今年2月に京王電鉄では座席指定制の有料列車「京王ライナー」が運行開始、この列車の運行に併せて導入された新型車両・5000系は既にMAKIKYUも昨年の運行開始直後に乗車、また「MAKIKYUのページ」でも記事として取り上げています。
(約1年前に公開した京王5000系に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)
しかしながら新型車両・5000系を用いた有料列車は、今後高尾山口→新宿間での臨時列車運行予定もあるものの、現段階の定期有料列車「京王ライナー」は夜の下り方向のみの運行となっています。
日頃京王線より数㎞南側を走る小田急線を頻用するMAKIKYUは、わざわざ乗りに行こうとしない限り、まず乗る機会のない列車と言っても過言ではなく、それどころか京王ライナー運行時間帯・方向の京王線に中長距離で乗車する事自体が年に数回程度と言う状況です。
また昨夜は日頃MAKIKYUが利用している小田急線で人身事故が発生、この影響でダイヤが大きく乱れており、振替輸送で京王線(+JR)を利用したものでした。
ちなみに今日は昼間に京王堀之内駅近くで電気施設火災が発生、京王相模原線京王多摩センター以西が長時間運休になりましたが、昨晩の振替輸送利用時には電気施設火災のあった京王堀之内駅も通過したものでした。
この京王堀之内駅を通過する際に乗車した列車は、記事タイトルにもなっている「京王ライナー」で、始発駅の新宿から乗車する際は座席指定券の事前購入が必須、それ以外の駅から乗車する際は料金不要で空席に着席できる制度となっています。
(乗車後に車内発券の場合は追加料金が課され、結構な金額になります)
「京王ライナー」は一度試乗してみたいものの、座席指定券を購入してまで…という事もあり、「京王ライナー」が新宿を出発して最初に停車する駅・京王永山までは一般列車(料金不要)に乗車、そして京王永山から終点橋本まで「京王ライナー」に乗車したものでした。
京王ライナーは日頃新宿駅での空席状況案内を見ていると、大抵「○」(空席あり)となっており、特に昨日は連休明けと言う事もあってか、京王永山到着時点で乗車率は6~7割程度の様に見受けられ、京王永山での下車客も結構居ましたので、2人掛けのクロスシートを1人で使える状況でした。
京王永山駅入線時の「京王ライナー」は、ロゴ入りの京王ライナー種別と橋本の行先表示の他に、「指定券無しでご乗車できます」と表示が出ており、きめ細かいLED表示を得意とする京王らしいとも感じたものですが、行先表示を漢字とローマ字の交互表記にするよりは、行先の漢字表示を固定表示にした上で、行先のローマ字表記と「指定券無しでご乗車できます」の文言を交互表示にした方が良いのでは…とも感じたものでした。
そして「京王ライナー」に乗り込むと、以前5000系に乗車した際との差異としては、座席の向き(ロング/クロス)をはじめ、車内照明色が異なりコンセント使用可能ランプが点灯、また自動放送冒頭で京王ライナーオリジナルのチャイムが流れるなど、有料列車としての差別化を図っている面が幾つか見受けられたものでした。
ただモードチェンジで座席がクロスモード、また確実に着席できるとは言えども、足元も決して広いとは言い難く、またリクライニング機能もない座席ですので、一般列車(ロングシート)に比べれば少々上等と言ったレベル。
新宿からの乗車ではリクライニングシートを装備した小田急ロマンスカーの同距離特急料金(新宿~町田・相模大野:大人410円)より10円安いだけ、それどころか小児料金設定もない座席指定券料金を要するとなると、割高感が否めないとも感じたものでした。
(ちなみに写真の座席指定券は、MAKIKYUが着席した座席に置いてあったものです)
また新宿では京王線も何本か待てば始発列車で座れる環境にある事も考慮すると、都心方の乗車駅が新宿限定と言う現状では、空席状況案内が「○」のオンパレード状態になるのも無理はないと感じたものでした。
首都圏有料列車も、平日夜の小田急ロマンスカーや西武レッドアローなどでは、発車時刻直前だと満席表示を見る事も日常茶飯事と言う事を考慮すると、京王でも需要はそれなりにあると思いますので、まだ運行開始以後ダイヤ改正を実施しておらず、様子見状態とは言えども、今後テコ入れは必須なのでは…と感じたものです。
地下鉄直通対応と言う車両特性を生かし、都営新宿線内発着とした運行するか、もしくは途中乗車で着席はほぼ絶望的、渋谷などから井の頭線を利用して京王線に乗り継ぐ乗客も多い明大前に停車させ、途中駅から確実に座れる事をウリにすれば、少なくとも現状よりは利用増につながる気もしますが、今後利用喚起策などが講じられるのか否かも気になる所です。