日限山4丁目日記

横浜市港南区日限山4丁目は美しい町です。美しい庭・家は町を美しくし、人々を幸福にします。まちびと

絶滅危惧種キンラン

2023年04月29日 | 社会

キンラン(おんりーゆーの敷地内)

キンランは、今の季節、舞岡公園でも見つかるそうです。しかし、見つけることは容易ではないようです。絶滅危惧種ですから、見つからないで森林の中でひそかに咲いているのがいいでしょう。

今日、南足柄市の大雄山最乗寺の近くにある「おんりーゆー」(民間温泉施設)に日帰りで行ってきました。おんりーゆーの敷地内の林の中に、ここにもある、あすこにもあるといった感じでキンランが咲いていました。林の中には散策路があり、ごく近くでキンランを見ることができます。

ところでおんりーゆーですが、最乗寺が北東山麓にある明神ケ岳(1169m)は箱根(神山1438m)の外輪山ですが、少なくとも外側(東側)は温泉がでません。執念深い人がいたもので、おんりーゆーは、1500mも掘ってやっと掘り当てた温泉だそうです。泉質はpH9.5でアルカリ、硫黄を含んでいますが、温泉にとけた状態で含まれているので、温泉は透明、硫黄臭はありません。理想的な泉質と言われています。

温泉施設が集まっている強羅などの有名な温泉とはまったく異質の、山中の隠れ里のような別世界です。最乗寺というと杉林が有名ですが、おんりーゆーのあたりは広葉落葉樹林帯です。クヌギと思いますが、巨樹となって新緑の枝を空高く伸ばし、施設から見る景色は感動的です。施設は谷の北斜面に東西に長くあり、西翼が温泉、温泉は室内だけでなく、施設と谷川の間の林の中に広い露天風呂が、熱めの風呂とぬるめの風呂が一つずつあり、手入れが非常によく、森林浴と温泉浴を同時に楽しめます。

施設の中央部はフロント、地元の産物が展示販売されています。特に最近は地元の農産物を積極的に展示販売しています。これが人気で、よく売れているようです。その南側、谷川までの林の中には、散策路や、ハンモックなどを置いた憩いの場が設けられています。キンランはここで見ることができます。

東翼はレストランになっていますが、南側の新緑を愛でながら、室内でも屋外でも食事ができるようになっています。最近はシカが増えているようで、増えすぎたシカを地元のハンターが罠で捕獲していますが、その肉の有効活用ということでここでシカ肉料理を食べることができます。

おんりーゆー東翼レストラン

揚げ物もありましたが、私はシカ肉を入れた煮込みそばを食べてみました。自然に育ったシカの肉は硬いのではないかと思ったが、意外にやわらかでした。太いネギを大胆に切って太いまま入れていましたが、むしろこれが硬くて参りました。ネギをにおい消しに使ったのでしょうか。

帰りに最乗寺によってみました。最乗寺は何度も来ました。急斜面に高い石垣をつくり、上に何とか平坦な地を設け、その平坦な地を長方形に囲むように堂舎を回廊でつないで配置しています。堂塔もすごいが、何と言っても杉の巨木が素晴らしいと思います。樹齢数百年と思われる巨木が無数に残っています。昔山門の両脇に天狗の銅像がありましたが、腐って危険になったので撤去したそうです。かわりに本堂前の中庭から見て本堂の左側にある堂舎の中に天狗像を安置しているそうです。帰りを急いだので、天狗像は確認しませんでした。

最乗寺付近の杉の巨木

(注)最乗寺は曹洞宗系と言われています。創建は1400年頃です。600年以上の歴史を持っています。しかし本堂には阿弥陀仏、その両側に脇侍の観音菩薩が安置されいるそうです。とは言え、禅寺でして、修行道場になっています。

山深く、杉林が非常に見事で、巨樹が多く、霊力を感じます。そこへ天狗信仰も入っています。ここで力をもらい自分の事業・仕事に活かす人は多く、現代でも信者の布施、寄付金が多く、維持管理が行き届いています。石垣は苔むしてよく見ないと気づきませんが、高さのある見事な石組です。昔僧たちが長い年月をかけて組み上げたのでしょう。自然だけでなく、僧たちの労作からも霊力を感じます。


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