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中通島を走る西肥バス(2)~大型車編

2014-06-09 | バス[九州離島・沖縄]

先日「MAKIKYUのページ」では、長崎県の中通島を走る西肥バスの路線車に関して取り上げましたが、今日はその続編で大型車に関して取り上げたいと思います。

中通島では佐世保航路が出航する有川から、新上五島町役場のある青方を経て、長崎~福江航路の一部便が寄港する奈良尾までの間を結ぶ縦貫路線が、島内の基幹路線となっています。

その中でも商業施設などが集中し、人口も多い有川~青方間は結構な数の区間便も設定されており、青方を起点に循環運行を行っている奈摩・榎津循環線も昼間毎時1本程度が確保されていますので、両路線が重複する青方~上五島高校間などは、離島にしては結構な便数が確保されており、島の規模などを踏まえると路線バスが結構充実していると感じたものでした。

この2路線でも先日取り上げた中型車による運行もあるものの、結構な頻度で大型路線車の姿が見られるのも大きな特徴で、間合いで他路線にも大型路線車が充当される事もあります。

大型路線車も中型路線車と同様に、いすず以外の3メーカー車種が揃い、撮影はできなかったのですが、中には大都市圏移籍車も混在しています。

 
日産ディーゼル製の自社発注車は、西日本車体工業(西工)と富士重工業製の双方が存在しているのも特徴で、前者は実際に乗車する機会もありましたが、中通島を走る西肥バスの大型路線車は、奈良尾に配置されている車両を除くと、日産ディーゼル車が多数派を占めています。


路線バスでは一般的な前中扉車だけでなく、ワンマン装備を施した貸切・高速車と言っても過言ではない車両も存在していますが、路線としての充当だけならともかく、離島であるが故に限られた台数で貸切も対応するとなると、兼用車の存在は当然とも感じます。
(西肥バスの場合は本土側でもこの手の車両が存在していますが、近年では比較的足の長い佐世保~平戸間の「半急行」でも路線形の前中扉車が頻繁に充当されるなど、様相が変わりつつあります)


中にはトップドア車の中扉増設改造車と言う珍車も活躍しているのは注目点と言えますが、この車両が走る姿こそ何度か目撃したものの、乗車機会がなかったのは少々残念に感じたものでした。


奈良尾を拠点に活躍する大型車は、導入から20年以上が経過した経年車ながらも、本土から異動した車両や大都市圏からの移籍車ではなく、新車で配置された日野車が主流を占めており、この車両は銀色の2段窓サッシなど、他の西肥バスが導入している同時期の自社発注車とは異なる仕様となっているのも特徴です。
(この車両はサスペンションも板バネ(リーフサス)です)

「つばき○号」(○は数字が入ります)という愛称が付けられており、奈良尾を拠点に活躍している事もあってか、有川~青方~奈良尾間の縦貫路線だけでなく、奈良尾発着の他路線でも活躍しています。
(写真は青方西肥バスセンターに停車中の「つばき3号」です)


MAKIKYUが浜串発着便に乗車した際に、一度この車両に当たり、車内も座席が1列毎に異なるカラフルなモノとなっているのも特徴的と感じたものですが、結構な古参車ですので何時代替が行われても不思議ではなく、路線状況などを考えると今後代替が行われる際には、車両のダウンサイズ化が実施されても…と感じたものでした。


また中通島を走る大型路線車の中には、トップドア車など貸切に用いても…と感じる車両が複数活躍するだけでなく、大型の純粋な貸切専用車も在籍しており、年式的には古参車が多い状況ながらも、便数だけでなく車両面でも離島にしては充実していると感じたものでした。

マイクロバスに関しても、近日中に続編記事で取り上げたいと思います。