goo blog サービス終了のお知らせ 

MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

一畑バス

2006-11-05 | バス[中国]
先月一畑[Ichibata]電車に関する記事を取り上げ、それ以前に美保関町民バスに関して取り上げた際も、接続する交通機関として「一畑バス」を言及していたものの、肝心の一畑バスに関してはまだ「MAKIKYUのページ」では記事が…

という事で、今日は一畑バスに関して触れたいと思います。

この会社は、島根県東部の松江・出雲[Izumo]などに勢力を持つ一畑電気鉄道の子会社で、同地域で路線バスの運行を行っていますが、一畑では電車も分社化されて一畑電車(通称ではなく会社名です)という会社になっている事が特徴的です。

一畑バスは市営バスが運行されている松江市内や周辺地域の一部路線を除く島根県東部に幅広く路線を持っていましたが、現在では不採算路線の廃止などが進み、以前取り上げた美保関町民バスの様に代替された所も多く見られます。

残存する路線の大半は松江や出雲を基点とするものとなっていますが、この両地域は一畑電車で結ばれ、またJRによるアクセスもあるものの、バス路線は繋がっておらず、両地域で別個に運営されています。

使用される車両は、写真の様ないすゞ純正の中型車が圧倒的に多く、時々写真と前面の塗装が異なる車両を見かけ、他に西工(西日本車体工業)製の車体を載せた車両や新型のERGAMIOなども少数ながら存在しますが、MAKIKYUは一般路線でいすゞ以外の路線車や大型車(大型ショートのキュービックLTを除く)を目撃した事はありません。

車両の面では規模の割にバラエティに乏しく、中型系ばかりなので面白みに欠ける部分もありますが、路線自体はこの地域の観光地へアクセスするモノも多く、出雲市駅~出雲大社(~日御碕)などは有用で、またJR松江駅~松江しんじ湖温泉駅(一畑電車)を移動する際も大半は同社のバスですので、この地域を公共交通で周遊する際には必須の交通機関となっています。

また一畑電車や松江市営バスも含めて2日間乗り放題の「パーフェクトチケット」も通用し、エリアの重なる松江市営バスをはじめ、米子[Yonago]から乗り入れる日ノ丸自動車(鳥取県内の路線は不可)や、県西部の大田[Oda]・浜田・益田[Masuda]などの石見[Iwami]地区を運行する石見交通でも共通利用できるしまね共通バスカードも使えますので、乗車の際はこれらを利用すると便利かもしれません。



美保関町民バス

2006-10-09 | バス[中国]
先日境港(鳥取県)~宇井(島根県)間の渡船に関する記事を取り上げた際に、美保関町民バスに関しても近日中に…と記しましたが、今日取り上げさせて頂きたいと思います。

この美保関町民バスはかつて美保関町が運行していたもので、現在美保関は松江市に統合されていますが、松江市営バス(松江市交通局)が運行している訳ではなく、うかつに市営バスを名乗れない事もあってか、松江市内を運行するにも関わらず町民バスを名乗っており、過疎地の町村営バスではよく見かける白ナンバー(過疎地で自治体がバスを運行する場合、特例で営業運行が認められています)となっています。

この町民バスは美保関ターミナル(万原)で松江方面からの一畑バスと接続しており、7月にMAKIKYUが乗車した万原~宇井~美保関間の路線がメインですが、他にも大回りで万原~宇井間を結ぶ路線などがあり運賃は200円均一(大人)、また車内放送のテープで「次の停車場は…」というアナウンス(声は首都圏の相鉄・関東バスや静岡の円鉄電車・バスなど各地で聞かれるタイプ)も特徴です。

使用車両は各地の送迎車などでよく見かけ、地方の町村営バスなどでも結構使われている写真の三菱ローザがメインですが、この他に中型車やワゴンタイプも万原のターミナルに停車しているのを目撃しています。


JR芸備線代行バス

2006-09-11 | バス[中国]
広島と岡山県の新見(正確にはその手前で伯備線に乗り入れ)を結ぶJR芸備線は、中国山地を貫く、全線非電化単線のローカル線で、広島近郊では都市近郊路線としての性格もあるものの、三次[Miyoshi]以遠は典型的なローカル線として知られていますが、三次以遠のローカル区間の内、比婆山[Hibayama]~備後落合[Bingo-Ochiai]間では7月に土砂災害(斜面が決壊)が発生し、今もなお不通となっています。

MAKIKYUは夏の長旅の道中、7月後半にこの区間も乗車しましたが、その際も代行輸送が行われており、その際乗車したのが、ここに写真を掲載した地元のタクシー会社の観光バス(写真は三菱製の中型)です。

代行バスは列車運行上の都合もあって備後落合~備後西城間で運行され、バスは概ねJRの線路に沿った道路を走る感じでしたが、途中では斜面が決壊した箇所も見え、備後落合駅近くは谷間の様な感じの所を走る感じでした。

またこの代行バスが運行される区間の各駅は全て無人駅(駅員無配置)ですが、代行バスにはJRの係員は乗車せず、無線で連絡という形を取っていたのも印象的でした。

現在中国地方では、この芸備線(備後落合~備後西城)間の他に、三次~江津[Gotsu]を結ぶ三江線も災害の影響で現在も不通(こちらは100㎞以上というかなりの長距離です)となっており、代行バス(と一部はタクシー?)で代行輸送が行われていますので、この方面へ行かれる予定のある方は注意が必要です。

中国バス~両備グループ傘下に?

2006-06-29 | バス[中国]
ここ数日、交通関連の残念な話題が色々続いていますが、昨日ネット上で交通関連のニュースを見ていた所、広島県東部を運行する「中国バス」が、整理回収機構を活用した事業再生手続きに着手するという情報が…

地方の鉄道や路線バスなどのローカル交通は何処も厳しく、最近各地で「整理回収機構」や「会社更生法」などのあまり聞きたくない嫌な名前を聞く事も多く、今度はここもか…という感じです。

現在中国バスが運行している路線は、隣の岡山県で路線バスや軌道を運行する「両備[Ryobi]グループ」に譲渡するとの事で、とりあえず路線は維持される様ですが、かなりの改廃も予想されます。


ちなみに中国バスは、広島県東部の中心都市・福山[Fukuyama]市を中心に、一部の路線は山間部の東城[Tojo]や三次[Miyoshi]へも足を伸ばし、また東京や大阪などへの高速バスも運行している福山圏最大のバス会社です。

(福山市内で路線バスを運行している会社は中国バスの他に、現在は鉄道を廃止してバス専業の鞆[Tomo]鉄道や井笠[Ikasa]鉄道があります)

日頃首都圏で活動しており、特に広島県との関りもないMAKIKYUは、中国バスには旅行中に2回程乗車しただけですが、かなり古い車両や他社からの移籍車も目立ち、バスファン的には面白いものの、見るからに経営の厳しさを感じる状況だったのを覚えています。


また両備グループは岡山県最大のバス事業者で、グループの両備バスや岡山電気軌道が岡山市を中心に路線バスを運行し、また岡山電気軌道は名前の通り岡山市内の路面電車も運行している事業者です。

最近では南海が撤退を表明した和歌山県の貴志川[Kishigawa]線(和歌山~貴志)の運営を引き受けて、今年4月から和歌山電鐵として運行開始した事で有名ですが、ここを地方交通再生のモデルケースに、各地で不振に陥っている各地のローカル交通を引き受けて再生しようと健闘している意欲的な事業者です。


それにしても両備グループの傘下に入るという事は…
両備バスやJR九州の如く、原色や英語表記、ロゴが目立つ水戸岡氏のドーンと派手なデザインに?…中国バスエリアの福山に乗り入れている第3セクターの井原[Ibara]鉄道にも水戸岡デザインの車両が走っていますし、もし中国バスも水戸岡デザインになれば、岡山県~広島県東部にかけてが、九州の如く派手な車両が走り回る「水戸岡王国」になります。

中国バスの事業再生手続きの件は残念な話ですが、両備グループの傘下に入る事で公共交通としての路線が維持され、更には利便性やサービスの向上に繋がる事を願うばかりです。


ちなみに写真は2年程前に途中下車したJR福山駅前で待機中の中国バス・富士重工5Eボディの旧型車です。

この写真の車両と同じ車体のいすゞ車(かなり古かったのでCJM?)はMAKIKYUも福山市内で一度乗車した事がありますが、この車両は日野車の様で、種類も色々ある様です。

中国バスの写真は他にもMAKIKYUの手元に幾つかありますので、他の車両もその内紹介したいと思います。

(両備グループも―他にも取り上げる予定の内容が色々あり、いつになるやら…)


また今回の記事は、中国新聞の以下のサイトを参照に作成しています。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200606280098.html