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JR東日本 415系電車(鋼製車)~まだまだ使えそうな気もしますが、早くも引退…

2007-03-17 | 鉄道[北関東]

明日18日(日)には首都圏をはじめとするJRや幾つかの私鉄でダイヤ改正が行われ、また首都圏を走る大半の私鉄と一部の路線バスでは「PASMO」と呼ばれるICカードが導入、また現在首都圏などのJRで通用しているSuicaとの共通利用も行われますが、明日18日から大きな変化が生じる路線の一つとして、東京都心から茨城・浜通り(福島県沿岸部)方面へ向かう常磐線が挙げられます。

この路線は茨城県に地磁気観測施設が立地している事も影響して、首都圏に乗り入れるJR路線の中では普通列車で唯一交直流両用車を使用している事が特徴で、その事もあってか割合近年までずっと415系と呼ばれる国鉄時代から使用されている車両が主力として使われていましたが、怒涛の勢いで車両の置き換えを進めるJR東日本は競合するつくばエクスプレスに対抗する目的もあってここ1~2年程の間にE531系と呼ばれる新型車両(「MAKIKYUのページ」でも今月になってから取り上げています)を次々と導入し、明日から上野まで乗り入れる常磐線の中距離電車(取手以遠の土浦・水戸などを発着する普通列車)はグリーン車を組み入れる関係もあって全て同系に統一される程です。

これに伴って今まで使用していた車両の中でも少数派で経年の浅いの通勤型車両E501系や、415系の中でもステンレス製車体の1500番台と呼ばれる車両の大半は土浦以北の区間や水戸線などに転用されるのですが、余剰となる1500番台車の一部(主に中間車)とそれ以外の415系は退役を余儀なくされます。

この退役を余儀なくされる415系は中にはかなり老朽化が進んだ車両もあり、また中には更に古い401系と呼ばれる車両もつい最近まで混入している有様でしたが、4両編成車の増結用として1985年の筑波万博前後に増備された700番台と呼ばれる中間車3両(電動車2両ユニット+付随車)をはじめ割合経年の浅い車両も多く、これらはまだまだ使えそうな気もしますし、JR東日本の首都圏エリアの中にすらこれより状態の良くない車両がゴロゴロ走っている地区もありますので、引退に追い込むには随分と勿体無い印象を受けます。

またJRグループの中でも、専ら国鉄時代に製造された同系は九州でも多数が使用されており、これらは近年内装などが九州らしくドーンと改装された車両も多く、まだまだ活躍が期待できそうですし、他に415系の新造車こそないものの改造で同系を走らせ、また他にもかなり老朽化が進行している交直両用車を多数使用しているJR某社もありますので、これらの会社が両数的にもまとまっているこの車両を譲受し、使う事も出来ないものかと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

それにしても最近「MAKIKYUのページ」でも取り上げ、やはり常磐線を走っている203系もそうですが、国鉄時代に製造されてJR線を走っている車両でも、使用エリアによって随分と運命に格差がありますが、国鉄末期の分割民営化を控えた筑波万博の頃に余剰となって改造され、せいぜいあと10年程度使えば上等と言われた元寝台兼用電車を改造した近郊型電車が未だに走り続けている地区もある一方で、この車両が早くも引退となってしまうのは随分皮肉なもので、納得行かない気がします。

写真は常磐線高浜駅を出発する415系電車・首都圏では当り前の様に思えるこの光景もまもなく見納めです。


関東鉄道キハ2000形~竜ヶ崎線の主力車両

2007-03-07 | 鉄道[北関東]

  

先日MAKIKYUが廃線迫る茨城県の鹿島鉄道を訪問した際は、帰り際にさほど遠くない関東鉄道竜ヶ崎線にも立ち寄りまして、今日はその際に乗車したキハ2000形と呼ばれる車両に関して取り上げたいと思います。

この車両は常総線に導入されているキハ2100形やキハ2200形と呼ばれる新型車両(最近では更に新しい車両も出ていますので、もう決して新しい車両ではありませんが…)の竜ヶ崎線版ともいえる車両で、10年程前に2両が導入された両運転台・オールロングシートの気動車です。

ただ竜ヶ崎線は僅か4km程度の盲腸線ですので在籍車両数自体が3両しかなく、その上残りの1両(キハ532号)は予備車的存在となっていますので稼働率は低い状況ですし、その上竜ヶ崎線はラッシュ時間帯の一部列車を除いて専ら1両編成で運行されますので、同線に乗車すると大抵は2両あるこの形式のどちらかの車両に当り、竜ヶ崎線の主力となっています。

この車両は竜ヶ崎線の3駅(佐貫・入地(いれじ)・竜ヶ崎)の3駅共にホームが同じ方向(竜ヶ崎方面行きの場合で進行方向右側)にある事もあって、竜ヶ崎側の運転台が右側に設けられて乗務員室扉もこちら側だけとなっており、また運転台と反対側(この車両の運転台は半室式です)は最前部までつり革が並んでいるのが特徴です。
(ただ普段使わない竜ヶ崎行きで左側に当たる側も、右側と同様に客用ドアがきちんと3箇所設けられています)

運転台の設置位置が右側という事自体、日本では一部の地下鉄(仙台市営地下鉄や名古屋市営桜通線など)や上信電鉄(自社発注車両)など少数派で、まして車両の両端で運転台設置方向が異なるというのは極めて異例ですので、これは他線に類を見ないこの車両の強烈な個性となっています。

また短距離路線で運行系統も佐貫⇔竜ヶ崎のみである事から、前面の行先表示は字幕やLEDなどではなく固定式となっており、常総線車両と異なりドア部分にステップが設けられている事や、途中に無人駅(入地)があるとはいえ佐貫・竜ヶ崎の両駅が有人駅である事から車内での運賃収受を行わない事なども特徴となっています。

この関東鉄道竜ヶ崎線、一応東京の通勤圏に入っている事もあり当面は安泰かと思いますし、車両も近代化されて地味な通勤路線ですので面白みには欠けると感じる方も居られるかと思いますが、短い路線で片道190円(今度運賃改正が予定され、少々値上げされる見込みです)で乗車でき、路線バスなどとの組み合わての周遊ルート(これも近日中に取り上げたいと思います)も楽しめますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もこの方面へ行かれる機会がありましたら、是非乗車されてみては如何でしょうか?

画像は竜ヶ崎駅脇の車庫に停車中の2001号(側面運転席脇に注目)と、2002号の運転席付近の様子(竜ヶ崎方)です。


E531系のグリーン車開放~運用が増加し青春18きっぷも利用可能なこの機会に…

2007-03-02 | 鉄道[北関東]

 

今日はJR東日本の常磐線を走るE531系電車に関して取り上げましたが、この車両の基本編成(10両)にはダイヤ改正からサービス開始される2階建てのグリーン車が2両組み込まれ、この車両はダイヤ改正までの間は「お試し期間」として普通車扱いで開放され、普通乗車券や定期券のみで乗車可能という非常に乗り得な状況となっています。

この「お試し期間」は1月から始まり、17日のダイヤ改正前日まで続けられるのですが、ここ最近はダイヤ改正後に備えて元々E531系で運行されていた電車の他に、既存の415系電車で運用されていた電車でも多数が運用される様になっており、グリーン車のお試しも非常に容易な状況となっています。

そのためMAKIKYUも先日鹿島鉄道乗車を主目的に茨城方面へ出向いた際は、3回乗車した常磐線普通列車の全てでこの2階建てグリーン車が組み込まれた車両に遭遇し、グリーン車の乗り心地を堪能してきましたが、この車両は単に座席が特急普通車とほぼ同レベルともいえる回転式リクライニングシートを採用しているだけでなく、2階建て車両ならではの独特な視点からの車窓が楽しめるのも魅力です。

このお試し期間が終わり、グリーン車のサービスが本格的に開始されますとグリーン料金を払う必要が出てきますので、そうなると余程混雑している時に長距離乗車する場合を除くと敢えて利用する価値があるかどうかは疑問で、MAKIKYUは恐らく普通車利用になるかと思いますが、E531系の記事でも触れている通りダイヤ改正が実施される前はお試し乗車可能な列車が多数運行され、今年春は特に割安な値段で発売されている青春18きっぷでも乗車できますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もこの機会に是非乗車されてみては如何でしょうか?

ただこの「お試し期間」中のグリーン車、普通車開放扱いという事もあってラッシュ時間帯を中心に混雑しますので、乗車を検討される方はこの点は要注意です。

写真はE531系基本編成(10両)の中間に2両組み込まれているグリーン車と1階席から外を眺めた様子、そして3ドアの415系運用列車(時刻青文字)にも一部充当されている状況を示している先月27日の常磐線グリーン車連結状況(佐貫駅告示でが該当・日によって多少変更されますので参考までに)です。


JR東日本 E531系電車~これからの常磐線中電主力車両

2007-03-02 | 鉄道[北関東]

 

先日MAKIKYUが今月末で廃線となる鹿島鉄道に乗車した際は、石岡までJR常磐線の普通列車(中距離電車)を利用(これが最も一般的なアクセスです)したのですが、先日3回程乗車した普通列車の全てがE531系と呼ばれる新型電車で、今度の改正で上野からは完全撤退となる415系には一度も遭遇しない状況でした。

今日は最近勢力を強め、これから常磐線中距離電車の主力車両として活躍が期待される新型車両・E531系電車に関して取り上げたいと思います。

この車両は常磐線の北側に当たるエリアに新しく開通した「つくばエクスプレス(TX)」と競合するためのサービス向上や、既存の415系と呼ばれる車両の老朽化対策もあって2005年から導入開始されたばかりの新型車両で、取手以遠の区間が交流電化となっている常磐線向けに、E231系と呼ばれるJR東日本の標準一般型車両を交直両用にした車両とも言える存在で、性能もE231系より僅かに向上している様ですが、100km以上の距離を運行する事が多い中距離電車にも関わらず1両当り片側4ドア(グリーン車を除く)でロングシート主体という構成をはじめ、随所にE231系との共通点がかなり多く見られます。

ただ外観は前面形状などに違いが見られ、車内も座席モケットが暖色系に変更されたほか、座席自体もE231系より多少厚みが増して座り心地も改善されている様で(個人的にはさほど感じませんが…)、他にはつり革が黒色の異様な形状のモノ(これは持ち難くデザイン的にも個人的には余り好みではありませんが…)が採用されてやたらと目立つのも特徴です。

登場当時はTX対策に登場した特別快速を中心に、上野周辺で概ね1時間に一本程度の運用で少数派でしたが、昨年後半辺りからは運行区間変更の関係でトイレ取り付け改造を行う為に運用から外れたE501系の代走で姿を見かける事も多く、それどころか最近では415系と呼ばれる既存の中距離電車で使用されている車両の運用にも多く進出する様になっていまして、姿を見かける機会が非常に多くなっています。

今度のダイヤ改正(18日)以降は上野発着の常磐線普通列車の全列車で運用される様になり、これから常磐線中距離列車の主力車両として活躍が期待されますが、最近では多数が走りダイヤ改正を控えて2階建てグリーン車(現在はお試し期間として普通車開放扱い)の組み込みが次々と行われいる状況にも関わらず、グリーン車はお試し期間として普通車開放扱いで乗り得な状況になっていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、ダイヤ改正前でグリーン車遭遇頻度の高い今、是非乗車されてみては如何でしょうか?

あと今日はこの記事の他に、この車両のグリーン車開放に関する記事も取り上げたいと思います。


鹿島鉄道キハ430形~加越能鉄道からやって来た湘南形気動車

2007-02-28 | 鉄道[北関東]

   

昨日MAKIKYUは3月末で廃線となる茨城県の鹿島鉄道乗車へ出向いており、石岡~鉾田間の往復で乗車して最後の乗り納め(だと思います)をして来ました。

この鉄道は以前にも何度か乗車し、現在稼動している4形式中の3形式(KR-500形・キハ600形・キハ714号)は既に乗車した事がありましたが、キハ430形と呼ばれる車両だけは乗車した事が無く、是非この車両に乗車できれば…と考えており、乗車する列車にどの車両が来るのか気になっていましたが、幸いにも直ぐに乗車する列車でこの形式が充当され、MAKIKYUは晴れて鹿島鉄道4形式全ての乗車達成となりました。

そんな事もありますので、今日はこのキハ430形について取り上げたいと思います。

この車両は1957年に2両が東急車輛で製造され、近年まで軌道線(万葉線)を運営し、現在はバス専業事業者となっている富山県の加越能鉄道の鉄道線・加越線(石動Isurugi~庄川町)が導入した車両で、70年代前半の加越線廃線時に2両共関東鉄道に引き取られ、鉾田線分社化(鹿島鉄道発足)前からずっと霞ヶ浦の畔を走っていますので、50年にも及ぶ車生(これはかなり長寿の部類に入り、同年代の現存
車両はかなり少ないですが、鹿島鉄道には更に古い車両も走っています)の大半を茨城の地で過ごしている事になります。

デザインは登場当時に国鉄をはじめ、各地の私鉄でも流行していた湘南形と呼ばれる前面2枚窓の非貫通形で、側面は16mの短い車体両端に扉を配し乗務員室扉が設けられていないのが特徴ですが、車両のスペックはこの車両が登場する少し前に同じ東急車輛で製造された東武熊谷線(廃止:現在熊谷~妻沼間には東武系列の朝日バスが多数運行されています)の車両とほぼ同等です。

この様な特徴を持つ車両ですので、ワンマン化改造は比較的容易に実施できたものの、小型であるが故に冷房装置搭載が難しい事もあって非冷房車のままで、またラッシュ時の収容力にも難がある事もありますので、近年は主に夏場以外の昼間の列車に充当されるといった状況になっています。

この車両は概ね50kmを越える速度を出すと縦揺れが激しくなる特性もあり、居住性は決して良いとは言えませんが、加速時のエンジン音もキハ600形と同様に素晴らしくなかなか乗り応えはありますので、レールファンには最高の車両です。

ただこの車両は稼働率が低いとはいえ、車内の化粧板などは張りかえられているのか割合綺麗で、つり革を支える金具の形状も鹿島鉄道の他形式車両に比べるとスマートな印象ですので、内装は古い割には結構見栄えがする様に感じますが、つり革の高さが所々で異なっている辺りは独特で、今や少なくなった板張りの床や網棚(金網ではありません)なども古き良き時代を連想させるものがあります。

また外観も稼働率が低い車両とはいえ結構よく整備されている事もあってか綺麗な印象を受け、地方私鉄のこの手の車両でよく見られるボロボロといった印象を感じる事が無いのも好感が持てる気がしますが、近年は2両在籍するキハ430形の内、431号が下半分を緑色に改めた装いに塗り替えられ、また432号は関東鉄道時代からの朱色とクリームの塗装(関鉄本体ではこの塗装を復元させたJR譲渡車両が2両あるのみで、鹿島鉄道でも他は714号のみです)ですが、これも近年は前面の塗り分けを改めるなどの変化が見られる点も興味深いものがあります。

それにしてもこの車両も21世紀の今まで走り続けたと思うと驚異的ですが、3月末の廃線と共にお役御免となってしまうのは確実で、車歴や設備面を考えると他鉄道や海外への譲渡と言った事もまずあり得ないと推測しますが、鹿島鉄道の沿線、或いはかつて走っていた加越線沿線にでも里帰りするなどして何処かで保存でもされるなら嬉しい気がします。
(ただ常陸小川駅に保存されていたDD901があっさりと解体されてしまいましたので、あまり期待できない気もしますが…)

写真は昨日乗車した432号の外観と車内の様子、431号に関しても廃線前に別途取り上げられれば…と思っています。
それにしても「みなさま さようなら」という表示を見ると、MAKIKYUは随分寂しく感じてしまいますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何なものでしょうか?


茨城交通キハ205号~国鉄標準色を纏った希少な存在

2007-02-01 | 鉄道[北関東]

 

先日長崎県を走る島原鉄道の閑散区間(南島原以西)が、まだ確定ではないものの廃線になるという話題が持ち上がり、これに伴って今は全国的にも数少ない希少な存在となっている旧国鉄キハ20系残存車両の去就が注目されていますが、キハ20系列は島原鉄道以外にも幾つかの事業者で活躍しており、その一つが今日取り上げる茨城交通です。

茨城交通は茨城県では有数のバス会社で、水戸を中心とした路線バスを多数運行し、東京でも同社の高速バスを見る事が出来ますが、鉄道は現在単線非電化の典型的なローカル線である勝田~阿字ヶ浦間を運行する湊線1路線のみで、この路線も乗客減により廃線を検討していると言われていますが、マイカー利用の浸透と公共交通離れが著しい茨城県では既に日立電鉄が廃線となり、もうまもなく鹿島鉄道も残念ながら廃線になってしまう状況で、これらに続く事がない様に願うばかりです。

その様な状況ですので、MAKIKYUも先月水戸周辺へ出向いた際はこの湊線にも乗車して来ました(他に鹿島鉄道や水郡線にも乗車し、この日は茨城気動車三昧でした)が、湊線の車庫がある那珂湊駅で下車して停車中の車両を撮影したうちの一枚がこのキハ205号です。(茨城交通には他にもキハ20系列譲渡車はありますが、国鉄標準色は1両のみです)

MAKIKYUが訪問した際にはこの車両は稼動しておらず、乗車したのは他の旧型車両(これも床が板張りで良い感じでした)でしたが、このキハ205号は見た所ではなかなか綺麗に手入れされている様で、正真正銘のキハ20系はJRには存在せず(2エンジンのキハ52系が若干残存しているのみです)、ましてリバイバルとはいえ国鉄標準色となるとかなり希少な存在です。

そのためこの車両はCM撮影などにも引っ張り出され、走行写真を撮影される方などからも絶大な人気がありますが、前面窓に掲出された「ワンマン」表示や戸袋窓に貼られた車椅子マーク、それに茨城交通の車両である事を主張している側面の社紋などは、21世紀の現代に茨城交通で活躍している事を示す証となっており、この様な姿もまた興味をそそられます。

また茨城交通湊線では、この車両以外にも複数の昔を思い出させる塗装を纏った旧型気動車が存在し、それ以外にもバスと同様の塗装を纏った旧型車両や新型の軽快気動車が運行されるなど、小規模ながらも新旧様々な車両が入り乱れて走る魅力的な路線ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も水戸周辺へ足を伸ばされる機会がありましたら、是非湊線に乗車されてみては如何でしょうか?


鹿島鉄道キハ600形~終焉が迫る日本一古い気動車

2007-01-23 | 鉄道[北関東]

  

先日「MAKIKYUのページ」では茨城県を走る水郡線で運行を開始したばかりの最新型気動車・キハE130系に関して取り上げましたが、茨城県内にはこの車両とは対照的な古豪車両も走っており、先日こちらにも乗車してきましたので取り上げたいと思います。

この車両は現在鹿島鉄道を走っているキハ600形と呼ばれる車両で、元は鉄道省(→国鉄)で使用していた車両ですが、この車両は戦前製に製造された非常に古いモノで、現在日本で最古参の部類に属する気動車を複数形式用いている鹿島鉄道の中でも最古参の車両です。

ただこの車両はかなりの旧型車でありながらも、幾度もの改造の過程で冷房化やワンマン化改造も行われ、車体も鹿島鉄道では最も大型で収容力がある事から、他の旧型気動車と異なり稼働率は結構高く、また2両在籍している事もあって、朝~昼過ぎ位までの間に鹿島鉄道を訪問すると大抵稼動している姿を見かける事が出来ます。
(夕方以降になると、稼動車両は新型のKR-500形のみの事が多い様です)

ちなみにこの車両は他の鹿島鉄道を走る旧型気動車と同様に床は板張りで、また走行音(加速時に駆動装置の関係なのか、つりかけ式か直角カルダン式駆動の電車を連想させる様な音がします)や重たい走りっぷりも独特で素晴らしいですので、稼働率が高い車両でありながらも、この車両に当たると非常に有難く感じます。

また鹿島鉄道の中ではMAKIKYUが最も気に入っている車両でもありますので、先日鹿島鉄道に乗車して稼働率が低いキハ714号(湘南形の前面で、ワンマン改造されていない車両です)と2両編成でこの車両がやって来た時も、途中駅でこちらへ乗り移った程です。

ただ車齢は70年にも達しており、相当老朽化も進んで改善勧告が出ているという話もありますし、またこの車両が走る鹿島鉄道自体も3月末で運行終了(廃線)となってしまいますので、残念ながらこの車両の活躍も終焉を迎える事になりそうです。

さすがにこれだけ古い車両ですと、鹿島鉄道廃線後にはどう考えても他社への譲渡といった事は考え難く、残念ながら廃車になる公算が極めて高いですが、随分改造されているとはいえ戦前の面影を残す貴重な車両ですので、せめて解体を免れて何処かで保存される事を望みたいものです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、既にこの車両には乗車されたという方も居られるかと思いますが、なかなか乗り応えのある車両ですので、3月末の運行終了までにMAKIKYUも機会があれば再度乗車したいと思っていますし、皆様も茨城方面を訪れる機会がありましたら乗車されてみては如何でしょうか?
(特に首都圏にお住まいでこの車両に乗車された事がない方は是非乗車を!絶対オススメの車両です)

写真は玉里駅に停車中の602号とその車内、そして榎本駅に入線した601号です。


JR東日本・キハE130形気動車~水郡線に登場した最新型車両

2007-01-21 | 鉄道[北関東]

    

一昨日MAKIKYUは茨城方面へ出向いており、その目的の一つは水郡[Suigun]線に登場した最新型気動車・キハE130形乗車でしたが、一昨日(19日)に営業を開始したばかりのこの車両にMAKIKYUも早速乗車出来ましたので、今日はこの最新型気動車について取り上げたいと思います。

この車両はJR東日本が発注した気動車では初めて片側3扉となり、車体はステンレス製となっているのが特徴ですが、最新鋭車両だけに環境負荷低減形のエンジンを装備し、車椅子対応トイレを設置するなど近年のバリアフリーにも対応しており、また水郡線で現在多数が稼動しており、その他のJR東日本非電化線区でも活躍しているキハ110系列との併結(編成美はイマイチですが…)やワンマン運転にも対応しています。

先日運転を開始した車両を含めて10両以上の車両が既に水郡線営業所に配属されており、一昨日は営業運転に入っている車両以外にも常陸大子[Hitachi- Daigo]にある水郡線営業所に留置されている車両や、常陸大子駅構内でキハ110系と組んでの試運転を行っている車両、それに水戸で停車中の車両も見かけられる状況でした。

塗装は現在水郡線で多数が活躍し、この車両の導入と共に花輪線などの他線区へ順次玉突き転置となるキハ110系列の白と黄緑色のスマートな印象とは様相が随分異なり、ブラックフェイスの前面窓下と各扉部分に黄色を配して戸袋付近はブルー、窓周りはブラックアウトとした上で窓の上下は赤という非常に派手な装いですが、この装いはMAKIKYUも比較的好感を持っているキハ110系列に比べると随分鬱陶しく感じてなりません。

MAKIKYUとしては窓の上下の赤色が余計で、この赤色がなければ装いもそれなりかと感じますが、これでもこの塗装は一応公募で選ばれたモノですので、乗客の中にはこの塗装に好感を持っている方もそれなりに居る様です。

車内は近年JR東日本が導入している常磐線普通列車用の新型電車E531系などとよく似ており、座席の形状などはJR東日本ではお馴染みのラウンド形タイプが用いられ、つり革も吊り輪が黒色でやたらと目立つ特徴的なモノが用いられるなどの共通点が見られて車内の造作も似ていますが、ドアチャイムは東北地区で用いられている701系電車や水郡線でも運行されているキハ110系列などと同タイプ、荷棚は一般的なパイプを用いたタイプで、座席下のヒーターもクロスシート部分のみが片持ち式でロングシート部分は一般的なタイプになっているなどの特徴もあります。

客用扉の客室側扉全体を黄色く塗装して視覚障害者対策としているのも大きな特徴ですが、如何にも取って付けたという印象を受ける黄色いラインを貼り付け、車両によっては早くも剥れかかっている醜態を晒しているE531系や、中央線に導入されたばかりで客用扉部分をわざわざ化粧板張りにしながらも、隅だけに黄色いラインが施されて中途半端な感を受けるE233系に比べるとデザイン的にも随分見栄えがすると感じられ(JR九州を連想させられる気もしますが…)、今後登場する新形式への波及や上記2形式の仕様変更にも期待したいものです。

またこの車両の座席配列は、両開き3扉車で占有スペースの大きい車椅子対応トイレを装備しているにも関わらずボックスシートの数だけはキハ110系列と同等数を確保していますので、その分ロングシートに大きなしわ寄せが及んでその分着席数が随分減少しているのは大問題であると感じます。

クロスシートは頭の当る部分がやたらと硬く、これは余り好感の持てるものではありませんので、むしろ1人掛けのクロスシート部分はロングシートにする事で着席定員を増やした方が妥当な気がしますし、中扉付近に補助席を設置し、大半の駅で中扉が締め切りとなるワンマン運転列車を中心に補助席使用を行って閑散時間帯の着席定員増加を図っても良いのではと感じます。

それと運転席が全室式となった上に前面窓位置がやや高くなり、その上助士席方の前扉後側は両側共に座席が設置されていない(片側はトイレで止むを得ませんが、もう片側も排気管(?)の出っ張りがあります)事もあって、前面展望もキハ110系列に比べて劣るのも難点であるかと感じます。

ただ両開き3扉車という事もあって、ラッシュ時間帯には4両編成程度の列車がそれなりの本数で運行され、それでも水戸周辺では比較的混雑している様に見受けられる水郡線の混雑対策には有用であると感じられますし、また車掌乗務時でも自動放送(この形式のワンマン列車にはまだ乗車して居ませんので、ワンマン放送は未確認ですが…)が流され、音質もキハ110系列のワンマン放送(これが悪過ぎるだけかもしれませんが…)に比べると良好な事、それに運賃表示記下部には表示文字数が少ないながらもLED案内表示装置が装備され、次駅案内などをスクロール表示している事などは評価すべき点であると感じます。

このキハE130系は今後運用に入る車両が順次増加し、またこれから両運転台のこの車両以外にも同スペックで色違い・片運転台のキハE131+キハE132も導入されて今後の活躍が期待されますが、現段階で水郡線以外にこの車両の導入予定はない模様で、当面は水郡線のみ(厳密に言うと東北本線安積永盛~郡山の1駅間も含まれますが…)でしか乗車できない車両になりそうですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も水郡線に乗車される機会がありましたら、是非この車両の乗り心地を試されては如何でしょうか?
(運行初日は稼動数や使用列車がかなり限られている状況でしたが、3月のダイヤ改正頃には水郡線列車の過半数がこの車両での運行になる様ですので、その頃には割合容易に捕獲可能かと思います)

写真は水戸駅近くに停車中のキハE130系(敷地外からフェンス越しに撮影)と常陸大子駅でキハ110系と併結試運転を行っているキハE130系、それとキハE130系の車内の様子です。


鹿島鉄道廃線確定に…まだ新しいKR-500形は?

2006-12-25 | 鉄道[北関東]

昨日辺りからネット上でニュースが流れ出し、今日は新聞にも掲載された茨城県の鹿島鉄道(石岡~鉾田)廃線確定のニュース、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様でもご存知の方は大勢居られるかと思います。

鹿島鉄道はMAKIKYUも2回程乗車した事がありまして、終点の鉾田付近はかなりの閑散線区ですが、JR常磐線と接続する基点の石岡付近では単線・非電化路線とはいえ概ね毎時2本の列車が設定され、それなりに乗客の姿も見られますので、一部区間だけでも何とかならなかったものかと感じてしまいます。

しかし元々関東鉄道から不採算路線と言う事で関鉄から切り離された路線で、
関鉄からの支援で成り立っていた側面もあり、つくばエクスプレス(TX)開通に伴う関鉄の鉄道・高速バス部門への打撃もあって鹿島鉄道支援へ手が回らなくなった事や、鹿島鉄道自体も一部車両の著しい老朽化、またそれに伴う改善勧告まで受ける状況となれば止むを得ないのかもしれません。

ちなみに廃線確定のニュース抜粋は以下に青字で表記していますので、まだこのニュースをご存知でない方は方は以下を参照して下さい。


・茨城の鹿島鉄道が廃線へ 引き継ぎ会社公募、採用なし

国内現役最古のディーゼル車が走る茨城県の鹿島鉄道(石岡市―鉾田市)の廃線が24日、決まった。
利用客の減少に歯止めがかからず、同鉄道が11月に今年度限りでの撤退を表明したのを受け、県と沿線4市が作る鹿島鉄道対策協議会が、「引き継ぎ会社」を公募。
2団体がそれぞれの再建案を提出していたが、審査の結果、採用にはならなかった。
公募は11月末から今月11日まで行われ、地元の市民団体と東京の旅行会社が応募していた。
協議会は不採用の理由として、
(1)県と4市は来年度から5年間で6億5000万円を限度に支援を予定しているが、
それを超える負担が生じる可能性が高い
(2)無償で同鉄道から施設の移譲を受けるのは困難――などを挙げた。

霞ケ浦湖北を走る同鉄道は、鹿島参宮鉄道として1924(大正13)年に営業を開始した。
単線非電化だが、特色のある車両も多く鉄道ファンに根強い人気がある。


この路線は霞ヶ浦湖畔のなかなか車窓の良い所を走り、特色ある車両(=日本一古い気動車を含む旧型車両)の数々…とレールファンにもたまらない路線ですが、この特色ある車両と言うのが改善勧告の要因にもなってしまったのは皮肉な事で、また日頃鹿島鉄道を利用する乗客にとって決して有難い車両とは言えないですので、この車両を今後も使い続けるのは難しいと思いますが、これらは貴重な車両ですので、せめて解体だけは免れて何処かで保存でも期待したいものです。

また旧型車両(現在5両あります)に混じって活躍する1990年前後に導入された4両の軽快気動車・KR-500形の今後も気になりますが、こちらはまだ耐用年数には達しておらず、まだ活躍が期待できそうですので、親会社の関東鉄道が引き取るか、さもなければ何処かの地方私鉄にでも譲渡されて第2の活躍を見出して欲しいものですが、今の所この車両の今後に関しての情報等は聞きませんので、廃線と共にそのまま廃車解体では余りに惜しい気がします。

ちなみにこのKR-500形気動車、レールファンの皆様方からは余り人気のない車両の様ですが、性能や居住性は鹿島鉄道の車両の中で抜群ですので稼働率が高く、鹿島鉄道の現行使用車両の中では唯一のクロスシート付きになっているのも特徴です。

また現在では1両ごとに異なる塗装を纏っていますので、こういった意味でも見ごたえがあり、鹿島鉄道を取り上げた様々な記事でも他車両に比べてあまり出番がない様ですので、以前MAKIKYUが乗車した際に撮影した画像を掲載しておきたいと思います。

あと「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、鹿島鉄道廃線に関して様々な感想や意見をお持ちの方も居られるかと思いますが、何かありましたらコメント等も是非どうぞ。

(鹿島鉄道廃線後に追記)KR-500形は残念ながら、4両中写真の車両を含む2両が既に解体処分されています。


期間限定のブルー一色・関東鉄道キハ350形

2006-12-17 | 鉄道[北関東]
「MAKIKYUのページ」では以前茨城県の関東鉄道に関する記事を取り上げた事があり、まだ取り上げたい記事も色々ありますが、今日は先日関鉄に乗車した際に遭遇した期間限定のブルー一色塗装を纏った車両に関して取り上げたいと思います。

この車両はキハ350形と呼ばれる旧国鉄キハ35形の移籍車で、一時期は常総線の主力として、また最近は新型車導入で随分陰が薄くなったもののまだそれなりの頻度で見られる車両ですが、その内の一部が映画撮影用に青一色に塗り替えられたモノで、このブルーは昔の京浜東北線を模している様です。

この塗装を纏った車両は期間限定で運行され、先月下旬から運行されている様ですが、映画撮影終了後には元の塗装に復元されるという事で、この姿は余り長い間見られることはなさそうです。

このブルー塗装を纏った車両の運用は概ね決まっている様で、運用が関東鉄道HPにも掲載されていますので捕獲は容易ですが、平日は専ら朝ラッシュ帯に走り、10時頃には入庫してしまうので注意が必要です。(休日は昼間に運用されますが、MAKIKYUは休日の日程が確保し難い状況ですので…)

ちなみにこの塗装には4両が塗り替えられている様ですが、常総線ではつくばエクスプレス開通以降4両編成での運行が無くなり、また3両編成も平日朝ラッシュ時間帯の他形式のみとなっている様ですので、専ら2両編成で運行され、また他の塗装を纏った車両との混成も行われていない様です。

それにしても常総線のキハ30系列は彩り豊富な様で…個人的には関鉄旧塗装(クリームと朱色のツートン)を纏ったキハ350形とペアを組み、更にキハ100形(キハ30形の単行ワンマン改造車・紺色とクリームの旧塗装)を連結した3両編成でも(更に欲を言えば標準塗装も含めた4両編成も)一度見てみたい気がしますが、さすがにこれは夢物語に終わりそうです。

この車両が走る関東鉄道常総線で現在運行される列車は1~2両のワンマン列車とはいえ、水海道以南は複線で各駅に自動改札機が設置され、列車も昼間時間帯で毎時3~4本程度、平日朝ラッシュ帯では10分以内の間隔で運行されるにも関わらず非電化(筑波山麓にある磁気測候所の関係もあるのですが…)という異色の路線ですが、ローカル私鉄とはまた異なった雰囲気の中を走る気動車は車両のバラエティも新旧幾つかあり、なかなか独特で興味深い路線です。

この路線は茨城県とはいえ、JR常磐線やつくばエクスプレスを用いると東京都心からでも1時間以内で到達できるエリアを走っており、首都圏にお住まいの方でしたら比較的容易に訪問できますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も期間限定のブルー塗装車が走る今、ちょっと足を伸ばされるのは如何でしょうか?

ちなみに写真は寺原駅にて…今回この車両には乗車していませんが、見た所車内は他のキハ350形と特に変わった所はない様です。

真岡鐵道 モオカ63型

2006-06-25 | 鉄道[北関東]

以前に一度真岡鐵道のモオカ14型を紹介(下記のリンク参照)しましたが、今日はモオカ63型を…
(http://blog.goo.ne.jp/makikyu/e/c1255a8d14ed2b5becb90d24af40d9a3)


今日は神奈川バトンの記事もありますが、この記事の掲載がいつまでも出来そうにないので、今日は2記事掲載にします。

モオカ63型は真岡鐵道開業時に導入された富士重工製のレールバスで、形式名はモオカ63型、63は導入年(昭和63年:1988年)にちなんだものです。

この車両はその後も増備され、近年まで真岡鐵道の主力車両でしたが、レールバスという事で初期投資を抑えるため、バス用部品を多用しているこの車両は耐久年数が短く、老朽化の進行が著しい状況で、先日取り上げたモオカ14型の導入に伴って老朽廃車も発生しており、最近では主力の座からは遠のいています。

車内は近年導入されたモオカ14型と同様のトイレなしで、こちらがこの車両に乗車した時は車内中央にボックス席も設置されていた気が…

レールバスなので新型気動車のモオカ14型と比較して居住性は大幅に劣りますが、着色ガラスを採用していないので車窓を楽しみたい方にはオススメです。

また座席も柔らかめなので、人によってはこの車両の方が有り難く感じるかも知れません。

老朽化が進行している事から、故障などに備えて2両以上の編成で運用している模様で、今でもまだ活躍は見られますが、この車両に乗車したい方は早めに乗られた方が良いかと思います。

皆様は以前紹介したモオカ14型とこの車両、どちらがお好みでしょうか?
(ちなみにMAKIKYUは、新系列モオカ14型の方が好きです…デザインは良いかと)


上毛電鉄700系

2006-06-24 | 鉄道[北関東]

昨日NHKのニュースを見ていた所「風鈴電車」のニュースが取り上げられ、よく見ると上電(上毛[Jomo]電気鉄道)の電車が…という事で、今日はその上電について取り上げたいと思います。

上毛電気鉄道は群馬県の県庁所在地・前橋市の中央前橋~桐生市の西桐生[Nishi-Kiryu]間25.4㎞を運行する地方私鉄で、東武鉄道の系列会社です。

この鉄道は全線が単線で、今は専ら2両編成のワンマン電車が昼間30分間隔で運行していますが、群馬県が日本有数の自動車王国で、また途中のルートが違うとはいえ、前橋~桐生間はJR両毛線がそこそこの本数を運行している事も考えるとかなり健闘している感じがします。

運行車両は現在、専ら700系と呼ばれる車両が使用されていますが、この車両はかつて東京の京王井の頭[Inokashira]線で活躍していた車両で、この上電以外でも幾つかの私鉄で活躍し、また今でも一部は京王で活躍していますので、以前と多少姿が変わっているとはいえ、東京都心の渋谷辺りでも見る事が出来ます。

この700系、前面(上半分)は強化プラスチックのお面(?)の様なモノが取り付けられ、京王時代はこれが7色もあって賑やかでしたが、現在は基本的にエメラルドグリーンとなっています。

ただ今年に入ってから1編成だけ赤く変身した車両があり、「風鈴電車」のニュースで出ていた電車もこの車両でしたが、MAKIKYUが3月に前橋など群馬方面を訪れた帰りに乗車した車両も偶然この車両でした。

昨日ニュースに出ていた「風鈴電車」は8月末まで運行される模様で、車内に幾つもの風鈴が飾られて清涼感を演出している様子が映し出されていましたが、こういった移動空間の質的向上を目指す上電の姿勢はなかなか良いものです。
(レールファンで録音される方の中には、反対の意見もあるかもしれませんが…)

また3月にMAKIKYUがこの赤い電車に乗車した際は、車内に子供が喜びそうな人形等の装飾、それに上電で活躍した歴代の車両の写真などが天井や窓などに飾られていまして、この車両に乗車できれば子供連れだけでなくレールファンにも嬉しい内容、現在この装飾がどうなっているのかも気になります。

ちなみにMAKIKYUが3月に乗車した際は中央前橋~赤城[Akagi]間で乗車、そこで東武線に乗り換えましたが、赤城駅では交換待ちの為に少々停車、その際ホームに出ていたこの電車の運転士氏と少々話をしていましたが、この電車の装飾に関しては氏曰く「少しでも乗客の皆様に喜んで頂ければ…」という事で行っているそうで、最後に「また乗って下さいね~」との一言を頂き上電を後に、決して華やかな鉄道ではありませんが、素朴な感じがなかなか良いです。

この鉄道はMAKIKYUも非常に好感を感じていますし、自動車王国群馬県において健闘していますが、東京都心~前橋間の移動にも東武線と組み合わせて活用できますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もこの方面へ行かれる機会がありましたら是非乗車されてみては如何でしょうか?

写真は中央前橋駅に停車中の赤く変身した700系です。


今日は栃木県民の日―という事で…東野交通

2006-06-15 | 鉄道[北関東]
今日6月15日は栃木県の「県民の日」という事で…今日から栃木県を代表するバス事業者・東野交通について何度か取り上げて行きたいと思います。


東野交通(「とうや」と入力すると漢字変換できず、読み難いです)は、このページでも何度か取り上げた関東自動車と共に、宇都宮[Utsunomiya]市内やその近郊を運行しているバス会社で、東武グループに属する会社です。

この会社の路線は宇都宮~真岡[Moka]や宇都宮~益子[Mashiko]といった、宇都宮から東側へ向かう路線がメインで、特に1日20本以上が運行される真岡行きはこの会社の大幹線で真岡鐵道に乗り継ぐ際のアクセスとしても活用でき、これらの路線は栃木県共通バスカードも利用できます。

また宇都宮市内の路線や、宇都宮から北側の氏家[Ujiie]・喜連川[Kitsuregawa]・小川[Ogawa]などへ向かう路線、それに県北部の大田原[Otawara]や黒磯[Kuroiso]などでも路線バスを運行しています。

この会社も関東自動車と同じく前乗り前降りの乗降方式を採用しており、中扉は締め切りとなっているのが特徴で、またこちらも新車導入とあわせて首都圏などからの中古車両導入も積極的に行っています。


車両の種類も色々ありますが、今日紹介する車は日野自動車の「レインボーⅡ」と呼ばれる中型バスで、近年のいすゞ製中型バス「ERGAMIO」と同等の車両を日野ブランドで出している車両です。

このタイプの車両は大都市から地方まで各地で見られるポピュラーな車両で、これからも各地で増備が見込まれます。

この車両は東野交通でお馴染みの赤系統の塗装ではなく、東武グループ各社の貸し切りバスと同様の塗装をまとっており、近年の東野交通の車両はこの塗装になっていますが、一般路線でこの塗装のバスが走っていると、違和感を感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?


東野交通の車両に関しては、今後も何度か取り上げて行く予定です。

MAKIKYUが運転した事のある列車

2006-06-12 | 鉄道[北関東]
この記事のタイトルは「MAKIKYUが運転した事のある列車」とありますが、MAKIKYUは鉄道会社に勤務している訳ではなく、またかつて勤務していたという訳でもありません。

従って「動力車操縦免許」(鉄道車両の運転免許の事で、日本では電気・内燃<ディーゼルの事>・蒸気と動力別に資格が分れ、更に新幹線や道路交通法に基づいて運行される路面電車は別個。鉄道会社に在籍していないと試験を受験できません)は当然持っていませんが、鉄道車両の運転は1度だけあります。

その訳はと言いますと、勝手に何処かの路線を運転した訳ではなく、関東鉄道で毎月1回・日曜日に実施している「気動車体験運転」に1度参加しているからです。

この体験運転では、水海道[Mitsukaido]車両基地内の短い区間ですが、有料(5000円)で同社の営業線で活躍している新旧2種類のディーゼルカーを運転できます。

その内の1つが今日紹介したキハ2400形で午前中に、もう1つは旧国鉄キハ35形(関鉄での形式はキハ350)を午後に運転です。

中学生以上であれば余程の問題がない限り誰でも参加できますが、予約制で先着20名様限りで、早めに予約の必要があります。

この記事の公開段階ではまだ空きがある様ですので、興味のある方は同社HPへhttp://www.kantetsu.co.jp
参加費は5000円(昼食付)なので決して安い金額ではありませんが、自動車運転免許の教習でも1時間でそれに近い値段を払う事を考えると、鉄道車両に興味のある方や、変わった体験をしてみたい方には充分過ぎる価値があると思います。

ちなみに運転についてですが、体験運転では最高時速15㎞/hに限られるとはいえ、それでもブレーキが結構難しいです。(発進は割合容易です)

またこの様な体験運転は、首都圏では関東鉄道以外に鹿島鉄道や小湊鐵道でも時折実施される様ですので、興味のある方は如何でしょうか?

ちなみに写真は、今日もう1つの記事で紹介したキハ2401の運転台です。

関東鉄道 キハ2400形

2006-06-12 | 鉄道[北関東]
先月MAKIKYUは宇都宮へ(5月17日の記事を参照)出掛けましたが、その帰りには真岡鐵道~関東鉄道常総線という経路を利用しました。

関東鉄道は常総線(取手[Toride]~下館[Shimodate])と龍ヶ崎[Ryugasaki]線(佐貫[Sanuki]~龍ヶ崎)の2路線を運行し、常総線の南側は東京の通勤圏で複線にも関らず、全線が非電化という事でも有名です。

また茨城県南部一帯で路線バスを運行し、高速バスも多数運行している会社ですが、京成グループの一員である事から列車やバスの車体には東京でもお馴染みの「K'SEI GROUP」のマークも付いており、鉄道線の新型車両も、京成グループの貸切バスを意識した塗装が採用されています。
また余談ですが、「関東」と名の付く東京の「関東バス」や栃木の「関東自動車」は関係ない別会社です。

その関東鉄道常総線の最新型車両がキハ2400形で、この車両は主に常総線の水海道~下館[Shimodate]までの閑散区間で、1両ワンマン運転をメインに活躍しています。先月常総線を利用した際は2403に乗車、また2401はMAKIKYUが初めて運転した鉄道車両という記念すべき存在です。(写真は下妻[Shimotsuma]で列車交換時に撮影)

常総線水海道以北の閑散区間では、路線バスと同じ様な整理券方式(後乗り前降り)を行っており、この車両はそれに合わせて造られているので、側面のドア配置に特徴があります。また車内は通勤電車タイプのロングシートでトイレも設置されていませんが、居住性は決して悪くありません。

この他水海道以北の閑散区間では、このキハ2400とほぼ同様でブレーキ方式が異なるキハ2200形(こちらは自動空気ブレーキ)という車両も走っており、この区間を乗車すると大抵このどちらかがやって来ます。

この関東鉄道は地方私鉄という事もあって運賃があまり安くないのが欠点で、下館~守谷[Moriya](昨年開通したつくばエクスプレス<TX>の乗換駅)間で1210円、~取手(常総線の終点でJR乗換駅)間で1430円しますが、この路線と真岡鐵道を乗り継いでのローカル線の旅や、通勤電車にしては異例の高速運転が自慢のTXと乗り継ぎも面白く、これらの路線とセットの割引乗車券も何種類かありますので、これらを利用するのも手です。

またこの車両の運転に興味のある方には、別途記事を用意しましたのでそちらもご覧頂けると幸いです。