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数世紀に渡って密かに世界を危機から救うべく戦っている不老不死の戦士アンディ、ブッカー、ジョー、ニッキーは、元CIA諜報員のコプリーから南スーダンでの人質救出の依頼を受ける。だがそれは、4人が不死であることを確認し証拠を入手するための罠であった。一方、アフガニスタンで従軍中の兵士ナイルは、襲撃者に喉を裂かれるが落命せず傷もすぐに完治する。アンディたちは新たなる仲間の誕生を感知し…
不老不死の戦士たちが悪と戦う、という荒唐無稽な設定ながら、アベンジャーズに勝るとも劣らぬカッコいい、面白いアクション映画の秀作でした。コミカル要素が強く、おんな子どもが観てもOKなアベンジャーズと違い、こちらはハードかつダークで生々しい血まみれ、血みどろな殺戮シーン満載で、戦士たちのキャラも宿命もシリアスなので、いくぶん大人向けのヒーロー映画になってます。怒涛のアクションシーンはスタイリッシュかつ荒々しく、まさに美しい暴力って感じでした。
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何百年、何千年も生き続けて、ひそかに世界の危機を救っているヒーローたち、という設定がユニーク。撃たれても刺されても時間が経つと傷が消えたり、頭吹っ飛ばれてたりビルから落ちてグジャグジャになっても生き返ったり。有名な事件や戦争、革命の裏には彼らの活躍があったんですよ。世界史の勉強にもなりました。不老不死チームのメンバーそれぞれのキャラ立ちも、あくまでクールでどこか虚無的だったのも、異色で斬新でした。見た目は若いけど、実は数世紀も生きてるジジババばかりで、もうしんどい、楽になりたいというボヤキながら死闘を続けている彼ら。早く人間なりたい~という願望は、まるで妖怪人間みたいで笑えた。
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アベンジャーズと違い、オールドガードには不老不死、再生能力以外にこれといった特殊能力はなく、ほぼおのれのの肉体で戦う肉弾派。重症を負ったら死なないけどすごい苦痛は避けられないので、戦いは生き地獄でしかない。しんどいしんどい言いながらも、怠けず律儀に戦い続けるオールドガードの面々、ほんと真面目だな~と感嘆。私が不老不死なら、それを利用して思いっきり楽しく永遠に生きるんだけど。とはいえ、やっぱ死ねないのはしんどい、つらいことですね。命って限りがあるから一生懸命に有意義に生きたいと思うし。
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この映画のいちばんの勝因は、やはりキャスティングでしょうか。リーダーである最年長のアンドロマケ(アンディ)役は、今や世界最強の男前美女シャーリーズ・セロン。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のフュリオサに劣らぬ激烈女戦士っぷりでした。今回は得意の美貌崩しはあまりしておらず、シャープでクールな美しさは神々しいほど。キャラもファッションもほとんど男、という美女役はもはやシャー子さんの専売特許ですね。屈強な男どもを従え、彼らに慕われる最強の女ボス役なんて、もうシャー子さんしか演じられないでしょ。鬼強だけど優しい、その優しさも女性のものではなく強い男がもつ優しさ、を表現できる美しい女優も、世界広しと言えシャー子さんしか今はいません。40過ぎてあのスタイル、あの動きも、ほんと驚嘆しかない女優です。日本の女優のアクションとか、チャンチャラおかしいです。
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男性メンバー役に、ヨーロッパのいい男たちを起用したキャスティングのハイセンスさにも脱帽!ナポレオン時代の元軍人で、チームの副隊長的なブッカー役は、ベルギー出身のマティアス・スーナールツ。ゴツい風貌、冷酷そうな顔なのでほんと敵に回したくないオーラびんびんなんだけど、実は優しく不器用というのが彼のオハコ役。今回もそうでした。年を重ねて哀愁が出て、大人の優しさがにじむ素敵な熟年に。チームの中で見た目はいちばん年上だけど実は最年少で、たまにする末っ子言動が可愛かったです。
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元十字軍の戦士ジョー役は、最近は「アラジン」実写版や「オリエント急行殺人事件」など英語圏の作品でもよく見るオランダ人のマーワン・ケンザリ。ちょっと濃い目の見た目とセクシーフェロモン、そして優しそうな笑顔が魅力的。チーム内では癒し系の穏やかキャラ。同じく元十字軍の戦士であるニッキー役、「マーティン・エデン」でヴェネツィア映画祭の男優賞を受賞した注目のイタリア俳優ルカ・マリネッリも、ちょっと濃い目のイケメンで、鋭い目つきが印象的。この映画の画期的、かつ最大の魅力、注目点は、ジョーとニッキーがラブラブなBLカップルだったこと。ヒーローとして戦うゲイが出てくる映画、今のご時世でもなかなかお目にかかれませんし。イケメン二人が交わす視線や微笑みには強く深い愛が滲んでいて、腐は胸キュン必至です。敵の前での濃密キスは名場面でした。感動したのかドン引きしたのか、目の前のキスに黙り込んでしまう敵軍団が笑えた。
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新たに加わった元米軍兵士ナイル役は、「ビール・ストリートの恋人たち」では可憐な女の子役だったキキ・レイン。肉体改造して強靭な女戦士に変貌してた彼女に、女優魂を感じました。アンディとナイルとの師弟関係なやりとりもなかなか胸熱でした。見た目はイケメンだけど全員おじいさんである男性メンバーが、ルーキーのナイルに優しいところにもほっこり。
元諜報員でオールドガードに仕事を依頼するコプリー役は、「それでも夜は明ける」でオスカー候補になったイギリスのキウェテル・イジョフォー。真面目そうでシリアスな役が似合う男前黒人俳優、といえば今や彼とチャドウィック・ボーズマンが双璧。彼が大儀のために協力する悪の組織が、ちょっとショボかったのが残念。もっとスケールのでかい悪にしてほしかったかも。
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世界各国をめまぐるしく駆け巡る展開、各地の風景も楽しかったです。敵の本拠地、そして最終決戦地はやっぱりロンドン。巨悪の巣窟で、陰謀が渦巻きヒーローたちが大暴れする街、といえば今も昔もロンドンがお約束。今回もとんでもないことが起きてるのに、ロンドン市民はあまり気にしてなさそうだったのが笑えた。パート2へと続く終わり方でしたが、続編はいつ頃観られるのでしょうか。待ち遠しい!
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