「イヴ・サンローラン」
21歳の若さでクリスチャン・ディオールの後継者となったイヴ・サンローランは、芸術家を後援していたピエール・ベルジェと出会い、恋に落ちる。ベルジェの尽力で自身のブランドを立ち上げ、デザイナーとして世界的な名声と人気を得るサンローランだったが、創造の苦しみとプレッシャーでアルコールや薬物に溺れ始める。ベルジェはサンローランを献身的に支えるが…
心温まる佳作「キリマンジャロの雪」で、私のイケメンレーダーを電撃的にビビビとさせたボーギャルソン、ピエール・ニネ待望の主演作を、ついに観ることができました~
キリマンジャロではチョイ役に近かったけど、今回はタイトルロール、堂々の主役、ほぼ出ずっぱりな、どこを切ってもピエール・ニネ金太郎飴な映画。ニネくん、期待通りのカッコカワイさでした~裏方のデザイナーにしとくにはもったいないほど、モデル顔負けなスタイルのよさにまず驚嘆!スラ~っとした長身、手足のみならず、長い指の繊細さ美しさときたら!超小顔、透明感ある美白肌。ときめきと翳りが交錯する、大きな黒い瞳。マッチ棒が乗せられそうな長い睫。どこかあどけなさを感じさせる可愛いアヒル口。こんな外人、まずそのへん、いや、フランスにだってそうそうウロついてませんよ。そんじょそこらに生息してないイケメンですが、近づきがたい完璧な美貌!といったお高さとか、非人間的で人工的な人形・ロボット的な美しさとかではなく、すごく親しみやすいファニーフェイス系。強いて言えば、オードリー・ヘプバーン男版、みたいなキレイさ。
もちろんニネくんは、ルックスだけの男ではありません。ヨーロッパ演劇界の最高峰であるフランス国立劇団コメディ・フランセーズ(ジャンヌ・モローやイザベル・アジャーニも、ここ出身ですね)の座員である彼は、舞台で磨き上げた演技力を遺憾なく発揮してます。イヴ・サンローランを徹底的にリサーチした演技が圧巻。見た目もそっくりに作り上げてますが、特に声音での感情表現が驚異的だった。キリマンジャロや、これまでの主な出演作であるラブコメディ映画での彼とは別人。声だけで、サンローランの情熱や脆さが伝わってきました。デリケートでエキセントリックな熱演に目がクギづけになりますが、どんなシーンでもエレガントで知的な雰囲気を保ってるところもスゴかった。そういうところも、オードリーを彷彿とさせたニネくんです。ゲイ役だけど、気色悪いオネエではなく純真な乙女みたいで、破天荒な暴走をしても愛しく思えてしまうところも、ニネくんの演技力と魅力の賜物でしょう。天才キャラにありがちな変人っぽさが薄く、基本的には内気で優しい青年サンローランを演じるニネくんの、ちょっとオドオドビクビクしてる時の様子が、めっちゃ可愛いです。
凡人には理解しがたい、天才ゆえの苦悩と破滅的な生き方…というのは、ぶっちゃけよくある話で、目新しさは特にないのですが、この映画が重点を置いてたのはそこではなく、サンローランとベルジェ氏のラブストーリー、畢竟、がっつりBL映画腐にはウハウハな萌え映画なのです。
さすがゲイに世界一寛容な(たぶん)国フランス、男同士の愛もフツーの男女のそれと何ら変わりない扱い。シャイだけどワガママで甘えん坊な乙女みたいなサンローランと、クールだけど優しく度量がある大人の男なベルジェ氏の、スウィートなイチャイチャも激しい痴話喧嘩も、フツーの男女と同じ。男同士のラブシーンが、大胆だけど甘美に優美に描かれてるところも、生々しさや醜さを忌み嫌う腐向けになっています。同性愛だけでなく、サンローランが精神病院に入れられたり、アルコールやクスリや男遊びに溺れる爛れた私生活のエピソードも省かれていません。よく遺族や関係者の許可を得られたな~と驚嘆。三島由紀夫とか尾崎豊とかの自伝的ドラマは、こんな風には作れないだろうな~と思いました。
イヴ・サンローランの公私にわたるパートナー、今もご存命のベルジェ氏が全面的に公認、協力してできた映画、というのも納得できる内容になってます。とにかくベルジェ氏が、カッコいい大人の男として描かれてますから。愛する人を献身的に支え守り、振り回されても傷つけられても耐える姿は、まさにサンローランじゃくても惚れてまうやろ、みたいなカッコよさ。恋人、夫、父親。男のすべての愛を備えた素敵おじさまベルジェ氏を演じてるのは、ニネくんにとってはコメディ・フランセーズの先輩であり、「不機嫌なママにメルシィ」(邦題、もうちょっと何とかならんかったのか)でセザール賞を受賞したばかりの、今フランスで最も旬な俳優ギヨーム・ガリエンヌ。イケメンとか男前といった風貌ではありませんが、役が役なので、すごくカッコよく見えます。
人気モデルのヴィクトワール役は、ラファエル・ペルソナ主演のラブコメ「恋のベビーカー大作戦」でヒロインを演じてたシャルロット・ルボン。彼女も可愛い。サンローランとの友だち以上恋人未満な不思議な関係が、何かフランスっぽくてカッコいいなあ~と思った。サンローランをめぐって、ベルジェ氏と嫉妬の火花を散らし合うのが面白かったです。憎み合う二人がデキちゃう展開には、え!?でしたが。あれって、サンローランがコイツを嫌えばいい!という、女とゲイの屈折した闘いのイビツな手段だと私は解釈しています。
ファッションには疎い私ですが、華やかなファッションショーのシーンは、すごく目に楽しかったです。東京ガールズ何たらとかと違って、上品で優雅。それにしても…こういう早熟の天才が主役の映画を観るたびに思う。才能ゆえに不幸な人生と、平凡ゆえに幸福な人生のどちらかを選べと、生まれる前に神さまに言われたら、私はどうするだろうと…
↑来日したニネくん。カッコカワいいだけでなく、気さくで知的な人柄も大好評だったみたいです。憧れてたという京都旅行など、日本でのバカンスも楽しんだご様子♪
↑↓イケてるニネくんの画像、集めてみました~。ああ~ぶちカッコええのお~少女漫画に出てくるパリジャンって感じ。ナチュラルだけど洗練されてますよね~。ハリウッドセレブスターとかが、ダサくて安っぽく見えてしまうわ~
↑アヒル口が可愛いんよのお~
↑シャルロット・ルボンとの素敵なフォト。何かお似合いですね~。でも二人は付き合ってません♪フォトグラファーの恋人同伴で来日してたニネくん。恋人は残念ながら(笑)女性です
さあ、次はギャスパー・ウリエル版のイヴ・サンローランだ!
↑ギャスパー・ウリエルasイヴ・サンローラン。こっちも麗しい~
ニネくんとはまた違った美しさカッコよさ、妖しさでサンローランを熱演してるギャス男。ベルジェ役は、何とジェレミー・レニエ!「約束の葡萄畑」に続いてのBL共演!さらにルイ・ガレルもBL参戦!BL濃度はこっちのほうが高そうですね♪楽しみ!
21歳の若さでクリスチャン・ディオールの後継者となったイヴ・サンローランは、芸術家を後援していたピエール・ベルジェと出会い、恋に落ちる。ベルジェの尽力で自身のブランドを立ち上げ、デザイナーとして世界的な名声と人気を得るサンローランだったが、創造の苦しみとプレッシャーでアルコールや薬物に溺れ始める。ベルジェはサンローランを献身的に支えるが…
心温まる佳作「キリマンジャロの雪」で、私のイケメンレーダーを電撃的にビビビとさせたボーギャルソン、ピエール・ニネ待望の主演作を、ついに観ることができました~
キリマンジャロではチョイ役に近かったけど、今回はタイトルロール、堂々の主役、ほぼ出ずっぱりな、どこを切ってもピエール・ニネ金太郎飴な映画。ニネくん、期待通りのカッコカワイさでした~裏方のデザイナーにしとくにはもったいないほど、モデル顔負けなスタイルのよさにまず驚嘆!スラ~っとした長身、手足のみならず、長い指の繊細さ美しさときたら!超小顔、透明感ある美白肌。ときめきと翳りが交錯する、大きな黒い瞳。マッチ棒が乗せられそうな長い睫。どこかあどけなさを感じさせる可愛いアヒル口。こんな外人、まずそのへん、いや、フランスにだってそうそうウロついてませんよ。そんじょそこらに生息してないイケメンですが、近づきがたい完璧な美貌!といったお高さとか、非人間的で人工的な人形・ロボット的な美しさとかではなく、すごく親しみやすいファニーフェイス系。強いて言えば、オードリー・ヘプバーン男版、みたいなキレイさ。
もちろんニネくんは、ルックスだけの男ではありません。ヨーロッパ演劇界の最高峰であるフランス国立劇団コメディ・フランセーズ(ジャンヌ・モローやイザベル・アジャーニも、ここ出身ですね)の座員である彼は、舞台で磨き上げた演技力を遺憾なく発揮してます。イヴ・サンローランを徹底的にリサーチした演技が圧巻。見た目もそっくりに作り上げてますが、特に声音での感情表現が驚異的だった。キリマンジャロや、これまでの主な出演作であるラブコメディ映画での彼とは別人。声だけで、サンローランの情熱や脆さが伝わってきました。デリケートでエキセントリックな熱演に目がクギづけになりますが、どんなシーンでもエレガントで知的な雰囲気を保ってるところもスゴかった。そういうところも、オードリーを彷彿とさせたニネくんです。ゲイ役だけど、気色悪いオネエではなく純真な乙女みたいで、破天荒な暴走をしても愛しく思えてしまうところも、ニネくんの演技力と魅力の賜物でしょう。天才キャラにありがちな変人っぽさが薄く、基本的には内気で優しい青年サンローランを演じるニネくんの、ちょっとオドオドビクビクしてる時の様子が、めっちゃ可愛いです。
凡人には理解しがたい、天才ゆえの苦悩と破滅的な生き方…というのは、ぶっちゃけよくある話で、目新しさは特にないのですが、この映画が重点を置いてたのはそこではなく、サンローランとベルジェ氏のラブストーリー、畢竟、がっつりBL映画腐にはウハウハな萌え映画なのです。
さすがゲイに世界一寛容な(たぶん)国フランス、男同士の愛もフツーの男女のそれと何ら変わりない扱い。シャイだけどワガママで甘えん坊な乙女みたいなサンローランと、クールだけど優しく度量がある大人の男なベルジェ氏の、スウィートなイチャイチャも激しい痴話喧嘩も、フツーの男女と同じ。男同士のラブシーンが、大胆だけど甘美に優美に描かれてるところも、生々しさや醜さを忌み嫌う腐向けになっています。同性愛だけでなく、サンローランが精神病院に入れられたり、アルコールやクスリや男遊びに溺れる爛れた私生活のエピソードも省かれていません。よく遺族や関係者の許可を得られたな~と驚嘆。三島由紀夫とか尾崎豊とかの自伝的ドラマは、こんな風には作れないだろうな~と思いました。
イヴ・サンローランの公私にわたるパートナー、今もご存命のベルジェ氏が全面的に公認、協力してできた映画、というのも納得できる内容になってます。とにかくベルジェ氏が、カッコいい大人の男として描かれてますから。愛する人を献身的に支え守り、振り回されても傷つけられても耐える姿は、まさにサンローランじゃくても惚れてまうやろ、みたいなカッコよさ。恋人、夫、父親。男のすべての愛を備えた素敵おじさまベルジェ氏を演じてるのは、ニネくんにとってはコメディ・フランセーズの先輩であり、「不機嫌なママにメルシィ」(邦題、もうちょっと何とかならんかったのか)でセザール賞を受賞したばかりの、今フランスで最も旬な俳優ギヨーム・ガリエンヌ。イケメンとか男前といった風貌ではありませんが、役が役なので、すごくカッコよく見えます。
人気モデルのヴィクトワール役は、ラファエル・ペルソナ主演のラブコメ「恋のベビーカー大作戦」でヒロインを演じてたシャルロット・ルボン。彼女も可愛い。サンローランとの友だち以上恋人未満な不思議な関係が、何かフランスっぽくてカッコいいなあ~と思った。サンローランをめぐって、ベルジェ氏と嫉妬の火花を散らし合うのが面白かったです。憎み合う二人がデキちゃう展開には、え!?でしたが。あれって、サンローランがコイツを嫌えばいい!という、女とゲイの屈折した闘いのイビツな手段だと私は解釈しています。
ファッションには疎い私ですが、華やかなファッションショーのシーンは、すごく目に楽しかったです。東京ガールズ何たらとかと違って、上品で優雅。それにしても…こういう早熟の天才が主役の映画を観るたびに思う。才能ゆえに不幸な人生と、平凡ゆえに幸福な人生のどちらかを選べと、生まれる前に神さまに言われたら、私はどうするだろうと…
↑来日したニネくん。カッコカワいいだけでなく、気さくで知的な人柄も大好評だったみたいです。憧れてたという京都旅行など、日本でのバカンスも楽しんだご様子♪
↑↓イケてるニネくんの画像、集めてみました~。ああ~ぶちカッコええのお~少女漫画に出てくるパリジャンって感じ。ナチュラルだけど洗練されてますよね~。ハリウッドセレブスターとかが、ダサくて安っぽく見えてしまうわ~
↑アヒル口が可愛いんよのお~
↑シャルロット・ルボンとの素敵なフォト。何かお似合いですね~。でも二人は付き合ってません♪フォトグラファーの恋人同伴で来日してたニネくん。恋人は残念ながら(笑)女性です
さあ、次はギャスパー・ウリエル版のイヴ・サンローランだ!
↑ギャスパー・ウリエルasイヴ・サンローラン。こっちも麗しい~
ニネくんとはまた違った美しさカッコよさ、妖しさでサンローランを熱演してるギャス男。ベルジェ役は、何とジェレミー・レニエ!「約束の葡萄畑」に続いてのBL共演!さらにルイ・ガレルもBL参戦!BL濃度はこっちのほうが高そうですね♪楽しみ!