アジア・世界平和へ共同
中国・インド 両首相が合意
【北京=山田俊英】中国訪問中のシン・インド首相は十四日、北京の人民大会堂で温家宝首相と会談しました。両首脳はアジアと世界の平和に向けて共同していくことで一致。懸案の国境画定問題で早期解決を目指す考えを示しました。
会談後の記者会見で温家宝首相は、「われわれはライバルではなくパートナーだ」と述べ、「両国は世界とアジアの平和と発展のために共に働く」と強調。シン首相も「二十一世紀のアジアと世界の平和、繁栄に貢献したい」と応じました。
両首脳は、外相の年内相互訪問など高いレベルでの交流に合意。現在約四百億ドルの両国の貿易総額を二〇一〇年までに六百億ドルに増やすことや、エネルギー、環境、科学技術などの分野で協力を強めることで一致しました。軍同士の信頼醸成を進め、二回目のテロ対策合同演習を年内に実施することを約束しました。
国境問題で温首相は、「早期に合理的で実効ある解決の枠組みを作りたい」と早期解決を希望するとともに、「国境問題の解決前に係争地域の平和と安寧を保つため共に努力したい」と表明。シン首相も同様の考えを示しました。
シン首相は十五日には胡錦濤国家主席と会談します。