2013年の夏の関西私鉄「サイコロしりとり」の旅も、「スルッとKANSAI3day」のフリーきっぷ(2枚目)が最終日。この夏最後ということになるが、果たして「ゴール」の渡辺橋に着くことはできるのだろうか。
前週に行った第5日は、駅前商店街で「夜露死苦!」てな感じでマネキンの並ぶ洋品店のある寝屋川市駅でのサイコロで終了。そこで出たのが神戸電鉄の志染である。この旅2回目の神鉄粟生線、直接運賃を払っているわけではないが「乗って残そう」に少し寄与できるのかなと思う。
この日も早朝から自宅を出発し、今度は梅田からの直通特急に乗車。新開地で小野行きに乗り込む。湊川の地下を抜けると周りを山に囲まれた住宅地に出会う。やがて森林風景になり、遠くまで来たことを実感する。最前部の座席に陣取り、過ぎゆく景色を存分に眺める。
自宅から2時間半ほどかかり、ようやく志染に到着。「しじみ」と聞くとどうしてもあの貝のシジミをイメージする。果たして、この町名の由来というのも近くの川でシジミが獲れたからという説があるそうだ。他には「縮見屯倉」ということが由来という説もある。
駅前には「居酒屋しじみ」などというのがある。さすがに朝のことで閉まっているが、やはりこういうところではシジミ料理もメニューにあるのだろうか。締めは肝臓にやさしいシジミ汁とか・・・。
この辺りは三木市の中でも新しく開けたところで、道路沿いにはさまざまなタイプの商店が並ぶ。典型的な郊外の街並み。ここからは三宮まで直通する路線バスも出ており、そのために粟生線も苦戦しているところである。何とか頑張ってほしいものだ。
そういう商店はいろいろあるが、朝の8時代といえば開いているのはコンビニくらいのものである。水分確保も兼ねて中に入り、志染に来たからということでシジミエキスの入ったドリンクを購入。シジミパワーでこの先を乗り切ろう・・・・。
さて、志染でシジミ、そして次の駅のサイコロである。エリアの西の端、ここから東に向けて動くということになるが・・・。
1.三井寺(京阪石山坂本線)・・・いくら何でも東に行きすぎや。
2.御影(阪急神戸線)・・・なかなかの住宅街ですな。
3.御影(阪神本線)・・・こちらは庶民的な街ですな。
4.美加の台(南海高野線)・・・またしても紀見峠に呼ばれるのか。
5.三木(神鉄粟生線)・・・これは近い。
6.三木上の丸(神鉄粟生線)・・・以前に隣の恵比須に来た時、町歩きをしてここから乗ったが、もちろんしりとりはノーカウント。
五十音順の配列が良かったか、同じ市内に2つ候補駅がある。どうせならこのうちどちらかに寄った後に東へ向かいたいところ。
・・・ただ、そんなサイコロの目はなんと、1。結局もっとも遠い三井寺まで飛ばされることになった。第1回で滋賀里~道場南口まで移動したのと同じ、3時間コースである。やれやれ。何とかシジミパワーで持ってくれるか。
やってきた新開地行きに乗り込む。向かい側に座っている女性の手には1000円を超える金額が書かれた乗車券。三木とか小野方面から乗っているのだろうが、ここまで来れば神戸、大阪に出るのも時間的、金銭的に一苦労だろう。
それでも駅ごとに乗客が増え、新開地に到着。阪急、阪神いずれで大阪に移動するか。結局はまたしても阪神に乗車。この「サイコロしりとり」、大阪~神戸の移動に何回阪神に乗ったことか。まあ、梅田から各線への乗り換えにも便利ということがある。
京阪からは特急に乗車。いつもの黄色と赤の8000系ではなく、紺と白の新型3000系。背もたれの高い1人用座席に腰かけ、三条まで快適に移動。京阪電車の快適さというのも、今回のサイコロしりとりで改めて実感していることである。
三条からは地下鉄~京津線で浜大津まで移動し、ここから石山坂本線である。この路線はいろいろな塗装を施した車両が走って雰囲気を演出しているが、何とやってきたのは警察のパトカー仕様。外側は白と黒のパトカーだし、車内には道路標識や、通路には横断歩道がデザインされるなど何とも大胆な造り。交通安全のアピールには結構インパクトがありそうだ。
しばらくの路面電車・・・もわずか1分で隣の三井寺に到着。兵庫の西から大津まで3時間少し。もう昼時である。ただ、近江八景にも歌われた古来からの名刹を訪ねるというのも悪くない。ここでの駅前散策は、もちろん三井寺である・・・。