『コンニチハ』
スーレーパヤーの前を歩いていると、日本語で声をかけられました。いつの間にか、すっと私の隣でミャンマー人の男が歩を並べてるではありませんか。見たところ40歳ぐらいのおじさん?イケメンじゃなくて、ちょっぴり残念
来た来た、と内心ウンザリしながら、ハイハイ、コンニチハ、サヨウナラ、と適当にあしらってさっさとやり過ごそうとする私。でも敵もさるもの、なれなれしくはないけどピッタリくっついて離れず、カタコトの日本語で一生懸命話しかけてきます。郵便局を私が探していると知ると、連れて行ってあげマスヨ!と私が断る間も与えずレッツラゴーなノリ。え~めんどくさいことになった…と、ため息な私。人込みにまぎれて上手くまいちゃえと機会を狙いながら、ニコニコおしゃべりなミャンマー男に歩きながら適当に相槌を打ちます。
このミャンマー男、身長は私より低く貧相な風貌で、ヘンなところに連れ込まれなければ私でも腕力で勝てそうな感じ。でも、ニコニコ優しく明るい人柄っぽくて、バカな日本人を騙くらかそうと目論んでるようには全然見えません。警戒心は保ったまま、やはり異国での心細さも手伝って、だんだんミャンマー男をムゲにできなくなっていくのでした。彼、ちょっと俳優の斎藤洋介に似てたので、仮名はヨースケにしておきます。
カタコトの日本語よりもカタコトの英語のほうが意思疎通しやすいと気づいて、いつの間にか会話はカタコト英語にシフト。普段は工事現場で働いてるけど今日は休み、休みは観光客の観光案内をして小遣い稼ぎ、というヨースケ。いくらぐらいのギャラなの?と訊くと、びっくりするほど安い値段。じゃあ、ちょっとだけ案内お願いしようかな、と軽く雇ってしまいました。ヨースケは大喜び。ちょっと不用心だったかも?でも、たまにはこういう現地の人と親しむのも悪くないかも、と不安と冒険心。
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スーレーパヤーからちょっと歩いて、海に近いストランド通りにある中央郵便局に到着。ミャンマーはかつてイギリスの植民地。その名残があちこちに見受けられます。この郵便局もそのひとつ。立派な建物です。中に入って、受付前で絵葉書と切手を買います。ヨースケがミャンマー語でささっとやってくれたので、何のトラブルもなし。家族と友だちへ、無事届くかナ?(ちなみに、実家へは私が日本に戻って1週間後、M子宅へは10日後に到着。同日に同じ国、同じ県に出したのに、この時差はいったい?!ていうか、着くまで時間かかりすぎ
)
郵便局の近くには、ミャンマー最高級のホテルであるザ・ストランド・ヤンゴンが。ミャンマーを訪れたセレブは、必ずここに滞在するとか。中に入ってイギリス式ハイティーとかしたかったけど、ヨースケがいたのでスルー
ちょうどお昼時だったので、屋台で食べることに。独りだと勇気がいるけど、現地人が一緒なので心強い。ここでもヨースケがオーダーしてくれたり、食べ方や食べ物の説明をしてくれたりで助かりました。
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ほうれん草みたいな野菜の煮つけとか、あっさり味の角煮みたいなお肉とか、なかなか美味しかったし、超安かったです。ヨースケと二人分で500円ぐらい。お店のおばさんもいい人でした。ちなみにヨースケ、何と23歳だった!てっきり私より年上かと思い込んでた!付き合ってる彼女は16歳とか言ってました。
昼食を食べ終えると、ガイド代を払ってアリガトバイバイ、しようとしたら、おもしろい場所に連れて行ってあげマスヨ!とヨースケ。用心深い私の心に、危険信号が灯る。が、なぜかミャンマーではそれよりも冒険心のほうが勝ってしまった。ミャンマーという国の雰囲気が全然危険を感じさせず、ミャンマー人もみんな優しいからか、私の心もつい緩んでしまったのでしょうか。じゃあ、お願いしよっかな、と契約続行。
ちょっと移動するとのことで、バスに乗ることに。巨大な菩提樹の下にあるバス停で待ってると、日本ではありえない状態で走ってるバスが目に入る。開けっ放しの窓からドアから今にも落ちそうなほど、乗客があふれんばかりに詰め込まれてるバス。こんなん無理~!とヨースケに訴えると、じゃあタクシーで、と。
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タクシーに乗って5分ほどで、埠頭に到着。どこに連行されるのだろう?!と、不安に襲われる私をニコニコとヨースケが船着き場へと導きます。ボロい筏みたいな渡り船に、たくさんの人々が乗り込んでいます。漁でもやらされるのかしらん?と恐々と不安定に揺れるボロ船に、ヨースケに手をとられて乗る私。若いお兄さんが操縦する船は、結構スピードもあり大きく揺れたりして、いつ転覆してもおかしくなさそうなスリル。こんな海にドボンしたくないわ~な海水の汚さから逸らした目は、近づいてくる島に当てられます。そんなに暑くはないけど陽射しが強く、それを気にする私にヨースケが、船長が持ってた日傘を借りて優しく私にさしてくれます。ヨースケはとても優しく気配りのある人で、これがイケメンだったらさぞやドキドキだろうな~と、苦笑いを禁じ得ない私なのでした。
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たくさんの人を乗せたボロい渡り船が、島と本土を往復しています。どういう島なんだろう?好奇心と不安に胸をざわつかせていると、約20分ほどで島に到着。後で調べて分かったのですが、ダラというヤンゴンで最貧困の居住区でした。ここで私、いい意味でも悪い意味でも絶対に日本では味わえないような、ものすごく貴重な体験をしました…
to be continuned
スーレーパヤーの前を歩いていると、日本語で声をかけられました。いつの間にか、すっと私の隣でミャンマー人の男が歩を並べてるではありませんか。見たところ40歳ぐらいのおじさん?イケメンじゃなくて、ちょっぴり残念
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このミャンマー男、身長は私より低く貧相な風貌で、ヘンなところに連れ込まれなければ私でも腕力で勝てそうな感じ。でも、ニコニコ優しく明るい人柄っぽくて、バカな日本人を騙くらかそうと目論んでるようには全然見えません。警戒心は保ったまま、やはり異国での心細さも手伝って、だんだんミャンマー男をムゲにできなくなっていくのでした。彼、ちょっと俳優の斎藤洋介に似てたので、仮名はヨースケにしておきます。
カタコトの日本語よりもカタコトの英語のほうが意思疎通しやすいと気づいて、いつの間にか会話はカタコト英語にシフト。普段は工事現場で働いてるけど今日は休み、休みは観光客の観光案内をして小遣い稼ぎ、というヨースケ。いくらぐらいのギャラなの?と訊くと、びっくりするほど安い値段。じゃあ、ちょっとだけ案内お願いしようかな、と軽く雇ってしまいました。ヨースケは大喜び。ちょっと不用心だったかも?でも、たまにはこういう現地の人と親しむのも悪くないかも、と不安と冒険心。
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スーレーパヤーからちょっと歩いて、海に近いストランド通りにある中央郵便局に到着。ミャンマーはかつてイギリスの植民地。その名残があちこちに見受けられます。この郵便局もそのひとつ。立派な建物です。中に入って、受付前で絵葉書と切手を買います。ヨースケがミャンマー語でささっとやってくれたので、何のトラブルもなし。家族と友だちへ、無事届くかナ?(ちなみに、実家へは私が日本に戻って1週間後、M子宅へは10日後に到着。同日に同じ国、同じ県に出したのに、この時差はいったい?!ていうか、着くまで時間かかりすぎ
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郵便局の近くには、ミャンマー最高級のホテルであるザ・ストランド・ヤンゴンが。ミャンマーを訪れたセレブは、必ずここに滞在するとか。中に入ってイギリス式ハイティーとかしたかったけど、ヨースケがいたのでスルー
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ちょうどお昼時だったので、屋台で食べることに。独りだと勇気がいるけど、現地人が一緒なので心強い。ここでもヨースケがオーダーしてくれたり、食べ方や食べ物の説明をしてくれたりで助かりました。
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ほうれん草みたいな野菜の煮つけとか、あっさり味の角煮みたいなお肉とか、なかなか美味しかったし、超安かったです。ヨースケと二人分で500円ぐらい。お店のおばさんもいい人でした。ちなみにヨースケ、何と23歳だった!てっきり私より年上かと思い込んでた!付き合ってる彼女は16歳とか言ってました。
昼食を食べ終えると、ガイド代を払ってアリガトバイバイ、しようとしたら、おもしろい場所に連れて行ってあげマスヨ!とヨースケ。用心深い私の心に、危険信号が灯る。が、なぜかミャンマーではそれよりも冒険心のほうが勝ってしまった。ミャンマーという国の雰囲気が全然危険を感じさせず、ミャンマー人もみんな優しいからか、私の心もつい緩んでしまったのでしょうか。じゃあ、お願いしよっかな、と契約続行。
ちょっと移動するとのことで、バスに乗ることに。巨大な菩提樹の下にあるバス停で待ってると、日本ではありえない状態で走ってるバスが目に入る。開けっ放しの窓からドアから今にも落ちそうなほど、乗客があふれんばかりに詰め込まれてるバス。こんなん無理~!とヨースケに訴えると、じゃあタクシーで、と。
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タクシーに乗って5分ほどで、埠頭に到着。どこに連行されるのだろう?!と、不安に襲われる私をニコニコとヨースケが船着き場へと導きます。ボロい筏みたいな渡り船に、たくさんの人々が乗り込んでいます。漁でもやらされるのかしらん?と恐々と不安定に揺れるボロ船に、ヨースケに手をとられて乗る私。若いお兄さんが操縦する船は、結構スピードもあり大きく揺れたりして、いつ転覆してもおかしくなさそうなスリル。こんな海にドボンしたくないわ~な海水の汚さから逸らした目は、近づいてくる島に当てられます。そんなに暑くはないけど陽射しが強く、それを気にする私にヨースケが、船長が持ってた日傘を借りて優しく私にさしてくれます。ヨースケはとても優しく気配りのある人で、これがイケメンだったらさぞやドキドキだろうな~と、苦笑いを禁じ得ない私なのでした。
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たくさんの人を乗せたボロい渡り船が、島と本土を往復しています。どういう島なんだろう?好奇心と不安に胸をざわつかせていると、約20分ほどで島に到着。後で調べて分かったのですが、ダラというヤンゴンで最貧困の居住区でした。ここで私、いい意味でも悪い意味でも絶対に日本では味わえないような、ものすごく貴重な体験をしました…
to be continuned
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