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加納朋子『少年少女飛行倶楽部』

2009-12-10 16:06:00 | ノンジャンル
 今日実に久しぶりにH系のお店に行きましたが、照明は明るくなり店を出る時に何とアンケートを取られました。サービスに関するかなり詳しい内容のもので、この業界も不況の波で生き残り戦争が起きているのだなあと思いました。女の子も「給料は決して高くない」と言っていました。体で稼ぐ女性にも生きにくい世の中になっているようです。

 さて、朝日新聞で紹介されていた、加納朋子さんの'09年作品「少年少女飛行倶楽部」を読みました。
 公立の中1女子である私は、幼馴染みで依頼心の強い同級生・樹絵里が一目惚れした中2の中村先輩が入っている飛行クラブに樹絵里とともに入ることになります。そのクラブは中2で傍若無人な斎藤先輩が独断で作ったクラブで、空を飛ぶということだけを目的としていて、中村先輩は彼と幼馴染みというだけの理由で入らされていたのでした。部員が5人いないとクラブとして学校から認められないと知り、私と樹絵里は、怖いもの知らずで高所から落ちて入学以来学校を休んでいる「るなるな」を入部させることに成功し、中村先輩も野球部でくすぶっている1年生・球児くんを入部させます。偉ぶっているだけで何もしようとしない部長の斎藤先輩から私は会計係と、学期ごとに活動報告書を学校に提出しなければならない書記係を押し付けられ、何か活動しなければと、トランポリンの無料体験に部員を参加させますが、そのことがきっかけで斎藤先輩に障害者の姉がいて、彼女のために空を飛びたがっていることを知ります。その後に職場体験で行ったスーパーで、私はそのスーパーのオーナーが以前気球乗りだったことを知り、5万円の修繕費を払えば気球に乗せてもらえる約束を取り付けます。学校からバイトを禁止されている中で、私は古本回収を思いつき、球児くんは回収物の中から集めればレアなグッズをもらえる本や雑誌の応募シールに目をつけてネットオークションにかけて大金を稼ぎます。部長もペット預かりで資金を稼ぐ方法を思いつき、ついに5万円の資金を集めることができますが、今度は顧問が危険だと言って飛行を止めさせようとします。私の幼馴染みで他人に告げ口ばかりして皆から嫌われている「イライザ」が入部してくると、彼女は顧問の弱味を握って妨害行為を引き延ばすなど、意外な行動力を見せ、私たちはついに文化祭の日の早朝に飛行を実現します。しかし、両親から部屋に監禁された「るなるな」は21階の部屋から脱走しようとしてぶら下がってしまい、携帯でそれを知った私らは気球で助けに行き、無事に「るなるな」を救出します。私たちにはおとがめはなく、未来に明るい希望を持つのでした。
 独白が多く、誉田哲也さんの「武士道」シリーズにとても似ていると思いました。キャラクターはリアリティに欠け、深みのない物語になっていたように思います。気楽に小説を読みたい方にはオススメかも。