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JR東日本 E331系電車(2)~異端ぶりは外観だけに留まらず…

2009-01-28 | 鉄道[首都圏・JR]

   

先日「MAKIKYUのページ」であ、京葉線を走る新型車両・E331系電車に関して取り上げましたが、今日はその続編として、この車両の車内に関して取り上げたいと思います。

この車両は見るからに最近のJR東日本らしい「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の一種で、窓枠や客ドアの形状などをはじめ、無地となっている化粧板などを見ると、最近の首都圏でよく見られるシンプルな印象の車両に仕上がっています。

また「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の中でも、中央線などで活躍するこの種の最新型は、客ドアが化粧板張りでガラスの4隅が角張ったモノとなり、つり革も好みが分かれる独特な形状をした黒いものになるなど、この種の車両も年月を経るごとに変化が見られます。

E331系に関しては外観だけでなく、車内の造りも山手線などで走る一世代前の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の特徴が多く見られ、車内案内表示装置に幅広タイプではないLCD画面がドア上に設置されている点まで、現行の山手線車両と共通する程(ただ号車によって車体長が異なる案内表示は、このE331系ならではですが…)ですが、この事はまともに走り始めたのは最近とはいえ、製造から少し年月を経た車両である事を実感させられるものです。

ただ連接構造を採用している事で車体長が短く、窓割が異様な事を除いても、天井が首都圏を走る「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」でよく見られるタイプでない事や、座席形状も一部でお馴染みのラウンドタイプとなっている箇所が見受けられるものの、ロングシートはアルミ車の製造で知られ、その標準仕様では一部で「極悪」と評される程評判が芳しくない、中国地方某メーカー製の車両を連想させられる形状のモノが用いられ、座席端の袖仕切り形状も異なっているなど、近年におけるJR東日本の標準仕様とはかけ離れた部分が、幾つも見受けられるのも特徴です。

某メーカー標準仕様を連想させられる座席は、見た目こそ「極悪」を連想させられるものの、形状に若干の工夫がなされている事などもあって、近年のJR東日本標準仕様といえるラウンドタイプに比べると、座り心地は劣る気がしたものですが、「極悪」と評される座席に比べれば遥かに良いと感じたものでした。

またこの車両の座席を語る上で欠かせない存在といえるのが、両先頭車にのみ設けられたクロス・ロング可変座席で、E331系のモノは近鉄や東武などの私鉄や、仙石線などで採用されているモノとは異なり、ドア間全ての座席が可変座席ではなく、クロスシートのモードにした際も、ドア寄り2人がけはロングシートのままで、真ん中の2列のみがクロスシートとなるのが特徴です。

そのクロスシートもボックス配列という状況ですので、これは最近の首都圏中距離電車(最近は通勤・近郊型両用形式の台頭などで死語になりつつありますが…)と同レベルで、好みが大きく分かれ、JR東日本特有ともいえる硬い枕部分も相変わらずですので、これだけでも国内で幾つかの採用事例が存在するクロス・ロング可変座席の中では、現在存在するモノでは最下級に属する代物と言えます。

その上この座席は座面が薄くて硬く、一時期高速運転で知られる標準軌の首都圏某大手私鉄で採用され、混雑時にその一部が収納されて立席空間を拡大できる可変座席(MAKIKYUとしては、それでもこの私鉄で最近増えている「ブカブカ」した軟らか過ぎる座席よりはまだ程度が良いと感じていますが…)を思わせるものがありますので、珍しさという点では一見の価値があるものの、座り心地は感心できるものではありません。

そのため日頃通勤車両ではロングシート車ばかりの京葉線において、クロスシートから車窓が眺められる事を除けば、余り期待しない方が良い代物であるといえ、可変座席両脇のロングシートまでこのタイプにする必要があったのか?と感じる程で、その上可変座席設置部分は窓脇にかなりのデッドスペースがあるなど、本格的採用には難ありと感じさせるものです。

こんな座席を設置する位ならば、車両端という事もありますので、平日朝ラッシュ時は混雑率の低い各駅停車限定とする事(現段階では平日のE331系充当列車すら存在しない状況ですが…)で、通常のボックス+ロングシートにした方がと感じたものですが、可変座席のお陰で、E331系のロングシートは、座面だけでも編成内に3種類が存在している事になり、一編成のみの連接車でDDMを採用した事以外にも、試作的要素が極めて強い車両である事を強く感じさせるものです。

それ以外にも客ドア部分が金属字剥き出しでありながらも、他の車両では見慣れないざらついた感触のモノを用いているなど、これまた他車両では見慣れないものでしたが、E331系は運行開始直後に不具合で長期運行中止に見舞われるだけあり、近日に増備される公算は低いかと思いますが、同形登場後に「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の標準仕様が変化していますので、仮に今後現行編成と間をおいてE331系増備車が登場するとしても、仕様が変化する可能性が高いと思われます。

現在活躍中の一編成は京葉線で走り続ける限り、異端車として同線で最も目立つ車両という運命を背負って活躍する事になる気がしてなりませんが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非一度E331系に乗車され、その異端ぶりを拝見されては如何でしょうか?


JR東日本 E331系電車(1)~京葉線で活躍する新鋭の異端車両

2009-01-26 | 鉄道[首都圏・JR]

  

18日にMAKIKYUが期限迫る青春18きっぷ(現在は既に有効期間外)の最後の1回分を使用し、房総方面へ出向いた際には、その帰りに京葉線を利用したのですが、京葉線では1編成だけの希少な存在となっているE331系電車に、ようやく乗車する事が出来ました。

この車両は新鋭とはいえ製造は2006年、営業開始も翌07年春ですので、その後も各地で続々と登場している新型車両などに比べると、最新鋭とまではいえない存在です。

その事もあってか、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称」で呼ばれる事が多い最近のJR東日本通勤車両の一員ともいえるこの車両の外観は、中央線などで走っているこのシリーズの最新鋭ではなく、それより少し前に導入された山手線で活躍する車両と類似する面が多く見られる事も特徴となっています。

しかしながら7車体連接×2の14両で、20m車10両相当という編成構成は見るからに異様で、その上車軸直接駆動式電動機(DDM)と呼ばれる他車両では類を見ない動力伝達機構(京葉線では一時期103系(現在廃車)で実用試験を行い、MAKIKYUもその車両には一度だけ乗車した事があるのですが…)を採用するなど、異端ぶりは外見だけに留まらない車両となっています。

そのため鉄道に興味を持つ人間であれば、従来車とは余りに違い過ぎる強烈な特徴故に、非常に興味深い車両と言えますが、従来車とは余りに違い過ぎる機構を取り入れ過ぎた事も影響しているのか、営業開始早々に不具合が発生して運用離脱となり、ようやく運用に復帰したのが先月ですので、製造から約3年の日時が経過しているにも関わらず、運用開始直後の僅かな乗車機会を逃した人間が、まともに乗車できる様になったのはつい最近という有様です。

しかもこの車両は京葉線の従来車(20m4ドア車10両編成)にドア位置などを極力合わせている事で、窓割がいびつになっている事も大きな特徴となっていますが、それでも完全にはドア位置が一致しない事から、各駅の案内表示では「14両3ドア」という案内が行われ、乗車位置目標も専用のモノが用意される有様です。

この事も災いしてか、現段階では多くの車両を必要とする平日ダイヤでの充当は避け、土休日の特定運用(95A)に限定運用となっていますので、土休日に日程の確保が容易であれば、1編成だけの異端車両とはいえ、比較的容易に乗車可能な状況ですが、新鋭車両でありながらも、営業開始早々に運用を離脱し、その後1年半以上の長期に渡って営業から外れるという異例の事態になった車両だけに、興味がある方は機会があれば、早めに乗っておいた方が良いかもしれません。

またこの車両に乗車した感想としては、レールの継ぎ目を通過する際の連接車ならではの独特なリズムに加え、車軸直接駆動式電動機(DDM)という特殊な動力伝達方式を用いている事もあってか、モーター付き台車の付近に乗車しても、近年のVVVFインバーター制御を採用している他の電車の様な走行音は殆ど聞こえず、発車時などにチョッパ制御車を連想させる様な音が僅かに聞こえる程度、あとは付随車(モーターを装備していない車両)に乗車しているかと思わせる状況でした。
(余談ながら以前103系のDDM実用試験車に乗車した際は、両端を爆音で定評の103系電動車に挟まれていた事もあって、この音にかき消されてDDMの走行音は全然分からない状況でした)

走行音が静かな事は一般的には歓迎される事かと思いますが、MAKIKYUとしては殆どモーター音などが聞こえない状況は、乗っていても余り面白くない…と感じたのも事実で、今後DDMがJR東日本の他形式や、他鉄道事業者でも採用されるのか否かも気になる所ですが、E331系自体が異端極まりない車両で、営業開始早々に運用離脱という異例の事態となっただけあり、今後の増備が行われるのか、また現在活躍中の1編成が末永く走り続けるのか否かも気になる所です。

あとE331系に関しては、車内の様子などを(2)として近日中に取り上げたいと思います。


臨時快速・南房総水仙まつり号~内房線で一日だけ設定された「ニューなのはな」使用の臨時列車

2009-01-19 | 鉄道[首都圏・JR]

   

昨日MAKIKYUは青春18きっぷの最後の1回分(5回目)を使用し、房総方面へ出向いていましたが、その際は「南房総水仙まつり号」と呼ばれる臨時列車に乗車する機会がありましたので、今日はこの列車に関して取り上げたいと思います。

この列車は高尾~館山間を、中央本線~総武本線~内房線経由で結ぶ臨時列車で、運転日は昨日一日だけでしたが、全席指定席扱いながらも普通車扱い、また快速列車という事もあって、指定席券(510円)を別途購入すれば青春18きっぷでも乗車可能な列車だけあって、MAKIKYUもそうでしたが、有効期限が迫る青春18きっぷでの利用者も多く見受けられたものでした。

使用車両も千葉地区を拠点に運用され、交直流両用の特急形電車・485系を改造したお座敷電車「ニューなのはな」を用いているのも特徴で、同車は過去にも都心方面~銚子間の臨時快速「すいごう」号などの臨時列車での運転実績があり、今後も臨時列車での運転予定がありますが、1編成しか存在していない特殊な車両である上に、団体臨時列車での運用が主体となっています。

そのため一般には乗車機会が限られ、まして青春18きっぷで乗車できる機会となると尚更限られます(同車の客室はお座敷と座席の2形態で運行できる形態となっており、前者の場合はグリーン車扱いで指定席となりますので、青春18きっぷ通用期間内でも、18きっぷでの乗車は不可です)ので、18きっぷでこの車両へ乗車する貴重な機会、また昨日は夜に千葉県内へ向かう所用も存在していた事もあって、「南房総水仙まつり号」に乗車した次第です。

MAKIKYUが「南房総水仙まつり号」に乗車したのは新宿からで、始発の高尾から乗車するのは横浜市内からでは少々時間的に厳しい上に、MAKIKYUがこの列車の指定席券を購入した際には指定席自動券売機を利用し、この機械では中央本線~房総方面跨ぎは…という事も要因ですが、新宿では「南房総水仙まつり号」の少し前に新宿始発で、館山まで同一経路を走る臨時特急「新宿さざなみ号」も設定されていた事もあり、どの程度の乗客が乗車するのか気になっていたものでした。

列車が入線する際の案内では、「本日この列車の指定席は満席との情報が入っています。指定席券をお持ちでない方のご乗車は出来ません。」との案内が行われており、新宿乗車時点では結構空席も見られたものの、その後の停車駅で次々と席が埋まり、満席とまでは行かないものの、車内はどの車両も結構盛況だった様に感じました。

ただ「南房総水仙まつり号」は一日だけ運転される臨時列車とはいえ、総武線の錦糸町~千葉間では快速停車の各駅に停車し、側面の行先表示も列車名や行先などの表示が見受けられず、それどころか臨時表示すら出さずに「快 速」の2文字だけと言う状況でしたので、同区間では全席指定席とは知らずに誤乗する乗客の姿も散見されたもので、今後同種の列車を運転する際は各駅ではそれなりに案内もしている筈ですが、車両側での案内徹底に期待したいと感じたものです。

それに錦糸町~千葉間の総武快速線各駅では、見た限りでは多数の乗客が乗車すると言う状況ではありませんでしたので、総武快速線沿線の方からは異論も出るかもしれませんが、MAKIKYUとしては錦糸町~千葉間では船橋か津田沼のいずれか、或いはその両駅を除いて通過にするなど、同区間の停車駅は多少削減した方が良いのでは…と感じたものです。

また「南房総水仙まつり号」が一日だけ設定された背景には、昨日房総地区でJR東日本が主催する「駅からハイキング」が開催され、首都圏各地からハイキングスタート地点の安房勝山駅へ向かう参加者への便宜を図った事が大きかった様で、車内での案内放送でも参加者は安房勝山駅で下車する様に何度も案内していた他、この列車のお陰で普段は房総方面へ向かう際に乗換えを要する中央線方面からも、乗り換えなしで行けるので利用した方も見られましたので、この事を踏まえると中央線高尾発着とする意義は充分あった様です。

列車もハイキングに合わせて設定された事もあり、ハイキング参加者が乗客の過半数を占めていた様で、安房勝山を過ぎると車内は各ボックス1名程度、それも「ニューなのはな」目当てのレールファンと見られる乗客がかなりの比重を占めるなど、安房勝山を境に車内の雰囲気が一変した事も印象的でした。

MAKIKYUがこの列車に乗車した際の感想としては、乗車機会が限られる「ニューなのはな」に、一日だけ運転された「南房総水仙まつり号」という希少な列車で乗車できたことは貴重な機会で、以前「すいごう号」などで運転された際は、日程が合わずに乗車できなかった事もありましたので、絶好の機会だったと感じています。

ただ車両はお座敷列車で外観に限らず車内の雰囲気や、お座敷状態では使用中止となる折り畳み式の荷物棚なども独特ですが、ボックスシートとなる座席状態での運用は、房総地区の普通列車で主力を占める113系電車などよりは良いとは言え、房総地区の一部列車・区間では普通列車として運行されるE257系電車や、最近首都圏の臨時快速列車などで用いられる機会も多い国鉄形の元特急車両・183系電車などに比べると、座席は見劣りすると感じたのも事実です。

車両のグレード的には昼夜兼用の寝台電車として知られる583系の座席状態(ボックス配置)などと同レベルと感じましたので、車両の称号こそ「クロ」「モロ」というグリーン車を名乗る車両とはいえ、座席状態での運用は設備面で到底グリーン車や特急などで運用できるものではなく、特別料金を要しない快速での運用が妥当と感じたのも事実です。

それに運転席背後も見晴らしこそ悪くないものの、その背後は乗降口を兼ねたデッキとなっており、空調も効かずに寒い有様でしたので、特別車両の類では展望スペースなどが設けられる事例も数多く存在する今日において、この車両ではその点が配慮されていないのも残念に感じたものですが、普通乗車券や青春18きっぷでも指定席券(510円)を買い足す程度で乗車できるのであれば、座席状態の「ニューなのはな」も一度乗車する価値はあるのでは…と感じたものです。

写真は「南房総水仙まつり号」に充当された「ニューなのはな」の外観と「快 速」とだけ表示した字幕、車内と座席の様子です。


JR東日本 E233系3000番台電車~一本だけが活躍する東海道本線の最新型車両

2008-05-01 | 鉄道[首都圏・JR]

  
 

今日MAKIKYUはJR東海道本線に乗車する機会があったのですが、その際には何度も姿を目撃こそしていたものの、3月に営業開始して以来、なかなか乗車する機会がなかった最新型車両・E233系3000番台にようやく乗車する事が出来ましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

E233系はJR東日本の首都圏一般型標準車両の最新タイプで、最初に中央線快速用、次いで京浜東北・根岸線用に導入され、そして東海道本線用で3例目となりますが、前2者は比較的乗車時間が短い通勤路線用(中央線快速は高尾以遠に直通する列車などもありますので、そうなると結構な乗車時間になりますが…)として製造された事もあって、全車両が4扉ロングシートの通勤仕様となっています。

しかし東海道本線用は4扉ロングシート車も含まれるものの、普通車でも一部車両は4扉ながらドア間にボックスシートを配しており、トイレも設置されていますし、2階建てグリーン車の組込みもあるなど、近郊型故に同一形式ながらも前2者とは様相が異なっており、この点は「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える先代の首都圏一般型標準車両と共通しています。

前2者は既存車両の老朽取替え(京浜東北・根岸線の車両は平成生まれの3VF車ですので、この手の車両の取替えは異例ですが…)で短期間に大量増備となっているのに対し、東海道本線用は横須賀・総武快速線用車両(E217系)の更新に伴った既存車両捻出(E217系1編成)の補充分として1編成のみの導入となっていますので、当面は増備予定もない模様で、ある程度運用が限られるとはいえ捕まえ難い状況です。

編成は現在基本10両(うち2階建てグリーン車2両)+増結5両で、東海道本線東京口で活躍する他形式と共通しており、現在はE233系の増解結を伴う運用こそ設定されていないものの、一応「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える東海道本線の主力形式との併結も考慮されている模様です。

その事もあってか、車内案内表示装置は通勤仕様の中央線快速用や、京浜東北・根岸線用のLCDモニターではなく、主力形式と同等の2段式LEDによる文字案内となっていますが、普通車の座席モケットも主力形式との整合性を考慮したのか、主力形式と同等のものを用いており、この点は新車とはいえ、同系統の色彩(青系統)ながら新柄を採用した京浜東北・根岸線用のE233系などに比べて、どうも薄暗く新鮮味に欠ける感があります。
(その割に床材などは主力形式とは別物なのですが…)

車内も通勤仕様のE233系と、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える東海道本線の主力形式を折衷した車両という感があり、特徴的な荷棚やつり革(これは好みが大きく分かれ、MAKIKYUは余り感心できないのですが…)の形状をはじめ、座席も厚みのある座面(この点は評価できるのですが、普通車ボックス席背もたれ上部の異様な感触は相変わらずです)となっていますし、普通車の客扉内側も、E233系の特徴と言えるガラス四隅が角張った化粧板仕上げとなっています。

ただ普通車の客扉は化粧板仕上げとなっているにも関わらず、2階建て車両となっているグリーン車の客扉内側はE233系登場以前の形式と品の互換性を持たせたのか、或いはグリーン車はデッキや階段等で出入口と客室と仕切られ、普通車と異なり客ドアと客室が直接向かい合う事がないからと割り切ったからなのか、質素な感が拭えない金属地剥き出しとなっています。

そのため客扉だけを見るとグリーン料金を要するグリーン車よりも、乗車券のみで乗車できる普通車の方が高級に感じてしまいますし、グリーン車だけ別形式を組み込んでいる様に錯覚させられるのは滑稽なものです。

とはいえこの新型車両、一応「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」のシリーズに数えられ、比較的簡素な雰囲気が漂っていますので、国府津や熱海などで顔を並べる事があるJR他社の同年代車両などに比べると…という感がありますが、貧相な感が拭えない「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える車両に比べると、内装のレベルをはじめ、MAKIKYUが乗車した限りでは高速走行時の騒音や振動(これは各台車にヨーダンパを取り付けた影響があるかもしれません)も改善されている様に感じられたものです。

またフルカラーとなったLED表示も、前面は交互表示ながらようやく行先が表示
(今までの車両では種別や路線名を表示していても、一番肝心な情報は側面だけという有様ですので…)される様になるなど、まだまだ私鉄各線やJR他社などに比べると…という感はあるものの、様々な面で既存車両より改善されている点は評価できるものです。

当面は少数派として活躍する事が見込まれるとは言え、今後の活躍に期待すると共に、この会社の車両は余り手を入れない傾向が強い(先日の記事で取り上げたE217系更新車などはその一例と言えますが…)ですが、この車両で改善された点は従来車にも波及させて欲しいと感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?
(少なくとも前面LEDで行先を表示する程度は、既存車両でもすぐに出来そうですが…)


JR東日本 E217系更新車~ラインカラーと下回りには変化が見られますが…

2008-04-25 | 鉄道[首都圏・JR]

 

昨日MAKIKYUは横浜市内で横須賀線(正式には東海道線の一部区間ですが…)に乗車する機会があり、その際には最近走り始めたE217系更新車に乗車する機会がありましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

この車両は1994年から走り始め、「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の元祖で、京浜東北線などで活躍する通勤車両の近郊型バージョンとも言えます。

この形式は専ら横須賀・総武快速線と、総武快速線から直通する房総方面各線で運用されていますが、その後の他線区への近郊型車両の増備は、「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の代表格とも言え、通勤・近郊型の双方で同一形式を名乗る形式に移行していますので、実質的にほぼ横須賀・総武快速線限定の車両と言っても過言ではなく、例外は近年東海道線に転属した数本(これは東海道線でも希少な存在です)が存在するのみです。

また「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」だけあって、製造コストを極限に切り詰めている事もあり、耐久性に難がある事もあって、特に酷使が祟って近年車両トラブルも続出している、京浜東北線を走るこのタイプの元祖とも言える車両は、平成生まれ・VVVFインバーター制御の新製ステンレス車にも関わらず、早くも廃車・解体という異例の状況になっています。
(JR線上ではこの車両によって置き換えられた103系と呼ばれる旧国鉄時代の経年車が、今でも更新されて走り回っている線区も存在し、まだ暫く活躍が見られそうな状況ですが…)

しかし京浜東北線以外で活躍する「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」に関しては、京浜東北線に比べれば使用条件も多少は良いのか、或いは京浜東北線の車両より後に製造され、多少は構造的に改良された事もあるのか、一定年数を経た車両を更新してまだ暫くは使う方針の様で、E217系では最近になって更新工事が開始されています。

この更新工事を施工した車両では、外観も帯色の色合いが変わり、窓上部分の塗り分けが簡素化されていますが、経年劣化した電気品などの下回りを更新した事もあって、走行音も変化しています。
(走行音は若干改善されたという程度で、一般客の立場からすればさほど変化を感じられないかもしれません)

現在まだ大多数を占める未更新車との併結も日常茶飯事といった状況ですので、基本11両と増結4両で両者が併結している編成では、その違いは一目瞭然で、まだ更新編成の数が少ないだけに注目を集めており、MAKIKYUが横浜駅でこの記事で用いている写真を撮影した際にも、他にこの車両を目当てに撮影している方が見られる状況でした。

更新工事に伴って、自動放送装置の設置なども行われた模様(MAKIKYUが乗車した際は、上総一ノ宮行きで後4両が未更新車だった事も影響しているのか、通常通り車掌の肉声放送でしたので、確認は出来ていません)ですが、やたらと薄暗く簡素に感じる「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」の標準仕様とも言える内装をはじめ、「とりあえず付けました」という程度の貧相な感が否めない、ドア上にある6文字表示のLED表示装置(次駅名を漢字・RO-MAJI・カタカナで表示するのみ)なども相変わらずで、客室設備は従前と何ら変化が見られない状況でした。
(ただグリーン車はこの更新工事とは別件で、近年座席のモケット交換などが行われていますが…)

また近年更新工事を行った車両をはじめ、更新工事などを伴わずとも菱形→シングルアーム形へ交換される事が多いパンタグラフや、行先表示の字幕or3色LED→フルカラーLEDへの交換なども行われておらず、それどころか更新直後にも関わらず、特に「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」では良く見られる車体の歪なども散見される状況でしたので、「車両をもう少し使い続ける為に最小限必要な工事を行っただけ」と言っても過言ではない状況です。

そのため運用面での改善のみで、乗客側の立場からすると何らサービス面での向上にはつながっていないも言えますので、更新されたばかりの車両とは言っても、乗車した際にはあまり有り難味を感じない車両ですが、この傾向はやはり近年下回りを取り替えた常磐線のE501系(5両編成)や、武蔵野線で活躍する205系5000番台などにも見られます。

首都圏私鉄やJR他社などでは、それなりの更新工事を施工する際には、同時に客室設備の改善なども行われるのが通例ですし、特に「某社レンズ付きフィルムによく似た名称で呼ばれる事が多い電車」は客室設備のレベルも全体的に芳しくない印象があります(最近の新造車は若干改善傾向がありますが…)ので、JR某社が行っているN○0工事を…とまでは言わずとも、もう少し何とかならないものかと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
(まああまり老朽車ばかりがゴロゴロするのも困りモノですので、車両数が多いだけに割り切っている部分もあるのでしょうが…)

写真は横浜駅を発車するE217系更新車と、更新/未更新車が併結している基本/増結編成の連結部分です。


JR東日本 E233系1000番台電車~京浜東北線に登場した新型車両

2008-01-22 | 鉄道[首都圏・JR]

  

先日MAKIKYUが小田急の地下鉄千代田線直通特急に用いられる最新型ロマンスカー・60000形MSEの試運転を見に行った日には、昨年末から走り始めたJR京浜東北線(京浜東北線とは旅客案内上の通称で、正式には根岸線・東海道本線・東北本線の3路線に跨って運行されています)の新型車両・E233系1000番台にもようやく乗車する事(姿は何度も見ていたのですが…)ができ、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。

E233系はJR東日本の最新型一般車両で、通勤型と近郊型双方の用途に対応可能な4扉ステンレス車体の一般車両となっており、この点はこの車両が登場する以前にJR東日本が製造した首都圏一般型車両の仕様を踏襲しています。

E233系の導入は中央線快速(青梅・五日市線なども含む)に次いで2例目(この他にまだ営業運行には使われていませんが、今後東海道線でも運用開始予定です)となり、京浜東北線の車両は1000番台が付与されていますが、この車両が中央線に導入された同形式とはラインカラーの帯色や保安装置が異なる他、中央線と異なり分割併合を行う事がない事もあって、全ての編成が10両固定の貫通編成で製造されている事(中央線では一部編成が6+4両編成となっています)が挙げられます。

車内は優先席付近などが色分けされたE233系の特徴的な仕様は、中央線で活躍している同系の仕様を踏襲していますが、座席モケットはラインカラーに合わせたのか(?)、中央線のE233系で用いられたオレンジ系とは異なり、同系導入以前のJR東日本一般型車両を思わせるブルー系に改められていますので、一般客が見てもこの違いは一目瞭然で、また各ドア上に設置されたLCD(液晶)モニターによる車内案内表示装置も、中央線に導入されたE233系や、山手線を走るE231系500番台車をはじめ、最近首都圏の幾つかの大手私鉄などでも用いられているモノより横幅がやや大きくなっているのが特徴です。

中央線に導入されているE233系にも言える事ですが、座席の座り心地等もかなり改善されており、適度な硬さとも言える座席は京浜間で京浜東北線と競合し、最近は「ブカブカ」した好みが大きく分かれる異様な感触の座席が増殖している某大手私鉄との競合という観点でも、JR側に優位な材料となりそうです。

またガラスの四隅が角張っているのが特徴的な客ドアは客室側に化粧板が貼られるなど、線路が繋がっている同じ東海道本線でも西方を走る最新型通勤車両(E233系登場以前に製造されていた車両形式の百の桁と十の桁を入れ替え、頭のEを外した車両です)に比べると、外観・内装共に見劣りする感(好みもあると思いますが…)があるものの、それでもこの形式の内装は「某社レンズ付きフィルム」によく似たあだ名で呼ばれる事が多いJR東日本の首都圏一般型電車の今までの傾向に比べると、シンプルながらも全般的に高級化傾向がある様に感じられる点(今までが簡素過ぎただけかもしれませんが…)は、乗客の立場から見ても歓迎できるものです。

ただ敢えて難点を挙げるとすれば、真っ黒で特徴的な形状のつり革は好みが分かれるかと思いますが、MAKIKYUは従来のモノに比べて持ち難い感(つり輪の上にある押えパーツが丸みを帯びており、この部分を掴もうとすると手が滑ります)があり、これは見た目も含めてあまり好きになれませんし、JR東日本首都圏各線区での車両仕様標準化も影響しているのか、先頭車両は京浜東北線ではさほど必要ないとも思われる衝撃吸収構造を採用しており、この影響で乗務員室部分がやたらと大きく、先頭車両の客席が大幅に減少している点も、現在京浜東北線で活躍している大多数の車両(E233系1000番台導入によって順次淘汰)と異なり、座席数の少ない6ドア車組み込みを止めて補っているとはいえ、あまり歓迎できない点です。

それに省エネルギーの最新型車両でありながらも、今までの車両が運行コスト削減だけに力点を置いていた反省からか、E233系では電動車(モーター付き車両)の比率を上げており、これによって車両性能向上をはじめ、異常発生時の対応を考慮した事も起因しているのか、京浜東北線の従来車両で車内の形式標記ステッカー下部に誇らしげに貼られた「この電車は、従来の半分以下の電力で走っています。」(これは国鉄が製造した旧式の103系と比較しての話ですが…)という緑色のステッカーが見当たらない点も気になります。

とはいえ外観はフルカラーLEDとなった行先表示と客ドアガラス、それに前面形状を除くと、一般客には従来から京浜東北線を走っているワイドボディ車両(209系500番台)と大差ないにも関わらず、MAKIKYUが乗車した際には、途中から乗車してきた小学生が車内に入り込んだ途端、新車である事を実感して歓声を上げており、この事は一般客にも薄暗く質素な感が否めない従来車両と比べ、明らかに改善された車両という印象を与えているとも言えます。

MAKIKYUが記した様な多少の難点もありますが、全体的には従来車に比べて格段に改善された感がありますので、新車として導入された今だけでなく、導入から十数年にも関わらず外板が波打って見るに堪えない状況となり、故障なども多発して早くも廃車に追い込まれる従来車両の2の舞にならず、末永く沿線から愛されて活躍する車両になる事を願いたいものです。

写真はE233系1000番台車の外観と車内の様子です。


JR東日本 255系電車~現在はしおさい号でも活躍する千葉地区の花形車両

2007-08-27 | 鉄道[首都圏・JR]

   

昨日MAKIKYUは青春18きっぷを利用し、千葉県の房総半島と東総地区(銚子など)へ出向いており、その際に乗車した車両の一つが、今日取り上げる255系電車です。

この車両は1993年に運行開始した特急形車両で、編成はグリーン車1両を組み込んだ9両固定編成となっていますが、導入後比較的最近まではBoso View Expressという名称を持つ車両だけあって、京葉線東京駅を発着する房総方面の特急さざなみ号(内房線方面)とわかしお号(外房線方面)にほぼ専属で用いられている状況でした。

しかし近年は横須賀・総武快速線地下区間の保安装置切り替えによって、同区間での運用が可能になった事や、東京湾アクアライン開通による相次ぐ高速バス路線の開設などによって房総地区の特急需要が減少した事、それに老朽化した183系電車の淘汰などもあって、9両固定編成の255系は総武本線の特急列車・しおさい号(東京~銚子など)で運用される事も多くなっており、この他に臨時列車で中央本線などに乗り入れる事もあります。

この他にも間合いでホームライナーにも充当されたり、後に登場したE257系500番台に比べると設定本数は極めて少ないものの、わかしお号の一部で勝浦~安房鴨川間を普通列車として開放扱いで運行される列車にも運用されています。

開放扱い区間の乗車であれば、この区間も含めて指定席扱いとなっているグリーン車1両を除くと格安な青春18きっぷをはじめとする乗車券や定期券のみで乗車できますので、普通列車としてはかなり乗り得な感があり、昨日MAKIKYUが255系に初めて乗車(なかなか乗車する機会がなかったもので…)したのも開放扱いの安房鴨川~勝浦間でした。

この車両は9両固定編成でしか運用できませんので、現在の房総地区における特急列車の状況を見る限りでは、状況に応じて5両と10両の編成に対応できるE257系500番台に比べて使い勝手が悪く、また千葉地区における特急グリーン車の需要が少ない事もあって持て余している感がありますが、デザインは実用一辺倒の貫通型となっているE257系に比べてスマートな印象を受け、今でも千葉地区の花形車両という印象を受けます。

また車内の座席も向かい合わせでの行楽利用などを想定し、折り畳み式テーブルを座席背面ではなく肘掛に装備している事や、パイプ式とはいえ普通車の座席に足置きが設置されている事などは、後に登場した汎用特急車ともいえるE257系には見られないこの車両の特徴で、設計当時の意気込みが感じられますし、メカニズム的にもJR東日本の特急形電車としては初めてVVVFインバータ制御を採用した事は評価に値し、それも首都圏では新幹線を除くと事例の少ない東芝製GTOの独特な走行音(関西や北九州、それにソウル都市圏などではありふれた音ですが…)を聞ける点も注目です。

ただ「1回用カメラ」(レンズ付きフィルム)に良く似たあだ名で呼ばれる車両の元祖で、早くも試作車両が廃車(量産車も近い内に大量廃車が発生します)と登場時期がほぼ同時期である事もあり、内装は何となく同系に近い印象を受け、薄暗く単調な感があるグレー系の化粧板や、通勤車両ですら質素な感を受けるFRP製の天井などは余り感心できるものではありませんし、経年も起因してか昨日もこの後に乗車したE257系500番台(しおさい号の成東~銚子間で乗車しました)に比べると、普通車同士での比較ですが、グレードもややこちらの方が見劣りする感があります。
(それでも普通列車として乗車する限りは、上等過ぎるのは言うまでもない事ですが…)

まあ製造時期などを考慮すると、この車両はさほど遠くない時期にリニューアル工事が施工されるかと思われますので、その際には内装のグレード向上に期待したいものですし、また千葉地区の花形車両として、今後も末永く活躍する姿に期待したいものです。

写真は外観と車内の様子(普通車)、普通車の座席と側面のLED式行先表示(幾つかのパターンを切り替えて表示)です。

あとこの記事中でも何度か触れているE257系500番台に関しても、以前取り上げた記事がありますので、興味のある方はこちらもあわせてご覧頂けると幸いです。


JR東日本 185系電車(踊り子号用)~特急車としてはやや難ありですが…

2007-07-17 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日MAKIKYUは所用で東海道線を利用する機会があり、同線の普通列車を利用したのですが、MAKIKYUが乗車する時間帯は少々時間をずらすと乗り得な車両が運用され、時間にも余裕がありましたので、少々時間を調整してこの車両が来るのを待つ事に…

その車両が今日取り上げる185系と呼ばれる電車で、この車両は国鉄末期の1980年代前半に製造されて首都圏に配備された特急形車両ですが、特急以外に普通列車などでの運用も想定してグリーン車を除く各車両にはやや幅広のドアを2箇所ずつ設けており、また客窓が開閉可能な事は、特急車として新造された車両としては異例とも言えます。

客室設備は製造当初、転換式クロスシートを装備しており、同時期に製造されて関西の新快速などに導入された117系電車とはドア配置やデッキの有無などを除くとほぼ同レベルの車両ですので、特急用としては随分見劣りがするものでしたが、近年ではリニューアルに合わせて座席を回転式リクライニングシートに取り替えていますので、一応特急車としてそれなりのグレードを誇るものになっています。

リニューアルに際しては、塗装も踊り子号などで使われる車両は白に緑とオレンジ色に改められており、この塗装で使用されている車両の大半は0番台と呼ばれるグリーン車組み込みの10両編成と増結用5両編成の車両ですが、200番台と呼ばれる寒冷地対応の車両も一部含まれており、こちらはグリーン車1両を組み込んだ7両編成となっていますので、識別も容易です。

現在踊り子号などで使われる車両ではこれら3つの編成を使い分け、5両~15両(東京周辺で見られるのは専ら7両編成単独か、10両以上の編成ですが…)で首都圏から伊豆方面へ向かう特急踊り子号をはじめ、一部の北関東方面へ向かう特急列車やライナー列車、それに「はまかいじ」と呼ばれる横浜方面から横浜線を経由して中央線方面へ向かう臨時特急などに使用されますが、座席を取り替えたとはいえシートピッチが狭く足元もやや窮屈に感じられる事もあって、特急として長時間乗車するにはやや難ありという感があり、普通運賃(定期券も可)に500円の追加料金で乗車できる湘南ライナーなどのライナー列車(これは車両の当り外れが著しく、中には普通列車でも勘弁願いたい車両も運用されていますが…)での運用が、この車両の設備や競合路線との兼ね合いなどを考えると妥当な所といえます。

ただ中には少数ですが、特急列車やライナー列車への車両送り込みなどの運用上の関係で写真の様に普通列車で運用される事もあり、これは2ドア車ですので3ドア車や4ドア車が殆どの東海道線においては乗車位置が異なり、各駅のホーム上で繰り返し案内を流していても混乱する不慣れな乗客の姿を散見する程ですが、普通車であれば普通列車グリーン車(2階建て車両)と大差ないグレードの車両に普通乗車券のみで乗車できますし、またグリーン車は特急用だけあって設備的にも普通列車用とは比べ物にならないグレードを誇ります(MAKIKYUは乗った事がありませんが…)ので、非常に乗り得な存在です。

また近年、オレンジ色と緑色の湘南色と呼ばれる塗装を纏った113系と呼ばれる国鉄時代に導入された車両が東海道線東京口(JR他社では今でも東海道線で走っている区間がありますが…)から引退し、ステンレス製の車両ばかりになった現在では、リニューアルされたとはいえ国鉄を色濃く残す車両という意味でも東海道線東京口では貴重な存在となっていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もこの車両が普通列車で走っている姿に遭遇された際は、是非乗車されてみては如何でしょうか?


JR東日本 E231系(近郊型)~首都圏各地で活躍している通勤型(?)電車

2007-06-23 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日はJR東日本の大宮~さいたま新都心で朝ラッシュ時に架線切断事故が発生し、甚大な影響がありましたが、これはこの区間を走る電車の系統が非常に多岐に渡り、そのため影響が各方面に波及した事も一因となっています。

今回の事故で影響が大きかったのは、都心方面へ向かう列車の全てが該当区間を経由する高崎線と宇都宮線ですが、それ以外にも湘南新宿ラインと称して都心を介し、新宿経由で東海道線や横須賀線へも乗り入れを行っている関係で、一見今回の事故とは余り縁がなさそうな神奈川県内にも影響が出ている有様で、ネットワークの拡がりも一方では大きな落とし穴がある事を再認識させられるものです。
(この事はJR東日本に限らず、アーバンネットワークと称するエリアなどにも言える事ですが…)

ところでこの高崎線や宇都宮線、そして湘南新宿ラインですが、これらの路線で現在主力として使われている車両はE231系と呼ばれる車両で、特に現在特急やライナー列車を除く湘南新宿ラインで運用される列車は全てこの車両、また高崎線や宇都宮線、そして東海道線でも多数が活躍しています。

そのためこの車両は千葉県を除く関東地方各県、そして静岡県で姿を見る事ができますので、活躍の場はかなり広いものとなっており、首都圏各地で活躍しているといっても過言ではない状況です。

このE231系は近郊型仕様として衝撃吸収構造を採用したスペースの大きな運転台や、トイレ設備を設けた事などが特徴となっており、下回りも異なるものが使用されている事や、10両編成(現在の基本編成)は中間に2両の2階建てグリーン車を組み込んでいる事、そして一部車両のドア間にはボックスシートが設置されている事などが同系通勤型との違いとして挙げられます。

しかし近郊型仕様とは言っても、4扉車で普通車はロングシート主体(オールロングシートの車両が過半数を占めます)という状況ですので、設備的には通勤型車両と大差なく、また某社の「一回用カメラ(レンズ付きフィルム)」に良く似たあだ名で呼ばれる事が多い車両だけあって、寒々しく随分質素な印象を受ける内装も同系通勤型(山手線を除く)と大差ない状況ですので、この車両で始発から終点まで乗り通すとなると、比較的短距離の列車やグリーン車でもない限りは少々厳しく感じられるかもしれません。

ただこのE231系近郊型仕様も、増備の途中で余りに硬過ぎた座席の材質改良や、車内LED案内表示装置の内容充実(6文字分しか表示できず、次駅等を案内するだけの最低限の内容から、2段式に改める事で運行状況なども表示)など、幾つかの改良が行われていますので、割合後期に製造された車両(東海道線での出没率が高いです)では随分改善されています。

とはいえ長距離を快適に過ごせる車両というには程遠い印象があり、JRの運賃も普通運賃は決して安いとはいえない気がしますので、短距離はともかく、長距離の移動であれば期間限定の格安きっぷ・青春18きっぷを使うのでもなければ、都心~神奈川(横浜・藤沢など)、或いは北関東方面(宇都宮など)を移動するには競合する私鉄を使いたくなってしまうのが実情です。
(私鉄のほうが一般的に時間は余計にかかりますが、運賃は大幅に安いですので…)

まあこの車両の増備は一段落し、現在JR東日本が増備している車両は内装などが多少高級になりつつあるのは救いですが、それでもまだまだという印象は否めず、せめて線路が繋がっている東海道線を走る他社並の車両を期待したいものですが、粗製乱造&使い捨てという車両に関する施策を見ていると、余り期待できない気が…

それに比べれば東海道線では最近、トイレなしロングシート車両が多数走る事で知られる地区にも新型車両が導入されており、こちらはトイレ付きながらもオールロングシートという事で結構不評を買っている様で、「MAKIKYUのページ」リンク先サイトの幾つかでも取り上げられている程ですが、それでも少々高級感を感じる内装などが羨ましく感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


こちらも今日で見納め~E531系グリーン車開放扱いのいわき行き

2007-03-17 | 鉄道[首都圏・JR]

  

今日「MAKIKYUのページ」ではダイヤ改正で見納めとなる常磐線中距離電車の415系電車に関して取り上げましたが、今回のダイヤ改正では期間限定で普通車扱いとなっており、ダイヤ改正以降の主役となるE531系の2階建てグリーン車開放扱いも終了し、東京都内から福島県(いわき)まで直通する普通列車の姿も見納めとなります。

E531系のグリーン車開放扱い+いわき行きとなると暫定的なもの(ダイヤ改正以降のグリーン車運行範囲は高萩までで、通常福島県へ足を踏み入れる事はない模様です)で、両者が一致する姿というのは期間も短く余り見られない状況でしたが、先日MAKIKYUが所用で都内某所へ出向いた後、三河島→松戸までいわき行きのE531系に乗車する機会がありましたので、その時の様子を少々取り上げたいと思います。

1枚目の写真は三河島駅での次列車表示ですが、いわき行きでの10両編成という表示が貴重なもの(11両なら当り前でしたが、それでもダイヤ改正で見納めです)で、中距離電車も近年は「快速」と表示しているのはどうも奇妙な感じがします。

2枚目の写真は帰宅時間帯という事もあって混雑したグリーン車の車内(1階)ですが、本格運用後はこの様な姿が見られる事も余りないと思われ、また車内LED表示器の案内で「いわき 行」という案内が出ている姿も見納めです。

3枚目の写真は「いわき」の行先を表示した2階建てグリーン車で、これも「3月17日までは普通車です」という告知や、通路にまで乗客が溢れる混雑した姿がグリーン車の暫定お試し期間である事を物語っています。

それにしてもこのグリーン車は座れれば天国ですが、立席となると大変(この時は始発ではなく途中の三河島から乗車した事もあって立席でした)で狭い扉付近では乗降にも難儀する状況、これでは首都圏で他地区JRの様な客室設備を導入する事は難しいと実感させられる有様で、グリーン車よりも通勤電車同然の普通車に乗車した方が良かったかな?と感じさせられるものでした。
(まあこの状況を体験できるのはダイヤ改正までですので、貴重な機会ではありましたが…)


JR東日本203系電車~現状は望ましいとは言えませんが…

2007-03-08 | 鉄道[首都圏・JR]

MAKIKYUは一昨日・昨日と所用で常磐線各駅停車を利用し、また日頃常磐線と直通運転を行っている地下鉄千代田線を利用する事も結構多いのですが、その際に乗車する事が多く、昨日も遭遇した車両が今日取り上げるJR東日本の203系電車です。

203系はJR分割民営化される前の国鉄末期・1980年代前半に常磐線各駅停車用に製造された通勤型電車で、千代田線直通開始時に国鉄が導入した103系1000番台と呼ばれる車両が、騒音面などで乗り入れ先の営団地下鉄(現東京メトロ)車両に比べて余りに劣る上に、電動車(モーター付き車両)の比率が高く(10両編成中の両先頭車を除く8両)その上旧来の抵抗制御車であった事からトンネル内での発熱問題(この車両は当時非冷房車で、また当時の営団は冷房を使用しない主義だった事も更に問題を深刻化させていました)なども発生した為に急遽取り替えが必要な状況となり、この車両の代替として登場しています。
(ちなみに103系1000番台は多くが常磐快速線に転用され、同線で近年まで走っていましたが、一部は105系への改造種車にも回されています)

そのため発熱対策も兼ねて当時国鉄が製造していた201系電車と同等のチョッパ制御を採用し、サービス面での改善対策として製造当初から冷房装置を搭載しており、内装なども201系とほぼ同レベルですので同系の地下鉄直通版といった印象を受けますが、地下鉄直通用という事で前面に非常用貫通扉を設け、車体はアルミ合金製を採用して塗装を省略しています。

また側面には戸袋窓も設けられていませんので見た目は201系とは随分異なる印象を受け、後期に増備された車両はボルスタレス式台車を採用している事もあって番号帯は100番台に区分されているのも特徴です。

この車両は用途が特殊な事もあって、多少の変異はあるものの登場以来ずっと大きな変化もなく常磐線・千代田線のみ(少なくとも営業運転では)を走り続けて今日に至っていますが、近年では手入れの悪さや経年劣化が起因して内装は汚れが目立ち、また走行時に異音を放っている車両に遭遇する事も非常に多く凄惨な状況で、更新したとはいえ千代田線直通開始時から旧営団が導入し、203系よりも古い車両が多い東京メトロ6000系車両に比べて大きく見劣りする状況になっていまして、この車両を毛嫌いする人が多数いるのも事実です。
(「MAKIKYUのページ」リンク先ページ管理人様の中にも、唯一この車両だけは…という方もいる程で、203系の現状はMAKIKYUも決して好感を持てるとは言い難いです)

そのためそろそろ203系は更新工事を施工した方が…というのがMAKIKYUの本音で、アルミ合金製車体は耐久性や軽量化といった面で優れていますし、この車両は製造コストも結構かかっていそうですので、これを活用した上で乗り入れ先の東京メトロや首都圏の幾つかの大手私鉄の同年代車両の様に下回りや内装などを全面的に刷新して千代田線直通用に使い続けるか、或いは他線転用に供するのが理想という気がしますが、JR東日本にはその気は全くない様で、先日常磐緩行線用にもE233系(現在中央線快速に導入されている新型車両です)を導入するニュースを発表し、203系はあと2~3年使い倒して引退に追い込まれてしまう様です。

確かに203系の現状は望ましいとは言えず、早急に対策が必要な事は確かですが、常磐線各駅停車や千代田線では1970年代に製造された東京メトロ車が今でも多数走っており、また203系導入によって他線転用となった103系1000番台の一部は105系として未だにJR線上を走り続けている状況ですので、そういった中で退役を余儀なくされるのは非常に皮肉なもので、随分不運な車両という感が否めません。

まあ今度導入されるE233系は一応代々木上原~我孫子・取手間で運用と報じられていますが、千代田線にJRとは反対側から直通運転を行っている小田急線に今度E233系をベースとした新型車両(まだ実物が出ていませんので、JRの仕様がどの程度踏襲されるかは分かりませんが…)が導入されるニュースも出ていますので、千代田線系統の車両を刷新して各社車両による3路線直通運転(現在小田急~千代田線~JR常磐線各駅停車の3路線直通運転を行う列車には東京メトロ車両が限定で充当されています)を行うのであれば、小田急直通用装備や車両限界の関係などで取替え止む無しというのもある程度は理解できるのですが…
(ただそれにしても1編成だけの存在とはいえ粗製濫造ではないVVVFインバーター制御の207系電車(900番台)まで取替えというのはやり過ぎという気がしますが…)

あとこの記事に関しては、常磐緩行線用E233系導入に伴って様々なページで同様の記事を扱っている状況で、「MAKIKYUのページ」からもリンク先サイト様をはじめ、幾つかのサイト様へトラックバックを送らせて頂きましたが、この記事をご覧の方々の中で同様の記事(203系や常磐緩行線用E233系関連)を公開している方からのトラックバックも歓迎致します。

ただトラックバックは承認制としておりページ反映までに暫く時間を要しますので、その点は悪しからずご了承下さい。


JR東日本 207系900番台~常磐緩行線を走る希少な試作車

2007-02-19 | 鉄道[首都圏・JR]

一昨日MAKIKYUは所用で東京メトロ千代田線を利用し、その際JR常磐線から乗り入れている希少車両・209系1000番台に乗車した事もあって、昨日この車両に関する記事を取り上げましたが、この記事は意外と反響もあり、また昨日千代田線に乗車した際は更に希少な207系に遭遇した事もありますので、今日はこの207系電車について取り上げたいと思います。
(ちなみに今回乗車したのは夜間ですので、写真は以前撮影したものを使用しています)

この車両は国鉄末期に製造され、同時期に製造開始された205系とほぼ同等のステンレス製車体を採用し、客室設備もほぼ同様ですが、前面は地下鉄千代田線乗り入れ用に前面貫通路を設けた関係で205系には見られないデザインとなっており、今では当り前の様に普及している交流モーターを使用したVVVFインバーター制御の試作車両として登場したのが大きな特徴です。

試作車という事で900番台を名乗った10両1編成が登場し、VVVFインバーター制御車は性能や保守面でのメリットは大きいものの、この当時は製造コストが非常に嵩む状況であった事もあり、国鉄や民営化直後のJR東日本では量産車の導入は行われず、存在するのは試作車1編成だけです。

そのためこの車両は地下鉄千代田線~常磐緩行線において、東京メトロ車両や203系が多数走る中に紛れて走る非常に希少な存在となっており、JR車両の運用(運行番号:K)であれば何処に運用されるかも決まっていませんので、捕獲が非常に難しい状況となっています。

ただ日頃この車両が走る線区を利用していると時折出没し、MAKIKYUがこの車両に乗車したのは今年に入ってから2回目ですが、他社の事例も決して多いとは言えない初期のVVVFインバーター制御ならではの独特な走行音や、千代田線~常磐緩行線を走るJR車両の中では最も優れた内装(というよりも他形式が酷過ぎるだけですが…)を誇る事もあり、この車両に遭遇できるとかなり有り難く感じます。

そのため乗り入れ先の東京メトロ車両の様に更新工事を施工し、今後も末永く走り続けて欲しい車両ですが、JR東日本では急速な勢いで車両淘汰を進めてこの車両より新しい209系の試作車両ですら廃車となる有様で、また常磐緩行線の主力である203系もあと数年で置き換えと言われていますので、いつまで活躍するかは予断を許さない状況です。

また207系という形式は、その後JR西日本のアーバンネットワークと称される大阪近郊で使用される通勤型車両にも使用され、この車両は多数が量産されてバリエーションも幾つか存在しますが、偶然なのか試作車と同様に地下線区(JR東西線)を運行しており、こちらは高級感溢れる外観と内装が特徴的ですが、VVVFインバーター制御とはいえ使用機器などは全く別物となっており、実態は別形式とも言える車両が同一形式を名乗っているJRでも稀有な事例としても知られています。

ちなみにMAKIKYUは日頃首都圏を動き回っている事もあって、JR西日本の207系に乗車した回数は1桁、皮肉にも希少な存在となっている試作車の方が乗車回数が多い有様で、個人的にはJR通勤車両では屈指の高級な内装を誇るJR西日本207系の様な車両が身近な所でも走っていれば…と思いますが(ただ車両のバランスに問題がある様ですので、この点の改善は当然必要ですが…)、これは安物車両を他社に先立って導入している首都圏JRの現状を見る限りでは夢物語といった所です。


JR東日本 209系1000番台~常磐線各駅停車で活躍する少数派車両

2007-02-18 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日MAKIKYUは所用で都心を経由し、小田急沿線の某所へ出向いていましたが、その際に利用した千代田線で遭遇した車両が今日取り上げる209系1000番台です。

この車両は90年代末期に10両2編成(20両)だけが製造された少数派車両で、常磐線各駅停車と直通運転を行っている地下鉄千代田線を走っていますが、この区間は東京メトロ車両も多数(千代田線内では更に小田急車両も)走っている上に、JR車両も大多数は203系と呼ばれる国鉄末期に製造された車両(中には207系900番台という、この車両を凌ぐ超希少車両もあるのですが…)ですので、この車両は遭遇する機会が少なく、月に数度は千代田線や常磐線各駅停車を利用するMAKIKYUでも忘れた頃にやって来るという有様です。

そのため千代田線に乗車した時は注目すべき車両の一つで、地下鉄乗り入れ基準に対応する為の前面右側にある非常用貫通路や、一部車両の故障発生時にも容易に対応可能できる様に電動車(モーター付き車両)の比率を増やしたりしているのが特徴で、電動車比率が高い事から加速度は他路線で使用している209系より高く設定されており、走行音を聞くだけでもその違いを感じられる程です。

ただ内装はグレー系化粧板や青色モケット座席などの寒色系+着色ガラスという有様で、これは首都圏他路線で走っている209系の大半と代わり映えがせず随分質素に感じられ、特に地下鉄線内走行中は非常に重苦しい感じが否めませんし、千代田線~常磐線各駅停車で使用される東京メトロ車両は多少古い車両でも内装が更新工事などでかなり高級感を感じるものも数多く存在する状況ですので、MAKIKYUとしては新型で希少な車両の割には遭遇した際の有り難味は余り感じられない気がします。

またこの車両が地下鉄線内に乗り入れる際は、行先と共に「千代田線直通 各駅停車」という表記が交互にLED表示の行先表示機に表示されますが、千代田線内で「千代田線直通」という表示は非常に奇妙に感じられますし、LEDのプログラム変更程度ならさほどコストもかからないと思いますので、これは「千代田線」と表記するか、さもなければ地下鉄線内ではこの様な奇妙な表示は止めて行先表示のみにして頂きたいものです。
(この様な表示は東西線直通のJR車両でも同様で、こちらもいい加減改善して欲しいものです)

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も、頻繁にこの車両に乗車するという方は余り居られないかと思いますが、何度か乗車した事が…という方は結構居られるかと思います。

乗車された方がこの車両をどの様に感じられるかは千差万別かと思いますが、皆様もこの車両に乗車された際の感想や見解などがありましたら、是非コメントもどうぞ。


JR東日本201系[中央線]~既に退役車も発生し…

2007-01-10 | 鉄道[首都圏・JR]

今日MAKIKYUは青春18きっぷの残り1回分(年末年始の旅行で3回分を使用し、残り2回です)を使用して日帰りで中央線方面へ出向きますが、日頃幽閉されている首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)からですと、初電で出発しても目的地滞在時間が限られてしまいます(それでも今回予定の最小限は平気なのですが…)ので、中央本線の初電に乗車可能なエリア(中野~高尾)の八王子へ移動し、駅近くのネットカフェで張り込む事に…

MAKIKYUは八王子へ行く機会はあまりなく、あったとしても運賃や至便性、そして車両面でも優位に感じられる京王線で行く事が殆どなのですが、今回は青春18きっぷが0時から使用可能という特性もあり、日暮里駅からこれを使う事にして新宿から中央線最終電車(高尾行各駅停車)を利用する事に。
(それにしても終電の混雑は、首都圏の人の多さを感じさせられます。昨年末に乗車した阪急の終電などは、立席は出ているもののさほど混雑していませんでしたので…)

実は中央線終電の少し前から新宿駅に張り込んでいまして、もしかしたら走り始めたばかりのE233系(MAKIKYUはまだ乗車していません)が来ないものかと少々期待もしていましたが、来るのはオレンジ色の201系ばかり、そして高尾行最終電車も201系でしたので、八王子までこれで移動する事に…(余談ですが、MAKIKYUが中央線の各駅停車で新宿~八王子間を乗り通すのは初めてです。京王線の各駅停車乗り通しなら何度かあるのですが…)

この201系は1980年頃前後の国鉄末期、私鉄に遅れを取りつつもチョッパ制御を採用した事で「省エネ電車」と銘打って(旧)国鉄が登場させた通勤電車の自信作で、オレンジ色の中央線快速電車をはじめ、カナリア色の中央~総武線各駅停車(現在は他線区転属でカナリア色は消滅)や、更には京阪神地区の東海道線各駅停車にも導入されていますが、製造コストの高さは莫大な債務を抱えていた国鉄には負担が大き過ぎた事もあり、201系導入以前の通勤車両である103系の様な大量増備にはならず、通勤車両の増備は数年でステンレス車体の205系に代わっています。

中央線(東京近郊)と言えばJR化以前からこの電車ばかりという状況ですので、MAKIKYUとしてはウンザリという印象があり、また車両の状態も…という感じに見受けられる車両も多く、個人的にはあまり好みの車両ではないのですが、長年中央線を走り続けてきたこの系列も今年は急激に淘汰が進む事を考えると、今は201系を存分に堪能しておいた方が良いのかも知れません。

ちなみにこの201系、中央線や直通運転線区(青梅線など)以外に京阪神地区でも新型車投入によって置き換えが進んでいますが、京阪神地区では更新工事を施工した上で他線区に転用されて活躍し続けるのに対し、中央線用の車両はそのまま廃車解体の道を辿る車両も発生していまして、同じ時期に新車導入で淘汰される同系列が東西で随分明暗を分ける状況となっています。

中央線用の201系も少々草臥れている印象を受けるとはいえ、更新工事を施工すればまだまだ使えそうな印象を受けますが、あっさりと廃車解体されてしまっては随分不運と感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?

また201系は国鉄時代に登場したカナリア色が既に見られなくなり、首都圏ではオレンジ色の塗装も近い内に見られなくなる様ですが、首都圏では車両転属で国鉄時代には見られなかったブルーの塗装が京葉線~房総地区で見られるようになり、逆に京阪神地区では首都圏とは逆にオレンジ色の201系が大阪環状線で増殖する皮肉な状況でして、更にはウソ電のネタとして良く取り上げられていたウグイス色の201系までが出てくるなど、この系列をめぐる今後の動きにも注目です。

写真は昨年末に新宿駅で撮影した東京行の特別快速、これは非常にありふれた光景ですが、もう少ししたら貴重なシーンになってしまいます。


JR総武本線・普通列車5355M(成東→銚子)

2006-12-25 | 鉄道[首都圏・JR]
 

「MAKIKYUのページ」ではここ数日、現在苦境に立たされている銚子電気鉄道(銚電)やその関連記事を幾つか掲載していますが、MAKIKYUが先日銚子へ出向いた際に乗車した列車の一つが、この記事名にもなっているJR総武本線の普通列車・5355Mです。

この電車は成東(なるとう)を12時43分に出発し、終点銚子には13時35分到着の普通列車ですが、昼間の比較的乗客の少ない時間帯という事もあって、東京~成東間を特急「しおさい5号」(東京11時40分発)として運行した後、成東以東を「開放扱い」としてE257系(500番台)と呼ばれる特急用車両を普通列車として運行している電車で、普通列車区間内のみの利用であれば、特急用車両を使用しているにも関わらず普通乗車券のみで乗車できる乗り得列車です。(この区間内であれば当然格安の青春18きっぷでも乗車できます)

こんな事を言うと、特急利用者の中には損した気分になる方も居られるかと思いますが、特急区間に跨って乗車した場合も、特急料金は成東までの扱いになりますので、東京~旭以遠、千葉~八日市場以遠などでしおさい号を利用する場合、この列車を利用すると他の特急よりも特急料金が割安になるというメリットもあります。

こんな事を言っていると、MAKIKYUは何処から乗車したのか気になる方も居られるかと思いますが、先日乗車した区間は松尾(成東の一つ銚子寄りにある駅です)→銚子で、以前にもMAKIKYUは一度この車両に乗車した事がありますが、その際も内房線の「さざなみ10号」に上総湊→君津間乗車でしたので、MAKIKYUの性が多少は推測できるかもしれません。

MAKIKYUが5355Mに乗車した松尾駅では、丁度銚子→成東間が普通列車扱いとなる「しおさい10号」との列車行き違いもありますが、ここでは成東以降で特急となる上り列車は前面貫通扉部分のLED表示機に「しおさい」の表示となっていたのに対し、この5355Mは終点まで普通列車という事で「普通」表示となっていたのも興味深い点です。

このE257系(500番台)は5355Mの他にも、総武本線では松尾駅で行き違いを行う5360Mにも運用され、房総エリアのその他線区でも一部の普通列車に運用されますが、この車両を開放扱いで普通列車として運行する列車は、外房線の勝浦~安房鴨川間を除くと運行時間帯の悪い列車ばかりですので、そういった意味でも5355Mは非常に注目の列車です。

E257系(500番台)は汎用特急車で2編成併結→途中駅で切り離しを行う事もあって前面は貫通型となっていますが、この前面の面構えはかなり特徴的で好みが大きく分かれそうで(個人的にはちょっと…という感じです)、また各窓毎に設けられたブラインドのレールが大窓の真ん中を占拠していて少々鬱陶しいですが、回転式リクライニングシートの客室は普通列車としては上等すぎる程で、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が銚子方面へ行かれる際に上手く時間が合うようでしたら、是非乗車をオススメしたい列車で、午後から銚電訪問を…という方にも最適かと思います。

ちなみにMAKIKYUは松尾で先日取り上げた空港シャトルバス(成田空港11時19分発)からJRに乗り継ぐ際、急げば一本前の列車にも間に合う感じでしたが、1本前の列車はこの5355Mと同じ5両編成ながらも最近千葉地区にやってきた新顔でグレードは大違いですので、一本見送って5355Mへ乗車する価値は充分にある気がしました。(ただJR総武本線成東以東は運転間隔がかなり空きますので要注意:ちなみに松尾にはコンビニが2件程、辛うじて食料調達や時間潰しが可能なレベルでした)

写真は松尾駅に入線した5355Mと、乗車中の車内の様子です。