まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

豚神の島

2007-04-16 | 日本映画
 いざ桜われも散りなむひとさかりありなば人に憂き目見えなむ
 このところの打ち続く風雨で、桜も気ぜわしく散り過ぎてしまいました。短いなあ、花の命。でも...
 60過ぎの知人女性が、電撃結婚。ああ、姥桜でもいい、私もいつか花咲くことができるでしょうか。自分が枯れ木だなんて、諦めたくない春の日です。

 お松の独り邦画男前映画祭④
 「豚の報い」
 my dear 小澤征悦のデビュー作にして初主演映画。
 舞台は沖縄。豚の厄を祓いに、大学生の青年がホステス3人を連れ、生まれ故郷の島に戻ってくるが...
 原作の小説は、芥川賞を獲ってるらしい。そのせいなのか、ちょっと文学的?といえば言葉が優しい。ぶっちゃけ、わけわかんねぇ!な映画。
 いろいろワケありみたいなホステス3人の、やたら躁鬱状態でグチャグチャダラダラ、わけのわからない言動が、ホントに豚か何かの下等動物の霊にでも憑かれたようで、キモい。やたら食べて飲んで、猥褻な会話をして、あげくは下痢になってウンコもらしたり。憑依されたみたいな女たちに、セクハラされたり下の世話までさせられたり、振り回されコキ使われたりしても、文句ひとつ言わず尽くす青年も、変。何でそこまで献身的なの?
 きっと何か、聖とか俗とかいった深いテーマがあるのだろうけど、頭の悪い私には、単なる意味不明で変な映画でした。
 一度だけ行ったことがある沖縄。この映画でもそうだったけど、風景も人々も、日本であって日本じゃないって感じがするんですよねえ。エキゾチックとか素朴、といった表現はそぐわない。何だろう?ちょっとまだ未開の蛮地な趣?だからこそ、未知なる神秘にも出会えそうな。風葬とか、ほんとにやってそう。原始的な猥雑さが、魅力にはなってるのでしょう。沖縄の不思議な因習とかに興味がある人には、面白く観られる映画かも。
 これがデビューの小澤征悦。今とあまり違いはない。ちょっとだけ、さすがに若いかな、とは思わせはするけど。ホントに沖縄っ子みたいに、真っ黒で濃い顔!背が高くてガッチリしてて、すごいガタイがいい。けど、走り回って汗だくになっても、まったく脱がなかったのが、残念。女のひとりに夜這いされ、トランクスの中に手をつっこまれるシーンが、ちょっとエロかったかな。あの女優に、オザユキのナニはどんな感じだった?と聞いてみたいかも。
 オザユキ、精悍なルックスと正反対な、オドオドモジモジした、シャイで受身なキャラが、可愛いです。彼の役って、一種の聖者みたいなものだったのでしょうか。生まれたのが豚小屋の中ってのも、キリストや聖徳太子っぽい(二人は馬小屋だが)。女たちの、彼を翻弄しているようで、実は彼に従っているって構図も、ちょっと宗教ちっくな関係。
 女たちの沖縄弁が、可愛かった。実際に、あめくみちこも早坂明恵も沖縄出身とか。もうひとりの女優は関西生まれだけど、沖縄暮らしが長いとか。流暢なのも道理です。それにしても、やたら食いまくる彼女たち。料理も、豚やタコなどがほとんどそのまんまって感じで、やっぱワイルドというか野蛮というか。あんまし美味しそうじゃない。そーいや沖縄料理、私の口には合わなかったなあ。シークワーサーのジュースやカクテルは、美味しくてガブ飲みしたが♪
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 女人禁制の道場 | トップ | 瑠璃色に輝く天空に散った »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿