昨日の朝日新聞の夕刊に、ピーター・フォークさんの訃報が載っていました。「(『刑事コロンボ』シリーズ)に出演する傍ら、00年代半ばごろまで他のテレビドラマや映画への出演もこなしていた」とありましたが、実際には、日本でよく知られていたコロンボ警部より、カサヴェテス監督の『ハズバンズ』('70)や『こわれゆく女』('74)、そしてオルドリッチ監督の『カリフォルニア・ドールズ』('81)などの映画で強烈に記憶に残る俳優さんでした。改めてご冥福をお祈り申し上げます。
さて、山田詠美さんが著書『ライ麦畑で熱血ポンちゃん』の中で紹介していた、吉田豪さんの'04年作品『人間コク宝 ドトウの濃縮人生インタビュー集』を読みました。
吉田さんによってインタビューされているのは、登場順に、坂上忍さん、岸部四郎さん、チャック・ウィルソンさん、安部譲二さん、カルーセル麻紀さん、三浦和義さん、田代まさしさん、真木蔵人さん、ジョニー大倉さん、高嶋政宏さん、稲川淳二さん、ジョー山中さん、山本晋也さん、梨元勝さん、ROLLYさん、桑名正博さん、中山一也さん、内田裕也さんという面々。読んでいてヒリヒリするほどに、ぎりぎりのところで生きている方たちが、率直に自分の言葉で自分のことを語っていることに驚嘆するとともに、マスメディアを通じて流れてくる情報というのが、いかに限られたものなのかということをも再認識させられる本でした。とにかく、語られるエピソードがすごいものだらけで、例えば、一人目の坂上忍さんの場合だと、幼少期、子役をやって目立っていたことから学校でイジメに会い、それを許さない父から「いますぐやり返して来い!」と言われ、家に帰って親父に殴られるよりはまだ得かなと考えて、相手の家に行って呼び鈴を鳴らし、誰も出て来ないので勝手に上がって、家族がちゃぶ台を囲んでご飯を食べているところで相手をブン殴って帰って来たとか、嫌な女教師には「このガマガエル! ガマガエルはドブ川でゲロゲロ鳴いてりゃいいんだよ」と言って、その女教師を泣かせたとか、「『たまにはちょっと親孝行しなきゃいけないから』と思って大晦日に実家で飯食いながら『紅白』見てたときも、松田聖子がどうのこうの神田正輝がどうのこうので僕と(母親との)意見が分かれて、突然ちゃぶ台ひっくり返されて。それが、なんでここまでの喧嘩になんなきゃいけないの、みたいな(笑)。」とかとか‥‥。これ以降も、俳優の川口浩さんが安部譲二さんの旧友で、「(高校生の時)ヤクザの女とスケベするもんだから、いつも脅かされて落とし前取られていて」結局慶応高校を退学させられたとか、高嶋政宏さんやジョー山中さんによる音楽の話とか、ROLLYさんの世間に対しての挑戦的で熱い語りありとか、プロデューサーとしての内田裕也さんの数々のエピソードとか、それはもう盛り沢山の内容の本でした。
「世間の常識」などという言葉で、息苦しく毎日を送っている方々には特にオススメの本であるとともに、様々な分野で活躍してきていた、または活躍してきている方たちの現場の生の声を聞ける貴重な本としてもオススメです。
さて、山田詠美さんが著書『ライ麦畑で熱血ポンちゃん』の中で紹介していた、吉田豪さんの'04年作品『人間コク宝 ドトウの濃縮人生インタビュー集』を読みました。
吉田さんによってインタビューされているのは、登場順に、坂上忍さん、岸部四郎さん、チャック・ウィルソンさん、安部譲二さん、カルーセル麻紀さん、三浦和義さん、田代まさしさん、真木蔵人さん、ジョニー大倉さん、高嶋政宏さん、稲川淳二さん、ジョー山中さん、山本晋也さん、梨元勝さん、ROLLYさん、桑名正博さん、中山一也さん、内田裕也さんという面々。読んでいてヒリヒリするほどに、ぎりぎりのところで生きている方たちが、率直に自分の言葉で自分のことを語っていることに驚嘆するとともに、マスメディアを通じて流れてくる情報というのが、いかに限られたものなのかということをも再認識させられる本でした。とにかく、語られるエピソードがすごいものだらけで、例えば、一人目の坂上忍さんの場合だと、幼少期、子役をやって目立っていたことから学校でイジメに会い、それを許さない父から「いますぐやり返して来い!」と言われ、家に帰って親父に殴られるよりはまだ得かなと考えて、相手の家に行って呼び鈴を鳴らし、誰も出て来ないので勝手に上がって、家族がちゃぶ台を囲んでご飯を食べているところで相手をブン殴って帰って来たとか、嫌な女教師には「このガマガエル! ガマガエルはドブ川でゲロゲロ鳴いてりゃいいんだよ」と言って、その女教師を泣かせたとか、「『たまにはちょっと親孝行しなきゃいけないから』と思って大晦日に実家で飯食いながら『紅白』見てたときも、松田聖子がどうのこうの神田正輝がどうのこうので僕と(母親との)意見が分かれて、突然ちゃぶ台ひっくり返されて。それが、なんでここまでの喧嘩になんなきゃいけないの、みたいな(笑)。」とかとか‥‥。これ以降も、俳優の川口浩さんが安部譲二さんの旧友で、「(高校生の時)ヤクザの女とスケベするもんだから、いつも脅かされて落とし前取られていて」結局慶応高校を退学させられたとか、高嶋政宏さんやジョー山中さんによる音楽の話とか、ROLLYさんの世間に対しての挑戦的で熱い語りありとか、プロデューサーとしての内田裕也さんの数々のエピソードとか、それはもう盛り沢山の内容の本でした。
「世間の常識」などという言葉で、息苦しく毎日を送っている方々には特にオススメの本であるとともに、様々な分野で活躍してきていた、または活躍してきている方たちの現場の生の声を聞ける貴重な本としてもオススメです。