こんにちわ。
東京都美術館のゴッホとゴーギャン展に行ってきました。ゴッホ(1853-1890)とゴーギャン(1848-1903)といえば、南仏、アルルの黄色い家でしばらく同居、そして喧嘩別れした仲。それ以来、128年振りに東京で再会の、二人展というのだから、面白くないはずがない。それも、ふたりの油彩画が、なんと約50点も並ぶという。
1988年、アルルに来たゴッホは、ベルナール宛の手紙の中で、”ここは、まるで日本のように美しい、日本の版画をみるようだ”と言って、すこぶる気に入っていた。そして、5歳年上のゴーギャンがやってきて、二人の共同生活がはじまる。ゴッホは部屋に自分が描いたヒマワリの絵をいくつも飾り、歓迎した。しかし、二人の仲は長くは続かず、二か月で破たんした。そしてゴッホは、その後、精神を病み、サン・レミの精神病院へ、さらに翌、1890年にオヴェール・シュル・オワーズに移り、そこで短い生涯を終えるのである。
この展覧会で、とくに印象に残った作品は、やはり、アルル共同生活関連のもの。まずはゴッホが描いたゴーギャンの椅子。二冊の本は、記憶や想像を拡げて描く彼の制作態度を示し、ろうそくやガス灯は、”詩人”的性格を示したものたという。ゴーギャンへの尊敬と親愛の念がこもってるような作品である。
ゴッホの”ゴーギャンの椅子”
この作品をみたあと、ゴーギャンの部屋で、これをみたとき、ついほろり。ゴッホが亡くなってから11年後の作品だが、彼を偲んで描いた。ゴッホがよく描いて、アルルの部屋にも飾ってくれたヒマワリを肘掛椅子に載せている。ゴッホへの思いが滲む作品だ。
ゴーギャンの”ひまわり”
そして、アルル時代に描いた、ふたりの最高傑作といわれる”収穫”に関した作品も見逃せない。
ゴッホの”収穫”
ゴーギャンの”ぶどうの収穫”
ふたりの自画像
ゴッホ
ゴーギャン
展覧会場の最後に、ゴッホとゴーギャンの椅子のレプリカが展示されている。ゴッホの椅子は肘掛けがない。先輩のゴーギャンに肘掛け椅子を用意していたことがわかる。
ゴッホの椅子の絵もある。レプリカの椅子は12万円で購入できる。おひとつ、いかがでしょうか(笑)。肘掛けの方がよろしい方はゴーギャンの椅子も注文できます。
ポスター
その日の東京都美術館