が進むので、横見している隙がない。

そして現れるのが、ハイジャック犯人の嫁さん。妊娠中だというが、犯人の男性を木っ端みじんになじり倒す。これも圧巻だ。

結局、会社は不作為の行為で損をさせたことになるのだが、最後はあっけない幕切れ。

司会者とディレクターの愛の言葉で終わる。

マネーものでありながら、難しい話は飛ばして、テレビジャックものとして面白く描いている。

ジョディフォスターの幅を見た感じ。
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「神々のたそがれ」、空前絶後20世紀の最高傑作というが?

2016-06-20 18:43:44 | 映画
おすすめ度 ☆☆

この映画のわかる人 ☆☆☆☆

ロシア映画。  177分の長尺。

昨年劇場公開されて1年余。DVDレンタルに登場。びっくりする。(この手の作品はなかなかレンタルされない)

アンドレイ・タルコフスキー監督作「ストーカー」の原作者ストルガツキー兄弟のSF小説「神様はつらい」を15年の歳月を費やして映画化。

ロシアの巨匠アレクセイ・ゲルマン監督は、作品の完成を見ずに他界。

ロシアならではの映画。

共産主義と、ドイツとの戦争、民主化を経た稀有な国だ。

哲学的色合いの色濃い本作。

地球外の惑星の話だが、背景は中世のヨーロッパそのもの。

地球より800年遅れているというからそうなのだろう。

革命は起こるどころか、知識人は皆殺し。

地球からやってきた調査団の目で、描いているので客観的だが、本人自身もその渦中で抜けられない。

サックスを吹く音楽が、どこか寂しい。でもこれが唯一の慰め。

何しろ、あらゆる汚物と死体、画面が白黒だけにショックは少ないが見ていられたものでない。

これを、延々3時間見せまくる。

だが、なぜか、惹かれる。

後味の悪さも残る。

これが、凡百の映画との違いだ。

それにしても、二度とみられない、不思議な見世物だ。




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「1944 独ソ・エストニア戦線」、エストニアの悲劇!

2016-06-19 17:52:05 | ヨーロッパ映画
おすすめ度 ☆☆☆

エストニア/フィンランド合作

アカデミー賞外国語映画賞エストニア代表作品!

独ソ戦史上、もっとも残酷な戦い。

エストニアは、フィンランド湾に面し、東はソ連、南はラトビアに面している。ポーランドを経てドイツに連なる。

1944年、独ソ激戦の年。

それまでは、ドイツ占領下にあり、エストニアの若者は、ドイツ軍に編入されていた。

だが、ドイツの敗戦が色濃くなり、ソ連が侵攻、エストニアは、ソ連の占領下となり、ソ連軍に参入。

すなわち、敵対する独ソ、二つの軍隊に別れて戦うことに。

朝鮮半島同様、同じ国の国民同士が戦うという悲劇の国だ。

この映画は、前半はドイツ軍側からの描写、後半はソ連軍からの描写と、

相対する二つの軍隊を描くことによって、その悲劇をあぶりだしていく。

さらに、戦争場面については、当時の武器や戦車などを使ってリアルに描いており、その面でも成功している。

中盤では、同じエストニア人同士の戦闘が描かれ、殺してしまったドイツ軍側の男の写真(姉の写真)を、その姉を訪れ手渡すというドラマも用意されている。

俳優や、戦場の背景なども、見知らぬことが多いが、そのリアル感に、引き込まれてしまう。

知らなかった、歴史を気づかされる映画であるが、大河ドラマとしての風格はある。

劇場公開とならなかったのは惜しいが、やはり興行的にはむつかしいのかも。
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「キリング・サラザール 沈黙の作戦(ミッション)」、スティーブンセガールのアクションものです。

2016-06-19 09:31:34 | アメリカ映画
おすすめ度 ☆☆

スティーブンセガール好き ☆☆☆

劇場未公開

スティーブンセガールのニキビ面の、貫禄は益々。

前半と後半のアクションシーンで大活躍。

格闘家ジョルジュ・サンピエールとのタイマンが見もので、スタントを使ってはいるが、本物も大暴れ。

体自体は、もう結構なお歳だから、きびきびとはいかないが、大柄の圧力は大したもの。

本作は、おかかえ監督による作品だから安心してみていられる。

ただ、話を面白くしようとして、ちょっと複雑。

麻薬捜査官の話だが、殲滅したはずの麻薬王が実は生きていてという話。

最後は、敵の潜入先のホテル。


民間人を巻き込んでの大立ち回り。

まあ、気楽に見られて大満足。
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「64 ロクヨン 後編」、64事件の模倣犯が

2016-06-18 18:56:22 | 日本映画
おすすめ度 ☆☆☆

警察映画ファン ☆☆☆☆

平成64(1989)年に起きた誘拐殺人事件と、事件から14年過ぎた平成14(2002)年に起きた模倣犯的誘拐事件を並行して描いていく。

捜査一課特殊犯捜査係に所属していた三上義信は、平成14年には、捜査二課次席まで出世、突然警務部への異動を命じられ、広報官に任じられる。

前編では、64事件の概要が描かれ、それと並行して、マスコミ対応で、刑事部とマスコミの間のトラブルに巻き込まれ、苦労する。

さらに、64事件で、警察側が大きなミスをしていた事もわかり、警察庁長官の視察が迫り、そのマスコミ対策が頂点に達する。警察庁長官視察に絡んで、人事が動く気配があり、上層部はその対応で手いっぱいとなる。

後編では、警察庁長視察があっけなく中止となり、今度は、64模倣事件の詳細発表に食い下がるマスコミとこれに対応する刑事2課長とのせめぎあいが見られる。刑事2課長は、卒倒してしまう。

刑事部の対応に業を煮やした三上は、トイレで刑事1課長を待ち伏せ、名前と住所を聞き出す。

そして刑事部長との職をとしての抗議。

かなり、警察内部の軋轢の描写に重みが

三上は、誘拐犯の指示で動く被害者の車を追う捜査車両に乗り込み、時間差はあるもののマスコミ対応を果たす。

マスコミ対応は、三上の勝ちとなる。だが、三上は職を辞することに。

あと事件は、64の被害者である雨宮が、自らの耳を信じ、電話帳を頼りに片っ端から電話をかけ、突き止め犯人を割り出す。

そして犯人に自らの痛みをわからせるため、誘拐に及んだ。

後半、足早ではあるが、事件の全貌をきっちり終わらせてくれる。

豪華な俳優陣は、みなその持ち場を熱心に演じ、脇役に至るまで見逃せない。

本年度の収穫であることには変わりなく、重厚な味わいがある。

できれば、長時間でもいいから、一気に見れたらより感動を覚えただろう。

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「高台家の人々」、妄想癖のOLと他人の心が読める高台家の御曹司の恋!

2016-06-17 17:02:24 | 日本映画
おすすめ度 ☆☆☆

「ごくせん」「デカワンコ」の森本梢子による人気ラブコメディが原作。

地味なOL木絵、妄想でOL生活を楽しんでいた。(妄想内に登場するキャラはすべて塚地武雅が扮しており、このキャラでこの映画はずいぶん救われている。奇想天外の面白さをふんだんに味合わせてくれる)

そこへ、ニューヨーク支店から転勤してきた高台光正。この高台家の御曹司、不思議なことに、人の心を読む能力を備えている(高台家の遺伝)。

人の心を読めるがゆえに、普通の人たちでは、飽き飽きしていた光正。妄想癖のある木絵に興味を抱き、つき合ううちにその純真さに惹かれていく。

前半、木絵の妄想に付き合わされるが、木絵を演じる綾瀬はるかがまさにはまり役。ちょっととぼけた感じがまさに適役。

それを、相手の心が読める御曹司が、すべて見透かして、暖かく見守る感じが、まさにラブロマンス向き。

だが、後半、結婚という段になって、高台家の格が問題となってくる。

特に、母親の反対が。

それを、イギリスのおばあさまが解決してくれるという展開。


朝ドラの「マッサン」のヒロインを務めたシャーロット・ケイト・フォックスが、演じて、堂々のおばあちゃん。

木絵が水泳が得意ということで、ドーバー海峡を泳いで渡るという離れ業。映像自体はコミカル。

高台光正を演じるのが、斎藤工。

最近ますます、演技に力が入ってきたので、安心してみていられる。

まあ、変則ラブロマンスにひと時を忘れるのも、いいかも。

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「ストレイト・アウタ・コンプトン」、ヒップホップグループ「N.W.A.」の結成から解散まで!

2016-06-16 17:46:00 | アメリカ映画
おすすめ度 ☆☆☆


ラップミュージック好き ☆☆☆☆

1986年にアメリカ、カリフォルニア州コンプトンで結成された「N.W.A.」(『Niggaz Wit Attitudes』喧嘩腰の黒人たち)の伝記映画。

コンプトンは、麻薬売買が常習化している、アメリカでもっとも危険な街とされている。

「黒人」というだけで逮捕されるなど、差別のきつい街。

そこの若者たちが、ラップで自分たちの心の叫びを歌にした。

それが爆発的に、人気を得て引っ張りだこに、警察に追いかけられるや、今度はそれをネタにしたラップ『Fuck Tha Police』が、大人気に。

そんな彼らの伝記映画だけに、全米で大ヒット。

英語で語られるラップのセリフ。これが生で理解できれば最高なのだが。逆に言うと、そのまま理解されると放送禁止用語満載なのだ。

ところが、人気が出ると、メンバーは、それぞれの思惑で動くことになり、亀裂が生じる。

頂点は長続きしない。

散り散りになったメンバーを再結成しようと動いた男イージーがいたが、彼はエイズにかかり、死んでしまう。

ヒップホップ/ラップ系のミュージックビデオを多数監督しているF・ゲイリー・グレイが演出を担当。

俳優は、オーディションで募集したが、主メンバーのアイスキューブは、彼の息子が演じている。

またしても、心に届くミュージック映画が誕生した。

『ストレイト・アウタ・コンプトン』っていうのは。『コンプトンから出てきたぜ!』みたいな感じなんですよ。  町山智浩氏





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「黒の魂」、マフィアに関わった三兄弟の非情な運命!

2016-06-16 10:57:27 | ヨーロッパ映画
おすすめ度 ☆☆☆

イタリア・フランス合作

「イタリア映画祭2015」で上映。

マフィア映画だが、シリアスな映画。

イタリア・アカデミー賞(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)で、作品賞、監督賞、脚本賞他9部門を受賞している。

イタリアの巨大犯罪組織「ンドランゲタ」が拠点とする南イタリア、カリブリア州の小さな田舎町が舞台。

父を敵対組織に殺された3兄弟。

長男は、地味に田舎町で羊を飼っている。

三男は、国際的に麻薬組織と交流があり、金を稼いでいる。

次男は、麻薬で得た金で事業を展開。

三男が、故郷に帰ってきたことで、長男の息子が、動き出す。

冒頭波止場で、交渉相手を待つシーン。いかにも、マフィアらしい雰囲気。そして、古ぼけた田舎町の寂れようが対照的。

地味な長男に反発する息子。

構想という事件はほとんど出てこない。

だが、一瞬の狙撃が、家族をどん底に陥れる。苦悩は計り知れない。

そして、復讐という名の連鎖。歯止めはあるのか?

イタリア映画のノアールが息づいている。久しぶりに見る佳作だ。



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