先日「MAKIKYUのページ」では、「西武トレインフェスティバル2016 in 横瀬」に関する記事を公開しましたが、MAKIKYUがこのイベントに出陣した際は、西武線内フリー乗車の乗車券を利用したものでした。
フリー乗車券を利用しての道中では、池袋線の起点となる池袋駅では、改札を入場してホームに足を踏み入れた時に、1編成しか存在しないピンク色の電車が丁度出発する姿を見送ってしまう状況でしたが、駅構内の留置線にはこれまた1編成しか存在しない「赤い電車」の姿があり、帰路池袋に戻って来た時に丁度出発に向けて準備する姿を見る事も出来ました。
「赤い電車」は東京都内~神奈川県内にかけての東京湾岸を中心に路線を持つ、標準軌の大手私鉄車両で用いられているデザインで、この私鉄でも逆に西武線でお馴染みの黄色い装いに改めた車両が1編成活躍、首都圏大手私鉄同士では珍しい塗装コラボとしても知られています。
黄色い電車はYELLOW HAPPY TRAINと呼ばれ、意外と様になっている気もしますが、西武線で活躍する赤い電車は窓周りが白くなっており、戸袋窓を塞いだ部分が目立ってしまう事もあり、他形式を起用するか、もしくは窓下に白の細帯の装いにした方が…とも感じたものでした。
池袋から横瀬へ向かう際にはまず飯能行電車に乗車、その後西武秩父行乗換でしたが、その際には途中の小手指~狭山ヶ丘間に車両基地が存在(池袋発飯能行電車では車窓右手)、ここには納入されたばかりの最新型式・40000系の姿もありました。
帰路もこの車両基地脇を通過、その際も車両基地内に40000系の姿があったものの、車庫内で場所を移動しており、往路で見かけた際よりも車窓からの撮影には不都合な位置と感じたものでした。
40000系も「西武トレインフェスティバル2016 in 横瀬」会場でパネル展示が行われていたものの、納入されたばかりで大きな注目を集めている車両だけに、出来る事なら横瀬で20000系と共に展示できなかったのだろうか…とも感じたものでした。
MAKIKYUが「西武トレインフェスティバル2016 in 横瀬」に出陣した際に利用したフリー乗車券は、横浜~池袋~横瀬の往復だけでも充分元が取れる価格設定ながらも、西武線内フリー乗車可能という事もあり、秩父線の終点駅・西武秩父駅にも足を延ばしたものでした。
西武秩父駅へ足を延ばしたのは、帰路横瀬からの乗車だと多数のイベント参加者で混雑する事が見込まれ、始発だと座れるという事が最大の理由ですが、西武秩父駅で駅構内にあったレストラン列車「52席の至福」のパンフレットを見たら、運転日だと丁度西武秩父にこの列車が到着する時刻でした。
そして丁度良い時間に「52席の至福」が入線、暫く2番ホームに停車してミニ撮影会状態となり、これまた1編成しか存在しない希少な4000系改造車両の様子を眺め、撮影する絶好の機会となりました。
近年一般車両→観光車両に改造された大手私鉄車両は、東武の「スカイツリートレイン」と近鉄の「青の交響曲」はMAKIKYUが乗車した事もあり、これらの車両は用途変更に伴ってドア数が減少しているのも大きな特徴です。
「52席の至福」はドアを埋めた部分も外見上は改造前と大差ない雰囲気となっているのが特徴で、この辺りは過半数のドアを埋めた「青の交響曲」などとは大きく異なる点です。
「52席の至福」という名前通り、客席定員は僅か52席しかなく、4両編成ながらも中間車の1両はキッチン、その両側車両が客席(ダイニング)となっており、かなり贅沢な空間の使い方をした車両という印象です。
飯能方先頭車はイベント開催などを想定したフリースペース、そしてこの車両の運転席寄りは食材保管などに使えるラゲージスペースとなっており、この車両は「クロニ」とでも呼びたくなる雰囲気でしたが、ラゲージスペース区画は種車の雰囲気が良く残っていると感じたものでした。
最近幾つかの私鉄で運行しているレストラン列車も、MAKIKYUは肥薩おれんじ鉄道「おれんじ食堂」やしなの鉄道「ろくもん」に乗車した事があり、これらは食事込プランだけでなく座席のみでの利用も可能となっているのが特徴です。
しかし「52席の至福」は結構な価格の食事込プランのみとなっていますので、かなり敷居の高い列車という印象があり、フリースペース車両は余り活躍されていない雰囲気も感じたものですので、この車両を活用して座席のみでの乗車も出来れば…とも感じたものでした。
また西武秩父駅に「52席の至福」が停車している際には、西武線の車両ではありませんが、この列車の乗務員の方が「まもなく右手の線路(秩父鉄道線)をSLが通過します」という案内も行っていました。
その際にはホームに居合わせた人物が何人もカメラをSLに向けていたのも印象的で、先日の横瀬出陣では偶然にしては随分色々な注目車両に出くわしたな…とも感じたものでした。
一昨日は秩父近くの埼玉県横瀬町で「西武トレインフェスティバル2016 in 横瀬」が開催され、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、実際に現地へ足を運ばれた事がある方も居られるかと思います。
このイベントは毎年秋に横瀬で開催、近年では6月の武蔵丘車両検修場公開イベントと並ぶ西武鉄道の定番イベントになっており、MAKIKYUは以前武蔵丘工場の公開イベントに出陣した事はありましたが、横瀬のイベント出陣は今回が初、それどころか会場最寄駅の横瀬駅利用自体も初めてでした。
西武のイベントでは、武蔵丘車両検修場は車両展示・撮影に関してはイマイチという印象があるものの、横瀬のイベントは過去の西武線を代表する車両などが相当数展示・公開され、ここまで保存車両を多数保有しているのであれば、博物館を常設しても…と感じる程でした。
展示公開された旅客車両に関しては、どれも西武線か譲渡先私鉄で以前乗車した事があるお馴染みの車両ばかり、そして公開車両の向きも光線状態を考慮して展示されているのはありがたいと感じたものでした。
現役を退いた車両の中でも、比較的近年まで活躍していた3000系電車は、一部車両が系列の近江鉄道にも譲渡され、彦根駅構内に留置されている姿も見た事がありますが、横瀬に展示された車両は黄色基調の標準塗装ではなく銀河鉄道999特別塗装車、そして両先頭車に加えて中間車1両も含めた3両もの展示となっているのは異色と感じたものです。
展示公開された旅客車両の中では最古参の351系も、MAKIKYUは随分昔に親戚が萩山駅近くに居住していた事もあってか、多摩湖線で活躍していた末期に乗車した記憶があります。
ただ351系の展示車両は晩年の赤とベージュの装いではなく、20世紀末まで新潟県内を走っていた蒲原鉄道の電車を連想させる山吹色とこげ茶色の装いで、MAKIKYUは同行していた知人と共に末期の装いの方が…と話していましたが、どちらの方が良いかは見解が分かれる所だと思います。
西武鉄道は大手私鉄の中では比較的近年まで貨物輸送を実施していた事もあり、以前は旅客車両だけでなく多数の電気機関車も活躍、これらの一部も展示公開されており、これだけの数の機関車を展示公開できる大手私鉄は、他に類を見ないと感じたものでした。
また近年惜しまれつつも退役し、今回のイベントにおける展示公開対象となった3000系に代わり、最近になって一般車両の中堅核的存在ともいえる20000系一編成を新たに銀河鉄道999塗装で登場させ、昨日はイベント会場最寄駅の横瀬までの臨時列車(池袋発着の快速急行)として運行しています。
イベント開催時間中はこの編成を撮影用に展示する事で、同車のお披露目会にもなっており、こちらも注目と感じたものでしたが、これ以外にも西武では最近新形式・40000系がメーカーから納入されたものの、こちらは実車展示はなくパネル展示案内のみだったのは少々残念と感じたものでした。
この他イベント会場内では、周辺に飲食店などが少ない土地柄にも配慮してか、多数の飲食ブースなどが出店、そして西武線のグッズ販売などもありましたが、グッズ類などはこの手のイベントにしては少なめで、西武では6月に別途武蔵丘車両検修場で趣向の異なるイベントを開催している事も影響しているのでは…とも感じたものでした。
他にも一昨日は会場最寄駅(横瀬)への往復の道中で、日頃西武線を利用する機会が少ないMAKIKYUが初めて遭遇した車両も幾つか撮影する機会がありましたが、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。
今日相模鉄道(相鉄)では、9000系車両旧塗装編成の鉄道コレクション(事業者限定品)の発売会が開催され、MAKIKYUも足を運ぶ機会がありました。
(写真は相鉄線車内の発売会を告知する中吊りです)
この発売会はかしわ台駅近くに位置する車両基地内で実施、勿論メインは鉄道コレクションの購入で、この鉄道コレクションは今日の車両基地内発売分だけ記念硬券進呈のおまけ付き、また今日発売開始となった鉄道コレクションの発売だけでなく、それ以前に発売となった一部の鉄道コレクションや、各種相鉄グッズ発売なども行われていました。
これらは海老名駅改札口前に店舗を構える相鉄運営の鉄道グッズ店による出張販売、これらの商品は中型トラックをレンタルして店員の方が自ら搬送したとの事で、車両基地内には中型トラック(ニッポンレンタカー)の姿も見受けられたものでした。
また車両センター内プチ見学会と名乗っている事もあり、車両基地入口に保存されている神中鉄道3号機関車とハ24号客車(客車は車内見学可)をはじめ、発売会場となった工場内でも普段は見られない車両の展示が行われていました。
今回の車両展示では丁度検測車の検査時期に当たったのか、それとも敢えて検測車の検査時期を狙って発売会実施を意図したのかは分かりませんが、西武線古参車両の如くドアだけ銀色無塗装・それ以外が黄色一色となった7000系改造の検測車が展示。
日頃伺う機会のまずない検測車内の様子や、一般人が切り離された姿を見る機会は滅多にない棒連結器なども見る事ができました。
そしてその奥には現行検測車登場に伴って現役引退した旧検測車の姿もあり、よくこんな裏方の車両を3両も揃えて展示した…と感心する程でしたが、この車両は海老名方の貫通扉に掲げられている行先表示サボを時々差し替えるというファンサービスまで行っており、MAKIKYUが見た時には今日の相鉄線では考えられない行先表示も見受けられたものでした。
この他相鉄のゆるキャラ「そうにゃん」との撮影会なども実施され、厚木線での特別列車運行時などにも登場したそうにゃんの宣伝にも結構力を入れていると感じたものでした。
イベント自体は小規模で地味な印象ながらも、検測車展示・見学撮影などは足を運ぶ甲斐が十二分にあったと感じる内容で、今後も同種イベント開催に期待したいと感じたものでした。
先日「MAKIKYUのページ」では一畑電車1000系電車に関して取り上げましたが、同系の種車にもなっている東急1000系は現在でも東急多摩川・池上線において多数活躍しており、MAKIKYUは今月も池上線で乗車機会がありました。
同系は元々池上線などの支線向けに導入された車両だけでなく、東横線~日比谷線直通用に導入され、後に東急多摩川・池上線に転用された車両も存在しています。
日比谷線直通運転中止に伴って東横線から離脱・転用された車両の中には、制御機器更新を行った編成も存在しています。
制御機器更新を行った編成は、車体色も帯色が赤色→緑系を基調とした装いに改められ、内装も化粧板が木目調に改められるなど、雰囲気が大きく様変わりしており、この車両は編成番号も1500番台に改められています。
(以前この車両に関して取り上げた記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)
1500番台車も最近では数を増やし、東急多摩川・池上線の主力車両の一つと言っても過言ではない状況になっていますが、最近ではこの車両以外で1000系を大改装した編成も登場しており、これが今日取り上げるリバイバルカラー編成です。
リバイバルカラー編成は元々池上線用に導入された1017Fを改装、装いは紺色を基調に窓周りが黄色となり、この塗装は昔東急線で活躍していた旧型電車を模したものですが、個人的には小田急2600形最末期のリバイバルカラーにも通じるものがあると感じたものでした。
外観塗装の変更だけに留まらず、車内もかなり手が加えられており、化粧板は木目調、つり革の吊り輪もオレンジ色の優先席付近以外は木製になるなど、レトロ調に仕上げられているのが大きな特徴です。
木目調の化粧板は1500番台車や7000系などで用いられているものと比べると、色調がかなり濃いものとなっており、車内照明も近年流行のLED蛍光灯に交換、こちらも電球色を用いるなど、他編成とは違いが一目瞭然と言う状況でした。
ドア上には千鳥配置でLED文字案内装置と思われる出っ張りも見受けられましたが、ここはテープが貼られている状況で、せっかく大改装を施したからには、LEDかLCDによる文字案内等があっても…と感じたものでした。
(幾らレトロ電車とは言っても、バリアフリー対応も昔ながらにする必要はないと思いますので…)
またリバイバルカラー編成は内外共に大改装を施しているものの、編成番号は1500番台に改番されておらず従来通り=制御機器更新は行っておらず走行音も従来通りとなっているのも大きな特徴で、1500番台への改造車が相次いで登場する中で、それ以外の編成をリバイバルカラー編成に改装したのも少々意外な気がします。
この編成は現行のまま活躍を続けるのか、それとも今後制御機器更新を実施して1500番台に改番されるのかも気になる所ですが、趣味的には非常に興味深い車両で、機会があればまた乗車しても…と感じたものでした。
先日「MAKIKYUのページ」では、小湊鐡道の観光列車「里山トロッコ」に関して取り上げましたが、その際には同列車の乗車整理券と共に「房総横断記念乗車券」の画像を掲載しています。
そのためMAKIKYUが小湊鐡道と共にいすみ鉄道にも乗車した事を推測された方も居られるかと思いますが、いすみ鉄道では昨年一般車両の代替が完了しています。
開業当初から活躍したレールバスに代わり、今日では新型気動車が活躍しており、一般車両は旧型で統一されている小湊鐡道とは対照的ですが、初期に導入された2両(いすみ300形)はメーカー標準仕様を踏襲した部分が多く、新型気動車の標準的な外観となっています。
しかしながらその後登場した2両(いすみ350形)は、いすみ鉄道は旧国鉄の旧型気動車を購入して動態保存状態で運行、大きな注目を集めている事もあってか、いすみ鉄道名物となっている「キハ52形」などの旧国鉄キハ20系列に酷似した前面形状で登場しています。
これだけでも相当な話題性を集める車両と言えますが、昨年レールバスを完全代替するために導入された1両は、塗装もいすみ鉄道標準塗装の菜の花を基調とした黄色系統ではなく、旧国鉄気動車を模したツートンカラーとなっています。
この車両は前面形状や塗装だけでなく、形式名も「キハ20 1303」名乗る程の徹底ぶりで、旧型もどきの「偽レトロ気動車」もここまで徹底するとは…と感じる程です。
形式名と塗装を除くと、いすみ350形(オールロングシート・トイレなし)との大きな差異はいすみ300形と同等の車内設備になった事(セミクロスシート・トイレ付き)が目立つ程度ですが、名物キハ52形がツートンカラーからタラコ色1色塗装(通称首都圏色)に塗り替えられ、一旦ツートンカラーが消滅したいすみ鉄道において、ツートンカラーが復活したのも注目点と言えます。
いすみ鉄道・小湊鐡道の両線が接続する上総中野駅では、丁度小湊鐡道の旧型気動車とも並び、昭和時代を再現した雰囲気とも感じるツートンカラーの車両同士が並ぶ姿をカメラに収める人物の姿が、何人も見受けられたものでした。
小湊鐡道の観光列車「里山トロッコ」は基本的に上総中野駅へは入線せず、隣駅・養老渓谷駅までの運行となっていますので、「偽レトロ」同士の並びが見られないのは少々残念な気もしますが、両者が並ぶとなればこれも面白いと思いますので、機会があるなら「里山トロッコ」の特別運行などにも期待したいものです。
またいすみ鉄道名物の旧型気動車は、MAKIKYUはキハ52形が運行開始してから間もない頃と、その後キハ28形を購入・運行開始して間もない頃に乗車していますが、キハ52形が現在の首都圏色に塗装変更されてからの乗車は、先月が初めてでした。
現在いすみ鉄道で活躍する首都圏色の気動車は、正真正銘の旧型気動車「キハ52」1両だけですが、キハ20系列を模した前面の黄色い気動車は先述の通り2両存在しています。
その内の1両を再塗装する際には首都圏色に塗り替え、ツートンカラーの「キハ20 1303」との2両運行を実現させるのも面白いのでは…と感じたものです。
新型気動車は車内収受式ワンマン運転(整理券方式)を導入しており、ドア配置はキハ20系列でもキハ20形やキハ52形ではなく、酷寒地仕様のキハ22形に近い形態ですので、仮に首都圏色に塗り替えた新型気動車1両の形式番号も旧国鉄風にするなら、「キハ22 2352」などを名乗った方が似合いそうな気もするのですが、こんな事を考えてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた小湊鐡道の観光列車「里山トロッコ」は、要特別料金(500円・写真)の観光列車だけあり、客室設備は定期列車に充当されるオールロングシートのキハ200形とは大きく異なるモノとなっており、全席が固定式のクロスシート配置となっています。
このクロスシートは吹きさらしのトロッコ車両だけでなく、前後の車両も含めて全て木製でクッション性は皆無ですので、長時間乗車には余り適しているとは言えませんが、低速運行を行う里山トロッコで上総牛久~養老渓谷間を乗り通しても1時間弱の道程、座席形状に特段難ありという状況でもないと思いますので、硬さが問題になる事は余りなさそうな気がします。
ただ中間2両のトロッコ車両は吹きさらしですので、当然ながら非冷房車となっており、MAKIKYUはこの状況を危惧して一般車両を選択したものでしたが、こちらも乗車整理券購入時に「一応冷房はありますが余り…」という係員の話を聞いていた通り、冷房装置は気休め程度という状況でした。
というのも、装備された冷房装置はダイキン工業製「F36RTCXS-W」という機種名の家庭用エアコンを車両の両端に各1台装備しただけで、天井がルーフ状になっていて日差しがかなり入り込む状況ですので、弱冷房車以下の微冷房車と言っても過言ではない有様で、停車中に冷房機直下で冷風に当たり、辛うじて「少し涼しい」と感じるレベルでした。
ちなみにMAKIKYUの乗車日は空席も多数あった事から、発車後にトロッコ車両へ移動して外の風に当たりながらの1時間弱はあっという間、個人的にはトロッコ車両で乗車整理券を購入しても良かったかな…と感じたものでした。
ただ完全空調が当たり前の今日ではトロッコ車で具合が悪いと訴え、一応冷房付の一般客車に案内されていた乗客の姿も見受けられ、突然の雨天時における対応なども考慮すると、異なる特性を持った2種の客車を選べるのは良い事と感じたものでした。
一般客車は、レールファンだと推進運転用運転台を装備した最後尾客車の運転台に注目が集まる所だと思いますが、逆側の機関車背後に連結される客車も、機関車直後は貫通路などがない事もあってか、バスの最後尾座席の如く5人掛け座席となっており、日本の鉄道車両でこの座席配置は余り見かけないと思いますので、これも注目かと思います。
車内の内装も観光列車ながら木を用いた座席と床を除けば派手さはなく、化粧板は昭和末期の私鉄車両を思わせるクリーム色無地、一般客車の客ドアも内側は化粧板と同色のクリーム色塗装仕上げですが、トロッコ車両は外観塗装と同様のツートン塗装となっているなど、差異が見受けられたのも興味深いと感じたものでした。
この「里山トロッコ」は景勝区間における徐行運転や各種観光案内、途中唯一の停車駅となっている里見駅での物販実施など、近年各地で運行している観光列車ではよくある取り組みを参考にした催しが幾つも…という状況でしたが、里見駅での軽食類物販は観光向けにしてはかなり割安な価格での発売(写真のコーヒーと唐揚げは100円・そら豆は150円)となっていたのも好印象でした。
また運行システムの関係上、乗降扱いを行う途中停車駅は里見駅だけながらも、途中乗降扱いを行わない各駅にも一旦停車する旨が案内されると共に、これらの駅を発車した直後には「次の通過駅」を案内する放送が流れ、この放送も他の列車では余り聞かれない独特な放送と感じたものでした。
(「次の停車駅」という表現ならば、駅窓口でダイヤグラム縮刷版を配布している事でも知られる某大手私鉄の車内LED文字案内などでお馴染みですが…)
微冷房車としか言い様がない一般車両における冷房の利きの悪さや、吹きさらしとなるトロッコ車両は、真夏の盛りに乗車するのは少々辛そうな気もしますので、この時期の乗車であれば一般車両を含めて要注意と言う気もしますが、趣味的にはなかなか面白い存在と感じ、機会があればまた乗車しても…と感じたものでした。
相模鉄道(相鉄)で中堅核的存在とも言える9000系電車の改装車両「YOKOHAMA NAVY BLUE」が運行を開始して約3カ月、この車両に関しては情報が盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いと思います。
MAKIKYUは日頃横浜市内に身を置く事もあり、近場だけあり相鉄線を利用する機会もしばしばですので、既に「YOKOHAMA NANY BLUE」には指の数程度乗車しています。
かつての「ブルートレイン」や肥薩おれんじ鉄道の観光列車「オレンジ食堂」の装いをもっと濃くした雰囲気とも言える単色塗装へ改められた姿は、既存車両とは大きく異なる事もあり、一般客の注目度も際立っており、「新車が来た」と評している乗客の姿も何度か目撃した事がある程です。
(近年の改装車両は新車に劣らない・新車以上と感じる車両も少なくなく、相鉄以外でも阪急7300系改装車両などに乗車した際に、同様に評している乗客の姿を見た事もあります)
この「YOKOHAMA NAVY BLUE」は独特な装いだけでなく、内装も大きく手が加えられて様変わりしているのが大きな特徴です。
LCDモニターによる各種案内表示やLED蛍光灯による照明などは、近年の改装車両では一般的なモノと言えますが、グレーを基調とした内装は、既存の相鉄各車両とは大きく異なると感じたものでした。
化粧板は柄入りではなく無地となっており、これは最近の首都圏ではJR東日本や東京メトロの新型車をはじめ、それ以外の事業者でも最近見かける機会がしばしば、相鉄でもJR車両をベースにした10000系・11000系はこの部類です。
「YOKOHAMA NAVY BLUE」の化粧板はシンプルながらも、車端部分だけ異なる化粧板を用いている辺りは、横浜市内にも頻出する東京メトロ10000系などを連想し、他の部分を引き立たせる事をはじめ、今後「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事も多い電車」(JR車両ベースのステンレス製低コスト標準仕様車両)を更新する事も意図しているのか…という雰囲気も感じたものでした。
9000系では同時期に並行導入された8000系と同様に、10編成中の2両(5号車・8号車)にボックスシートを備えたセミクロスシート車になっているのも大きな特徴で、JR東日本ではよく見かけるこの座席配置も、私鉄では異色の存在と言えます。
「YOKOHAMA NAVY BLUE」への改装後も、この特徴的なボックスシートは残存していますが、このボックスシートだけ革張りに改められているのも大きな特色と言えます。
ボックスシートは座席表皮が異なるだけでなく、通路側の座席に簡易パーティションとも言える仕切りが設けられた事も特徴で、ボックスシート部分にはさりげなくSOTETSUロゴが入っているのも注目と感じたものです。
SOTETSUロゴはボックス席だけでなくつり革にも見受けられましたが、JR九州や両備グループなどの車両デザインで実績のある某有名デザイナーの関わった車両の様に大々的にロゴなどを目立たせるのではなく、さりげなく「SOTETSU」を主張している辺りも「YOKOHAMA NAVY BLUE」の大きな特徴と感じたものでした。
この他にも独特な機構の一つと言えるパワーウィンドは存置されたものの、開閉ボタンが交換されて点灯式になった事や、LED蛍光灯の照明色を時間帯によって変化させ、夜間帯には夜汽車を思わせる独特な雰囲気を演出している事なども注目点で、色々見所のある車両に仕上がったと感じたものです。
ただ相鉄は近年CI導入に合わせて新塗装を導入、そしてようやく新塗装化がほぼ完了しつつある今日に再度の方向転換という事で、9000系は7編成しか存在しないにも関わらず旧塗装・新塗装・YOKOHAMA NAVY BLUEの3塗装が活躍する状況になっています。
現在の9000系は、相鉄が短期間で相次ぐ方針転換を行った事を象徴する存在になっていると感じますが、今後は各形式を「YOKOHAMA NAVY BLUE」で統一する方向に進むのか、それとも再度の方針転換などが生じるのかも気になる所で、近い将来に実現予定の都心直通などで大激変が見込まれる相鉄の今後の展開にも注目していきたいと感じたものでした。
昨年秋に運行開始したものの、運行開始直後はトラブルが相次ぎ長期運休となり、今春に本格運行開始となった小湊鐵道の観光列車「里山トロッコ」、MAKIKYUは今月初めて乗車機会がありました。
小湊鐡道は「鐡道」を名乗りながらも交通事業はバス事業が主体、こちらはアクアライン高速バスや千葉市内・市原市内の路線バスなどで新車も多数導入され、路線バスの一部路線ではPASMOなどの全国交通系ICカードも導入されていますが、鐵道事業は小規模で旧態依然とした状況という印象があります。
1路線だけの鐵道線は東京通勤圏では数少ない単線非電化のローカル線、この手のローカル線では大半の路線で実施されているワンマン運転も行っておらず、現在定期列車で運行中の車両も経年30年超えの古豪ばかりとなっています。
しかも現在活躍中の車両は製造初年1960年代のキハ200形1形式のみ、その後導入された車両も大差ない設計が踏襲され、最も新しい1980年代製の車両でも、見た目はもっと古く見えると感じる方も少なくないと思います。
経年車では施行事例も多い大規模リニューアルや機関換装も施しておらず、バス用冷房装置を用いた冷房化(一部車両を除く)を行った事を除くと、30年以上前の雰囲気が非常に色濃く残存しており、車両だけでなく駅施設なども古びた印象を受けるものが少なくない事から、五井駅でJR線から乗り継いで乗車した際には、タイムスリップした様な錯覚を感じる位です。
古風な雰囲気を感じる鉄道としては、首都圏各地から日帰りで容易に足を運べる箇所で、小湊鐡道線の右に出る存在はないと言っても過言ではない事から、近年では数十年前の光景をイメージしたドラマなどの舞台として登場する事もあり、逆に注目される存在になっています。
小湊側もこの事を意識し、安全面に関わる面以外では敢えて鐵道線の近代化を行わずに古びた雰囲気を堅持する事に力を入れているのでは…と感じる程ですが、定期列車として活躍するキハ200形車両はトイレなし・オールロングシートの設備故に、観光向けとしては不向きと言わざるを得ない面もあるのが事実です。
ただ沿線には養老渓谷をはじめとした観光地も存在し、終点駅の上総中野で接続するいすみ鉄道も古参気動車導入などで観光鉄道化を図るなど、行楽利用には適した条件は揃っています。
そのためMAKIKYUは車両面で小湊鐡道自体が既存車両と異なる車両を走らせても…と感じた事が何度もあり、「里山トロッコ」運行開始はこの念願を見事に叶えてくれた車両とも感じたものでした。
小湊鐡道の鐡道線では久々の新製車で、近年の日本国内では数少ない機関車牽引の客車列車となっているのも大きな特徴と言え、車窓は山間部で一層ローカルムードが強くなる反面、生活交通としての利用は大きく減少する上総牛久以南の閑散区間(但し末端の養老渓谷~上総中野1駅間は運行せず)で運行しています。
上総中野方の先頭車となっている機関車は、昔活躍したC型コッペル蒸気機関車を再現した姿ながらも、さすがに蒸気機関車運行は様々な面で負担が大き過ぎる事から、「偽SL」と言っても過言ではないSL型ディーゼル機関車となっています。
この機関車の後に車体長9m程度という、通常の鉄道車両の半分に満たない長さで2軸の小型客車が4両連なる編成となっています。
偽SL+小型客車の組み合わせで観光向けに特化した列車を、定期旅客列車も運行している路線で運行する形態は、伊予鉄道が松山市内の軌道線で走らせている「坊ちゃん列車」を連想させられたものでした。
4両の小型客車は真ん中2両が吹きさらしのトロッコ車両、両端はガラス付きのルーフ車両となっており、トロッコ車両を組み込んでいる辺りは観光列車らしい編成と言えます。
客車の装いは既存のキハ200形と同系のクリームと赤色のツートンとなっており、近年JR九州をはじめ各地で流行している某有名デザイナーが手掛けた観光列車などの派手な装いに比べると、平凡で地味な印象を受ける方も少なくないと思いますが、観光列車では凝ったデザインを用いる事も多いサボも、運行区間のみを表示した非常にシンプルなモノになっています。
また里山トロッコは機関車牽引の客車列車ながらも、養老渓谷駅の配線(棒線駅)なども関係してか、機回しは行わず上総牛久行では最後尾の客車を先頭にした推進運転を実施し、機関車は最後尾で客車を押す運行形態となっています。
そのため最後尾客車には、日本の客車では数少ない運転台が装備(他にはJR北海道の「ノロッコ」などで導入事例あり)されていますが、上総牛久行では先頭車となる最後尾客車は簡素な印象の3枚窓配置、何となく旧鹿島鉄道キハ600形の末期を連想したものでした。
塗装と小柄な車体は最後の非電化軽便としても注目され、廃線から40年近くなる今日でも多数の車両が動態保存されている事でも知られる尾小屋鉄道(石川県)を思わせるものがあり、偽SLが小型客車を牽引するという編成形態としては「坊ちゃん列車」を連想する面もあるなど、地方私鉄のエッセンスを寄せ集めた車両という雰囲気の列車とも感じたものでした。
また車内の様子なども外観に劣らず特徴的なものでしたが、こちらに関しては近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。
京浜急行電鉄(京急)の各車両の中でも、座席定員制の有料列車(京急Wing号)をはじめ、線内快特(通称A快特)などでも頻用される2100形車両は、首都圏では珍しいボックス席ではない2人掛けクロスシートを装備した一般車両としても有名な存在となっています。
近年更新工事を施行され、制御機器や内装などに変化が生じる年代に突入したものの、中堅レベルの車両ながら「京急と言えばこの車両」と言う人物も少なくない程の絶大な人気を誇っており、平日昼間や土休日の快特利用時には1本見送っても2100形を…という方も決して少なくないと思います。
そんな2100形も大半は「赤い電車」の一員ですが、1編成だけブルーの装いとなり「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」と呼ばれる編成が存在、この編成はただでさえ注目度の高い2100形の中でも、特に存在感が際立つ編成となっています。
最近になってこの編成の窓下に期間限定で白細帯を追加、車体中央窓下部分に大きく中国・台湾省の鐵路管理局社紋が描かれ、前面スカートも虎を連想させる黄色と黒の警戒色に改められ、更に注目を集める状況となっています。
MAKIKYUは京急への乗車は1~2カ月に1回程度ですが、横浜駅を利用する機会はしばしばあり、根岸線ホームで京急の車両が行き交う姿を見ていたら、数日前に泉岳寺行のA快特で丁度「青い電車」が出没、台湾鐵路局ラッピング編成を初めて目撃・撮影したものでした。
最近登場した注目車両の中でも、見るからに不細工で来ても全然嬉しくないと感じる正面貫通路付のステンレス車両(今月「MAKIKYUのページ」で取り上げた記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)などに比べれば、レア物の中でもこちらの方が断然有難いと感じたものでした。
先頭部を見ると「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」ロゴに加えてゆるキャラのイラスト(京急線内を走る一部車両のドアステッカーなどでも見かける気味の悪い熊猫でないのが幸いですが…)や台鐵×京急 友好鉄道1周年記念(姉妹ではなく友好と記している辺りは中華圏との提携ならではと感じます)表記なども目立ち、警戒色スカートと共に随分派手な仕上がりとも感じたものでした。
また2100形は各編成共に前面に非常用貫通路を装備して地下鉄浅草線直通にも対応した設計になっていながらも、営業運転での地下鉄直通が未だに実現しておらず、「SKY」を名乗りながらも物理的には運行可能と思われる「スカイアクセス」とも呼ばれる路線での運転実績などは未だに…という状況なのは、残念と感じている方も居られるかと思います。
個人的には首都圏大手私鉄の料金不要列車に充当する車両の中では割合ハイレベルな設備を誇る2100形でも、実質的に「快特料金」と言っても過言ではない、神奈川県内に路線を持つ他大手私鉄に比べて少々高めの運賃程度での運行が妥当な所と感じています。
MAKIKYUは「京急Wing号」の乗車整理券を購入した事もない状況(利用区間も影響していますが…)ですので、通称「悪徳」とも称される列車の運賃設定なら2100形でも勘弁ですが、こんな事を感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
(首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)や関連線区の運賃は、「料金不要 スマートアクセス!」と大々的に謳っている通称「悪徳」への乗車でも、やや割高感のある「実質快特料金込運賃」に加えて「京急Wing号」の乗車整理券を追加した同距離運賃額よりもずっと高額になりますので、これで先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた正面貫通路付車両や、設備的にこれとほぼ同等の車両などに当たるともなれば、怒りを通り越して呆れるレベルと感じています)
先日「MAKIKYUのページ」では、東京都交通局の日暮里・舎人ライナーで運行を開始したばかりの最新型車両・330形に関して取り上げましたが、先日東京都内へ足を運んだ際には、都営交通各種が乗り放題となる乗車券を用いていた事もあり、日暮里・舎人ライナーや都営地下鉄などに加え、都営バスや都電荒川線も利用したものでした。
当初荒川線に乗車する予定はなかったのですが、都バス乗車中に車内から荒川線の電車が信号待ちで停車している姿が見え、まだ乗車した事がない新車がたまたま充当されていた事で急遽予定変更、乗車した次第です。
この新車は8900形と呼ばれ、先月運行開始したばかりでまだ2両のみの存在、今後既存古参車の代替で増備も見込まれる様ですが、現状では車両数が少ない事もあり、運が悪いと狙ってもなかなか乗れない(場合によっては2両共に入庫と言う可能性も…)状況です。
そのため偶然8900形に遭遇できたのは幸運と感じましたが、荒川線ではレトロ調の特別車両(9000形)を別としても、数年前に8800形という新形式車両が登場したばかりですので、この車両の登場が発表された際には、僅か数年でモデルチェンジするのは少々意外とも感じたものでした。
IGBT素子を用いたVVVFインバーター制御を採用した単車で、客室設備はロングシート主体で優先席部分に固定式クロスシートを配置、運転台は相変わらず2ハンドルであるなど、スペック的には8800形と大差ない車両と感じますが、外観デザインは丸みを帯びた形状の8800形とは大きく異なり、角張ったシャープな印象が特徴的と感じます。
車内に足を踏み入れると、LED蛍光灯による照明は最新鋭車両らしいと感じ、座席モケットが荒川線のマスコットキャラクター「とあらん」をデザインした寒色系(ブルー)に改められ、優先席も同じ柄で緑系統のモケットになっていますので、華やかな印象だった8800形に比べると落ち着いた雰囲気と感じます。
車両側面の化粧板は柄入りとなっており、袖仕切りや天井の一部に木目を採用するなど、造りは比較的シンプルながらも、車内の雰囲気もまずまずと感じたものです。
最近では一般的になりつつあるLCDモニターによる情報案内も、最新鋭車両らしい装備と感じますが、最近増えている4か国語案内ではなく2か国語案内であるのはまだしも、荒川区役所前の英語案内で「Arakawakuyakushomae」と表示するなどのお粗末さは相変わらずで、日暮里・舎人ライナーの最新型車(330形)に関して取り上げた際にも言及した事ですが、この点は改善余地が大いにあると感じたものです。
(少なくとも公営交通だからこれ以上の案内は難しいという事はない筈で、首都圏公営交通事業者の一つである川崎市交通局(川崎市バス)では、車内LCDモニターによる次停留所案内は4か国語でかなり詳細に案内、これは都営でもその気になれば容易に実現可能かと思います)
先代の8800形は何種類もの塗装が登場し、一時は白と緑系帯の装いでほぼ統一された感のあった荒川線も、この車両が多数走る事で随分華やかになった印象がありますが、8900形も今回登場した車両は白とオレンジ色、塗装パターンも8800形と類似しており、今後8800形と同様に様々な色彩の車両が登場してカラフルな状況になる様です。
また前面はライト周りを左右ライトの間を黒く塗装しており、先月登場した車両はオレンジ一色の装いという事もあってか、正面から見た姿は最近の北陸鉄道(北鉄)グループで活躍する路線バスの一部車両を連想する雰囲気とも感じましたが、こんな事を考えてしまったのはMAKIKYUだけでしょうか?
(もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、同じ事を連想された方が居られましたら、是非その旨コメント頂けると幸いです)
今日MAKIKYUは所用で東京都心へ足を運ぶ機会がありましたが、その際には都営交通乗り放題の乗車券を用いていた事もあり、通用路線の一つにもなっている新交通システム、日暮里・舎人(Nippori-Toneri)ライナーにも乗車したものでした。
日暮里・舎人ライナーは2008年に開業した比較的新しい路線で、同じく23区内を走る新交通システムのゆりかもめとよく似た雰囲気の車両が走っている事は、ご存知の方も多いかと思います。
使用車両がよく似ているだけでなく、人の多い東京23区内を走る路線と言う事もあってか、開業時見込みよりはるかに多くの利用があり、想定外の混雑対策に追われている事も共通しています。
ゆりかもめは開業当初、片開きドアでクロスシート主体の車両を導入したものの、近年になって初期車両代替で導入した新型車両は両開きドアでロングシート主体、乗降性や立席空間確保に力点を置いた車両になっており、一般的にはこの様な仕様変更はサービスダウンと受け取られる事が多い中、路線の性質も影響してか逆に高評価が多い様です。
日暮里・舎人ライナーは開業からまだ日が浅い路線だけあり、開業当初に導入した車両も代替時期には差し掛かっていませんが、増備車として今年導入された新型車両は別形式、ゆりかもめの新車とよく似た傾向の車両になっており、形式名も既存車両は300形ですが、新型車両は330形となっています。
今日(10日)から運行開始の旨が公式HPでも公表され、運行開始したばかりの新車に乗車しようと目論むファンも多数見受けられる状況でしたが、MAKIKYUもその一員で、今日夕方に早速乗車したものでした。
この新型車両・330形は車両スペックだけでなく、車内の雰囲気なども色彩を除くとゆりかもめの新型・7300形とよく似た雰囲気になっており、棒状のLED蛍光灯などはデザイン的にも好印象と感じます。
セミハイバックといった雰囲気のロングシートも、ゆりかもめの新型車両を連想させる雰囲気、最前部だけクロスシートの展望特等席になっているのも同様で、既存車両と同様に「終点で引き続いての乗車はできません」という案内も貼られています。
最新型車両らしくドア上にはLCDモニターによる案内装置が設置されており、こちらは路線バスや地方ワンマン列車などで最近よく見かける2分割タイプ、機能的には様々な情報を表示案内する事が可能かと思います。
ただ次駅案内などは日英2か国語のみ、観光客の利用が多く見込まれるゆりかもめとは路線特性が異なる面もあるとは言えども、後発にしては物足りない印象も…と感じたものでした。
また最近各地の鉄道において、車内の何処か1箇所だけピンク色の♡型つり革を設置する事が流行していますが、この新型車両でも中間車で1箇所だけ設置されており、人気の展望特等席などが注目される車両かと思いますが、こちらも何処にあるのか探してみると、新車乗車の際の楽しみが更に増えるかと思います。
旅客需要が旺盛な上に、車両を増備すればまだ増発余地がある路線かと思いますので、今後も輸送力増強目的などで編成数が増え、姿を見かける機会も多くなる事が推測されますが、今後の活躍にも期待したいものです。
またクロスシート主体の既存車両や、同じ東京23区内を走り様々な点で共通点が見受けられるゆりかもめの新型車両などと乗り比べてみるのも面白いかと思います。
特に日暮里・舎人ライナーは普通運賃こそ決して割安とは言い難いものの、他の都営交通と共通の1日乗車券各種は比較的値頃感がありますので、首都圏各地にお住まいでこの記事を見て興味を持たれた方は、是非足を運んでみては如何でしょうか?
大手私鉄各線をはじめ、日本国内の定期旅客営業を行っている鉄道各線に関しては、今年開業した路線などを除くと、大半の路線・区間を乗車しているMAKIKYUですが、それでも近場で未乗だった路線に一昨日初めて乗車機会がありました。
この未乗だった路線が「相鉄厚木線」で、相鉄本線のかしわ台駅~海老名駅間の途中にある相模国分信号所~厚木操車場(神奈川県海老名市:通称偽厚木駅に隣接)の2.2㎞、通常は回送列車などが走るのみ、現在定期旅客営業は行っていない路線です。
そのため近場に住んでいて線路を見る機会が多くても、相鉄関係者などでもない限りは、まず乗車機会がない路線ですが、一昨日は普段旅客列車が走らない厚木線において、特別に臨時で3往復の旅客列車が運行され、この内の1往復にMAKIKYUは乗車、晴れて厚木線乗車を達成したものでした。
厚木線乗車体験に関しては、事前に相鉄各駅などに告知掲示も出ており、この告知掲示における写真は、個人的には相鉄の他車両に比べると…という印象の10000系が用いられていましたので、路線に関しては関心をそそる一方で、車両面に関しては余り期待していない状況でした。
ちなみに厚木線乗車体験列車はかしわ台~厚木間で運行、両先頭車は先着順定員制、厚木線の終端・厚木操車場では乗降不可能な状況ながらも、当日有効の1日乗車券(期間限定で発売)を所持していれば、誰でも乗車できる状況でしたので、運行日に休みなどが確保できれば、近場の人間は比較的容易に足を運べる状況で、3往復運行でしたので、「厚木線乗車体験○号」という案内も行われていました。
充当車両は相鉄名物と言っても過言ではない直角カルダン駆動を採用したアルミ車ではなかったものの、最新鋭11000系の「そうにゃん」ラッピング編成が用いられ、フルカラーLEDによる行先表示でもそうにゃんが表示されるなど、告知掲示の写真で用いられる10000系に比べると、華があると感じたものでした。
両先頭車は先着順定員制という事もあり、混雑が想定される事からMAKIKYUは中間の電動車乗車を選択しましたが、列車の性質故に先頭車との車両境の扉には「これより先の車両への移動はご遠慮ください。」という告知が出ていたのも印象的でした。
MAKIKYUが乗車した厚木線体験乗車列車がかしわ台駅を出発すると、暫くは乗り慣れた相鉄本線を走り、相模国分信号所で減速→乗車体験の目玉とも言える厚木線へゆっくりと入線しますが、信号所ではそうにゃんが乗客を見送り、車内放送でもこの旨が案内される状況でした。
厚木線に入ると本線とは異なる単線、相鉄の電車で単線区間に乗車するのは初めてでしたが、同線乗車によって国内大手私鉄各社での単線区間乗車も達成できました。
(同じ神奈川県内を走る1社に限れば、上下線が離れ単線状態になっている区間を除くと、単線区間への乗車は僅かな距離しかない他鉄道との連絡線と、実質的には自社線と大差ない状況ながらも、名目上は系列子会社が運行している路線だけしか単線区間の乗車歴がないのですが…)
小田急の線路を跨いだ後はJR相模線とほぼ並行する状況ですので、車窓自体は見慣れた光景でしたが、相鉄の電車内から眺める小田急の海老名車両基地や、相模線の電車などは少々新鮮と感じたものでした。
厚木操車場では乗降ホームなどが整備されていない事もあり、折り返し時間も車内待機でドアは閉じたままでしたが、留置線が何線も並び、閑散とした雰囲気の中で1編成だけが停車しているというのは少々異様な光景と感じたものです。
厚木操車場停車中には厚木線体験乗車列車の乗車記念証配布もあり、1日乗車券購入だけで乗車できる列車にしては、結構なサービスぶりと感じたものでした。
(一日乗車券のそうにゃんスタンプは、厚木線乗車体験列車への乗車時に係員が押印したものです)
厚木操車場発車時には、相模国分信号所で乗車体験列車を見送ったそうにゃんがまたも乗客を見送り、相模国分信号所ではトラックの姿も見受けられた事から、そうにゃんはトラックでわざわざ10分程度の間に移動したのか、それとも複数体のそうにゃんが存在し、別のそうにゃんが現れたのかも気になる所です。
(余談ながら復路では、相模国分信号所でそうにゃんの姿は見かけませんでした)
厚木操車場からのかしわ台方面行は、厚木行よりも早い速度で厚木線内を快調に走り本線に合流、始発駅のかしわ台駅に戻り乗車体験終了でしたが、海老名車両基地脇を通った際には、車庫内に停車している様々な装いの車両に加え、本線を丁度小田急の花形・VSEが並行して走る状況で、レールファンならどちらに乗ろうか迷いそうな光景が展開されたのも注目と感じたものでした。
一昨日の厚木線体験乗車列車は「そうにゃん」ラッピング編成の充当やそうにゃんによる見送りに加え、車内放送でもそうにゃんがゆるキャラグランプリに参加しており、そうにゃんへの応援・投票を盛んに呼びかけ、車内掲示も見受けられるなど、厚木線体験乗車という大ネタで集客を図り、沿線外におけるそうにゃんの周知徹底も目論んでいるのでは…と感じたものでした。
(ゆるきゃらグランプリに関して関心のある方は、こちらをクリックして下さい)
とはいえサングラスを付け、マントを羽織った気味の悪い某大手私鉄のパンダなどに比べれば、そうにゃんは遥かに愛嬌もあると感じます。
レールファンだけでなく様々な客層が楽しめる乗車体験を企画するという点でも、そうにゃんの登場は決して悪くないかと思いますので、そうにゃんの宣伝と共に普段はなかなか乗車できない厚木線体験乗車という企画を催した相鉄には謝意を示すと共に、今後もこの様な企画で沿線や近隣住民をはじめ、レールファンを喜ばせる企画を催して頂ければ…と感じたものでした。
また厚木線乗車体験列車の運行日には、発着駅のかしわ駅で硬券入場券を発売、1枚購入に付き特別記念券とポストカードを1枚サービスするという企画もあり、こちらも結構な公表を博し発売枚数制限が行われるなど、注目と感じたものでした。
先日「MAKIKYUのページ」では、小田急1000形リニューアル車の試運転遭遇に関する記事を公開しましたが、MAKIKYUが土曜日に登戸駅でこの試運転列車を目撃した後は、最近になって通称「馬鹿の壁」が撤廃された事で話題になった都内の地下鉄某駅へ向かったものでした。
「馬鹿の壁」が撤廃された某駅までは、小田急小田原線内各駅からは直通で足を運ぶ事ができず、何処かで最低1箇所の乗換が発生しますが、登戸から小田急線の上り電車に乗車した際には、小田急の電車ではなく相互直通運転先の東京メトロ車両に当たったものでした。
その車内では「好好メトロキャンペーン」と称した地下鉄事業者相互間のプレゼントキャンペーンに関する告知広告が見受けられ、「好好(HaoHao)」という名称からして如何にも中華人民共和国(中国)の何処かを走る地鉄事業者との提携である事が一目瞭然という状況です。
最初は日中両国の首都を走る地下鉄事業者同士(東京-北京)、或いは都市自体の発展と共に、路線網も世界的に見ても相当な規模を誇るまでに成長した上海地鉄辺りでも絡んでいるのか…とも思ったものでした。
しかし広告をよく見るとこれらの地鉄事業者ではなく、中国の中でも離島の台湾省で運行している2事業者(台北捷運・高雄捷運)が絡んだキャンペーンでした。
(台湾省の基幹となっている「台湾島」は中国の中では最大の島で、MAKIKYUが所持している中国の地図でも台湾省の項で「台湾岛是我国第一大岛」という記述が見受けられる程ですが…)
中国の中でも離島の台湾省は、様々な問題を抱えた地域で、以前は大陸本土で最も至近な福建省との相互往来も芳しくない状況でしたが、近年は福建省との間で、海峡を跨ぐ高速フェリーなども就航しています。
福建省も相次ぐ高速鉄道の開業などで、以前に比べると大陸本土の各都市からのアクセスも随分改善されていますが、列車やフェリーなどを乗り継いで行くとなると、決して足を運び易いとは言い難い土地だけあり、MAKIKYUは台湾省はおろか福建省すらまだ未訪という状況です。
日本国内で台湾省の鉄道路線との相互誘客キャンペーンは、小田急グループの一員となっている江ノ島電鉄(江ノ電)が結構力を入れている様に見受けられ、今回のキャンペーンもそれに追随する様な雰囲気を感じます。
MAKIKYUの周囲でも台湾省へ足を運んだ事があるという人物は複数名居り、中には今年台湾省へ足を運んだという事でお土産を頂いた事もあるのですが、中国の中でも決して便の良い所とは言い難い台湾省との間で、この手のキャンペーンが次々と…というのは少々違和感があり、もっと身近な所との提携は出てこないものだろうか…と感じたものでした。
(ちなみにMAKIKYUが中国でモノレールと路面電車・LRTを除く地鉄・城鉄に乗車した事がある都市は、現在は運行が廃止され、都市鉄道とは言い難い状況だった撫順を除くと、現段階では大連・瀋陽・北京・天津・武漢・南京・上海・広州/仏山・深圳・香港で、他にも中国では近年幾つもの都市で地鉄などの都市鉄道が開業、未乗都市の方が多い状況です)
また東京地下鉄株式会社の通称は東京「メトロ」ですが、首都の名前+「メトロ」の事業者(現地語ページへリンクしますが、日本語ページもあります)も、海外の中では中国よりももっと身近な所に存在しています。
個人的にはこちらの方が遥かに足を運び易い土地である事に加え、20m級片側4扉の車両規格や、他事業者との相互直通運転を複数路線で実施しているなど、様々な面でもっと親近感を感じそうな気もするのですが、どの様な経緯で東京メトロが中国の中でも数多く存在する地鉄事業者の中で、離島の台湾省に属する2事業者と提携する事になったのかも気になる所です。
(日中両国の離島を運行する鉄軌道系事業者同士、沖縄の沖縄都市モノレール(ゆいレール)と台湾省の都市鉄道などであれば、相互誘客キャンペーンもさほど違和感ない気もするのですが…)
(お断り)この記事は小田急線内を運行する電車内の吊り広告に対するものですが、相互直通運転先の東京メトロが自社車両内で告知しているものですので、鉄道[首都圏・私鉄等]カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
数日前MAKIKYUは、横浜市交通局の地下鉄・バス共通1日乗車券を利用し、市内各地を動き回る機会があったのですが、その際には市営地下鉄グリーンラインにも乗車したものでした。
MAKIKYUは現在横浜市内に居住している身ではあるものの、現住地とグリーンライン沿線は離れており、開業以来乗車したのは数回程度という状況で、余り利用頻度の大きい路線ではありません。
また開業が2008年と比較的日が浅く、小型車両によるリニア地下鉄と言う特異な規格も影響してか、他路線との直通運転も行っていませんので、開業以降の変化は少なく、趣味的な注目度と言う点でも今一歩と感じる方が多いかと思います。
しかしながら今年に入り、2編成の車両増備が行われており、日頃グリーンラインを利用する機会が少ないMAKIKYUは、先日この増備車両に初めて乗車したものでした。
この2編成は既存車両とは色々な差異が見られる車両になっており、比較的変化が乏しいグリーンラインにおいては、注目の存在とも言えます。
外観上の特徴としては、前面に細いグリーンライン(緑帯)が入り、LED式の行先表示がフルカラー化された事が目立ち、フルカラーLED化された行先表示は、表示様式も独特なものとなっているのが際立ちます。
他にもよく見るとテールライトの形状も変化しており、側面のラインカラーを示すステッカーも異なっているなど、既存車両と並べれば、間違い探しでもしているかの如く…という状況になっています。
車内に足を踏み入れると、扉付近に注意喚起の黄色いマーキングが施されている点は、最新車両らしいと感じる既存車両との変化点で、他にも案内表示用LCDモニター形状が変化しているなどの差異があります。
LCDモニターは4ヶ国語表示となっており、センター南の中国語表示は「中心南」、都筑ふれあいの丘の中国語表示は「都筑交流之丘」と表示されます。
韓国語表記の次駅案内は、韓国で一般的な「이번역」ではなく、日本国内の韓国語案内で一般的な「다음은」と表示されるのは少々感心できない気がします。
とはいえ空港連絡などを除く国内の都市鉄道において、4ヶ国語表示を行っている路線・車両はまだ少数派であるだけに、この様な表示を行っている事自体が評価できる所で、今後表示内容の改善や更なる充実が図られる事にも期待したいものと感じたものでした。
先月下旬、MAKIKYUは久々に東急池上線に乗車する機会があったのですが、その際には先月走り始めたばかりのリニューアル車両・1000系1500番台車に初めて乗車したものでした。
(MAKIKYUは横浜市内某所在住と言う事もあり、都内へ足を運ぶ際などに東急線を利用する事は多いのですが、池上線は比較的近場ながらも利用機会は年に数度あれば…という状況です)
池上線と多摩川線の2路線は、現在3両編成のワンマン運転対応車両が共通運用されており、東急他路線よりも車体長が短い車両が用いられているのも特徴ですが、近年では新形式7000系が導入される一方で、初期ステンレス車の大改造車が次々と退くなど、車両入替が進んでおり、趣味的には今が旬といった印象があります。
1000系は中堅格的存在で、古い車両では製造から50年以上にもなり、大改造を経ているとは言えども、都内を走る鉄道車両では際立って古いと言っても過言ではない初期ステンレス車や、優美な前面形状にクロスシート装備など、専ら地域内輸送に徹した短距離路線を走る車両らしからぬ雰囲気の新鋭車両・7000系に比べると、余り注目されないありふれた存在と感じる方も多いかと思います。
この1000系は池上線と多摩川線の2路線だけでなく、少し前までは東横線~日比谷線直通運転でも用いられており、この直通運転中止で大量の余剰車発生→一部は廃車解体になっていますが、まだまだ使える車両だけに地方私鉄へ移籍した車両も存在し、今後も更に増えそうな状況です。
また東急線内でも古参の初期ステンレス車などに比べれば、経年が浅くまだまだ使えるとは言えども、日比谷線直通用車両は元々長編成での運用を前提とした車両で、導入当初から他路線への転用を考慮した設計とは言い難く、同一形式でも機器構成などが一部異なっています。
使い続けるのであれば時期的にそろそろ更新も…という状況ですので、幾ら池上線などの車両規格に合致する車両とは言えども、単純に編成短縮して転用するのは厳しいのが現状です。
そのため下回りの換装を含む車両更新を施すと同時に、短編成化した車両として再登場させたのが、1500番台へ改番された車両で、外観も1000系標準の赤帯ではなく、新鋭7000系と同系統の緑系統のラインへ改められていますので、遠くから見ても一目で識別できます。
この1500番台車は下回り換装に伴い省エネルギー化が図られると共に、走行音が随分と静粛化され、フルカラーLEDの行先表示や車内LED蛍光灯など、近年の新型車では標準的になっている装備が続々と…という状況で、内装も木目の化粧板に緑系統の座席モケットなど、新鋭7000系に近いイメージに改められています。
しかしながら客ドアは金属地剥き出しなだけでなく、リニューアル前と同様にガラス部分に段差があり、ドア上の案内表示装置もLED文字案内、座席脇の袖仕切りも近年流行の大型への換装は行われていないなど、随分なイメージチェンジを行った車両の割には、元の姿を留めている部分も結構多いと感じたものでした。
新鋭7000系の大きな特徴と言えるクロスシート設置もなく、今流行のLCDモニターによる情報案内装置も設置されていないなど、リニューアルで7000系に近い雰囲気にはなったものの、7000系に比べるとやや見劣りが…と感じる部分が幾つもあると感じたものでした。
座席は3名分毎にポールが設置されて定員着席促進を行っているものの、首都圏では古参車を除くと比較的少数派と言える、非バケット座席となっており、乗務員室に目を向けると、更新車両である事を明確にするためなのか、壁面が随分と鮮やかな色になっているのも特徴的と感じたものでした。
ただ非バケットタイプの座席はやや硬めの感触ながら、そこそこの厚みがあって座り心地は悪くない印象を受けたもので、池上線と比較的近いエリアを走り、池上線よりも線路幅は広いものの、車両サイズやドア数などは類似している某大手私鉄も、最近導入している好みが大きく分かれる座席(ブカブカした座面の不安定感が凄まじく、落ち着いて座り続けていられないと感じ個人的には非常に苦手です)はそろそろ止めにして、座席に関しては近隣他社を見習って…と感じたものでした。
今後も1000系は続々とリニューアルが進み、今はまだ物珍しさを感じる1500番台車も、あと数年すればありふれた存在になると思いますが、今回乗車した1504Fと同仕様でのリニューアルが続くのか、それとも今後リニューアル内容の更なる深度化が図られるのかも気になる所で、個人的には後者に期待したいと感じたものでした。