旅愁の季節...
ダミアンは、修学旅行で北海道に今いるし、my motherも友達と高野山へ行くらしい。M子までも、インド!へ旅立つ計画を楽しそうに立てています。
腹くだししやすいM子は、いざという時のために、成人用おしめ!を持参するとか。よほどの緊急事態じゃないと使わんわ!と言うM子ですが...おしめが必要な外国なんか、私はイヤだ~!将来のために、今から使い方慣れておかんといけんじゃろ!ひょっとしたら、普段でも重宝するかもしれんのお。便所に行くのがメンドい時とか♪と、うそぶくM子なのだった。怖い...
「家の鍵」
恋人を出産で亡くしたジャンニは、ショックから生まれたばかりの赤ん坊を手放してしまう。15年後、ジャンニは障害を負う息子パオロと再会、彼をドイツにある医療施設へ送り届けることになるが...
久々に、涙腺が緩みました。冷血人間の私としたことが!
障害者を主役にした映画やドラマは枚挙にいとまがなく、だいたいが感動を押し売るお涙ちょうだいもので、うんざりさせられることが多い。キレイごとで包装した、障害を見世物にしているイヤらしさに、腹が立つことも。でも、このイタリア映画は、そんなことが全然なく、シンプルで淡々としていて、感動を煽るドラマティックさもないのに、心にグっとくる痛烈な悲しみ苦しみと、そして静かで温かな優しさに溢れていて、愛の美しさを教えられます。
パオロ少年が、とても魅力的なのも感動の要因。すごく明るくて面白いので、一緒にいたら楽しいかも?と思わせるキャラ。たまに不機嫌になったり、予期せぬ行動に出たりするので目が離せず、大変だとは思うけど、そばにいると返ってこっちが励まされ、元気づけられそうな、そんな少年なのが映画をヘンに重苦しく湿っぽくしていなかったように思われます。
むしろ、同情や憐憫を覚えるのは、ジャンニのほう。戸惑いや罪悪感に苛まれている姿は、パオロよりも悲痛です。でも、悲観的な暗闇を脱け出し、自信のなさは拭えないけど、だんだんパオロと一緒にいることに喜びを感じ始める彼に、こっちまで幸せな気持ちになります。
ドイツの病院で知り合う、重度の障害者である娘をもつ女性ニコールも、とても印象的な人物です。『汚れ仕事は母親だけが』『子供にとって問題なのは、病気ではなくて親』『あなたはパオロを恥じているのね』『パオロと一緒にいたければ、苦しみを覚悟しなくては』『(娘が)死ねばいいと...』穏やかで優しい彼女がジャンニに言う台詞が、峻厳で哀しい。
優しいふれあいと辛い衝突を繰り返しながら、ジャンニとパオロがたどる旅路は、まだまだ始まったばかり、でも...静かだけど強い愛の絆で結ばれた二人のラストシーンも、深い余韻を残します。悲しくても苦しくてもいい、それを分け合いながら一緒にいたい、という気持ち。これが愛なのですね。
ジャンニ役のキム・ロッシ・スチュワートは、この役にはちょっとイケメンすぎるかも?と思えるほどの美男子です。何となくブラピを、すごく繊細に優しく華奢に、そして少し濃くした感じの風貌(に、私にはちょっと見えた)?
ニコール役は、大女優シャーロット・ランプリング。彼女みたいな、知的で女性的かつシブい女優って、日本にはいないですよねえ。それにしても、ランプリングおばさまって、母国語の英語の他、フランス語もイタリア語もペラペラで、いったい何ヶ国語を喋れるの?!バイリンガルどころじゃない語学の天才ですよねえ。
大金かけて洗脳的に大宣伝してる、チャラチャラした空疎な邦画じゃなくて、地味だけど心にしみる、この映画のような佳作も、たくさんの人に観てほしいなあ。
ダミアンは、修学旅行で北海道に今いるし、my motherも友達と高野山へ行くらしい。M子までも、インド!へ旅立つ計画を楽しそうに立てています。
腹くだししやすいM子は、いざという時のために、成人用おしめ!を持参するとか。よほどの緊急事態じゃないと使わんわ!と言うM子ですが...おしめが必要な外国なんか、私はイヤだ~!将来のために、今から使い方慣れておかんといけんじゃろ!ひょっとしたら、普段でも重宝するかもしれんのお。便所に行くのがメンドい時とか♪と、うそぶくM子なのだった。怖い...
「家の鍵」
恋人を出産で亡くしたジャンニは、ショックから生まれたばかりの赤ん坊を手放してしまう。15年後、ジャンニは障害を負う息子パオロと再会、彼をドイツにある医療施設へ送り届けることになるが...
久々に、涙腺が緩みました。冷血人間の私としたことが!
障害者を主役にした映画やドラマは枚挙にいとまがなく、だいたいが感動を押し売るお涙ちょうだいもので、うんざりさせられることが多い。キレイごとで包装した、障害を見世物にしているイヤらしさに、腹が立つことも。でも、このイタリア映画は、そんなことが全然なく、シンプルで淡々としていて、感動を煽るドラマティックさもないのに、心にグっとくる痛烈な悲しみ苦しみと、そして静かで温かな優しさに溢れていて、愛の美しさを教えられます。
パオロ少年が、とても魅力的なのも感動の要因。すごく明るくて面白いので、一緒にいたら楽しいかも?と思わせるキャラ。たまに不機嫌になったり、予期せぬ行動に出たりするので目が離せず、大変だとは思うけど、そばにいると返ってこっちが励まされ、元気づけられそうな、そんな少年なのが映画をヘンに重苦しく湿っぽくしていなかったように思われます。
むしろ、同情や憐憫を覚えるのは、ジャンニのほう。戸惑いや罪悪感に苛まれている姿は、パオロよりも悲痛です。でも、悲観的な暗闇を脱け出し、自信のなさは拭えないけど、だんだんパオロと一緒にいることに喜びを感じ始める彼に、こっちまで幸せな気持ちになります。
ドイツの病院で知り合う、重度の障害者である娘をもつ女性ニコールも、とても印象的な人物です。『汚れ仕事は母親だけが』『子供にとって問題なのは、病気ではなくて親』『あなたはパオロを恥じているのね』『パオロと一緒にいたければ、苦しみを覚悟しなくては』『(娘が)死ねばいいと...』穏やかで優しい彼女がジャンニに言う台詞が、峻厳で哀しい。
優しいふれあいと辛い衝突を繰り返しながら、ジャンニとパオロがたどる旅路は、まだまだ始まったばかり、でも...静かだけど強い愛の絆で結ばれた二人のラストシーンも、深い余韻を残します。悲しくても苦しくてもいい、それを分け合いながら一緒にいたい、という気持ち。これが愛なのですね。
ジャンニ役のキム・ロッシ・スチュワートは、この役にはちょっとイケメンすぎるかも?と思えるほどの美男子です。何となくブラピを、すごく繊細に優しく華奢に、そして少し濃くした感じの風貌(に、私にはちょっと見えた)?
ニコール役は、大女優シャーロット・ランプリング。彼女みたいな、知的で女性的かつシブい女優って、日本にはいないですよねえ。それにしても、ランプリングおばさまって、母国語の英語の他、フランス語もイタリア語もペラペラで、いったい何ヶ国語を喋れるの?!バイリンガルどころじゃない語学の天才ですよねえ。
大金かけて洗脳的に大宣伝してる、チャラチャラした空疎な邦画じゃなくて、地味だけど心にしみる、この映画のような佳作も、たくさんの人に観てほしいなあ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます