ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国一足お先に事情

2011年03月13日 | 米国○○事情
アメリカの夏時間は、どこの国の夏時間よりも早く来る。
今日からここは夏時間。
なので、日本との時差が14時間から13時間に縮まる。
この1時間が、実はとても大きな差なのである。
14時間の時は、日本との会話のチャンスを逃すことが実に多くなる。
もうちょっとこれをやってから、あるいは落ち着いてから、などと思っているうちに、日本で暮らしている人達にとって都合の悪い時間になってしまうのだ。
それが、たった1時間差の13時間だと、比較的うまく見つけることができるようになる。
不思議なものだ。


さて、今週の土曜日に迫ったオーディション。
合わせの練習のため、サラがマンハッタンからうちまでやって来てくれた。
週末は2時間に一本しかない電車。なのに、予定してた電車に乗り遅れてしまった彼女。
バスなら1時間に二本あるので、それに乗って来るように言った。

1ヶ月ほど前に合わせた時より、かなりいい状態になっているけれど、まだ少し音が決まらない部分が残っている。
オーディションは曲全部を演奏できないことが予めわかっているので、クライマックスからテーマに戻るまでの部分を演奏し、聞いてもらうことに決めた。
エントリーしているグループは20組。そこから10組が選ばれる。
なんとか合格したいものだ。
先日の月例演奏会で、オーディションの日に都合がつかないからと、オーディション代わりに演奏したヴァイオリンとピアノのデュオ。
どちらも男性で、新しいメンバーで、そして素晴らしくうまかった。
旦那が、「彼らはすごい。めちゃくちゃうまい」と褒めまくっていた。
どうやら今回のオーディションでの、一番のライバルになりそう。

でもまあ、それはそれ、これはこれ。
わたしはこの、フランクのヴァイオリンソナタに惚れ込んで、いつか演奏できることをずっと夢見てきた。
それがどんな形であれ演奏できるのだから、それをまず喜んで、感謝しよう。

今夜も、サラとふたりで演奏しながら、彼女もこの曲に魅了されていて、演奏すればするほど幸せになることがわかった。
なんて美しい、なんていい曲なんだろう。
弾き終わった直後にいつも、ふたりそろって、はぁ~っと気持ちのいいため息が出る。
何回合わせても楽しい。

これがカーネギーの舞台でできたら、もちろんそれは素晴らしいことだけど、この曲と出会えたこと、この曲を演奏できる気の合うパートナーに巡り会えたこと、その喜びと感謝を込めて、オーディションで演奏したいと思う。

今夜は来てくれたお礼に、お好み焼きと豆腐とえのきとおあげさんの味噌汁を作った。
岡山で二年間、小学校の英語教師をしていたサラは、「めっちゃ久しぶり~」と大喜びで食べながら、岡山で食べたお好み焼きとたこ焼きの話をしてくれた。
明日からまた、マンハッタンの小学校の先生の仕事が始まる。
マンハッタンで暮らすには、小学校の先生だけでは難しいので、彼女は学校が終わってからも毎日、今度は家庭教師の仕事をしている。
だからとても忙しくて、帰りが遅くなると今度はヴァイオリンの音をたてることができなくなって、ついつい練習ができなくなってしまうらしい。
「けれども今週だけはなんとかする。がんばるからね!」と約束して、食べ残しのお好み焼きを大事そうに抱えて、サラはバスに乗っていった。

夢を叶えるために、どうしても、少しぐらい無理しても、頑張らないといけない時がある。
痛む小指にスポーツ用のテープをグルグル巻きにすると、うまい具合に固定されて、強く鍵盤を押しても痛みがかなり減ることを発見した。
旦那にも鍼を打ってもらい、漢方の処方もしてもらいながら、とにかく思いっきり演奏できるよう、頑張りたいと思う。
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原発がどんなものが知ってほしい

2011年03月13日 | ひとりごと
欧米のたくさんの国で、ずっと日本の原発の検証が為されている。
今また爆発が起きた。
いったいなにが起こっているのだ?
いったいなにを隠しているのだ?
原子力発電所の、こういう危機状況が起こった際に優れた対処ができる、世界でも有数の専門家がジリジリしながら要請を待っているのに、どうして助けを求めないのか?
どうして身内だけの、数日かかってなにもうまい対処が見つけられない者だけで、解決しようとしているのか?
とてつもなく恐ろしい状態にある建物の中で、今だに働かざるを得ない作業員や技術者の人達の安全は、きちんと確保されているのか?
危機感がとんでもなく薄い役員の連中が机の上だけで描いていた完璧な安全が、いかに脆く、嘘くさく、軽卒なものであったか、
それが引き起こした至上稀に見る危険な状況の責任は、いったい誰が負うのか?


あさこから、少し前に、こんな恐ろしい内容のメールが送られていた。
読んで、血の気が引いた。
震えるほどに腹が立った。
けれども、時期が時期だから、紹介するのはやめておこうと思っていた。

でももう黙っていられない。
ここに、元原子力発電所で20年間、1級プラント配管技能士として働いておられた故平井憲夫さんが書かれたものを、皆さんに紹介したいと思う。

『原発がどんなものか知ってほしい』

もうこれ以上、誤摩化しやウソや、見せかけの安全を報道しないで!

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『がんばれ日本!』専門局

2011年03月13日 | ひとりごと
今度は仁ちゃんのブログから。

前回のハッピーの意見を更に展開させたもので、民放もNHKも、この際各局の理念やら経営方針やら儲けやら都合やらをごっそり棚に上げて、日本の放送局が一団となって膝を付き合わせ、報道する物事を分割して、その物事の専門局として報道することができないか、という考えです。

ではわたしも、仁ちゃんの真似っこをさせてもろて、自分なりに考えたチャンネルを書いてみます。

1チャンネル=避難所で避難している方々の顔を撮影し、ひとりひとり画面に流す。
2チャンネル=死亡が確認された方々の名前を伝える。
3チャンネル=不明とされている方々の名前を流し、それが事実かどうかを確認する作業を専門にする。
4チャンネル=原子力発電所の、本当の状況をくまなく、偽り無く伝える。 
5チャンネル=救援物資の量、内容、受け取り方法などを伝える。
6チャンネル=停電、あるいは節電の予告、停電の際の注意点、また、停電をすることで問題が生じる方々への対処の方法を伝える。 
7チャンネル=開通した道、あるいは小さな通りなどを伝える。 
8チャンネル=沿岸の波の状態を伝える。
9チャンネル=避難できた方々の中で、治療の困難な持病を持っている方、母乳が止まってしまった方などの必要な物を伝える。
10チャンネル=避難している子供のための、子供向けの番組を流す。
11チャンネル=避難している大人のための、楽しめる番組を流す。

など。

さきほどから、各テレビ局にメールを送っています。
こういうことが実現するのかどうか、それはわからないけれど、国をあげてこの惨事に襲われた方々を支えられたらと、心から願っています。
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『助かった人達の顔』専門局

2011年03月13日 | ひとりごと
ハッピーのブログでこんなこと↓が書かれていた。
わたしも賛成だ。
どこか、実行してくれる局がないものだろうか?

『漫才コンビの「サンドウィッチマン」の伊達みきお氏が、電話の声だけだけれど、報道番組に出ていた。
彼は宮城県仙台市出身で、地震が起こった時にも、まさにその故郷で営業してる最中に地震に見舞われたらしく、命からがら高台へ逃れて命拾いしたと言っていた。
その彼がテレビに出演中の電話で訴えていたのは、もっと避難所へ無事に避難している人の顔を映してあげてほしい
と言う事だった。
電話も通じない被災地なんで、テレビに家族や友達が映れば、それで安否がわかる事もあるわけだ。

各局、もう津波の映像はそこそこにして、被災者の方々にどんどんカメラの前で無事を訴えてもらったりしてみたらどうだろうか?
少なくとも1局くらいそればっかりやってる局があったっていいんじゃないかと思うけど、いかがでしょうか?』
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がんばれ日本!がんばれ東北!

2011年03月13日 | 世界とわたし
産経ウェブニュースより。

『13日付の英紙インディペンデント・オン・サンデーは1面トップで日の丸の赤い円の中に「がんばれ、日本。がんばれ、東北。」と日本語で大見出しを掲げ、東日本大震災の被災地に応援メッセージを送った。

脇見出しで同じ意味の英語を記し、「死者は少なくとも1700人、経済は大打撃、原発では爆発。だが日本は津波の被害から立ち上がろうと闘っている」と報じた』

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不屈の日本

2011年03月13日 | 世界とわたし
ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された社説です。

不屈の日本

アメリカの東海岸の小さな町に移住して11年。
わたしは今ほど、自分が日本人であることを強く感じたことはありません。
昭和時代の真ん中に日本で生まれ、日本で育ち、43年という月日を過ごしました。
この先、このアメリカの地に骨を埋めるつもりだとしても、もしかしたら国籍をアメリカに変更するかもしれなくても、
わたしはやはり、紛れも無く日本人である!日本という国を愛し、誇りに思う日本人である!
そんな気持ちがあふれています。

めちゃくちゃに傷つけられ、目を覆いたくなるような姿に変わり果ててしまった町。
そこには、いつもと変わらない普通の暮らしが営まれていました。
この世に神などいるものか。
こういう大惨事を目の前にすると、いつもそんなことを思います。
でも、気がつくとわたしは、やはり手をぎゅっと合わせ、どうか日本を助けてください。守ってくださいと祈っている。
本当に心が乱れます。

この度の未曾有の災害の、世にも恐ろしい、信じ難い映像が、世界各地の家庭のテレビ画面に流れ続けています。
それとともに、こんな目に遭わされてもなお、冷静に、互いを労り合いながら、必死に立ち上がろうとしている人々の姿や、
ひとりでも助けようと、懸命に努力している救助隊の人々の姿には、
どの国の人も深く胸を打たれ、その、人間としての美しさに尊敬の念を抱かざるを得ない気持ちになると聞きました。

小さな赤ちゃんを抱いた若いお母さんが、インタビューに答えていました。
「ただただ高い所を目指して逃げて、歩道橋の上に着いたのだけど、寒くて……。そしたら周りの大人の方達がわたしと赤ん坊を囲んでくれて、皆の体で温めてくれたのです。おかげで娘もわたしも、病むことなく、こうして避難させてもらっています」

美しい人達が生きている日本は、だから不屈なのだと、わたしは心の底から誇りに思っています。

これからがさらに苦しい、辛い毎日になると思うけれども、そしてわたしの祈りなど、なんの足しにもならないことがわかっているのだけれど、それでもわたしは祈ります。
全身全霊をかけて祈ります。
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