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大森立嗣監督『MOTHER マザー』

2022-02-12 07:31:00 | ノンジャンル
 大森立嗣監督・共同脚本の2020年作品『MOTHER マザー』WOWOWシネマで観ました。

 サイト「映画ウォッチ」の「ネタバレあらすじ」を一部修正加筆して転載させていただくと、
「三隅秋子(長澤まさみ)はシングルマザー。一人息子で小学生の周平(郡司翔)と暮らしてはいるが、散財ばかりする秋子のせいで日々貧しい暮らしを強いられていた。元夫からの養育費もすぐに浪費してしまい、親や妹からも借金ばかりしていて絶縁状態になる。
 ある日、途方に暮れていた秋子は、ホストの遼(阿部サダヲ)と出会い、一緒に暮らし始めるが、住むところもままならず、周平に対しては虐待や育児放棄まがいなことをしながらの生活だった。
 ある日、別の交際男性である宇治田に周平を預け、秋子は遼と出かける。宇治田は自宅に周平を連れていく訳にいかず、秋子の自宅に食料とともに周平を置いていくが、その夜、電気が止められてしまう。
 「6日後」の字幕。秋子が自宅に帰ってくると、一人にされていた周平を見て怒り、宇治田をレストランに呼び出す。遼と秋子は宇治田に対し「子供に手を出した」といちゃもんをつけ、金を脅し取ろうとする。
 しかしその後、宇治田の自宅で遼ともみあいになった宇治田は、包丁が腹に刺さってしまい意識を失う。殺してしまったと思った遼と秋子は周平を連れて逃亡する。
 「2週間後」の字幕。しばらくして宇治田が死んでいなかったことを知る秋子。遼は働いていた旅館から金を盗み出し、秋子と周平と共にその町を去る。
 「10日後」の字幕。行き着いたラブホテルをねぐらにしていた3人。そんな中、秋子の妊娠が発覚する。遼は秋子のお腹の子供を認知しようとはせず、周平や秋子に暴力をふるって去っていく。すると秋子はその様子を見ていたラブホテルの経営者と体の関係を持ち、しばらく敷地内で世話になることに。
 「5年後」の字幕。周平(奥平大兼)は17歳になったが、学校には通わず、幼い妹の冬華の面倒を見ていた。
 ホームレス状態で困っていた状況に、ある日、児童相談課の高橋亜矢がやってきて、彼らに簡易宿泊所を提供してくれた。亜矢を煩わしく思う秋子だったが、周平は秋子から紹介を受けてフリースクールに通い始める。
 そこは周平には新鮮で、学ぶという事が楽しいと思えた。自らも施設出身だという亜矢も優しくしてくれた。
 そこへ借金取りに追われて遼が戻って来た。秋子達を連れて逃げようと言い出す。しかし周平は「二人で逃げて。学校に行きたい」と主張する。
 しかし秋子は周平を諦めさせて、結局は皆で逃げることになる。
 しかし逃げ切れなくなった遼は、このままでは秋子や子供達に危害が加わってしまうと、借金取りの所に自ら向かう決意をした。遼は周平に「妹を頼む」と告げると、一人去っていった。
 「6カ月後」の字幕。周平は土木事務所に住み込みで働いていました。秋子たちも同じ寮に住み、相変わらずの体たらくな生活をしていたが、ある日、周平に給料の前借りをさせようとするものの、社長に拒否されたことで周平は深夜の事務所を物色しようとする。ところがすぐに社長に見つかり、寮にいる秋子に怒鳴りに来る。
 改心したかに見えた秋子だったが、その社長ともすぐに関係を持ってしまうのだった。
 秋子の元には遼から「50万が必要だ。助けてほしい」と連絡が入っていた。どうにかして遼を助けたい秋子は周平に事務所にある金庫から金を盗んでくるよう指示するが周平が手にした金額では到底50万円には及ばなかった。
 土木事務所から逃げるように去っていった秋子たち一家は再びホームレスに。そして秋子が周平に告げたのは、絶縁状態にある祖父母を殺してでも金を取ってこいという信じられない言葉だった。
 周平は母の言葉に従い、祖父母の家に向かう。祖父母にとっては久々に見る孫の顔。二人は喜んで周平を歓迎する。周平は妹の冬華の話をすると、二人は嬉しそうに「会いたい」と話す。
 しかし周平は祖母と祖父を包丁で刺し殺害してしまう。金を奪い、血まみれの周平が秋子の元に戻る。
 のちにすぐに逮捕された周平は「全てボクがやりました。お母さんの指示はないです。」と弁護士に話す。しかし秋子の所業はすぐ明るみになり、懲役2年6月、執行猶予3年の刑を受けることに。
 逮捕後も秋子は開き直っていて「自分の子供だから自由にして何が悪い」と悪態をつく。
 周平は懲役12年の刑を受けることになったが、秋子も周平も控訴はしなかった。
 報道で事件を知った亜矢が服役中の周平の元に面会に来る。「なんで全部背負ったの?」との亜矢の問いかけに「お母さんが好きだから」と答える周平。
 せめてこの子供の切ない思いを伝えたいと、亜矢は秋子にも会いに行く。冬華が施設に入れられたこと、そして懸命に周平の思いを秋子に伝えた。しかし秋子は必死で話す亜矢の話に、何の表情も浮かべず、ただ黙って聞くのだった。」

 周平役の存在感がとても印象的でした。