まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

涜神!き○がい美女の妄乱!

2012-10-11 | フランス、ベルギー映画
 久々にピーターと、夜ごはんを食べてカラオケに行きました。
 禁煙中のピーター、もう1か月近く1本も吸ってないらしいです。有言不実行で自分に甘い彼にしては、奇跡的な快挙です。このまま頑張ってほしいけど、けだるそうに煙草を吹かすピーターは結構かっこよかったので、ちょっと寂しい気もします。
 禁煙のおかげで身も心も清々しくなったせいか、元気で幸せそうなピーターですが…ヘヴィなスモーカーでなくなった代わりに、体型がヘヴィになっていってるのです。ブクブクと明らかに太っていってるピーター。最近は何を食べても美味しいらしく、少食だった喫煙時代とは別人のように油っこいもの甘いものを食べる食べる。がっしりだった体つきも、今やムッチムチ状態。首がなくなってしまってるし。スーツもネクタイもキツそう。鍛えればスゴいマッチョになりそうなのですが、怠け者ピーターにそんな気概はありません。
 吸えば肺がん、吸わねばメタボ。いずれにしても、なかなか健康的な若者になれないピーターが心配です。

 お松のイザベル・アジャーニ映画祭②
 「ポゼッション」
 とうとう…この映画の感想を書く時が来てしまいました…
 ベルリンの壁近くにある西ドイツの街。長い単身赴任から戻って来たマルクは、妻アンナの様子がおかしいことに戸惑う。彼女は不倫しているらしい。狂気に蝕まれていくアンナに困惑するマルクは、探偵に調査を依頼し浮気相手を突き止める。しかし、アンナには第三の愛人がいた。それは…人間ではなかった!
 わしのcinema life 史上、いや、映画史上最狂き○がい作品かも。とにかく、すべてが狂ってて意味不明で不可解で不気味でヤバいです。まともな精神と常識の持ち主が観たら、頭痛と吐き気に襲われること必至。わしも乙女時代に初めて観て、あまりのワケのわからなさ、異常なシーンの連続に、知るべきではない世界に無理やり連行され、心理的拷問を受けたかのような苦しさ・不快感を味わってしまい、しばらく映画を観るのもイヤになってしまったのです。
 封印したはずの悪夢なのに。なぜか無性に観たくなってしまい、おそるおそる、魔魅に誘われるかのごとく、ワクワクと再びパンドラの箱を開けてしまったのでした…
 久々に観た感想は…やっぱワケがわからない、狂った病んだ映画でした。でも…何か楽しめてしまった。ここが乙女の頃とは違う点です。成長したのか?まさか、精神が映画の世界観に近づいてしまったのか?!前は嫌悪感と不快感しか覚えなかったのに、なぜか今回は笑えてしまった。ここまで狂ってると、もはやギャグの域?ひょっとしたら、この映画はシュールすぎるコメディなのかもしれない、とさえ思ってしまった。内容の意味不明さも、もはやどうでもよくなったし。理解したり共感したりするような映画ではないから。ていうか、したくないし。東西ドイツに別れていた時代の政治的なメッセージ映画、という見解もあるみたいですが、そんな高尚な深読みなんかせずに、き○がいっぷりをギャグとして楽しむべき映画、だと私は思うに至ったのであります。ほんとに異常で不思議な映画なので、知る人ぞ知るカルト的な人気が高いのも納得。

 とにかく。この映画のスゴさは私の筆力では到底説明できないので、未見の方にはぜひ挑戦していただきたいです。未知の世界に飛び込みたい方、フツーの映画に飽き飽きしてる方にはオススメ。ただし、気分が悪くなっても責任は負いかねますので、あしからず♪
 この映画のすべては言うまでもなく、憑依的というか神がかり的というか、イザベル・アジャーニの冒涜的なまでなパラノイア演技&美貌から成り立っています。イザベルはこの映画で、カンヌ映画祭女優賞とセザール賞主演女優賞を獲得しました。

 イザベル・アジャーニ…こんな女優が、この世に存在するなんて。これほど美しく透明感があって可憐な女優はいない、そして、これほどディープなインパクトを残す女優もいない。いったん彼女に魅せられると、もうフツーにキレイでフツーに演技が上手な女優では、とてもじゃないけど満足できないカラダになってしまいます。若干19歳で世界中の映画ファンを瞠目させた「アデルの恋の物語」から数年後、当時25、6歳だったイザベルの演技はこの作品で、とうとう人間がやってはいけないような領域に到達してしまったのです。

 もう終始一貫して、狂いまくってるイザベル。一瞬もノーマルなシーンはありません。焦点の定まらぬ目つきとか、ヤバすぎ。これは演技なの?!ほんとに何か悪いものが憑いているのでは?!なイタコちっくな狂態。何でここまでやるの?!と、その女優魂が空恐ろしくなります。20代半ばでこんな役できる演技力&根性あるの、世界広しといえどイザベル・アジャーニぐらいでしょう。捨て身の演技、なんて生やさしいもんじゃない。自分を壊したい、滅ぼしたいという自傷的、自殺的な演技。当時のイザベルと同じ年ぐらいの日本の女優、たとえば犬とのCMが代表作な上戸アヤとか、秘密のアッコちゃんとかやってる綾瀬ハルカとかに、こんなのできるか?!って、やる必要もないし、やれたら返ってヤバいですよ。
 そう、イザベル・アジャーニの素晴らしさは、そのヤバさにもあるんですよね。演技も美しさも、ヤバい。病的。天才的な演技と絶世の美貌は、どこか狂気と死が隣り合わせになっているもの、とイザベルを見るたびに思ってしまいます。演技がすべてな業の深い女優は多いけど、イザベルはそれとはまた違った類の女優のように思えます。自ら演技に生きているというより、神さまか悪魔に演技することを宿命づけられたような女優、みたいな。

 んで、出演作品中もっともイっちゃってるイザベル。ウゲゲゲェ~!?や、ポカ~ンとなってしまうシーン満載なのですが、やはり何と言っても今や伝説と化してる地下道のゲロゲロシーンと、気色悪い魔物とのヌメヌメなファックシーンでしょう。観てるほうも気が狂いそうになります。ホントよーやるよ、あんな演技。頭がおかしい、いや、おかしくないとできない演技かも。でも…狂えば狂うほど、乱れれば乱れるほど、傷めば傷むほど、汚れれば汚れるほど、凄絶に鮮烈になっていくイザベルの美しさは、忘我のため息ものです。

 イザベル最狂演技をイヤというほど堪能できる映画ですが、再観してみれば他にもいろいろ見どころがあることにも気づきました。
 マルク役のサム・ニールのコワレぷっりもアッパレだし、当然ながらまだ若いし結構イケメンです。
 舞台が西ドイツ、というところも独特です。ドイツが壁で東西に隔たれていたこと、今の若い子には実感ないんだろうなあ。静かだけど不穏で荒廃した雰囲気を醸す、青みがかった冷ややかな映像も印象的。撮影監督は、当時イザベルの恋人で彼女の長男の父親でもあり、後年「カミーユ・クローデル」を監督したブリュノ・ニュイッテン。演技とはいえ、恋人が目の前であんな狂乱錯乱してるのを、どんな気持ちで眺めてたんだろう。
 ポーランドの異才アンジェイ・ズラウスキー監督は、この映画でイザベルに心底惚れ込んだらしく、彼女主演の映画を何度も企画しオファーしたらしいけど、どれも実現せず二人の仕事はこれが最初で最後になってしまっています。
 
コメント (2)
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