気ままに

大船での気ままな生活日誌

大覚寺展(2)旧嵯峨御所の名品

2025-02-02 21:37:44 | Weblog

こんばんわ。

大覚寺展の紹介の第一弾で、いきなり本展の目玉、狩野山楽の牡丹図と紅白梅図の豪華な襖絵を並べたが、会場の雰囲気を思い出し、自身でうっとりしてしまった(汗)。そのせいで、本覚寺の由来や、本展の概要を説明するのを忘れていた。遅ればせながら、今日はまずそれらから。

平安時代初期、嵯峨天皇(786-842)は風光明媚な嵯峨野に離宮・嵯峨院を造営し、空海(774-835)の勧めで持仏堂に五大明王像(現存せず)を安置する。その後、貞観18年(876)に皇女・正子内親王の願いにより寺に改められ、大覚寺が開創された。旧嵯峨御所と呼ばれる由縁である。

本展は、開創1150年を来年に迎えるのを記念して行われるもので、寺内の中央に位置する宸殿、これは、後水尾天皇入内した和子(東福門院)の女御御所を後に移築したものと伝えられ、すでに紹介したここの豪華な障壁画が展示される。また、歴代天皇の書や平安後期の仏像を代表する「五大明王像」など密教美術の名品も公開される。

次のような章立てになっている。第4章のみ撮影が許可されている。

第1章「嵯峨天皇と空海―離宮嵯峨院から大覚寺へ」
第2章「大覚寺中興の祖・後宇多法皇―『嵯峨御所』のはじまり」
第3章「歴代天皇と宮廷文化」
第4章「女御御所の襖絵―正寝殿と宸殿」

ここでは、写真撮影のできない第1~3章までは、代表的な展示物をちらしの写真などから移すのみとし、撮影可能な第4章の残りを中心に進めたい。

第1章「嵯峨天皇と空海―離宮嵯峨院から大覚寺へ」

重要文化財《五大明王像》明円 平安時代(1777)

平安時代後期の上級貴族のための仏像制作を担った仏師・明円による。天皇家ゆかりの仏像。力強い体つきには気品があふれ、整った顔つきの仏像である。

第2章「大覚寺中興の祖・後宇多法皇―『嵯峨御所』のはじまり」

重要文化財・後宇多天皇像 鎌倉時代・14世紀

同寺の中興の祖である後宇多法皇の肖像。大覚寺で院政をひいたため大覚寺殿と呼ばれた。出家後、真言密教に帰依して伽藍整備を進め、仙洞御所を新造した。

国宝・後宇多天皇宸翰 弘法大師伝 後宇多天皇筆 鎌倉時代・正和4年(1315)

後宇多天皇自らが筆をとって記した空海の伝記。空海への尊崇の深さがしのばれる。謹厳な楷書から力強い草書と変化する書体がみどころとのこと。

第3章「歴代天皇と宮廷文化」
 
室町時代以降、火災や応仁の乱等を迎えながらも、歴代天皇に支えられた。ここでは、南北朝時代以降の天皇や門跡の実績を紹介。伏見宮家とゆかりの貴族たちによって書写された『源氏物語』や、義経を筆頭に歴代の清和源氏に継承された名刀を紹介。
 
重要文化財 太刀 名物  薄緑〈膝丸〉)鎌倉時代・13世紀
源満仲、頼光、義経ら清和源氏に代々継承された、「薄緑」および「膝丸」の伝承をもつ太刀。

重要文化財 太刀 銘 安綱 (名物 鬼切丸髭切〉)鎌倉時代・13世紀 京都・北野天満宮蔵
源満仲から頼朝に至る源氏の重宝「鬼切丸」および「髭切」の伝承をもつ太刀。上の大覚寺蔵の太刀とは兄弟。今回、京都以外の地での初の兄弟刀の揃い踏み。

第4章「女御御所の襖絵―正寝殿と宸殿」

以下、撮影自由の領域。狩野山楽や渡辺始興(1683〜1755)による123面の障壁画群を紹介。今回は渡辺始興の作品を中心に。

 野兎図 渡辺始興 江戸時代 18世紀 屋内の縁側を飾る腰障子。卯年生まれの幼い門跡を慰めるためとの寺伝。

内側は四季花鳥図。

芭蕉図 と鶴図 渡辺始興 江戸時代 18世紀 始興が仕えた近衛家熈(いえひろ)は博物学への造詣が深く、始興も写生を重んじた。


芭蕉図

鶴図

松に山鳥図  江戸時代 17世紀

  立木図 安土桃山~江戸時代 16~17世紀

竹林七賢図 伝渡辺始興 江戸時代 18世紀

今日で一気に片付けようと思ったが、第4章がまだ、だいぶ残っているのでまた明日へ(つづく)。

では、おやすみなさい。

いい夢を。


今日は節分。いつもどこかの豆まきに出かけるのだが、あまりに寒くて、家で映画鑑賞。いつ見ても感動、サウンド・オブ・ミュージック。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大覚寺展(1)障壁画100面一挙公開 浄妙寺も... | トップ |   
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
節分 (アナザン・スター)
2025-02-02 22:03:31
ここに来て、気温は然程変わりないのに、陽射しがないから寒いです。
根性が、何処かにいきましたよ。

素晴らしいとしか、云えません。
仏界の面々も、目が眩みそうです。
信仰とは、きらびやかさも含まれてですね。

おやすみなさいませ。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事