半年に一回のヘアカットを、担当してくれている美容師エリさんの要望に応え、三ヶ月に一回にしてみました。
今日がその、三ヶ月バージョンの初めての日。
いやぁ~、美容師さんの方から予約の日を決められる者ってのもなかなか珍しいのではないかと……。要するにモノグサということなんですが……。
で、鏡の前に座り、いざ始めようという時になって、ふたりとも鏡の中のわたしを注視。
あんま、変わってへんやん……。
そりゃそうでしょう。何年も何年も、半年に一回、いわゆるボォ~ボォ~になってから行っていたので、今日なんかめっちゃまとも?で、なにしに来たんっていう感じがしないでもない……。
足元には、彼女の新しい家族の10ヶ月のスコティッシュ・テリアの『ジジ』ちゃんがウロウロ。長いシッポをぷるんぷるん振って愛嬌を振りまいています。
シェルターからもらったというエリさん。ショーティの猫っぷりとネクラ(根暗)話でおおいに盛り上がりました。
とりあえず二ヶ月先(これをわたしは三ヶ月先と勘違いしており、ヒジョ~にびっくりした次第)のカーネギーの舞台を見据えてカットしていただきました。
なんてね……そんなたいそうなもんではなく、ただ短くチョンチョンに切っただけなのでした。また旦那がちょびっと文句言いそう……。
せっかくわたしのお気に入り三大マーケットがある町に来たので、帰りはもちろんミツワ→トレーダー・ジョーズ→コリアンマーケットとハシゴしました。
各お店でいつものように決まった物を手に入れて……、
ど真ん中にある長方形のパッケージには、旦那とわたしの大好物、コリアン風おやつが入っています。
原材料がとてもシンプル。お砂糖とか全く使ってなくて、かぼちゃとあずきと野菜と米粉だけのお餅風ケーキです。
2~3週間に一回しか買い物しないので、行くといつもこんな量になります。嗚呼しゃ~わせ!
さて、ここでやっと今日のお話の本題です。
わたしが子供の頃、おじいちゃんおばあちゃんの家には火鉢があり、そこには春夏秋冬、でっかい鉄瓶が乗っかっていました。
お湯が沸き始めると、しゅうしゅうという微かな音をたて、ほのかな湿り気が襖や畳の目に静かにしみ込んでいきました。
あのお湯の柔らかな味わいは、子供のわたしにも美味しかった。
けれどもすっかり忘れたまま大人になり、日本の文化という存在もあまりに当たり前で、毎日をただ過ごすことに精一杯。
意識の蚊帳の外に置かれていた鉄瓶がわたしの心に戻ってきたのは、旦那との生活が始まってからのことでした。
鉄瓶で沸かしたお湯を飲みたい。お茶を作りたい。できたらお汁もそれを使いたい。
けれども、やっと見つけたらとんでもなく高かったり、サイズが小さ過ぎたり、最近では内部をすっかり錆止めのコーティングが施されていたり。
これはもう、日本に行った時になんとかして見つけて、それを背中に背負って帰るしかないのかも、などと思っていました。
今日、ミツワの敷地内にある『ウツワの館』という和食器屋さんが、夏物のセールをしていたので、ちょこっと覗きに行ってみました。
買う物などなにも無かったけれど店内を一回りしていると、鉄瓶が大流行りで、いろいろな色や形の鉄瓶がたくさん展示されていました。
念のためにお店の人に、「この中で、コーティングをしていない昔ながらの鉄瓶はありますか?」と聞くと、「ああ、あの鉄瓶ですね。ごめんなさいねえ、こちらの人は、錆びたりして世話のかかる物を嫌がりますので、もうああいうのは仕入れていないんですよ」と、とても済まなさそうに言ってくれました。
「そうですねえ。わたしも日本でも探してみたんですけど、やっぱり内側がコーティングされてましたから」
「ああ、日本でもそうなんですねえ……あ!でも、あれだったら大丈夫かも!」と、とてもいいことを思いついたみたいにニコリと指差してくれた所を見ると、
茶釜がありました。
お茶室に置かれる本格的な茶釜です。
走って行って、釜の上に乗っている鉄瓶を両手で持ち上げてみました。これなら充分のお湯を沸かすことができる……と、うっとりしていると、
「ここに炭を入れて火を起こしてもらってもいいし、なにか工夫して電熱で温めるようにしてもいいんじゃないでしょうか」
いつの間にか隣にいた、さっきのお店の人が、釜の上の部分を触りながら嬉しそうに教えてくれました。
彼女も鉄瓶ファンだったのかもしれません。だって、カウンターには勘定待ちのお客さんがふたり、こちらをじぃ~っと見てましたから……。
いいなあ~これ。一目惚れです。
バーベキュー用の炭がうちにはいっぱいあるし……。
残念なことに、値段が200ドルもして、とてもじゃないけれど手が出ません。
来年の誕生日に半分だけ協力してもらおうかなあ……あとの半分はへそくりで……あ~ワクワク!
ぶんぶく茶釜がうちに来てくれるのはいつのことになるでしょうか。
今日がその、三ヶ月バージョンの初めての日。
いやぁ~、美容師さんの方から予約の日を決められる者ってのもなかなか珍しいのではないかと……。要するにモノグサということなんですが……。
で、鏡の前に座り、いざ始めようという時になって、ふたりとも鏡の中のわたしを注視。
あんま、変わってへんやん……。
そりゃそうでしょう。何年も何年も、半年に一回、いわゆるボォ~ボォ~になってから行っていたので、今日なんかめっちゃまとも?で、なにしに来たんっていう感じがしないでもない……。
足元には、彼女の新しい家族の10ヶ月のスコティッシュ・テリアの『ジジ』ちゃんがウロウロ。長いシッポをぷるんぷるん振って愛嬌を振りまいています。
シェルターからもらったというエリさん。ショーティの猫っぷりとネクラ(根暗)話でおおいに盛り上がりました。
とりあえず二ヶ月先(これをわたしは三ヶ月先と勘違いしており、ヒジョ~にびっくりした次第)のカーネギーの舞台を見据えてカットしていただきました。
なんてね……そんなたいそうなもんではなく、ただ短くチョンチョンに切っただけなのでした。また旦那がちょびっと文句言いそう……。
せっかくわたしのお気に入り三大マーケットがある町に来たので、帰りはもちろんミツワ→トレーダー・ジョーズ→コリアンマーケットとハシゴしました。
各お店でいつものように決まった物を手に入れて……、
ど真ん中にある長方形のパッケージには、旦那とわたしの大好物、コリアン風おやつが入っています。
原材料がとてもシンプル。お砂糖とか全く使ってなくて、かぼちゃとあずきと野菜と米粉だけのお餅風ケーキです。
2~3週間に一回しか買い物しないので、行くといつもこんな量になります。嗚呼しゃ~わせ!
さて、ここでやっと今日のお話の本題です。
わたしが子供の頃、おじいちゃんおばあちゃんの家には火鉢があり、そこには春夏秋冬、でっかい鉄瓶が乗っかっていました。
お湯が沸き始めると、しゅうしゅうという微かな音をたて、ほのかな湿り気が襖や畳の目に静かにしみ込んでいきました。
あのお湯の柔らかな味わいは、子供のわたしにも美味しかった。
けれどもすっかり忘れたまま大人になり、日本の文化という存在もあまりに当たり前で、毎日をただ過ごすことに精一杯。
意識の蚊帳の外に置かれていた鉄瓶がわたしの心に戻ってきたのは、旦那との生活が始まってからのことでした。
鉄瓶で沸かしたお湯を飲みたい。お茶を作りたい。できたらお汁もそれを使いたい。
けれども、やっと見つけたらとんでもなく高かったり、サイズが小さ過ぎたり、最近では内部をすっかり錆止めのコーティングが施されていたり。
これはもう、日本に行った時になんとかして見つけて、それを背中に背負って帰るしかないのかも、などと思っていました。
今日、ミツワの敷地内にある『ウツワの館』という和食器屋さんが、夏物のセールをしていたので、ちょこっと覗きに行ってみました。
買う物などなにも無かったけれど店内を一回りしていると、鉄瓶が大流行りで、いろいろな色や形の鉄瓶がたくさん展示されていました。
念のためにお店の人に、「この中で、コーティングをしていない昔ながらの鉄瓶はありますか?」と聞くと、「ああ、あの鉄瓶ですね。ごめんなさいねえ、こちらの人は、錆びたりして世話のかかる物を嫌がりますので、もうああいうのは仕入れていないんですよ」と、とても済まなさそうに言ってくれました。
「そうですねえ。わたしも日本でも探してみたんですけど、やっぱり内側がコーティングされてましたから」
「ああ、日本でもそうなんですねえ……あ!でも、あれだったら大丈夫かも!」と、とてもいいことを思いついたみたいにニコリと指差してくれた所を見ると、
茶釜がありました。
お茶室に置かれる本格的な茶釜です。
走って行って、釜の上に乗っている鉄瓶を両手で持ち上げてみました。これなら充分のお湯を沸かすことができる……と、うっとりしていると、
「ここに炭を入れて火を起こしてもらってもいいし、なにか工夫して電熱で温めるようにしてもいいんじゃないでしょうか」
いつの間にか隣にいた、さっきのお店の人が、釜の上の部分を触りながら嬉しそうに教えてくれました。
彼女も鉄瓶ファンだったのかもしれません。だって、カウンターには勘定待ちのお客さんがふたり、こちらをじぃ~っと見てましたから……。
いいなあ~これ。一目惚れです。
バーベキュー用の炭がうちにはいっぱいあるし……。
残念なことに、値段が200ドルもして、とてもじゃないけれど手が出ません。
来年の誕生日に半分だけ協力してもらおうかなあ……あとの半分はへそくりで……あ~ワクワク!
ぶんぶく茶釜がうちに来てくれるのはいつのことになるでしょうか。