大橋みつるの平和ト-ク・・世直しご一緒に!

世界の変化を見ながら世直し提言
朝鮮・韓国・中国・ロシアとの友好促進
日本語版新聞紹介

イさんの幸せだったが短かった新婚時代から1988年の太平洋戦争犠牲者光州遺族会の設立、日本での訴訟と韓国政府に対する失望、2018年の最高裁での勝訴、2021年死去後に残る話が描かれている。

2023-03-29 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

「国はどこにあるのか」…

強制動員被害者イ・クムジュさんの闘争記

登録:2023-03-27 06:30 修正:2023-03-27 06:54
 
日帝強制動員市民の会出版『イ・クムジュ評伝』 
太平洋戦争犠牲者光州遺族会会長
 
 
                        『イ・クムジュ評伝―どこにもない国』図書出版ソニン提供//ハンギョレ新聞社

 日本の戦争犯罪被害者の名誉回復のために献身した故イ・クムジュ太平洋戦争犠牲者光州(クァンジュ)遺族会会長(1920~2021)の生涯を描いた本が出た。日帝強制動員市民の会は25日、イ・クムジュさんの評伝『どこにもない国』(ソニン)を出版した。

 344ページにわたる同書では、イさんの幸せだったが短かった新婚時代から1988年の太平洋戦争犠牲者光州遺族会の設立、日本での訴訟と韓国政府に対する失望、2018年の最高裁での勝訴、2021年死去後に残る話が描かれている。

 1920年に平安南道順川(スンチョン)で生まれたイさんは1940年10月に結婚。しかし、夫は1942年11月、8カ月の息子を残して日本海軍の軍務員として連れて行かれ、1943年11月25日に南太平洋タラワ島で米軍の大規模上陸作戦戦闘中に死亡した。イさんは軍事政権が崩壊した1988年、69歳の時に「光州遺族会」を立ち上げ、日帝時代の被害者の人権回復運動に飛び込んだ。

 
 
1990年代、光州の自宅で強制動員被害者の書類を整理している生前のイ・クムジュ会長=日帝強制動員市民の会提供//ハンギョレ新聞社

 1992年に原告1273人が参加した「光州千人」訴訟(太平洋戦争当時強制徴用された軍人や労務者、朝鮮女子勤労挺身隊被害者たちが日本政府を相手取って起こした訴訟)を皮切りに、同年の帰国船浮島丸沈没事件訴訟、日本軍「慰安婦」・女子勤労挺身隊被害者などが原告として参加した「関釜裁判」訴訟、1995年のBC級戦犯(捕虜監視員)訴訟、1999年の三菱勤労挺身隊訴訟、2006年の日本外務省を相手取った韓日会談文書公開訴訟など、計7件の損害賠償請求訴訟を日本の司法府に提起した。

 勝訴の可能性は極めて低かったが、日本政府を国際社会に告発し、反省を引き出すための「闘い」だった。実際、日本の法廷で17回棄却されたが、無駄な努力ではなかった。韓日協定文書が約40年ぶりに公開され、2004年には「日帝強占下強制動員被害真相究明などに関する特別法」が制定され、韓国政府レベルの真相究明が行われた。2018年には韓国最高裁(大法院)から賠償判決を引き出した。

 また、同書にはイさんの息子と嫁、孫娘まで3代が人権回復のために日本に立ち向かった知られざるエピソードも盛り込まれた。

 イさんと日本訴訟を主導した山本晴太弁護士は「被害者はただお金を求めているわけではない」とし、「同書を読んでイ・クムジュ会長の人生と心情が分かれば、加害者でもない者が代わりにお金を払うような『解決策』が決して成功できないことを理解できるだろう」と語った。

キム・ヨンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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首脳会談を対象にした国政調査は極めて異例のことだ。「屈辱外交」批判が相次いでいるにもかかわらず、大統領室が「成果」だけを強調し、まともに説明さえしていない中、民主党が強硬対応に乗り出した。

2023-03-21 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

韓国最大野党「新乙巳条約に匹敵する対日外交」…

国政調査を本格的に検討

登録:2023-03-22 06:42 修正:2023-03-22 07:22
 
 
共に民主党のパク・ホングン院内代表が21日午前、ソウル汝矣島の国会で開かれた院内対策会議で発言している/聯合ニュース

 韓国の最大野党「共に民主党」が21日、韓日首脳会談に対する国会の国政調査を検討する方針を示し、与党に対する攻勢を強めた。首脳会談を対象にした国政調査は極めて異例のことだ。「屈辱外交」批判が相次いでいるにもかかわらず、大統領室が「成果」だけを強調し、まともに説明さえしていない中、民主党が強硬対応に乗り出した。

 同党のパク・ホングン院内代表は同日、国会で開かれた院内対策会議で「『新乙巳条約』(乙巳条約:通称は第二次日韓協約)に匹敵する対日屈辱外交を絶対容認できない」としたうえで、「国政調査の推進を本格的に検討する」と明らかにした。大統領室は、日本政府当局者の発言を引用した日本メディアの報道が連日続いているにもかかわらず、答弁を避けている。また、同日の国会運営委員会が民主党と正義党の要請で開いた全体会議にも出席せず、国会は業務報告さえ受けられなかった。

 パク院内代表は国政調査の対象として日帝強占期の強制動員被害者に対する「第三者弁済案」▽独島(トクト)の領有権▽「慰安婦」合意案▽福島産水産物の輸入問題などを挙げた。民主党幹部は本紙の取材に対し、「国会常任委で問い詰めるのにも限界があるが、大統領室はそれさえも全く出席せず、与党は会議開催そのものにも消極的なので、国政調査などを通じて国民的疑惑を解消するしかない」と述べた。

 国政調査要求書は国会在籍議員の4分の1以上(75人)の署名で提出可能であり、本会議で過半数が賛成すれば採択される。所属議員169人の民主党単独でも国政調査は始められるが、「野党の連携」を示すには正義党の協力も必要だ。ただし正義党は「責任者問責、決議案など国会レベルで様々な措置を共に視野に入れる」(キム・ヒソ報道担当)という態度だ。このため、民主党は時期を見極めるものとみられる。また別の民主党幹部は「単独で国政調査を進めた場合、与党が政争に持ち込む可能性もあるため、市民社会団体などの要求が噴出し、世論が高まれば進める計画」だと語った。

 与党の「国民の力」は国政調査に反対する意思を明確にした。同党のチャン・ドンヒョク院内報道担当は本紙の取材に対し、「外交を政争の種にして国益を無視しているのは民主党の方だ」と述べた。

チョ・ユニョン、ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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韓国政府が強制動員賠償判決などの敏感な韓日間の歴史懸案に対して一方的な譲歩案を発表してから3日後のことだった。現地団体であるコリア協議会と韓国の正義記憶連帯は、フランクフルトの日本総領事館が・・

2023-03-15 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

「少女像撤去」独カッセル大学学生自治会

「大学は右翼の政治的圧力に屈服」

登録:2023-03-15 02:40 修正:2023-03-15 07:51
 
      
      カッセル大学内の少女像が奇襲撤去された場所=コリア協議会提供//ハンギョレ新聞社

 ドイツのカッセル大学の学生自治会は、大学内に設置していた「平和の少女像」を大学が奇襲撤去したことについて「右翼保守政権(日本)の政治的圧力に屈したとみられる」として糾弾した。

 カッセル大学学生自治会は13日(現地時間)、公式インスタグラムで立場を発表し、その中で「9日早朝に少女像が大学から撤去された。学生自治会は、大学が(日本の)右翼保守政権の政治的圧力に屈したとみられるという事実に驚きを禁じ得ない」と述べた。彼らはまた、「(学生自治会が)少女像の借り手であるにもかかわらず、当日も撤去されることが伝えられず、少女像作品の行方も伝えられていない」とし、「現在に至るも学生自治会に対する大学の公式の通知や命令はない」と語った。学生自治会はさらに「少女像と(少女像を媒介とした)教育活動に専念した学生たちの努力を大学が支持してくれないことに失望している」と付け加えた。

 学生自治会は、自分たちの設置した像に関して「キャンパス内の学生会館のすぐ前にあった平和の少女像は性暴力被害者の追悼碑だ。少女像は抑圧とレッテルに対する闘争を象徴しており、強じんな勇気の象徴でもある」とし「とりわけ第2次世界大戦当時の日本軍による戦争犯罪のひとつである戦時性奴隷制に警鐘を鳴らしている」と強調した。

 ドイツ中部ヘッセン州にあるカッセル大学は9日、学生自治会の主導で昨年7月に大学内に設置された平和の少女像を奇襲撤去した。韓国政府が強制動員賠償判決などの敏感な韓日間の歴史懸案に対して一方的な譲歩案を発表してから3日後のことだった。現地団体であるコリア協議会と韓国の正義記憶連帯は、フランクフルトの日本総領事館が大学側に撤去の圧力をかけ続けてきたと主張している。

 学生自治会の説明によると、大学は今年初め、学生自治会に少女像の撤去を要求してきた。これに対して学生自治会は、少女像を撤去する組織的、財政的資源がないとしてつっぱねた。すると大学は、学生自治会が少女像を撤去しければ大学当局が自ら撤去するとの方針を伝えてきたことが確認された。学生自治会はまた「大学総長団が一方的に2度にわたって指定した一方的な許可期間制限を(撤去要求の)理由としてあげていた。(しかし)カッセル大学学生自治会とコリア協議会との(少女像)永久設置契約は大学が当初の契約成立時から知っていた」と指摘した。

 コリア協議会はカッセル大学の一方的な少女像奇襲撤去を糾弾するため、15日午後に大規模なデモを行う計画だ。

ベルリン/ノ・ジウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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元徴用工らが求めているのは、ここに対する日本政府と当該企業による謝罪を通じた被害者の名誉と尊厳の回復です。

2023-03-08 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

日韓パートナーシップ宣言の精神で

両国政府は真摯な努力を

徴用工問題での韓国政府の発表をめぐって

 韓国政府が、2018年に同国の大法院(最高裁)が元徴用工らへの日本企業の賠償責任を認めた判決について、韓国政府傘下の財団が賠償金の支払いを肩代わりする方策を発表(6日)しました。日本の林芳正外相は、「1998年の日韓共同宣言を含め歴史問題に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいることを確認する」と述べました。

被害者の名誉と尊厳の回復こそ

 徴用工問題は、戦時下、朝鮮半島から、多数の人々を日本本土に動員し、日本企業の工場や炭鉱などで強制的に働かせ、劣悪な環境、重労働、虐待などによって少なくない人々の命を奪ったという、日本の侵略戦争・植民地支配と結びついた重大な人権問題です。元徴用工らが求めているのは、ここに対する日本政府と当該企業による謝罪を通じた被害者の名誉と尊厳の回復です。

 日本政府や当該企業は、1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決された」として、被害者の求めに応じてきませんでした。

 しかし、国家間で請求権の問題が解決されたとしても、個人の請求権が消滅していないことは、日本共産党議員の国会質問への答弁を含め、日本政府自身が繰り返し言明し、日本の最高裁判決でも明示されてきたことです。

日韓の両政府に解決の方向提起

 日本共産党の志位和夫委員長は2018年12月に、日韓議員連盟代表団の一員として、韓国・大統領府(青瓦台)を訪問した際、「徴用工問題の本質は、植民地支配と結びついた人権侵害というところにある。だから、『植民地支配への反省』を明記した(1998年の)『日韓パートナーシップ共同宣言』の精神に立って、被害者の名誉と尊厳が回復されるよう、日韓がともに努力していくことが大切だ」と強調しました。

 その上で、「その際、日韓請求権協定によって、両国間の請求権の問題が解決されたとしても、被害者個人の請求権を消滅させることはないということは、日本政府も最近も国会答弁で公式に表明していることだ。(日韓)両国政府はこの点で一致している。この一致点を大切にして、被害者の名誉と尊厳の回復にむけた前向きの解決が得られるよう、日韓の冷静な話し合いが大切だと思う」と表明し、解決の方向について提案してきました。

 真の問題解決に向け、この方向こそが、徴用工問題はもちろん、望まれている日韓関係の前進のためにも、重要だと考えます。日韓両政府は、この宣言の立場にふさわしい、真摯(しんし)な努力を行うことがいま必要となっています。

 (栗原千鶴)

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これでいいのか?被害国民を忘れた韓国政府・ユン大統領

2023-03-07 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

駐韓米大使、強制動員合意を「歓迎」…

「尹大統領の驚くべき意志を反映」

登録:2023-03-07 05:35 修正:2023-03-07 07:44

 

強制動員に対する韓国政府の解決策発表に 
「韓日関係の歴史的な進展を歓迎」
 
 
フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使が2月1日、ソウル中区の韓国プレスセンターで行われた韓国女性記者協会主催のフォーラムで発言している/聯合ニュース

 フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使は6日、韓国政府が日帝強占期(日本による植民地時代)の強制動員被害者に対する補償の解決策として「第三者併存的債務引受」(第三者弁済)案を公式発表したことについて、「韓日両国が発表した両国関係の歴史的な進展を歓迎する」と明らかにした。

 ゴールドバーグ大使はこの日、「韓国と日本の発表文に関する声明」を公開し、「両国間の苦痛の時期の歴史を解決することにした今回の合意は、韓日間の信頼と和解を増進するものであり、岸田首相とともに韓国と日本の両国関係の未来を再確立しようとする尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の驚くべき献身と意志を反映している」と評した。

 大使は「米国の最も友好的な同盟国である両国とのよりいっそうの緊密な協力を通じて、韓国と日本の国民の安全を保障する一方、領域内そして全世界において、平和と共通の価値を増進するために協力することを希望する」と話した。

 これに先立ち、パク・チン外交部長官はこの日午前11時30分、「強制徴用大法院判決に関する政府の立場発表文」を通じて、日帝強占期の強制動員被害者に対する賠償金を、日本企業は参加せず行政安全部傘下の日帝強制動員被害者支援財団が韓国企業などの自発的寄付によって資金を用意し、支給する案を公式発表した。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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富平(プピョン)米軍基地の汚染された土壌浄化のため、旧造兵廠病院を撤去しようとしている国防部に反発した仁川(インチョン)地域の市民社会団体が、三一節(独立運動記念日)に街頭に出た。

2023-03-04 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

「歴史は記憶闘争」…米軍基地内の日帝の造兵廠保存を求める三一節デモ

登録:2023-03-02 02:56 修正:2023-03-02 07:36
 
 
三一節の3月1日、仁川の富平米軍基地「キャンプ・マーケット」で、旧造兵廠病院の存続を求めて市民団体による事前集会が開かれている=イ・スンウク記者//ハンギョレ新聞社

 富平(プピョン)米軍基地の汚染された土壌浄化のため、旧造兵廠病院を撤去しようとしている国防部に反発した仁川(インチョン)地域の市民社会団体が、三一節(独立運動記念日)に街頭に出た。

 「3・1精神継承と強制動員の歴史である造兵廠を守る万歳行進推進委員会」は1日、仁川富平区のキャンプ・マーケット正門前で集会を開催し、「旧造兵廠病院を強制動員の痕跡が残された記憶の空間にすべきだ」と述べた。集会には主催者の推計で100人あまりが集まった。富平米軍基地の造兵廠は、太平洋戦争を起こした日本が兵器を生産するために作った場所だ。旧造兵廠病院は解放後には米軍が駐留し、多目的倉庫などとして利用した。

 日本陸軍造兵廠歴史文化生態公園推進協議会のイ・ミヌ共同代表は「三一節は日本の無断統治に反対して朝鮮独立を叫んだ歴史的な日」だとし「日帝の苛酷な植民地支配を示す旧造兵廠病院を国防部と仁川市は撤去しようとしている。撤去はせず、日本の植民地支配の痕跡、証拠として残すべきだ」と主張した。

 仁川キョレハナのチャン・スギョン執行委員長も「造兵廠があったこの場所は、解放後には米軍が駐留した。造兵廠キャンプ・マーケット返還の歴史は韓国の自主と独立のための闘争だった」とし、「これからの闘いは植民地の歴史を忘れないための記憶闘争、認定闘争」だと述べた。

 旧造兵廠病院の撤去は、汚染された土壌の浄化作業と深い関係がある。旧造兵廠病院は、国防部の土壌浄化作業が予定されている富平米軍基地キャンプ・マーケットB区域にある。キャンプ・マーケットB区域からは基準値を超える高濃度の油(TPH)が発見されている。国防部は、同地域の土壌浄化のためには旧造兵廠病院を撤去しなければならないという立場に立つ。これに対し仁川市は昨年、国防部に浄化作業の中止を要請した。

 しかし仁川市は合意を導き出すことに失敗し、1月19日に「国防部に要請していた(キャンプ・マーケット)B区域の浄化工事の臨時中止要請を撤回し、浄化工事を正常化する」と表明した。これに対し歴史文化生態公園推進協議会は「キャンプ・マーケットB区域に発がん性物質がある可能性があるという趣旨の偽りの主張により、市民同士の対立を誘発した」として仁川市の担当部署長を相手取って公益監査を請求している。

イ・スンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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歴史問題に対する賠償などについては言及することなく日本を協力対象とのみ表現したのは不適切だとの批判が相次いでいる。

2023-03-02 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

「大韓民国史上、このような三一節記念演説があったか」

批判が相次ぐ理由

登録:2023-03-02 03:02 修正:2023-03-02 07:24
 
歴史問題、賠償に言及せず 
「日本は協力パートナー」強調
 
 
尹錫悦大統領が1日、ソウル中区の柳寛順記念館で行われた第104周年三一節記念式で記念演説を行っている/聯合ニュース

 「日尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が三一節記念演説で日本は過去の軍国主義侵略者から『協力パートナー』へと変化した」と述べたことに対し、歴史問題に対する賠償などについては言及することなく日本を協力対象とのみ表現したのは不適切だとの批判が相次いでいる。

 尹大統領は1日、ソウル中区の柳寛順(ユ・グァンスン)記念館で行われた第104周年三一節記念式での記念演説で、「今、日本は過去の軍国主義侵略者から、韓国と普遍的価値を共有し、安保と経済、グローバルな議題において協力する協力パートナーに変わった」と述べた。一方、韓日両国が協議中の強制動員被害者に対する賠償問題への言及はなかった。

 日本による強制動員について問題提起してきた市民団体は、この日の発言を強く糾弾した。正義記憶連帯のイ・ナヨン理事長は「大韓民国の歴史上、このような三一節記念演説があったか」とし、「不義の権力と戦って主権を勝ち取った殉国烈士たちに恥ずかしい」と批判した。日帝強制動員市民の会のイ・グゴン理事長は「日本との協力は必要なことだ。しかし前提が必要だ。そのような説明もなしに協力すべき対象とのみ発言するのは(強制動員被害者を)侮辱するものでがっくりする話」だとし、「いくら未来志向的なメッセージを投げかけるにしても、今日の話は度が過ぎる」と指摘した。

 強制動員被害者を支援する民族問題研究所のキム・ヨンファン対外協力室長は「現在の日本の状況を見ると、協力パートナーだと述べるのは非常に没歴史的な反応」だとし「強制動員に対する謝罪賠償を拒否する日本に対して、歴史問題にひとつも言及しなかった最初の大統領談話として記録されるだろう」と語った。

 市民も「歴史に対する言及なき協力」について、三一節記念演説としては不適切だとの反応を示す。会社員のPさん(29)は「自分は、日本との協力そのものに反対しすべての日本人は帝国主義者だと見ることを警戒する人間だが、不適切だと感じる」とし、「『自分たちが誤っていた。過去は重要ではないから未来へと向かって行くべきだ』というのは、正しい協力ではないと感じる」と語った。会社員のCさん(29)も、「まだきちんと謝罪を受けていない慰安婦被害者がいるのに、三一節に日本とはパートナーになったと発言するのは到底理解できない」とし、「日本との協力を目指すことは情勢上必要だろうが、あえてこの日にあのような発言をするのは、日本に平身低頭して哀願する政権だと映ると思う」と語った。

 また、記念演説の中で「104年が過ぎた今日、我々は世界史の変化に対する準備がきちんとできていなかったために国権を喪失し、苦しんだ我々の過去を振り返らなければならない」と述べたことも不適切だという批判が相次いだ。会社員のJさん(31)は「3・1運動の重要な意義は独立の意志と民族アイデンティティーの確立だが、世界の変化に歩調を合わせられなかったために苦しんだという内容は、先烈たちの独立の意志と犠牲を低くみる発言のように感じられる」と語った。

 これについてツイッターをはじめとするSNSなどには、「日帝の侵略は韓国の過ちだというなら、ロシアはなぜ非難するのか。世界の変化に適応できなかったウクライナの過ち(ということではないか)」「校内暴力の被害者に対して、クラスの雰囲気になじめず弱いからやられるのだと後ろ指差すのと同じだ」などの批判が書き込まれた。この日の記念演説に関連する「売国奴」「国権喪失」などの言葉がツイッターのリアルタイムトレンドとなった。

クァク・チンサン、ソ・ヘミ、チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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2025年から中高生が学ぶことになる新しい歴史教科書編纂準拠(執筆基準)に済州4・3事件、光州5・18民主化運動、日本軍「慰安婦」の表現が含まれる。

2023-01-30 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

韓国の新しい歴史教科書執筆基準、

「日本軍慰安婦」「光州民主化運動」など改めて含む

登録:2023-01-28 06:50 修正:2023-01-28 07:48
 
 
 
5・18記念財団と光州関連3団体(遺族会、負傷者会、功労者会)が4日午後、光州西区の5・18記念文化センターで記者会見を開き、「5・18民主化運動が除外された改定教育課程の即刻撤回」を求めている/聯合ニュース

 2025年から中高生が学ぶことになる新しい歴史教科書編纂準拠(執筆基準)に済州4・3事件、光州5・18民主化運動、日本軍「慰安婦」の表現が含まれる。昨年末に確定告示された2022年改正教育課程からこれらが抜けたことが明らかになり、政界をはじめとする各界の反発が続いたことに伴うものだ。

 27日、教科書検定受託機関の韓国教育課程評価院は「2022年改定教育課程に伴う教科用図書編纂上の留意点および検定基準」を公開した。教育課程は生徒たちが小中高で学ばなければならない内容を定めたガイドラインであり、教育課程にともなう編纂上の留意点および検定基準などを合わせた編纂準拠は検定教科書開発の指針といえる。出版社は編纂準拠を指針にして教科書を開発する。

 
「2022改定教育課程による教科用図書編纂上の留意点および検定基準」(高校韓国史)//ハンギョレ新聞社

 同日公開された編纂準拠によると、大綱化(教科書執筆陣の自律性を保障するために大綱のあらすじおよび基準だけを教育課程に提示)の趣旨を反映して2022年改定教育課程の文書から削除された達成基準ごとの「学習要素」が、歴史科にかぎり復活した。復活した学習要素には、「済州4・3事件」「5・18民主化運動」「日本軍『慰安婦』」などが明示されている。

 これに先立ち、教育課程で光州5・18民主化運動が抜けたことが波紋を呼んだことを受け、教育部は4日に資料を発表し「意図的な削除ではなく、教育課程の文書体系の変化にともなうもの」だとしたうえで、「教科書編纂準拠には5・18民主化運動と共に主な歴史的事件を反映し教科書に記述されるようにする」と説明した。だが、教育現場の歴史教師たちは「教育課程に書かれているか否かにかかわらず、民主化運動の過程を振り返るためには光州民主化運動は学校で当然教えるべき内容」という反応を示した。

 2022年改正教育課程とこれを反映した新しい教科書は、来年小1~2▽2025年小3~4および中1・高1▽2026年小5~6および中2・高2△2027年中3・高3と年ごとに適用される。

イ・ユジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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アーダーン氏は、同世代のオバマ米元大統領とキーNZ元首相を引き合いに「同じ質問をしたことがあるのか?」と問い返しました

2023-01-23 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

2023年1月23日(月)

しんぶん赤旗 きょうの潮流

 議会で女性が過半数を占める南太平洋の島国ニュージーランド(NZ)。同国のアーダーン首相(42)が辞意を表明しました

▼同国で史上最年少の首相となって以来、モスク銃撃のテロ事件や新型コロナなど国を揺るがす難局を乗り越えた5年半。支持率が低下し「余力が底をついた」と語りました

▼数少ない女性指導者として注目されました。在任中の妊娠・出産は世界で2人目。仕事や育児の「マルチタスクをこなす女性は私が初めてではない」と自然体での語りが、国外でもファンを増やしました

▼男性へは向けられない質問はたびたび話題に。昨年、フィンランドのマリン首相との会談後に「年齢が近く共通点が多いから会ったのか?」との質問が飛びました。アーダーン氏は、同世代のオバマ米元大統領とキーNZ元首相を引き合いに「同じ質問をしたことがあるのか?」と問い返しました

▼労働党党首となり妊娠の予定を聞かれた際には「2017年の今、女性が職場でそのような質問をされることは許されない」とぴしゃり。英BBCは辞任について「女性はすべてを手に入れられるのか」との見出しで業績を振り返りました

▼男性なら“家庭と仕事の両立”を問う見出しは立たなかったのでは? ツイッターなどで批判を受け問題の見出しは差し替わりました。メディアの根深いジェンダー偏見も浮き彫りにした同氏。今のペースでは指導者レベルでジェンダー平等が達成するのは140年後になる―。国連が警鐘を鳴らしています。

 

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文前大統領が構想している本屋は、単に本を売る機能的空間を越えて、良い本を勧め、本を媒介に対話が続く交流と省察の場だ。

2023-01-18 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

文前大統領、まちの本屋開く…

「本屋さん」として住民とコミュニケーション

登録:2023-01-17 06:05 修正:2023-01-17 08:01
 
早ければ来月、自宅のある平山村にオープン 
「対話して討論する媒体に… 
本屋さんとして一緒に本も読む」
 
 
               平山村の自宅の本棚の前に立っている文在寅前大統領=ハンギル社提供//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が、退任後に滞在している慶尚南道梁山市下北面平山村(ピョンサンマウル)に早ければ来月、「まちの本屋」を開く。本を好んで読む「愛書家」や機会がある度に本を勧める「勧読家」を越え、本を通じて対話と交流の空間を作る考えだ。文前大統領は昨年12月13日、平山村で行われたハンギル社のキム・オンホ代表とのインタビューで、このような「本屋作りの構想」を明らかにした。同日のインタビューは本紙とハンギル社の共同企画で行われた。青瓦台を離れて以来、一切マスコミと接触しなかった文前大統領は、同日のインタビューでも政治懸案に関する言及はせず、ひたすら本をテーマに語り合った。

 文前大統領は同日のインタビューでキム代表に「すでに多くの地域で書店運動が起きている。私が住んでいる平山村でも小さな本屋を開いていろいろなプログラムを展開できると思う」とし、「村の小さな住宅一軒を内部だけリモデリングしてオープンするため、静かに準備している」と明らかにした。また「本屋の名前は『平山マウル本屋』程度に考えている」とし、「2月か3月にオープンする計画を立てている」と語った。

 
 
               平山村の自宅の本棚の前に座っている文在寅前大統領=ハンギル社提供//ハンギョレ新聞社

 文前大統領が本屋を開くことを思いついたのは、自分を迎え入れてくれた平山村の住民たちにどんな方法であれ役に立ちたいという考えからだという。文前大統領は「平山村は静かで美しい田舎まちなのに、私がここに自宅を建てたことでデモによる騒音と罵詈雑言が村を覆ってしまい、住民たちは精神的に大きなストレスを感じている。飲食店やカフェ、店を経営する方々が被害に遭うのを見ながら、私が何か役に立てる方法はないか悩んだ末、村の本屋を考えるようになった」と語った。

 文前大統領が構想している本屋は、単に本を売る機能的空間を越えて、良い本を勧め、本を媒介に対話が続く交流と省察の場だ。文前大統領は「本屋独自のコンセプトを作り、このコンセプトに共感する方々が本屋に来て本を購入していく、そのような本屋にするのが良いのではないかと思う」としたうえで、「著者と読者と会って対話する本屋、本を読む友人たちが訪問し討論する本屋にしたい」と話した。青少年読書サークルや近くにある通度寺(トンドサ)と連係して歴史と文化をテーマに勉強会を開いたり、平山村の陶磁器職人たちの助けを借りて陶磁器作り体験プログラムを運営する案も構想中だという。

 文前大統領は直接「本屋さん」として働く意向も示した。文前大統領は「本屋を開いたら、私もそこで働き、本を勧め、一緒に本を読みたいと思う。ホームページを通じて本屋の日常の様子をアップすることもできると思う」と語った。

チェ・ウォンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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10年にわたって共同執筆した『市民の韓国史』もその一つだ。「国定教科書の波紋を踏まえ、国家主義的解釈を排除し、客観的に歴史を叙述した、市民のための歴史書」だとその理由を説明した。

2023-01-17 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

[文前大統領インタビュー]

「村がデモで覆われた時、平和な本屋を考えた」(1)

登録:2023-01-16 06:41 修正:2023-01-16 08:45
 
 
            文在寅前大統領=ハンギル社提供//ハンギョレ新聞社

47年間出版一筋だったハンギル社のキム・オンホ代表が昨年末、平山(ピョンサン)村を訪れ、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領に会った。ひたすら「本」をテーマにした3時間に及ぶインタビューを掲載する。

 文在寅前大統領は昨年5月10日、5年の任期を終え、慶尚南道梁山市河北面芝山里平山村(ピョンサンマウル)に帰郷した。私は本好きの文前大統領にわが社が出版した本を届けたかった。彼の書斎も見てみたかったし、読書遍歴を聞きたかった。国土の山河が赤く染まる昨年冬のある日の午後、訪問した。文在寅前大統領は1400年の古刹、通度寺(トンドサ)が位置した霊鷲山(ヨンチュクサン)の麓にある平山村で、50世帯100人余りの住民と共に暮らしている。

 文前大統領は在任当時も様々な本の読後感を(ソーシャルメディアなどを通じて)公開してきた。退任後も様々な本を勧めており、韓国歴史研究会の会員約70人が10年にわたって共同執筆した『市民の韓国史』もその一つだ。「国定教科書の波紋を踏まえ、国家主義的解釈を排除し、客観的に歴史を叙述した、市民のための歴史書」だとその理由を説明した。

-いつも本を手放さないですね。在任時と違って退任後は読書ももう少し自由になったと思いますが。

「気兼ねなく本を読むようになりました。退任後に私が読んだ本の一部を勧めたりもします。在任中はどうしても仕事もあるし、私の好きな小説などは読めず、国政の参考になるような本を読んでいました。私たちは印刷世代じゃないですか。一種の活字中毒というか、いつも本と一緒にいると心が落ち着きます。昼寝をする時も本を枕にして寝ると眠りやすいというか(笑)」

-最近惹かれるテーマを教えてください。

「今後、世界がどこに向かっていくかを洞察する本、第4次産業革命が世界をどのように変化させるのか、新型コロナウイルス感染症という新しい感染症が私たちの生活をどのように変えるのか、私たち皆が懸念している気候危機、このようなテーマの本を在任当時から読んでいます」

-今や科学はもちろん、人文・社会科学の志向と論点も変わってきています。若者たちに本とは何かと聞かれたらどう答えますか。

「好奇心ですね。行ったことのない場所に対する好奇心、未知の世界に対する知的好奇心です。この好奇心を満たしてくれるのが読書ではないかと思います。人生観と世界観、自分のアイデンティティを作っていく過程が本を読む行為ではないかと思います」

-本を読む政治勢力の政治と、本を読まない政治勢力の政治は異なるようです。

「韓国の国家社会が民主化する過程を見てもそうです。日帝強占期(日本による植民地時代)の親日附逆、解放後の独裁と権威主義、この権威主義を支える分断体制、この権威主義から形成された既得権勢力の考え、このような現実に対する批判なしに韓国社会の民主化は不可能だったのです。本を読んでいる方々が、本当に韓国社会の民主化のために先頭に立っていました。本は民主主義を具現化する力だと思います」

-出版の現場で本を作りながら実感しています。1980年代は偉大な本の時代だったと。本を書いて、作って、読む、その知的・理論的省察と実践が韓国社会を変化させる力だったと思います。

「そうです。その時代に集中的に出版された人文・社会科学の本を私たちはたくさん読むことができました。その本格的な始まりが『解放戦後史の認識』(ハンギル社)ではないかと思います。その後、批判的知性を盛り込んだ社会科学の本と共に、韓国の歴史を新しい問題意識で研究する作業が進められ、本として出版されましたね」

-子どもの頃の読書についてお話を聞きたいです。高校まで釜山(プサン)で過ごしましたね。

「子どもの頃、みんな貧しかった時代なので、本を読みたくてもなかなか手に入れることができませんでした。私が最初に読んだ本は姉の教科書でした。私より3つ年上なんですが、国語や社会の教科書に面白い文章がたくさん載っていましたよね。自分の教科書を早く読み終えて、姉の本を読んでいました。家に本がないから、そうやって読むしかなかったですが、それでも楽しかったです」

-私は田舎の中学を卒業してから釜山の高校に進学しましたが、学校周辺に本屋が多くて驚きました。その年、5・16クーデターが起き、戦車が市内のあちこちで見られました。その戦車が怖くて、避けて入ったのが宝水洞(ポスドン)の本屋通りでした。

「私も行きました。高校生になって参考書を買わなきゃならないのですが、新しい参考書は高くて、古本屋に行けば安く買えましたから。当時は光復洞(クァンボクトン)の夜市の露店にも古本がたくさん並んでいました。大河小説などを定価の数分の1で売っていました。『三国志』『列国志』のような大河小説を買って読みました」

-高校生の時、私は「思想界」を線を引きながら読みました。

「私は『思想界』世代ではないのですが、学校の図書館で読んだりもしました。1972年に大学に入ってから李泳禧(リ・ヨンヒ)先生の本に出会いました。李泳禧先生の『転換時代の論理』を読んで深い衝撃を受けました。私の人生に最も大きな影響を及ぼした一冊です。李泳禧先生のもう一冊の本『偶像と理性』も読みました」

-釜山で人権弁護士として活動していた時代はような本を読みましたか。

「社会科学の本を主に読みました。1980年代は学生をはじめとするいわゆる時局事犯が量産されていた時代でしたね。批判的な問題意識の本を所持したり読んだといって、拘留したり拘束したりしました。彼らを弁論するためには、問題になる本を読んでみなければなりませんでした。時局事犯たちと一緒に本を読んだわけです」

(2)に続く

キム・オンホ|ハンギル社代表 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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チ被告は自身が運営するホームページで、5・18民主化運動に参加した光州市民を「光州で活動した北朝鮮特殊軍」という意味で「クァンス(光殊)」と称し、映画『タクシー運転手・・

2023-01-14 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

「光州民主化運動での北朝鮮軍介入説」主張した

チ・マンウォン氏に実刑確定…懲役2年

登録:2023-01-13 10:16 修正:2023-01-13 11:35
 
 
5・18光州民主化運動の際に北朝鮮軍が侵入したと主張するチ・マンウォン被告/聯合ニュース

 光州民主化運動に参加した市民を「北朝鮮軍」と称し、名誉毀損の疑いで裁判にかけられたチ・マンウォン被告(81)に実刑が確定した。高齢を理由に下級審の段階で法廷拘束されなかったチ被告は、近いうちに拘禁される予定だ。

 最高裁3部(主審:ノ・ジョンヒ最高裁判事)は12日、情報通信網利用促進および情報保護などに関する法律違反(名誉毀損)・死者名誉毀損などの疑いで裁判に付されたチ被告に懲役2年を宣告した原審を確定した。

 チ被告は自身が運営するホームページで、5・18民主化運動に参加した光州市民を「光州で活動した北朝鮮特殊軍」という意味で「クァンス(光殊)」と称し、映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』の実在人物である故キム・サボク氏に対して「アカ」とレッテルを貼り、名誉棄損の疑惑を受けている。チ被告はカトリック光州大教区の正義平和委員会に対して「共産主義者」と称し、名誉毀損の疑いも持たれている。

 一審はチ被告に懲役2年と罰金100万ウォン(約10万6000円)を宣告した。一審は「(チ被告の行為は)5・18光州民主化運動の歴史的意義と価値を卑下するもので、誹謗の目的が認められる」と判断した。二審もチ被告に対して「罪質と犯情が悪く、犯行回数が少なくない。被害者から許しを受けられておらず、これらの事件に関して反省しているとみられない」としつつも「5・18民主化運動に対する法的・歴史的評価が確立されたため、チ被告の犯行によって5・18民主化運動に対する社会的評価が根本的に変わることはないとみられる」とし、懲役2年を宣告した。ただし、チ被告が高齢である点を考慮して法廷拘束は行わなかった。

 最高裁は「原審の判断に、論理と経験の法則に違反し自由心証主義の限界を越えたり、法理を誤解した誤りはない」として原審判決を確定した。在宅起訴を受けた被告に実刑を宣告した判決が確定し、検察による判決執行手続きだけが残ることになった。チ被告を裁判に付したソウル中央地検は「チ被告に数日以内に出頭するよう告げ、刑を執行する予定」だと述べた。

シン・ミンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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当初、警察が予想した規模(7000人余り)より2倍以上の人が集結し、警察内部でも「これほどとは思わなかった、予測に失敗した」という反応が出た。

2022-10-26 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

7千人予想していたのに…

警察推算1万8千人が集まった尹錫悦退陣ろうそく集会

登録:2022-10-24 06:17 修正:2022-10-24 08:20
 
「キム・ゴンヒ特検、尹錫烈退陣」求めるろうそく大行進 
「イ・ジェミョン拘束」掲げた保守集会にも3万5千人
 
 
22日、ろうそく行動の主催で開かれた第11回全国集中ろうそく大行進に集まった参加者たちが、プラカードを持ってスローガンを叫んでいる=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 土曜日の22日午後6時頃、ソウル地下鉄2号線市庁駅から崇礼門交差点に至る太平路(テピョンロ)2街が埋め尽くされた。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の退陣と夫人のキム・ゴンヒ女史に対する特検(特別検察官による捜査)を求めるろうそく集会に警察の推算で最大約1万8千人が集まったためだ。当初、警察が予想した規模(7000人余り)より2倍以上の人が集結し、警察内部でも「これほどとは思わなかった、予測に失敗した」という反応が出た。同じ時刻、わずか約100メートル離れたところで、「イ・ジェミョン(野党第1党代表)拘束」を要求する保守団体の集会が行われるなど、警察は今後都心での集会が次第に「勢力争い」に広がりかねないとみて、警備人材などをより拡充し集会を管理する計画だ。

 22日、進歩団体で構成された「ろうそく勝利転換行動」は、午後4時から太平路で「キム・ゴンヒ特検、尹錫悦退陣のための全国集中ろうそく大行進」を行った。同日のろうそく行進には江陵(カンヌン)や慶尚北道、光州(クァンジュ)など全国23地域から参加者たちが集結した。警察は午後6時基準で最大約1万8千人(主催側30万人推算)が集会に参加したと推算した。主催側は10万人が集まると集会届を出したが、警察は当初内部的に7000人余り程度が集まると予想した集会だった。参加者たちは最初3車線だけを集会場所として使っていたが、一時は8車線をすべて埋め尽くした。予想を上回る参加者数に、ろうそく行動のアン・ジンゴル常任共同代表は、「1カ月に1回、『全国集中大行進』を行う予定であり、今後さらに多くの市民が参加するものと予想する」と述べた。

 警察情報課は「労組組合員などをもとに参加者を推算できる集会ではなかった」とし、今回の集会規模に対する「予測失敗」の理由を説明した。「全国から集まろう」という呼びかけに応じる参加者たちがこれほど多いとは予想しなかったということだ。同日午後4時から始まった事前行事では、全国各地から来た参加者たちの発言が続いた。全羅北道ろうそく行動のチョン・ニョンヒ代表は「尹大統領をこのまま黙って見ているわけにはいかないと思って、全羅北道の参加者たちと共にバス7台に乗って上京した。尹錫悦は退陣し、株価操作の疑いが持たれているキム・ゴンヒ女史には特権を実施しなければならない」と主張した。春川(チュンチョン)ろうそく行動のクォン・ジョンソン代表も「春川が立ち上がればろうそくが野火になる。兄弟とだいぶ年が離れた6歳の末娘がいる。娘が豊かに暮らせる大韓民国を作ってあげたくて参加した」と話した。忠州(チュンジュ)から来たというある市民も舞台に上がり「経済は『大コケ』し、(キム・ゴンヒ女史の)学歴偽造、株価操作不正にも検察、裁判所、ひいては大学まで沈黙している。これを本当にちゃんとした国と言えるのか」とし、「最後まで立ち向かう」と語った。

 保守団体の「対抗集会」も光化門(クァンファムン)東和免税店から市庁駅までの道を埋め尽くし、同日午後3時から開かれた。チョン・グァンフン牧師率いる自由統一党など保守団体は警察の推算で3万5000人余り(午後3時30分基準)が参加した中、「自由統一主体思想撲滅・国民大会」を開いた。彼らは野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の側近である民主研究院のキム・ヨン副院長が「不正大統領選挙資金授受」の疑惑で拘束されたことに触れ、集会中ずっと「イ・ジェミョンを直ちに拘束せよ」というスローガンを叫んだ。

 両団体間の大きな衝突はなかったが、警察の予想を上回る参加者が集結し、都心一帯の交通混雑が起きた。警察は同日、100個部隊約6500人の警察兵力を投入した。警察関係者は「予測より参加者が多かったが、衝突がなく集会管理に大きな問題はなかった」としながらも「今後集会が『勢力争い』に広がる恐れがあり、警力規模などはさらに増える可能性もある」と述べた。

パク・ジヨン、チェ・ユンテ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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文前大統領は8・15光復節に小説家キム・フンさんの新作『ハルビン』を紹介したのをはじめ、退任後にSNSを通じて『地政学の力』、『チャンケ主義の誕生』、『市民の韓国史』などの複数の本を推薦している。

2022-10-25 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで
 

文前大統領、「パルチザン」小説推薦し「心が重い」

登録:2022-10-24 02:35 修正:2022-10-24 09:19
 
文在寅前大統領のフェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 文在寅前大統領が23日、「パルチザン」をテーマにした本を紹介した。

 文前大統領はこの日、ツイッターで「楽山(ヨサン)文学賞受賞ですでに評価されているが、私の推薦を加えたい」と述べ、『父の解放日誌』と題する本に言及した。元パルチザンの父親を持つ女性が、父親の死亡後、葬儀を執り行いつつ父親の人生を回顧するという内容の同書は、解放後の現代史の痛みをあらわにしたとの評価を受け、近ごろベストセラーになっている。

 文前大統領は「32年前の『パルチザンの娘』(チョン・ジア、1990)を思い出しながら読んだら気分がとても良かった」とし、「ユーモラスな文体によって、すれ違った時代と理念から理解と和解を読み解いていく作家の力量にも感心する」と推薦理由を語った。

 ただし文前大統領は「本を推薦する心は重い」と述べた。これについては、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が「従北(北朝鮮に盲従する)主体思想派は反国家勢力であり反憲法勢力だ。彼らとの協治は不可能だ」と発言するなど、このところの政界で使い古された「イデオロギー的なレッテル貼り」が猛威を振るっていることを批判的に指摘したものだとの解釈が示されている。

 文前大統領は8・15光復節に小説家キム・フンさんの新作『ハルビン』を紹介したのをはじめ、退任後にSNSを通じて『地政学の力』、『チャンケ主義の誕生』、『市民の韓国史』などの複数の本を推薦している。

イム・ジェウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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現職、前川光氏(66)=無所属=が4628票(得票率58・40%)を獲得し、自民党町政奪還をめざした前職=自民、公明、国民民主推薦=に、1330票差の大差をつけて再選を果たしました。

2022-10-19 | 3・1独立運動の伝統を受け継いで

住民運動 勝利の土台

京都 大山崎町長選・町議選

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(写真)報告集会で支援者らとバンザイする(右から)堀内、井上、辻、朝子の各氏と、たけやまさいこ府議候補=17日、京都府長岡京市

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(写真)報告集会であいさつする前川氏=17日、京都府長岡京市

 16日投開票で行われた京都府大山崎町長選は、日本共産党が参加する「大山崎民主町政の会」支持の現職、前川光氏(66)=無所属=が4628票(得票率58・40%)を獲得し、自民党町政奪還をめざした前職=自民、公明、国民民主推薦=に、1330票差の大差をつけて再選を果たしました。

「自共対決」勝利

 同時に行われた、同町議選(定数12、立候補15人)では、日本共産党の辻真理子(44)、朝子直美(54)、井上治夫(70)=以上現=、堀内古比呂(46)=新=の4氏が全員当選。議席占有率33・33%を維持し、引き続き全国1位としました。4氏の合計得票は2638票(得票率33・31%)で、7月の参院比例票の2・73倍、前回から420票伸ばし、得票数・率とも過去最高となりました。自民党4候補(公認3、推薦1)の合計得票も上回り「自共対決」でも勝利しました。

 選挙戦は、4年前に審判を受けた自民党町政への後戻りを許すのか、暮らし・子育てを支える前川町政をさらに前に進めるのかが争点となりました。公立保育所存続での待機児童ゼロ継続、自校方式による中学校給食実施、上下水道基本料金14カ月免除など、前川町政の4年間の豊かな実績に、まともに争点を語れなくなった自民党などは、「4年間で町政は停滞」「共産町政」などとの宣伝を早くから繰り広げました。前川陣営や党候補らは、子育て施策充実などで町の流入人口増、出生率向上、税収増などで町財政は健全化しており「これのどこが停滞なのか」と的確に反撃しました。

 「住民運動の力で勝ち取った勝利だ」。投票日翌日に行われた報告集会で、井上町議は確信を語りました。

 4年前の前川町政誕生後も、町議会では自民、公明などが、中学校給食の予算に3回反対、小学校改修予算にも反対するなど党利党略の態度をとり続けてきました。しかし、住民らの粘り強い運動と党町議団らの論戦で押し返し実現。住民とともにたたかってきた党の活動が、選挙勝利の土台となっています。

まちづくり全力

 トップ当選を果たした辻町議は「まったく知らない人からも子育て問題で相談を受ける。町職員さんからも期待を寄せてもらった」。初当選の堀内町議も「当選前から『暗い通学路をなんとかして』と相談を受けた。必ず解決したい」と、選挙戦での確信を述べました。朝子町議は「選挙中にもたくさんの要求が寄せられ、こちらがパワーをもらった。今の町政ならこたえてくれると住民は感じている。町政与党として住民参加のまちづくりに全力を尽くしたい」と決意を述べました。 (京都府・渡辺研一)

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