川上未映子さんの'09年作品「世界クッキー」を読みました。'07年から'09年にかけて書かれたエッセイ集です。
書かれている題材は、自分の髪の毛のこと、部屋の湿度を高めること、肛門期という言葉と子供、ヨガ、体という枠組み、境目、選択、個性の関係性、などなどです。
上に書いたことからも分かるように哲学的なことを扱っているエッセイも結構あって難しいのですが、やはり川上さん独特の文体で一気に読ませてくれました。たとえば「さっきから静かでうるさい、息はしてるが真空みたいで突き刺さる、思えばもうこの数日、誰とも話す機会もなく音楽もなく、の生活であって、心機一転、ここはひとつテレビでも、つってソファに飛んでぷっと電源をオンにしたらばどばっと即席に光はあふれ、ああ、明るい、音も、電気ってすご‥‥、と感心、せっかくなので画面で起こっている様々なことに注意してみれば、テレビのなかは喜怒哀楽、悩み悩まれ、説教とありがとう、などなどで埋め尽くされていた。」など、非常にテンポがいいというか、詩的というか、読んでいて心地よいものでした。川上さんの小説でまだ読んでいないものがあるので、これから読もうと思っています。オススメです。
書かれている題材は、自分の髪の毛のこと、部屋の湿度を高めること、肛門期という言葉と子供、ヨガ、体という枠組み、境目、選択、個性の関係性、などなどです。
上に書いたことからも分かるように哲学的なことを扱っているエッセイも結構あって難しいのですが、やはり川上さん独特の文体で一気に読ませてくれました。たとえば「さっきから静かでうるさい、息はしてるが真空みたいで突き刺さる、思えばもうこの数日、誰とも話す機会もなく音楽もなく、の生活であって、心機一転、ここはひとつテレビでも、つってソファに飛んでぷっと電源をオンにしたらばどばっと即席に光はあふれ、ああ、明るい、音も、電気ってすご‥‥、と感心、せっかくなので画面で起こっている様々なことに注意してみれば、テレビのなかは喜怒哀楽、悩み悩まれ、説教とありがとう、などなどで埋め尽くされていた。」など、非常にテンポがいいというか、詩的というか、読んでいて心地よいものでした。川上さんの小説でまだ読んでいないものがあるので、これから読もうと思っています。オススメです。