記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

お国の違い

2008年10月21日 22時59分07秒 | Weblog

パリのメトロでは、いわゆる物乞いをする方が乗車している事がある。
このあいだも二度ほど出くわした。大きな声で、"今日食べる物を買うだけのお金を1ユーロ下さい"と言いながら、無視する乗客の間を手を差し出し車内を歩き回る。誰もあげる人なんかいないと思っていると、いるんです。二人くらいは。私は一度もあげたことはない。小銭を上着のポッケに入れる習慣ないし、メトロ内でお財布を広げるなんて以っての外。どこにスリが待ち構えているかわからない。だから基本目をあわせないこと。どんなに接近されてもあらぬ方向を凝視するか携帯メールに夢中になるか!それよりも、今回のプチバカンスでは、カード事件で私が物乞いしたいくらいだった
しかしよくよく見ると、この物乞いの方、よく太っている。身なりもそこそこと言った感じ。なおさらわざとらしい。年齢は50才近く、女性である。
観察していると、隣の車両に入って行った。車両は繋がっていないので駅に着いたらいったん下車しなければならない。走行中隣の車両への移動が出来ないのだ。しかし、街角で座り込んで物乞いをするよりは、確立が高そうだ。だって座っている乗客は逃げ場がないからだ。あからさまに拒絶反応を示さない限り、確実に自分の胸の前に手を差し出されるからだ。
車内でのもう一つの違いは、RATP (パリ市交通公団) 公認のミュージシャンが生演奏をはじめること。
La vie en rose ラヴィアンローズ のようなゆったりとした音楽ならいいが、なんだか騒々しい曲を歌われると迷惑と感じるときもある。以前片頭痛でしんどかった時に、メトロが走り出した途端アコーディオンを背負った4人の陽気なおじさんたちが歌いだした。頭に直接響いて殺されるかと思った。さっきも言ったけど隣の車両には移れない。ほんの一駅だけの5分足らずだが
とても辛い5分だった。

fine ART photographer Masumi
コメント
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