ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

殺人事件

2009年01月21日 | 家族とわたし
ついさっき、息子Tに、渡すのを忘れていた書類を入れたお菓子箱を送るね~なんてのんびりチャットしていたら、

「あんな~、また殺された。物騒やわ~」と、ホワ~っと返事が返ってきました。

お願いやから部屋の中から出んと、思いっきり鍵しまくって!!と、叫び声付きの返事を送ったところです。

あの大量殺人事件が起きた後、緊急事態が発生すると即座に全生徒の携帯とメールに連絡がいくようになっていて、今夜はそれで知ったようです。

今、スカイプで旦那とTと3人で話しています。
ええと、犯人は捕らえられたそうですが、何人がいたのかは不明なので、生徒達には非常態勢のまま待機との連絡が入っているようです。

今、こちら時間、21日水曜日の夜8時45分です。

まったく……心配です……。

などと言っている時に、学校を終えた息子Kが戻ってきました。

「なあ、Tの大学、今度は刺し殺されたみたいやで」
「え、あ、オレんとこもそういやあった」

はぁ~?!

よくよく聞いてみると、彼が大学の駐車場に車を止めようとしていたら、ものすごい勢いでパトカーが突入してきて、
びっくりして様子を伺っていると、どうやら駐車場の車に悪さをしている男がいて、それを阻止しようと数台のパトカーがやってきたそうです。
それで、その男は警官に追いつかれ、よせばいいのにかなり体当たりなどをして抵抗したみたいです。
それで、ドギュンと肩を撃たれて倒れたそうな……なので死んだりはしていませんが、それでも学生の居る駐車場で……。


少し前の話になりますが、友人の息子があるパーティに行き、ひどく酔っぱらった末に、なにやら怪し気な薬を飲んで、急におかしくなったまま車を発進させてしまったそうです。
周りの学生は必死に止めようとしたけれど、もう彼は完全に妄想の中に居て、誰の制止も聞かず、ものすごいスピードで町に出てしまいました。
それから彼は、とても恐ろしい化け物に追いかけられていると思い込んだまま、道を滅茶苦茶に走り、高速を逆走し、追いかけてきたパトカーにも抵抗し、
挙げ句の果てには車から降りて、駆けつけてきた警官に暴力で反抗したのでした。
裁判になり、危うく刑務所送りになる一歩手前でしたが、知り合いから紹介してもらった敏腕弁護士に助けてもらい、なんとか決着をつけたそうです。
友人は、その際に弁護士に言われた言葉が忘れられないと言っていました。
「あのね、あなたの息子、体も小柄な方だし、アジア人だから死なずに済んで良かったんだよ。もし体格のいい、それも黒人だったりしてごらん、絶対に正当防衛とかで殺されちゃってるんだからね」と、真剣な顔して言われたそうです。
その弁護士は、それまで毎日毎日、イヤというほどの数の、そういう種類の事件や問題を担当しているそうです。
なので、その真実の言葉を聞いて、背筋がゾッとしたと彼女は顔をしかめて言っていました。

Kの大学の事件を聞いて、すぐにそのことを思い出しました。

実際の暮らしの中には、まだまだこんなことがいっぱい存在しています。

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ボランティア精神

2009年01月21日 | 家族とわたし
毎週水曜日の朝8時45分、YMCAのロビー奥にある一室に集合して、体重を測定しなければなりません。
え?なによそれ?って……『チームメリッサ』、です。

ちょっとあんた、やめたんちゃうの?
はい、やめようと決めてトレーナーに言いに行ったのは行きました。
「チームの1員として考えて。あなたのペースで、ポイントで皆に迷惑かけたらどうしようとか、そんなこと考えなくていいから。1度決めて始めたこと、そんな簡単に止めようと思わないで」

「1度決めて始めたこと、そんな簡単に止めないで」この言葉がズッシンと響きました。
他の6人のメンバーも、「ゴチャゴチャ考えてないで、まうみペースまうみペース!」と、シャレのつもりで励ましてくれました。

なので、実は続けています。完璧まうみペース(でんでん虫ペースとも言える)なので、デジタルの数字は悲しいほどに同じ所を彷徨っています。

前置きのつもりが長くなってしまいました。

今日は、そのYMCAの建物の中のあちこちで、いったい自分には何ができるのか、どんなふうに役に立てるのか、という話をしている大人がいっぱいいました。
きっと、一昨日のキング牧師の記念日、そして昨日のオバマ大統領の就任式からの影響だと思います。
奉仕の精神を今一度深く思い起こし、自分が社会に、地域に、家族に対して、いったいどういったことができるのか、具体的に考えよう。
そういうエネルギーに満ちあふれていました。

まあね、一昨日の昨日、昨日の今日だからね。
そう言ってシラケている人ももちろんいるだろうけど、二日坊主でも三日坊主でもいい、そういう人が毎日毎日どこかで現れたら……。


さて……、
歴史上に残るような大きな出来事が起こったのと同じ時に、わたしの家族(こちらではなく日本に暮らす人達です)にも大きな変化が起こりました。
あまりにややこしく、暗く、ねじれているので、そのことを考えただけで、胸にどんよりと重い雲がかかります。
本当はちっともややこしくなんかないのだけれど、その問題の中心にいる人達それぞれが心を閉ざしたまま、自分自身のことさえ理解しようとしないので、
物事はどんどん暗く、辛く、陰湿で恨みがましくなっていきます。
自分ほど可哀想な人間はいないと信じている3人が作るトライアングルの真ん中に立っていると、そのマイナスのエネルギーに溶かされてしまいそうです。

なので、キング牧師とオバマ大統領に救われました。
彼らが直面した問題に比べりゃ、こんなのなんぼのもんじゃい!って思いたい。
けれどもわたしは、とてもちっぽけな人間なので、この程度のことでも思いっきり落ち込んだり、旦那に優しくしてあげられなくなったりします。

いったいわたしに何ができるのか。
何もできないかもしれません。何かしたらもっとこじれてしまうかもしれません。
2日間、ちゃんと眠れないほど落ち込みましたが、今日はプラスのエネルギーをYMCAに居た大人達からもらったからか、少し浮上できたような気がします。

わたしには世界を良くする力は無いけれど、もしかしたら、世界の1番もとになる家族を、せめて崩壊してしまわないように支えることができるかもしれない。
なかなか大変なことなので、体も心もいつもよりしっかりさせておかないと、こちらが先に参ってしまいます。
ちゃんと食べてちゃんと寝る。まずこれができなきゃ話になりませんね。




コメント (2)
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