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日本と世界の未来を切り開く新しい挑戦を

2008-02-27 | 市民のくらしのなかで

 

小林多喜二没後75年 不破氏講演

 

    志継ぎ未来へ挑戦を

 

 

                                                 東京・杉並


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(写真)第20回多喜二祭で記念講演する不破哲三社会科学研究所所長=26日、東京都杉並区

 「多喜二の文学とその生涯に共感をもつすべての人々が、志をうけつぎ、日本と世界の未来を切り開く新しい挑戦を」―二十六日、戦前の日本共産党員作家・小林多喜二の没後七十五年にあたり第二十回杉並・中野・渋谷多喜二祭が東京で開かれ、会場いっぱいの千二百人が参加しました。

 記念講演で日本共産党の不破哲三社会科学研究所所長は、「時代への挑戦者」としての多喜二の姿―日本社会における一人の人間として戦争と軍国化の時代に立ち向かうとともに、作家としてその時代を描こうと「自己発展力」を発揮した姿を詳しく跡づけました。

 デビュー作「一九二八年三月十五日」などで「貧困を生み出す社会のしくみに目を向け、これを打破する闘争を主題にしたところに多喜二の最初の大きな飛躍があった」と不破さん。とくに「当時の非正規の臨時工を描いた『蟹工船』がいま若者に読まれ、たたかいの力になっていることに多喜二が喜ぶだろう」と話すと、「ホーッ」と感嘆の声ももれました。

 「満州への侵略戦争の開始の時期に、作家同盟書記長になり日本共産党に入党したことが第二の飛躍の転機になった」と続け、「党生活者」など晩年の三つの中編は、戦争体制下の日本社会とそこでの労働者、農民、日本共産党の闘争を時代的規模で描く長編構想の一部になるものだったと述べて、「これらの作品を大きな流れの中で発展的に読むことを呼びかけたい」と訴えました。

 俳優の鈴木瑞穂さんが「蟹工船」のストライキの場面を重厚な声で朗読し、ピアニストの村上弦一郎さんが「革命」などショパンを四曲演奏。聴衆は熱心に聞き入りました。


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