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西日本鉄道「Fukuoka BRT」~韓国まで行く足の一つとして乗車した連接バス

2016-12-04 | バス[九州本土]

先月MAKIKYUは韓国へ足を運ぶ機会があり、その際の往復は毎度恒例となっているJR九州高速船「BEETLE」に乗船、BEETLEの発着する博多港を発着する西日本鉄道(西鉄)の路線バスにも乗車しています。

西鉄は福岡市を拠点としている事業者と言う事もあり、西鉄バスは福岡市内や近郊の至る所で走っており、BEETLEの発着する博多港国際ターミナル(中央ふ頭)へ足を運んだ事がない方でも、福岡市内や周辺地域に在住、もしくはこれらの地域へ足を運んだ事がある方であれば、大半の方はどこかで乗車していると思います。

運行車両も近年では白と赤の装いの車両に加え、車両代替や塗り替えなどでスマートループと呼ばれる新色車両も増えており、博多港を発着する路線でも頻繁に姿を見る事が出来ます。

この2者はMAKIKYUにとってもお馴染みの存在ですが、これに加えて西鉄バスでは8月から「Fukuoka BRT」と名付けられた2両連接バスの運行も開始、現在2台が愛宕浜営業所に配置されています。

 
この連接バスは昨年新潟交通で運行を開始した「ツインくる」と同種のボルグレン製、塗装は白を基調に上部を山吹色としたもので、既に連接バスを運行している国内他社と同様に通常の一般路線車とは異なる装いで差別化が図られており、西鉄バスでは初採用の白色LEDによる行先表示も際立っていると感じたものでした。
(以前「MAKIKYUのページ」で取り上げた新潟交通「ツインくる」に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)

 
日本とは車両規格の異なる海外製車両と言う事もあり、右側後方部に非常扉は設けられておらず、代わりに非常用ハンマーを車内設置、また横転時に備えて天井に非常扉を設置しているのも大きな特徴となっています。

現在は博多港国際ターミナル(中央ふ頭)~天神~博多駅~博多港国際ターミナル(中央ふ頭)を昼間時間帯のみ循環運行、一部停留所のみ停車の急行運転を行っています。


運賃は通常の路線バスと同額で乗車でき、各種フリー乗車券やnimocaなどの交通系ICカードでの乗車も可能、2両目の扉はnimocaなどのICカード利用時のみ出口としても利用できる様になっており、各種案内を4か国語(日韓英中)で実施しているのも大きな特徴です。

現段階では内回り・外回り共に6回ずつの運行に限られ、試行的要素が強い運行形態となっていますので、狙って乗るのでなければ少々乗り難い状況ですが、MAKIKYUが乗船するBEETLEの出航時刻に合わせて丁度良い便もあり、「韓国まで行く足の一つ」として乗車したものでした。
(「Fukuoka BRT」をはじめとする西鉄バス自体が国境を超える訳ではありませんが、東京駅や新横浜駅など~[東海道・山陽新幹線のぞみ号など]~博多(博多駅)~[Fukuoka BRTなどの西鉄バス]~博多港国際ターミナル(中央ふ頭)~[JR九州高速船「BEETLE」などの国際航路]~釜山港(国際ターミナル)~[徒歩かシャトルバス]~釜山駅~[KTX(高速列車)かムグンファ号などのKORAIL一般列車]~ソウル駅などのルートで陸路と海路の乗継移動する際、日韓両国の首都圏を結ぶルートの一部を構成していますので…)

 
それ以外にもたまたま福岡市内を移動する際に、丁度「Fukuoka BRT」がやって来た事があり、MAKIKYUは先月西鉄の連接バスには計2回乗車していますが、2台の連接バスは車内の座席モケットが異なっているのも大きな特徴で、2回の乗車で2台双方に乗車できたものでした。

輸送需要を考慮すると、現状ではどうしても2両連接車でなければ…という程ではないですが、最近はやや利用が減少していると言われているBEETLEの利用増大→出入港に合わせた時刻で博多港国際ターミナル発着便に連接バスを充当する需要が生じる様になれば…とも感じたものでした。

現行経路では中央ふ頭近くにマリンメッセなどの大規模集客施設もあり、福岡市内ではそれ以外にヤフードームなども、一時に需要が集中し臨時便が運行される事もよくある状況ですので、今後これらの場所で開催されるイベント開催時の臨時便などに連接バスを充当できれば、車両特性を生かし威力を発揮するのでは…とも感じたものでした。


また現在「Fukuoka BRT」運行経路の一部にもなっており、博多駅から博多港方面へ向かう博多駅~築港本町間の「大博通り」には、昨日個人タクシーが猛スピードで突撃、多数の死傷者が発生した「原三信病院」が位置しており、幾つもの建物が存在する大規模病院でもある同院の一部は大博通りに面しています。

急行運転を行う「Fukuoka BRT」は病院の目の前にある最寄りバス停留所「神屋町」は通過となりますが、博多駅~博多港国際ターミナル(中央ふ頭)間を運行する西鉄バス一般車両運行便の停車停留所にもなっており、MAKIKYUは先月の訪韓時をはじめ、大博通りを運行する西鉄バスには何度も乗車しています。

今回の事故は報道を聞く限り、事故原因もまだ明らかになっておらず、運転者と車両側のどちらが要因で悲惨な事故に至ってしまったのかも分かりませんが、神屋町バス停(原三信病院の前)は何度も通った事がある所だけに、ここで悲惨な事故が…と思うと非常に痛ましいものです。

不幸にも亡くなられた方の冥福を祈ると共に、負傷された方の回復と同種事故が再発しない事を願うばかりです。