最後に冬は蒼ざめた

　ガソリンに食品に携帯電話にと、値上がりが世知辛い昨今です．．．
　私も頑張って、自分の価値を上げたいです。でも、どんどん人間性の値が下がり、ひたすら暴落の一途をたどるだけ。もはや路上で叩き売りしても、誰も買ってくれない粗悪品みたいな自分が悲しい今日この頃です♪

　「ＴＨＥ　ＬＡＳＴ　ＤＡＹ」
　ギャスパー・ウリエル主演の哀切な青春映画。
　美大生のシモンは、列車で知り合った女の子ルイーズを伴い、実家に帰省する。親友マチューと惹かれ合うルイーズに、シモンの心は揺れるが．．．
　これって、ぶっちゃけギャスパー・ウリエルのプロモーション・フィルムです。ここまで彼の魅力を活かそうとすることに重点を置いた映画、今まであったかなと思うほど。とにかく、彼のファンは必見な作品と言っていいでしょう。
　優しく繊細で、でも誰にも見せない心の鬱屈と秘密を抱えているシモンを演じるウリ坊、ほんとカッコカワイイです！その愁いと翳りに、萌え～まだ蒼い少年っぽさを残しつつ、透明感ある大人の色気も漂わせていて、チョベリグ（死語）。

　スゴい美白な肌が羨ましい！頬や鼻が、寒さや感情でほんのり赤くなるのが、まさに紅顔の美少年って感じ。彼って美しいけど、ナヨナヨフニャフニャしたチャラい軟派な優男じゃないんですよねえ。ほっそりして見える長身ですが、実は結構ガッチリしてる。ノシノシしたイカつい歩き方や、太い首と腕が男らしい。着替えやプールのシーンなどで、やたらと脱ぐウリ坊。腹筋ボコボコ割れてるし！美大生にしては、筋肉質すぎます。
　ブリーフ一丁でルイーズをマッサージしたり（まるで風俗ボーイみたい！でも性的サービスはなし）。極めつけは、マチューのベッドで彼の残り香をオカズに、シコシコ始めちゃうシーン！ひ～！ウリ坊っ何やってんのぉ！？

　とまあ、ウリ坊ファン（＆ＹＡＯＩ）は、うっとり＆びっくりさせられる映画です。
　シモンの寄る辺ない心や、彼の家族のギクシャクした関係と重なるような、寂しい浜辺と荒涼とした冬の海が、美しく撮られています。音楽も印象的。
　ルイーズ役のメラニー・ロランが、すごくチャーミングでした。キーラ・ナイトレイを健康的にエロくした感じ？大胆な脱ぎっぷり！シモンの前で平気で全裸になって着替えたり、おしっこしたり。可愛いけどワイルドです。一緒に寝てもエッチはしないシモンに、何も言わないルイーズ。彼の秘密に気づいていたからでしょうか。ラスト近くに分かるシモンとルイーズの意外な関係にも驚かされます。エッチしなくて良かった～！
　ウリ坊もメラニーも、フランスの男の子女の子って、フツーの地味な服を着ていても、何かオシャレに見えるんですよね。気合入れて着飾れば着飾るほど、ダサくて悪趣味になる韓流スターとは対照的です。
　シモンのママ役ニコール・ガルシアは、シックになった根岸季衣って感じで、シブい女優です。ママの愛人役は、ブリュノ・トデスキーニ（売れっ子やなあ！）。濃い男前。ヒュー・ジャックマン似？