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内田百間『阿房列車』『大貧帳』

2006-07-11 16:40:32 | ノンジャンル
 昨日「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」で久しぶりに深田恭子を見ましたが、美しさに驚きました。一人の女性の顔をいつまでも見ていたい、という気持ちを久しぶりに味わいました。

 ところで、奥田英朗さんが「港町食堂」の中で読んでいた内田百間氏の「阿房列車」を読みました。「あほうれっしゃ」と発音するとのことで、何の目的もなく、目的地だけを決めて、人から借金してただ列車の旅を楽しむ、という、アホな旅なので「阿房列車」というらしいのですが、アホな旅なのだから、まともな金で行く訳にはいかない、最初から返すつもりのない借金をして行くのだ、という開き直りの金銭感覚には驚きました。
 一緒に買った同じく内田百間氏の「大貧帳」は、日常生活でやったこと、思ったことを細々と書いた日記みたいな本なのですが、書いてることが細かすぎて、とても最後まで付き合って読む気力は涌いてきませんでした。が、ここでも金銭的には非常におおらかで、晩年にこんな生き方ができたらいいだろうなあ、と思わせるものでした。古き良き時代、なんて言葉を思い出すような、のびやかな生活ぶりでした。また、こんな時代はやって来るのでしょうか?

ポール・オースター『スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス』

2006-07-10 17:04:18 | ノンジャンル
 ポール・オースターの「スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス」を読みました。これはオースターが関わった「スモーク」と「ブルー・イン・ザ・フェイス」という2本の映画についての本で、オースターへのインタビュー、2本の映画のシナリオ、「ブルー」の方の役者のためのメモが掲載されています。
 2本ともニューヨークのブルックリンにある葉巻屋がメインの舞台で、そこでたむろする三人組や、店主と親友の作家や、さまざまな人物がからんで貧しく人種のるつぼであるブルックリンの風景を描いていきます。
 実は私はポール・オースターのポの字も知らない頃に「スモーク」は見ていて、あまり印象には残ってないのですが、主人公を演じたハーヴェイ・カイテルの存在感はよく覚えています。おそらくブルックリンで暮らしたことがある人が見たら、すごく楽しめる映画なのでしょう。
 本を読んで一番気に入ったのは、映画ではマドンナが演じたという人間電報で、「アノハナシハヤメタ‥‥まる/ば・ば.ば・ば.ば・ぶー/ミセハウラナイ‥‥まる/ば・ば・ば・ば・ば・ぶー/~」と踊りながら電報の内容を伝えるというもので、マドンナが見事に演じていたと聞くと見たくて見たくてしょうがなくなります。DVDで手に入らないかなあ。

映画『イン・ザ・プール』

2006-07-09 16:19:49 | ノンジャンル
 奥田英朗氏作品の映画化「イン・ザ・プール」をWOWOWで見ました。原作の五章のうち、水泳中毒になる「イン・ザ・プール」と、勃起したままになってしまう「勃ちっ放し」と、火元のチェックを何度もしないと気が済まない「いてもたっても」の3遍が取り上げられていました。
 この本を映画化する場合、主人公の伊良部一郎にどんな役者を当てるかがポイントになると思っていましたが、見事に期待を裏切られました。太っていて、童顔で、高い声で「いらっしゃ~い」と言える人が私の中の最低限の条件でしたが、映画では中肉中背で無精髭を生やしたただのおっさんでした。したがって、台詞も当然不自然なものになり、演劇っぽくなってしまっていました。看護婦のマユミにいたっては、肉感的でも無く陰でパンクをやってそうでも無い、痩せた魅力のない女性が演じていて、これもバツ。「イン・ザ・プール」の主人公も若すぎるし、「いてもたっても」もいい大人が強迫症に翻弄されるのが面白いのに、若い女性になってしまっているし、原作のいいところがほとんど消されていました。
 かといって映画自体として見た時面白いかというと、これまた少しも面白くありませんでした。原作の面白さに引かれて、これからこの映画を見ようとしてる方、止めた方がいいと思います。
 連日のマイナスコメントで、スミマセン。

平田俊子『二人乗り』

2006-07-08 17:36:10 | ノンジャンル
 平田俊子さんの'05年作品「二人乗り」を読みました。
 第一話「嵐子さんの岩」では、美術関係のパーティーで知り合った自分勝手な男愁太郎と不倫し、おととし離婚した嵐子さんがその男のことを度々回想する。そこへ、以前に浮気して以来、出張の折りは必ず嵐子さんのところに泊まることになった嵐子さんの妹不治子の夫道彦がやってきて、悪いことをした人は岩にされてしまう、という言葉を信じて、愁太郎に似た岩を二人で探す、という話。第二話「二人乗り」では、母と同居する不治子のもとを、3ヶ月前に夫の道彦が去り、2ヶ月前には娘の菜菜も義理の祖父母の家に行ってしまう。義理の祖父母の家からの帰り、不治子は女優岡本葵と出会い、泊れるところを聞かれて、自分の家に泊まらせてあげることにする。二人は自転車の二人乗りで、家に向かう。葵は地図を見て町の様々なところへ出かける。そして二人は道彦の愛人ゆきえの経営するスナックへ行き、夫を返せというが、拉致があかない。菜菜は女優がいると聞き、家に戻ってくる。三人乗りに挑戦したりしているうちに、葵は次の目的地に向かって出ていく、という話。第三話「エジソンの灯台」では、道彦がゆきえの家にころがりこむが、そこには死んだ妻さと子のブラウスを着る父の栄二とその親友信男が出入りし、さと子の肖像画、さと子の観音像までゆきえの金で作らせてしまう。道彦は灯台に興味を持ち、まず犬吠埼灯台に行き、嵐子の家に向かう、という話。
 登場人物の中でなぜか嵐子だけが「さん」づけで、その意味がよく分かりませんでした。行動の動機も納得しがたいものがあり、ふられた男と同じ名前の地名があると知り、そこへ行く葵とか、鉄塔に登ることを考えてるうちに灯台に惹かれる道彦とか、あっさり離婚してしまう嵐子とか、どうも私の感性とは合わないものを感じました。皆さんはどう、感じられるでしょうか?

みうらじゅん・安斎肇のなまはげ兄弟

2006-07-07 15:47:31 | ノンジャンル
 スカパーのEXエンタテイメントチャンネルで、新番組「みうらじゅん・安斎肇のなまはげ兄弟」を見ました。
 生放送で2時間もつのかなあ、と心配していましたが、何のことは無いラジオの深夜放送のような番組でした。
 フリートークの時間が多く、合間に曲をかけて、投稿作品を読むコーナーが4つ設けられていました。そのコーナーとは、奥様が勝手に妄想を抱く「妄想夫人」、パントマイムでセックスに至るまでを演じる「エアテクニック世界選手権」、勝手に観光協会の歌のリクエストランキングを発表する「カウントダウン勝手に観光協会」、童貞たちの間で流布しているデタラメな常識を紹介する「燃えろ!イイDT」なのですが、このコーナーも二人のフリートークが大部分を占め、まあ第一回の放送ということもあると思いますが、ネタはほんの少しだけでした。個人的に一番笑えたのは、最後の「燃えろ!イイDT」で、「帰国子女はガバガバ」とか「スナックの娘とはすぐできる」とか、読んでる二人も「これは放送できない」と興奮していました。(シモネタですみません。)
 私個人としては、かなり楽しめましたが、とにかくシモネタが多いので、その辺で好みが分かれると思いました。とりあえずオススメです。