気ままに

大船での気ままな生活日誌

風の小町通りを歩く

2006-10-25 05:02:12 | Weblog
今日は朝から結構強い風が吹いていました。昨日は、「雨の鎌倉大町を歩く」でしたので、今日はそれに対抗して、風の小町通りを歩くことにしました。平日というのに、かなりの人出でした。中高生の団体がいくつも来ていました。修学旅行でしょうか。

小町通りの入り口付近の小さな花屋さんには、いつも、つい、立ち止まってしまいます。楽しいものが多いのです。いろいろな模様のついた、小さなかぼちゃ、真っ赤な唐辛子の実がいっぱいついた枝、蓮の実ヘッド、小さな赤い実を沢山つけた野バラの枝、フウセントウワタ(風船唐綿)などインテリアや生け花などに使うものが多いです。苗もあります。先日、野川の川縁に生えていたアキノウナギツカミに似た、小さなピンクのボールのような花をつけている植物がありました、ヒメツルソバという名札がつけられていました。茎をさわってみましたが、つるつるしていませんでした(ウナギツカミと比べてみたのです)。リンドウも青紫の花をいくつもつけていました。

少し歩くと、絵美屋という婦人洋品店の前に、経20センチぐらいの大きな柚(ゆず)が飾ってありました。鬼柚と書いてあり、触らないでくださいという注意書きがありました。誰も見ていなかったのでちょっと触ってみました。普通の柚の感触でした。ちょっと咬んでみたかったのですが、それは止めました。桃栗3年柿8年、柚の大馬鹿18年といいますが、鬼柚の超馬鹿28年(また、江夏の背番号です)でしょうか。でも洋品店とどういう関係があるのでしょうか。

鎌倉五郎というお菓子屋さんには中高生が群がっていました。「花のこぶた」というお菓子が人気でした。いかにも中学生が好きそうな名前ですね。ネーミングも大事ですね。私は、月とか桜とかいう名前に弱いです。「鎌倉半月」の小さな包みの方をつい、買ってしまいました。

横浜甘栗では中高生ではなく、中高年の女性が行列していました。半額セールと書かれた紙が何枚もはってありました。525円のが、262円になっていました。うちのワイフは栗が大好物ですので、もし今日一緒だったら、確実に並びます。ワイフは芋栗なんきんです。私はイカタコ中トロ、おでんに湯豆腐です。

いも吉館も中高生がいっぱいです。紫いもソフトをほおばっています。三色芋羊羹もおみやげに買っているようです。花丸マーケットに紹介されたと、宣伝していました。ここもワイフがひっかかりそうな所です。

小町通りの脇道に芸林荘という古本屋さんを見つけました。店頭に1冊100円の文庫本の古本が並んでいます。私はときどき、こういうところから掘出し物を見つけます。不思議とピンとくるのです。この前も西口の古本屋さんで、貴重な本を見つけました。今回買った本は、川端康成さんがノーベル賞授賞式で講演したものをまとめた「美しい日本の私」という文庫本です。ちょっと全文をみてみたいなと思っていたのです。安部さんの似たような名前の本には食欲がわきませんね。

小町通り歩きもそろそろ終わりに近づき、最後は休憩も兼ねて、鏑木清方記念美術館に寄りました。樋口一葉関連の展示でした。清方さんが19才のとき、一葉さんが25才で亡くなっていますので、実際、出会ったことはないそうです。でも、彼は、一葉さんのフアンで、そっくりな妹さんや、近くの人の話を参考にしながら、名作「一葉」を仕上げます。記念切手にもなった、この作品が飾られていました。絵の中の一葉さんがつけている、羽織、帯、前掛け、そして膝の前の畳紙(たとうがみ、ちょっとしたものを包むもの、布きれや千代紙で模様をつけている)などもその時代に沿ったものになっています。そのスケッチ段階のものも展示してあり、ていねいにつくられていることがよく分かります。また、記念館には、清方さんのエッセイ集が10冊ぐらいあり、こちらの方もとても面白かったです。ついつい長居してしまいました。

鏑木記念館を出て、覆いがとれたいう八幡宮の舞殿を見に行こうと、黒塀の川喜多邸の方角に歩き始めたとき、誰かがおいと、呼んでいるような気がしました。振り返ってみましたが、そこには、ただ風が吹いているだけでした。

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この記事の最後のフレーズがどこかで聞いたような感じがしたので、28秒ほど、考えていましたら、思い出しました。はしだのりひことシューベルツの「風」の歌詞の一部でした。昨日も歌詞を載せましたので、対抗上、今日もそうしたいと思います。

・・・・・
人は誰も ただ一人旅に出て
 人は誰も ふるさとを振りかえる
  ちょっぴり淋しくて 振りかえっても
   そこにはただ風が 吹いているだけ
    人は誰も 人生につまずいて
     人は誰も 夢やぶれ振りかえる


コメント
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