8:30の安否確認訓練が活気がなかったが、初期消火、担架搬送、三角巾、ジャッキを使って下敷きになった人を助けるなどの訓練には大勢の人が関心をもち、積極的に訓練を受けていました。ギャップが大きいのでちょっと不思議に思いました。
初期消火訓練は西洗火消しの会が担当、担架搬送・三角巾・ジャッキは港南区消防団第5分団1班が担当しました。上永谷消防出張所は、今日は消防隊員が出はらっていたので消防団に協力をお願いしてくれました。日限山4丁目は第5分団1班の管轄に入っています。
消防団の人は、三角巾は覚えるのがむずかしい、応急手当は別の現実的な方法を使った方がいいと言っていました。ジャッキは、西洗自治会に、3台、油圧式ジャッキがあるので、油圧式と自動車用ジャッキを比較しながら救出訓練を受けましたが、1トンぐらいの重さのものを持ち上げるなら自動車用ジャッキの方がはるかに使い勝手がいいと思いました。油圧式は鉄のかたまりで、非常に重くて現場に持ち込むのが大変です。また、ジャッキを上げる、下げるの操作は、訓練を受けてよく覚えていないと普通の人は迷うかもしれません。消防団の人も、家庭に自動車用ジャッキを保管しておいた方が役に立つと言っていました。(注)最近の車はジャッキがありません。古い自動車にはあります。廃車のときジャッキや工具類は捨ててはいけません。
消防団の人は、ロープ結索のうち、もやい結びは訓練を受けるべきだと言っていました。誰でも知っている本結びで輪をつくると輪が小さくなる、輪がこわれるなどの危険があります。しかし、もやい結びによる輪は最も信頼性が高い輪です。船を係留するときもやい結びが使われています。
応急手当、担架搬送、ジャッキの訓練は、従来は西洗火消しの会あるいは家庭防災員の会が担当してきたのに、消防署にお願いしたとはどういうことでしょうか。西洗火消しの会は活動範囲を初期消火にとどめようとしているのでしょうか。実績が大きかったのに家庭防災員の会はどうなってしまったのでしょうか。
会員の高齢化が問題でしょうか。西洗火消しの会は、若い人が大勢会員になっています。高齢の会員の方は、若い会員にバトンタッチして若い人を育ててほしいと思います。高齢の方はどうしても、できないと思い、やらない傾向が出ます。体力、知力が低下するからです。
西洗公園の北端に防火水槽があります。知らない人が多いのではないでしょうか。実は私もマンホールをあけて中を見たことがありません。横浜市消防局管理です。消防団5分団1班の人は知らないというので、防火水槽があることを教えると、さっそく消防団の人はマンホールをあけて中を確認しました。木の根が中にいっぱい繁茂していたので、一瞬、消防局は管理していないのかと思いましたが、木の根はマンホールの下にだけ繁茂しており、取り除くと、澄んだ水が満々と蓄えられていたので安心しました。この水は上永谷配水池から来ています。公園の遊水地的なものではありません。
消火の際、消火栓から水をとれない場合は、消防隊はこの防火水槽からポンプでくみあげて使います。西洗火消しの会はポンプ車がないので使えません。
一見澄んでいますが、貯まっている状態ですから即飲料水にはなりません。
なお、大地震で水道がとまった場合、水道局は、数日後、日限山中に緊急水栓を設ける努力をするそうです。こちらは飲める水です。水は上永谷配水池から水道管できます。この水道管が破壊している場合、上永谷配水池に緊急水栓が設けられることなると思います。上永谷配水池には戸塚区の小雀町にある小雀浄水場からサイホンの仕組みで水が来ると聞いています。この配管が破壊すると、上永谷配水池にたまっている水は近隣にとって非常に重要な水になります。日限山3丁目・4丁目が優先ということにはならないと思います。
大地震が来たとき、水をいかに確保するかは、自分の問題となる確率が大きいと思います。西洗自治会長は自助々々と言いすぎではないかという批判がありますが、現実はそのとおりと思います。西洗自治会だって、横浜市だって、神奈川県だって日本国だって危機管理はできていません。
日限山1丁目にNPO法人都市防災研究会があります。この会の母体は、1995年、阪神淡路大震災の直後、横浜市にある関東学院大学の教官たちによって組織されたそうです。
関東大震災で横浜市は壊滅的打撃を受けたので大地震に関する関心は高いのですが、横浜市の都市計画に防災知識は活かされていないと現会員は苦悩しています。真の地震対策は、被災者対策ではない、地震で死ぬ犠牲者を出さないことだと主張しています。まずは自分と家族が生き延びてほしいと言っています。家庭防災知識が重要ですね。家庭防災員育成に不熱心な現在の西洗自治会は問題ですね。
あえて共助に触れるなら、生き延びるために近所で情報知識を交換し、対策を実践できるような「近所の助け合い」ということになります。