2合の晩酌をやっていい気分になってごろりと寝ころんだ夫が、
「明日はゴミの日だったよな」と言う。そうだ!
ゴミ出しは夫の役目。そのくらいはやらねば食べさせてあげない。
「寝る前に行っとかんなん」
食後、テレビの前でごろりと寝ころぶのはルーティン。
ソファなんぞというかさばる物は我が家にはない。
ホットカーペットの上に寝そべって毛布を掛けるという定番スタイルのだらしなさ。私も同じ。
だからそこに寝転んでテレビ桟敷陣取る前にということなの。
「おれも捨てようかな」
そうだそうだ!それがいいわ!
「後から来た人がびっくりするだろうね。ごみ収集の人もたまげるよね」
と言ってから、あの網でできたカラスイケイケゴミ収集箱に、夫が体育座りして蓋閉めている図が浮かんで。
もうおかしくておかしくて。腹抱えて笑った。
「ヤマモトサンもイクカワサンも来るだろな」って夫。
ご近所の旦那さんの名前あげるから、またもや男3人があの網目収集箱に並んで座っている図が浮かんで。
笑いは3倍に脹らんでくるわけよ。
「イケカワサンは来ないな、ヤマモトサンは入るな」
なんて私は何の根拠もないのに適当に言ってなおも笑う。
「名付けて『ジジ収集箱』。どう?」
最高じゃないの、我ながら。
いやあ笑ったね。二つ折りになって笑ったね。
まったくおバカな我らのどうでもいい会話。