小田急線では近年、下回り換装を伴った一般車両1000形の大規模な更新工事が進行しており、日頃小田急線に乗車機会のある方は、1000形更新車に乗車する機会もしばしばかと思います。
MAKIKYUも時々この1000形更新車に遭遇、更新工事の進行に伴い今後遭遇率も高くなると思いますが、1000形は4両編成で製造された車両が過半数を占めている事もあり、この更新工事施行車両は急行系列車(快速急行・準急含む)の新宿方4両に連結されている事が多くなっています。
また1000形は当初4両編成と6両編成で製造され、その後8両固定編成と10両固定編成が登場、後者の方が経年もやや浅いのが大きな特徴です。
8両固定編成と10両固定編成で登場した車両は、ドアチャイムやドア上LED文字案内装置、自動放送装置を装備しているなどの差異もありますので、現段階での更新工事施行車両は4両編成と6両編成(ワイドドア車を除く)のみとなっています。
6両編成の更新施行車は昨年第1陣が営業開始となり、MAKIKYUも既に昨年乗車していますが、6両のまま更新を施行して運用しているのではなく、4両編成と組み合わせて6・7号車の運転台を撤去して中間車化、現在の運用実態に合わせ10両固定編成に改めているのが大きな特徴です。
この10両固定編成化された編成は、10両固定編成化に併せて車両番号も改番しており、新宿方先頭車が既存10両固定編成(1091~1094)の続番で1095番、そして他の車両も1000~1400番台の末尾45・95に改められています。
(新宿方先頭車の番号にちなみ、1095Fと呼ばれる事も多いです)
そしてこの更新改造第2陣・1096Fとなった編成は、今年夏頃には既に6両分の更新工事施行が完了、編成番号を隠した状態で相模大野の車両基地内に留置されているのを確認しており、何時営業運転に入るのだろうか…と気になっていました。
そして先月末に10両で営業開始、所用で小田急沿線に出向いた際に稼働開始したばかりの1096Fに偶然遭遇し、捕獲は結構苦労するかも…と思っていただけに、あっさりと遭遇したのはビックリでした。
更新工事の施工内容自体は、先に登場した1095Fと同一と思われ、6・7号車の中間車化改造を行った箇所が、如何にも改造車という雰囲気なのは相変わらずです。
特に中間車化改造に伴って新たに設置した客窓は、形状が他の客窓と異なるだけでなく、窓枠もピンク色で他形式との部品共用を狙ったのが一目瞭然と言う雰囲気ですので、ここはもう一工夫あれば…とも感じたものです。
(窓枠の色がピンク色ではなくアイボリーになるだけでも、違和感は小さくなる気がします)
ただ内装などは近年の首都圏一般車両の中ではかなり上等な部類、走行時の静粛性なども優れている車両と感じていますので、今後1000形の更新施行車両増大に期待したいと感じ、来春の複々線化事業完成と併せ、今後小田急線が更に良い路線になれば…とも感じたものでした。