MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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JR東日本 キハ38形~この車両も現在は久留里線のみで活躍

2006-11-23 | 鉄道[首都圏・JR]
先週「MAKIKYUのページ」では千葉県のJR久留里線を走る希少車両として、キハ37形を取り上げましたが、今日はその際に少々触れたキハ38形について取り上げたいと思います。

この車両は国鉄末期に老朽化したキハ30系列の取替えとサービスアップを目的に、これらの車両の部品を一部流用して製造された通勤型気動車で、当初から冷房車として登場した事は評価すべき点です。

導入線区は八高線(八王子~倉賀野:列車は高崎まで直通)のみに限られた事から、製造は僅か7両にとどまり、少数派の車両として同線で活躍していましたが、八高線も近年は南側の八王子~高麗川間が電化されて電車に置き換えられ、高麗川以北の区間もこの際に新型気動車のキハ110系列に取り替えられた事から、キハ38系も八高線からは撤退を余儀なくされ、老朽化したキハ30形が多数使用されている久留里線に全車が転属し、現在は同線のみで活躍する車両となっています。

久留里線転属後も暫くは導入当時の白に赤帯の塗装で活躍していた様ですが、現在は他の久留里線車両と同様の同線新塗装に塗り替えられ、同系同士や先日取り上げたキハ37形との2両編成で久留里線の主力として活躍し、ラッシュ時間帯を中心に旧型のキハ30形との併結運転も行われます。

久留里線の車両の中では最も新しく、デザイン的にも見栄えのする車両ですが、座席は個別区分されたバケットタイプのロングシートを採用しており、この座席は硬い上に無理矢理区分された区画に座らせようとする代物で、それも狭苦しい感じが否めずイマイチな感じを受けます。

こればかりは個人的な好みもあるかと思いますが、他の車両と併結してやってきた際にはこの車両を避け、他の車両を選んで乗車した方が得策かと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

久留里線の車窓~これでも都心から1時間少々

2006-11-23 | 鉄道[首都圏・JR]
  

今日「MAKIKYUのページ」ではJR久留里線を走るキハ38形気動車に関する記事を取り上げましたが、追加で久留里線の車窓に関しての画像を取り上げたいと思います。

久留里線は木更津駅を出て少々すると長閑な田園風景の中を走り、末端部では少々山間に入りますが、1枚目の写真は横田周辺を走行中の車内前方の様子で、草で埋もれている貧弱そうな感じの線路を同線の列車は50㎞/h程度(あるいはそれ以下)でゆっくりと走っています。

2枚目の写真は馬来田駅のホーム、3枚目の写真は同駅の駅舎ですが、この駅は反対ホーム側の線路が剥がされて交換設備が撤去され、古びた感じの駅舎と共にいかにもローカル線といったムードに溢れています。

ちなみにこの駅は平日の昼間に限って駅員が配置され、窓口で乗車券の販売が行われていますが、曜日によっては休業となり、MAKIKYUが降り立った際には無人で静まり返っていました。

いかにもローカル線といった感じの風景が広がるこの久留里線ですが、起点の木更津までは東京都心から特急列車やアクアライン経由の高速バスで1時間程度と比較的近く、首都圏在住の方であれば比較的容易に訪問できます。

使用されている車両もこの路線だけにしか存在しない希少車両が集まり、路線のローカルムードと共に独特の魅力がありますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も是非訪問されてみては如何でしょうか?

JR東日本 211系3000番台~一部は最近千葉地区へ

2006-11-15 | 鉄道[首都圏・JR]
先週MAKIKYUは所用で房総方面へ出向いていましたが、その際に最近千葉地区での運用が開始されて話題になっている211系電車にも遭遇・乗車する事が出来ましたので、今日はその211系に関して取り上げたいと思います。

211系は国鉄末期~JRへの民営化直後にかけて製造された近郊型電車で、現在JR東日本とJR東海で多数の車両が活躍していますが、JR東日本では東海道線用に導入された車両と宇都宮・高崎線用に導入された車両に大きく分けられ、両者共に一部を除いて普通車の座席が通勤型車両同然のオールロングシートとなっているのも特徴です。

その内後者は1000番台・3000番台と呼ばれる寒冷地対策車で、半自動ドアスイッチの取り付けなどが行われ、また編成の片方の先頭が電動車となり、グリーン車の組み込みがなく5両編成のみとなっているなどの差異があります。

この1000番台・3000番台車は導入から長らくの間、5両編成~15両編成(5両編成を3本連結)で宇都宮線や高崎線を走り続けて来ましたが、同線の211系に老朽廃車となった113系の2階建てグリーン車(この車両の車歴は211系と同程度です)を改造して組み込む事になり、近年大規模な編成組み換えが行われて10両編成も登場しています。

当初の予定では、一部の列車はグリーン車なしの5両編成を複数連結して運行する予定もあった様ですが、新型車E231系にグリーン車を導入した際に評判が良かった様で、上野発着や湘南新宿ラインを走る宇都宮線・高崎線の列車は全てグリーン車付き列車とする方針変更が行われ、これにより余剰となった211系を転用する事で老朽車(113系)の玉突き廃車を行うこととなり、最近一部車両が千葉地区へ転属となっています。

千葉地区へ転属した211系は、今までJR東日本で走っていた211系で御馴染みの緑とオレンジ色の通称東海道色と呼ばれる塗装から、房総方面を走る特急車両で御馴染みの黄色とブルーの新塗装に改められているのが大きな特徴で、この地区では総武快速線~横須賀線直通列車に使用されるE217系でも従来車113系と同じスカ色と呼ばれる紺色と肌色の帯ですので、見た目は少々インパクトがあります。

行先表示の字幕も路線別のラインカラーを用いたものに変わっていますが、オールロングシート(現在千葉地区を走る211系はロングシートの3000番台のみです)の車内は相変わらずで、特に大きな変化は見られません。

この車両は先月下旬から運用が開始され、今月に入ってから更に運用が増えていますが、113系6両編成で運用されていた列車の一部がこの211系による運用に立て替えられ、鹿島線を除く千葉地区の電化各路線で運用されています。

従来より編成両数が減少(6両→5両)に減少する事もあって、運行エリアの駅ではその旨を告知する掲示が掲出されており、またJR東日本千葉支社のHPにも告知が出ていますので、この車両が使用される列車を特定し、乗車や撮影をする事は比較的容易です。
ちなみにJR千葉支社の告知記事はこちらです http://www.jrchiba.jp/press/img/211kei.pdf

ただこの車両は5両編成で、従来の113系との併結運用が出来ないという制約もあって、海沿いを走り塩害で車体の侵食などが想定される内房線などの房総半島方面への運用は少なく、逆に東総(下総東部:銚子・佐原・八日市場など)へ向かう総武本線・成田線の運用が多くなっているのは少々意外な感じもします。

ちなみに写真は内房線・君津駅に停車中の211系ですが、この駅にやって来る211系は現在一日に僅か4往復、この駅から南側へ向かう列車は更に少ない3往復のみです。

千葉地区での老朽車の取替えは歓迎される面もありますが、オールロングシートで編成両数減少という事で、今回の車両取替えがサービスアップか否か…微妙な所だと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何お考えでしょうか?

お断り:後日別の画像に差し替え、画像は成田線で充当された際の211系となっています。

JR東日本 キハ37形~久留里線だけに走る希少車両

2006-11-09 | 鉄道[首都圏・JR]
 

先日MAKIKYUは所用で房総半島の某所へ出向いていましたが、その際には少々空き時間があり、これを利用して木更津[Kisarazu]~上総亀山[Kazusa-Kameyama]間を運行しているJRのローカル線・久留里[Kururi]線にも乗車して来ました。

この路線は千葉地区のJR路線では唯一の非電化路線で、閉塞にタブレットを用いている上に、今時のローカル線にしては珍しくワンマン運転を全く行っていないという異色の路線ですが、使用されている車両も久留里線のみで運行されている珍しい車両が揃っています。

その一つが今日取り上げるキハ37形で、国鉄末期の1980年代前半、通勤・近郊型気動車の次世代車両を模索する目的もあって試作された車両ですが、時期が悪かった事もあり量産には至らず、木更津に3両と姫路に2両が配属されただけで終わってしまったので、何だか見慣れない感じの車両と言うイメージを持たれる方が大半かと思います。

これらはJRへの転換時にJR東日本とJR西日本にそれぞれ引き継がれていますが、このうちJR西に引き継がれた車両は加古川線で使用され、その後他区へ転属して現在は使用されていない様ですので、現在はJR東日本の木更津に所属する車両のみが稼動し、このエリアで気動車を使用しているJR線は久留里線のみという事で、実質的に同線でしか乗れない希少車両、しかも現在は同線限定カラーを纏って活躍しています。

乗車機会が殆ど無いこの路線でも全ての列車で使用される訳ではなく、やって来るかどうかは運次第なのですが、MAKIKYUが先日来訪した際にはこの車両が運用されている事が木更津駅で確認でき、まだ乗った事がない希少車両に乗車できるチャンスと言う事で早速乗車してきました。
(久留里線は以前に1回だけ全線乗車した事があり、末端区間は本数も減りますので今回は木更津寄りの数駅間を往復してきただけですが…)

現在この形式は単独では使用されない様で、MAKIKYUが乗車した際は上総亀山方にキハ38形(これも現在は久留里線のみに存在する希少車です)を従えた2両編成で運行していましたが、木更津に戻る際に乗車した列車や途中駅ですれ違った列車もこの編成でしたので、この編成が現在の久留里線を走る列車の基本形なのかもしれません。

ちなみにこの車両、通勤型という事で車内はずらりと一般的なロングシートが並び、車両自体も冷房化改造はされていますので所要1時間程度の久留里線では十分な車両ですが、同線を走るキハ38形は座席に特徴があり好みが大きく分かれますので、もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が久留里線に乗車されて上記の2両編成に当たった場合、どちらに乗車されるか好みで選ばれると良いかと思います。
(どちらもレア物という意味では乗車価値が十分にあります)

それにしてもこの路線、東京都心からでも1時間程度でアクセスできる場所を走っているとは思えない程のローカル線ですが、なかなか興味深いものがありますので、是非一度訪問されると面白いかと思いますが如何でしょうか?

木更津周辺ネタは他にも幾つかありますので、またその内取り上げて行きたいと思っています。

写真は横田駅で交換待ちの木更津方に連結されたキハ37形とその車内です。

JR東日本 205系5000番台(M35編成)

2006-07-03 | 鉄道[首都圏・JR]
(写真は以前撮影したもので、少々暗いですがご了承を…)

今日MAKIKYUは海浜幕張[Kaihin-Makuhari]駅近くにある、千葉県運転免許センターへ出向いていましたが、東松戸[Higashi-Matsudo]~海浜幕張間で乗車したのが205系と呼ばれるこの車両です。

JR武蔵野[Musashino]線では比較的最近まで103系と呼ばれる国鉄時代から走っている旧式の車両が幅を利かせ、その中に205系が数編成という状況が長らく続いていましたが、最近では山手線への新型車両(E231系500番台)導入によって余剰となった205系が転用され、現在では定期列車は基本的に205系で統一されています。

ただ山手線から転入してきた205系は、他の車両へ下回りを捻出する関係もあって、下回りが最新型のVVVFインバーター制御に取り替えられているのが特徴で、103系が混在している頃にこの車両に乗車した時は、今までに比べて余りに静かなのでスピード感がなく、違和感を感じたものです。

この車両は5000番台として他の205系とは区別され、武蔵野線~京葉[Keiyo]線だけで走る希少な存在となっています。(この両線では当り前過ぎる車両ですが…)

またこの5000番台以外にも元々武蔵野線用に導入された205系も数本だけ走っていますが、こちらは京葉線用に導入された車両と同様に前面がやや丸くなった印象のデザインが特徴ですが、レアな車両とはいえ下回りは他の205系と同じですので、個人的にはこの車両がやって来るとハズレです。

ところが、この元々武蔵野線用に導入された205系は6M2T(8両編成の内、両側の先頭車を除く6両が電動車[モーター付きの車両])という事もあり、205系の機器や中間電動車を捻出したいJR東日本は、元々武蔵野線用の205系も一本だけ5000番台に改造(こちらは他の5000番台同様の4M4T)した編成を走らせており、それが写真の「M35編成」です。

この編成は外見上は他の元々武蔵野線用に導入された205系と差がなく、今朝乗車する電車でやって来た時は、パッと見た感じハズレかな?と思いましたが、編成番号を見た瞬間ガッツポーズ!(小さくですが…)、武蔵野線で現在最も有り難いこの車両がやって来る事は、この後に待ち受けていた祝事の前祝いを予感させられるものでした。
(祝事に関しては、今日のもう1つの記事をご覧下さい)

ただこの205系5000番台、下回りは最近JR東日本が導入している新型車両を凌いでいるのでは(?)という車両ですが、外観や内装は改造以前と殆ど変わらずVVVFインバーター化改造された首都圏他社の同期車両の更新車に比べると見劣りするのが惜しまれます。

小田急8000形や京王7000系の様に車内設備にも手を加えて、最新型車両に劣らない(凌いでいる?)位の車両にして頂ければ?と思うのはMAKIKYUだけでしょうか?


ちなみに東松戸~海浜幕張間のJRは18.9㎞で運賃290円(決して安くはありませんが…)、東松戸まで乗車した「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)はそれより短い距離(16.3㎞)の乗車で630円ですので、「開発を止めた某鉄道」の余りの高さには、毎度の事ですが溜息が出ます。

JR東日本 209系3100番台

2006-06-23 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日の記事にもある通り、昨日MAKIKYUはさいたま市へ出掛けていましたが、帰りに川越線のダイヤ乱れに遭遇、予定していた電車に乗車できない羽目に遭いました。

ただ昨日は悪い事ばかりではなく、JR川越[Kawagoe]線で川越に移動して東武東上[Tojo]線に乗り換える予定の所、川越駅到着時に珍車を発見!

時間に余裕もあったので、急遽予定を変更し、少しだけですが乗車して来ました。

その珍車がここで紹介する209系3100番台で、209系自体はJR東日本の首都圏通勤線区でお馴染みの通勤電車、京浜東北・根岸[Negishi]線などで多数走っているVVVFインバーター制御を採用したステンレス製車両ですが、3100番台と呼ばれる車両はその最異端に当ります。

この珍車は川越線・川越~高麗川[Komagawa]~八高[Hachiko]線・八王子[Hachioji]間を走っているのですが、他の209系(3000番台)や、205系と呼ばれる山手線で最近まで走っていた車両に混じって走る上に、2本しかないので狙ってすぐ遭遇できる車両ではありません。

しかもこの車両は経歴も異色で、他の209系はJRが新造した車両ですが、この3100番台だけはりんかい線(東京臨海高速鉄道)の編成組み換えで発生した余剰車両を引き取り、改造して走っているので外観や内装が随分異なり、レールファンなら一目見ただけで違和感を感じる車両です。

その上この車両、2編成ある内の1編成は中間車を新造し、先頭車だけが元りんかい線の車両ですが、今日MAKIKYUが乗車したのは全車が元りんかい線の車両でした。

また今回は川越から2駅先の的場[Matoba]まで乗車しましたが、的場駅では反対列車との交換がありそこにもこの3100番台が出没、珍車同士の交換という珍しい光景にも偶然遭遇できました。

(こんな事を書いていると、りんかい線の車両は?という方も居られるでしょうし、そちらも近日中に掲載したいと思います。本当は今日取り上げようかと思い、一部の方には予告もしていましたがダイヤ乱れ&珍車出没で延期です~このページも気まぐれですので…)


ちなみに的場駅で川越線を降りた後は、徒歩で10分強の東武東上線・霞ヶ関[Kasumigaseki]駅へ向かい、そこから帰路に…

霞ヶ関と聞くと、異様な官庁街を思い出しますがここは普通のベッドタウン、この両駅を使うのはMAKIKYUが東上線で通学していた学生時代以来久々で、霞ヶ関駅はいつの間にか随分綺麗な駅舎に変身していたのが印象的でした。

また霞ヶ関から乗車した東上線も昨日は色々珍車が…こちらもその内記事に反映させたいと思います。


JRはボッタクリ?

2006-05-24 | 鉄道[首都圏・JR]
MAKIKYUは昨日彩の国さいたまへ。
かつて埼玉県内に出向く事が非常に多かった時期もありましたが、最近埼玉へ出向く機会は減少しており、それも埼玉自体への用事となると…

この方面へ仕事で行く事も少ない上に、私用で行く所もあまりないので、年に数回が良い所です。

しかし昨日は用事で埼玉県内を2箇所も廻る事になり1つ目は指扇[Sashiougi]という所で、大宮市と言いたい所ですが、現在はさいたま市西区と言う聞きなれない名前に変わっています。

そしてもう1箇所は川口市内、といっても目的地は蕨[Warabi]か西川口から国際興業のバスに乗って行く所で、MAKIKYUがこの国際興業バスに乗るのも今年になってから初めてです。

という事で、今回出向く場所はどちらも最寄り駅がJR(東日本)の路線になる訳ですが、馬鹿げた事に2箇所ともマトモに切符を買うと損する所で、以下にその実例を示します。

[上段が所定運賃、下段は途中下車した場合。( )内は乗換駅<改札を出ない>です]

[往路](JR部分のみ)
東松戸~(南浦和)~(大宮)~指扇→820円
東松戸~(南浦和)~浦和~(大宮)~指扇→540円+230円=770円

[復路](JR部分のみ)
西川口~(日暮里)~松戸→450円
西川口~(日暮里)~三河島~松戸→210円+210円=420円

上記の様に、往路で浦和、復路で三河島で一旦途中下車し、再度切符を買う(あるいはSuicaやICOCAで再入場する)事で、前者は50円、後者は30円、それぞれ得をしています。
(得というより、マトモに買うと損するだけですが…)

これは非常に馬鹿げた話で、大した金額ではないとはいえ、こんな事で余計な金を取られるのも尺に触るので、MAKIKYUは実際に浦和や三河島で一旦下車し、後の電車で目的地へ向かいました。

こんなのアリ?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、JRではこの様な事がよくあります。

これはJRの運賃制度に問題がある為で、JRの運賃はキロ数に応じて運賃を算出しているのですが、例えば本州3社幹線で10~15㎞の場合230円(電車特定区間では210円)に対し、25~30㎞が480円(電車特定区間では450円)といったいびつな設定になっている事が諸悪の根源で、実際に今回の復路はこの例の通りとなっています。

しかもこの様な酷い話は極一部ではなく、JRの380円以上の区間ではかなりの確率で存在します。

またJRでは更に酷い話として、特定運賃を設けている区間があり、私鉄と競合している線区では競合区間のみを安くして、それ以外は…という事もあります。

この特定運賃の有名な区間としては、首都圏では品川~横浜、新宿~高尾、上野~成田等があり、以下にその代表的事例を挙げておきます。

品川~洋光台→620円
品川~横浜~洋光台→280円+210円=490円

新宿~相模湖→950円
新宿~高尾~相模湖→540円+190円=730円
*この事例では、新宿~高尾で京王線(350円)を使うと更に190円安くなります。

このボッタクリに対応する手段としては、近距離の普通乗車券(あるいはSuica・ICOCA)の場合、途中下車で対応するしかありません。仮に先程の復路の事例で、西川口駅から210円の乗車券を購入し、松戸駅で三河島駅からの210円分を別途支払おうとしても、差額精算で240円徴収されてしまいます。

ただし回数券や定期券となると話は別で、これらの場合は、券面の駅からの運賃が別途徴収となりますので、仮に西川口~三河島の回数券を利用して松戸駅で精算する場合、三河島~松戸の210円を支払うだけで済みます。

回数券の場合は普段利用する頻度が高くなくても、区間によってはチケットショップ等でバラ売りしている事もありますので、これを活用する方法もあり、実際首都圏とは話が変わりますが、名古屋~岐阜の回数券を利用して大垣まで行くと所定より…と言う案内を出していた店を見た事もあります。
(首都圏でも品川~横浜や品川・新宿~山手線内[店によって着駅は異なる]等の回数券はよくバラ売りされており、利用価値大です)

また通勤定期券の場合、普段利用するにも区間が限られるので、何処でもという訳には行きませんが、場合によっては途中駅で区間分割して購入した方が安いと言うケースもあります。

ただしSuica定期券で2区間以上を組み込む事は不可能(ICOCA定期券では2区間までは可能)で、磁気定期券利用でも改札口での2枚一括投入が出来ない(有人窓口利用)など、意図的に1枚の定期で乗せようとしていますので、多少手間がかかると言う難点があります。
(通学定期券の場合は、原則として自宅~学校の最寄り駅間での発売となっていますので分割購入は不可です)

また首都圏ではJR以外に、東武や京急でも途中下車で安くなる事例はあり、東武の場合は120㎞以上の場合のみ(浅草~伊勢崎・宇都宮でも120㎞以下です)なので殆ど当てはまらないのですが、京急の羽田空港発着となるものや、比較的遠距離利用となるもの(690円以上)にもボッタクリが結構存在しますので、以下に代表的事例を挙げておきます。

品川~羽田空港→400円
品川~天空橋~羽田空港→230円+150円=380円

品川~京急久里浜→760円
品川~横浜~京急久里浜→290円+410円=700円
*この事例では、品川~横浜間でJR(280円)を利用すると更に10円安くなります。

この様にJRや京急では、乗客を欺くボッタクリとも言える酷い運賃設定行われています。特にJRはかなり多数の区間に及んでおり、この事を知らずに運賃を余計に払っている方も大勢いると思われますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は大丈夫でしょうか?